2007年02月22日
徹底されたベニテスの戦術
カンプ・ノウでバルセロナを撃破したリヴァプール。同点となってからは、バルセロナを「掌の上で転がしていた」見事な試合運びだった。 試合を見れば明らかに分かることだが、リヴァプールの戦術は明確だった。まずはバルセロナの攻撃を封じることに重きを置く。相手の攻撃がどの程度まで組み立てられているかによって、3段階で対応の仕方が変わってくる。 1:中盤ではパスの出しどころを潰す。 2:もしドリブルで突破されそうになったら、エリア外でその選手自体を潰してしまう。 3:そこでも網を潜り抜けたとなれば、あとは決定的なスルーパスを出来る限り防ぐために、ひたすら人数を固めて守る。 これが忠実に実行された結果、何度かバルセロナらしい展開は見られたものの、大抵の場合では決定的なシーンになる前にバルセロナの選手が潰されてしまった。そして普段からフィジカル面で厳しいプレミアリーグで戦っているリヴァプールの選手にとって、身体をぶつけての競り合いでは一日の長がある。 スタッツを見ると、攻撃面では得点以外全ての数値でバルセロナが上回っている。しかしファウル数ではバルセロナの18に対しリヴァプールが28。他にもタックル成功率は69%-80%、タックル数に至っては13-41と、圧倒的にリヴァプールの方が数が多くなっている。いかにバルセロナの選手が“潰された”か伝わってくる。 シソコに度々倒されていたロナウジーニョなど、そういうラフなプレーを重ねられると、フラストレーションも溜まってくる。そして点を取られ、焦りが生じる。しかし焦ると冷静さを失い、なおさらリヴァプールの術中にはまっていく・・・・ まさに蟻地獄にはまったかのように負の連鎖が続き、バルセロナは最後には半ば自滅するような格好となってしまった。 このベニテスの戦術はバルサ封じとしては完璧に機能したし、それを忠実に実行したリヴァプールの選手たちも素晴らしかった。序盤はやや翻弄されるシーンもあったものの、先制されてももたつかなかった。10日間試合が無かったことで行ったポルトガルでのミニ合宿の成果を、うまく発揮できた。 そして何より、精神的にバルセロナに勝っていたことが挙げられよう。ベラミーがゴルフのパフォーマンスを見せる等、余裕を持って試合に臨んでいた。対するバルサは先週のヴァレンシア戦もそうだったのだが、どこかイライラしていた。エトー問題が根底にあると一概には言えないが、問題が起きても直ぐ対処できたリヴァプールと対照的であることは事実だ。 イングランドの“ビッグ4”は、ホームのスタジアムでは圧倒的な強さを誇る。今季のリーグ戦では、マンチェスター・ユナイテッドが1敗、そしてなんとチェルシー、リヴァプール、アーセナルの3チームに至ってはホームでの負けが無い。果たして2週間後までにバルセロナが打開策を見出す事はできるだろうか。ただ非常に厳しいミッションであることは、間違いない。
posted by s_co_log |19:32 |
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