2006年12月18日
06~07 FAプレミア 第16週レビュー 12/17
Everton 2-3 Chelsea とんでもない打ち合いになった。チェルシーは完全に追い込まれていたが、2発のスーパーゴールがチームを救った。まずこの試合ではテリーが欠場し、替わってブラールズがCBを務めたことについて、言及しておかねばならない。この日ブラールズは完全に“負のベクトルの主役”となってしまう。 まず14分、ディフェンスラインの裏へ抜けようとしたジョンソン、それをマークしていたブラールズ、そしてクリアーしようと滑り込んだイラーリオの3人がボールに集まった。このとき、ブラールズがジョンソンを押し倒した・・・かに見えたのだが、判定はノーファウル。ジョンソンは抗議し、ホームのエヴァートン・サポーターはブーイング、終いにはモウリーニョ監督までもが激怒するなど、この後数分に渡って、このプレーのせいでスタジアムは騒然としていた。 そして37分、ボールを持ったアニチェベをブラールズが倒す。今度こそPKとなった。確かにペナルティエリア内での危険なシーンではあったが、アニチェベはゴールの方を向いておらず、敢えてファールをしてまで止めるべきではなかった。このPKをアルテタが決め、エヴァートンが先制する。 チェルシーも反撃に転じ、49分にFKを得て、バラックがこれを蹴った。シュートは右ポストを直撃するも、跳ね返ったボールが横っ飛びをしていたエヴァートンのGKハワードの背中に当たり、ゴール。ハワードにとっては不運な失点であったが、バラックのキックも素晴らしかった。 後半はチェルシーのペースで試合が続くが、61分に左サイドでまたもブラールズがアニチェベを倒し、FKとなる。このFKから、立て続けにエヴァートンがCKを得ることになるが、その過程でアニチェベとバラックが激しくやり合い、スタンドもピッチ内もかなり殺伐とした雰囲気となる。そんな中、アルテタのCKをヨボがヘディングで押し込み、エヴァートンが再びリードを奪う。 チェルシーはロッベンに替えて、2試合連続でスタメンを外れたシェフチェンコを投入。さらに、上記以外にも審判が見逃したハンドであわやPKというシーンを作ったブラールズを下げ、ブリッジをピッチに送り出し、一気に逆転を狙った。 これが功を奏し、左サイドでカルーがキープして折り返し、ランパードがミドルシュートを叩き込む。これで同点となったのが81分。更にチェルシーは勝ち点3を狙う。そして遂に87分、イラーリオが蹴ったボールにシェフチェンコがヘディング勝負で競り勝つ。そのボールにドログバが胸でトラップし、振り返りざまにシュート。ボールはネットへ突き刺さり、見事にチェルシーが逆転勝ちを収めた。 とにかくこの試合は、14分にブラールズがジョンソンを倒したシーンから始まった。あのせいで、試合全体を通して客席にもピッチ内も、非常に殺伐としていた。ブラールズはこれで完全に落ち着きを失ってしまい、不安定なプレーに終始した。テリーが欠場した試合だったが、カルヴァーリョとブラールズのCBでは精神的に難があり過ぎ、やはり冷静なメンタリティを持ったテリーがチェルシーには不可欠であると認識させられた。 また攻撃陣に関してであるが、ドログバとロッベンの2トップから始まった。後半になるとカルーを投入し3トップ、そしてシェフチェンコの投入となった。今日のロッベンは“不発”であり、当分チェルシーの前線は手探り状態が続きそうだ。そういう意味でも、シェフチェンコが調子を取り戻せば、チェルシーの憂いは確実に消えることになる。今日の働きは悪くなかった。 対するエヴァートンだが、前半は良いサッカーを展開していたものの、後半は疲れてしまった感があった。しかしアルテタは評判どおりの良い動きをしていた。ケーヒルが居ない今、彼をチームの中心として如何に戦うかということになりそうだ。 West Ham United 1-0 Manchester United パーデュー前監督を解任して最初の試合となったウェストハムだが、なんとユナイテッド相手に勝利するという、素晴らしい結果を得た。 新たに監督となったカービッシュリーは、前任者が使い続けたテヴェスをベンチに置き、ザモラとヘアウッドという2トップを採用した。試合は前半から両チームほぼ互角の展開となり、なかなか締まった試合となる。 後半に入っても締まった展開となるが、どちらかといえばマンUの方がシュートが多い。しかしここぞという場面でウェストハムのGKグリーンが好セーブをしたため、マンUにとってはフラストレーションが溜まる展開となる。ウェストハムはザモラを交代させるが、テヴェスではなくシェリンガムを投入。更にマリンズを下げ、ベナユンを入れた。 この交代が功を奏した。ベナユンらがボールを前に送り、右サイドに開いていたシェリンガムが、相手の股を抜いてペナルティエリア内のアウッドへパス。ここでヘアウッドはディフェンスに身体を寄せられるものの上手くボールをキープし、折り返す。そこにレオ・コーカーが突っ込み、なんとウェストハムが先制した。 マンUは反撃に転じ、失点の前に投入していたスールシャールに加え、オシェイ、パク・チソンを相次いで送り込み、猛攻を仕掛ける。しかしルーニーがスペクターに潰されたり、ロナウドのシュートは枠を捉えられなかったり、最後はファンデルサルまで攻撃参加したものの、遂にハマーズのゴールを割ることは出来ず、ウェストハムがアップセットを演じて見せた。 まだまだウェストハムのディフェンスラインに課題は多いものの、こういうどん底状態にあるチームは、何より結果を出すことが重要である。首位を行くチームに勝ったことは、監督を替えることより何よりの薬となるなだろう。元々タレントとしては豊富なチームだけに、ニューカッスルがそうなったように、一気に勝ち点を重ねて降格争いを脱する可能性は充分にある。 その点で、遂に試合終了までテヴェスを投入しなかったカービッシュリー新監督の采配は、非常に興味深い。これでひとまず結果を残したことにより、当分ザモラ&ヘアウッドの2トップで臨み、シェリンガムをスーパーサブとして投入するパターンとなってもおかしくはない。アシュトンがいつかは戻ってくる点と合わせても、これでテヴェスが出番を失い、早く移籍する可能性が高くなる恐れがある。 一方のユナイテッドだが、前週のダービーマッチで垣間見えていた不安が、遂に結果に出てしまった。前週も相手のミスからの得点であり、ディフェンスラインを完全に崩す攻撃が出来なくなってしまっている点が、気がかりである。一気にチェルシーとの差が縮まってしまった。次週はアストン・ヴィラとの試合であるが、この後ヴィラとは、FAカップを含めて3週間で3回戦うことになるため、次週はユナイテッドにとって非常に重要な試合となる。 Manchester City 1-2 Tottenham Hotspur ハドスルトーンの1アシスト1得点の活躍により、スパーズが勝利。これで3連勝となり、一気に7位まで浮上してきた。怪我人も居て本来苦しいはずだが、ここに来て当初は控えだった選手たちが活躍しているのは、チームにとって非常に良いことだ。
posted by s_co_log |23:11 |
FAプレミアリーグ |
コメント(3) |
トラックバック(0)


