2007年11月04日
エース不発に終わった東海大 【全日本大学駅伝】
穴のなかった駒澤 駒澤大学が駅伝に勝つ時には、ハッキリ言って後半のレースがつまらなくなってしまう。駒澤の選手たちは一度トップに立つとそこから大崩れする事が無く、追おうともがく他チームを尻目に一気に挽回不可能なところまで差を広げてしまうからだ。 このパターンにはまらない時というのは、大抵序盤の区間で中盤グループに埋もれたときである。大砲がいないために、エース区間で差をつけられてしまうからだ。しかし今回は1区の豊後が素晴らしい走りで、逆に他校の大砲にたいしてアドバンテージを持って2区につなげられた。2区の宇賀地も冷静な走りで、竹澤と松岡という学生陸上界を代表する2人に追いつかれこそしたものの、そこから離されることはなかった。 こうしてしまえば、残りの区間での平均的な力という点では、駒澤は順天堂と早稲田を圧倒している。その後の展開は、言うに及ばず。順天堂は昨年の箱根優勝メンバーの多くが抜けてしまっており優勝を争うチームには非ず、早稲田も然り。本来優勝を争うはずの日大と東海大は自滅し、自然と優勝が転がり込んできた。 失敗が続いた東海大と日大 上記の通り、駒澤の独走を許したのは順天堂と早稲田が悪かったのではなく、むしろこの2校が中位に沈んでしまったことが問題である。日体大は2位という事で面子を保ったが、東海大と日大の成績は明らかに不本意なものである。 東海大は1区の皆倉が出遅れてしまった。元々大学駅伝では後半区間を任されることが多かった選手であり、1区というのは意外な人選だったが、これが外れた格好だ。そして2区の佐藤も、出雲ではそこそこにまとめたもののここに来てトラックシーズンからの不安が露呈する形となった。いちおう竹澤、松岡に次いで区間3位には入ったものの、区間4位の篠藤のタイムとは僅か4秒差。他校のエースに対して力を見せ付けたとは言えない走りだった。 結局そこまでで駒澤との差が開いてしまい、最終区間の伊達も思ったような走りができず5位。伊達に関してはトラックシーズンもそこそこの成績、出雲でも区間賞を取っているということで、今日がたまたま悪かったと言うことも出来るが、心配なのは佐藤の方だ。元々“エース以外”の戦力では駒澤とは差があるだけに、佐藤がエースの走りをすることが出来なければ、箱根でも苦戦は必至である。 日大はここのところ力をつけてきたダニエルが今日も良い走りをしたが、それ以外の選手が残念な結果に終わった。2区の阿久津、4区の中原、5区の田中といったあたりの選手が完全にブレーキになってしまった。最終8区の松藤は区間6位、タイムも1時間を切っておりまずまずの走りだったが、不甲斐なかった前半の選手たちのツケが回ってきて、シード圏外転落という厳しい役回りを演じる事に。こちらも箱根では前半区間で流れを作ることが重要となるだろう。 箱根での勢力図が見えてきた中位グループ そのほかの学校について。中央大学は上野の頑張りもさることながら、それ以外の選手が予想以上に粘ったことは特筆に価する。1区で梁瀬が出遅れたのはいただけないが、それ以外の選手はいずれも区間順位一桁台と健闘。今回も箱根でのシード入りは堅そうだ。 そのほかでシード入りした早稲田と山梨について。早稲田は竹澤が走ることは分かっていたが、1区の高原で作った流れを、見事に最終区間まで引き継いだ。こちらも全員が区間順位一桁台ということで、しっかり実力を出し切ってのシード入り。渡辺監督の表情が明るかったのも納得できる。山梨は、やはりモグスに尽きる。あの走りは脅威としか言いようが無い。出雲の記事でも書いたと思うが、箱根では楽な順位でモグスに襷を繋ぎたいところ。 また予想以上の力を見せたといって良いのが、8位に入った大東大。箱根の予選会ではそれほどピンとくるような成績ではなかったが、エースの佐々木は今回も最終8区でモグスと北村に次ぐ区間3位と、箱根の2区でも充分に戦える力があることを証明した。前回の箱根では前半の遅れが致命傷となっただけに、この佐々木の力を生かして前進すれば、シード圏入りも見えてくるだろう。 城西と中央学院はまずまずといったところか。共にエースの高橋と木原を欠いた状態ということで、この2人が箱根に戻ってくれば、シード争いをするだろう。今日のレースに関しては、2区で明暗を分けた。区間4位に入った中央学院の篠藤に対し、城西の伊藤は区間15位と失速。伊藤は前回の箱根でも失敗しているが、本来は実力のある選手だけに、箱根での城西のキーマンとなるだろう。
posted by Alan Hetarade |21:57 |
陸上競技 |
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