2007年05月03日

ユナイテッドの完全な敗戦

正直に申し上げて、ミランが勝利したという事実より、マンチェスター・ユナイテッドがあそこまで手も足も出ずに完敗したことの方が、私にとっては驚きだった。これまでは負けるにしても僅差であったり抵抗したりしてきたのだが、3点も取られて完封されたのは、今シーズンに関しては記憶に無い。

もっとも、ユナイテッドはアウェーでは決して強くなかった。セルティック、コペンハーゲンにグループリーグでは破れ、リーグ戦でもウェストハムやアーセナル、ポーツマスに敗れた。セカンドレグで大勝したために忘れてしまいそうだが、ローマにもオリンピコでは負けている。そう考えると、セカンドレグがサン・シーロで行われたという事も、ミランに味方したとも言える。

個人的にはユナイテッドが後半にかけてビルドアップしてくるのだろうと思って見ていた。実際に後半に入り、ユナイテッドは攻撃をする姿勢は見せていたものの、豪雨の影響もあったのか、或いはシーズンの疲れがここに来て表れたのか、精彩を欠いていた。やはりユナイテッドは、どこかおかしかった。

今日のミランでは、やはり中盤の選手が素晴らしい働きをした。守備面ではガットゥーゾとアンブロジーニ。前者は身体をぶつけてユナイテッド得意のドリブル突破を止め、後者は球際での強さを発揮してルーズボールをことごとくクリアーした。そしてセードルフは得点を奪い、セカンドトップとしての存在感を見せ付けた。

ただやはりそれらの上に君臨するのが、カカという存在だ。本当に、このチームはカカでもっている。他の選手も良い活躍をしたが、やはり最後はこのカカに辿り着く。もう何が素晴らしいか説明には及ばないが、しかし改めて、本当に凄いと実感させられるのみだ。くどいようだが、あれだけグループリーグからギリギリの戦いをしておきながら決勝進出にまでこぎつけたというのは、とにかくカカ個人の力量に拠るところが大きい。

さて決勝は一昨年の再現となったわけだが、両者は前回から比べると様変わりしている。リヴァプールはFWが充実し、またサイドアタックもより有効に使えるようになり、チームとしての幅を広げた。対するミランはカカに依存する状態となっており、前回のクレスポ、シェフチェンコ、カカという驚異的な三角形を形成することは出来なくなっている。但しカカ個人の力というのはそれを補って余りあるものを持っており、リヴァプールとしてもまったく油断は出来ない。

このためカカ個人を潰すことが、当然ながらリヴァプールにとっては必要となってくる。バルセロナの攻撃をことごとく潰したようにいくのだろうか。当然ながらマスチェラーノ、シソコといった守備的なMFの起用が考えられる。ただマスチェラーノとシソコのコンビはリーグ戦で試したときに相性が最悪だったので、そうなるとやはりジェラードを右に回し、シャビ・アロンソとマスチェラーノというCHとなるはずだ。

何よりリヴァプールは、一戦に集中したときに普段からは考えられないような力が発揮される。それが爆発すれば面白い。キャラガーが満身創痍になりながらもカカとマッチアップする姿などを想像すると、今から楽しみで仕方が無い。決勝の地はアテネ。奇しくも“地中海に臨む東欧の都市”という点では、イスタンブールと同じである。

posted by Alan Hetarade |21:06 | UEFAチャンピオンズリーグ | コメント(32) | トラックバック(0)
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