2006年12月17日

クラブワールドカップ06 3位決定戦&決勝戦

かねてからの予告どおり(?)、本日横浜国際スタジアムにて観戦してまいりました。座席はカテゴリー1のバックスタンド2階席、正面から見て右端の方でした。


Ahly Sporting Club 2-1 Club America
アル・アハリの勝利に値する試合であった。

あまり長々と感想は述べないが、改めてアブータリカの素晴らしさが際立っていた。攻撃の時、アル・アハリは必ずアブータリカにボールが渡る。そこでキープするだけの力があり、そこからどう展開するかは、全て彼が決定していた。またその判断も適切であり、正確なFKを蹴ることができ、得点も取れる。アフリカ最優秀選手にノミネートされるのも必然の流れであろう。

更にあまり注目されていないポイントだとは思うが、後半にエル・シャテルに替えA・セディクを投入した采配は、適切であった。前半は主に左サイドのタレク・サイードが良い攻め上がりを見せていたが、一方で右サイドのエル・シャテルはいまいちであった。A・セディクのスピードが、アル・アハリに再び流れを手繰り寄せたであろう。


少しスタジアムの雰囲気に言及しておく。昨年はひたすらサンパウロのサポーターの煩さが目立った。3位決定戦の試合中からサンパウロのサポーターが太鼓を打ち鳴らして騒ぎ始め、休憩時間には通路で必ず「サンパーウロー!」という声が響き渡っていたが、今年はそういう事は全く無かった。

今年のインテルナシオナルのサポーターは違った。試合の大部分の時間に大合唱こそしているものの、それは整然とした応援であり、試合以外でも静かだった。通路も“静か”だった。

一方のバルセロナ側も、昨年のバラバラとしていて数も少なかったリヴァプールのサポーターから比べると、きちんと集団で固まり、それなりの人数もおり、大きな声で応援をしていた。日本人ソシオたちが応援に来ていたのかもしれないし、レッズとバルサでは日本でのファンの浸透の仕方が違うのだと感じた。考えてみれば当然のことではあるが。


Sport Club Internacional 1-0 FC Barcelona
点が入った時間帯は違うにせよ、「昨年と同じだな」という感想が、真っ先に頭に浮かんできた。南米代表がワンチャンスをモノにし、欧州代表は散々攻め込むものの、あと一歩というところで決められない。ロナウジーニョがFKを外したところも、ジェラードのFKをセーニがファインセーブしたシーンを彷彿とさせた。

キーポイントの一つは、ロナウジーニョがまったく働くことが出来なかったこと。デコはボールを展開させて、攻撃を組み立てるという彼の役割を実行するシーンが幾つも見られたが、ロナウジーニョのペナルティエリア付近でのトリッキーなパスはどれもコースが読まれ、ことごとくインテルのディフェンダーに跳ね返された。

また、前を向いてドリブルを仕掛けるシーンが殆ど無かったのも、今年のワールドカップ等で見られた“悪いロナウジーニョ”そのままであった。これに関してはインテルの選手が上手く対応していた。ロナウジーニョが後ろを向いてボールを受けたときは、これにぴったり張り付き、前を向かせない。また前を向いたときでも直ぐに間合いを詰め、ドリブル突破が出来るようなスピードに彼を乗せなかった。

結局、ロナウジーニョ本来のプレーで会場が沸く事は、皆無に等しかった。フィジカルコンディションに問題があるという印象も受けたが、それ以上に、これは他のブログさんなどでも言及されていることだが、一度ブレーキになってしまうとそれを打破しづらいという印象を受ける。

そして前線の選手全体に、ロナウジーニョと同じような事態が起こっていた。前半は積極的に右サイドでザンブロッタと連携して仕掛けていたジュリも、後半に関しては殆ど印象が無い。交代になったグジョンセンだが、エスケーロに替えるならもっと早いタイミングでしてもよいのではないか、と思いつつ観ていた。

結局インテルの勝ち方も、昨年のサンパウロと同じようなものである。組織的な守備で相手の攻撃を封じ、数少ないチャンスを確実にモノにして、逃げ切る、という策だ。イアルレイは決定的な働きをしたし、初戦に続いて交代選手が得点したのも見事で、監督から選手まで含めて、爆発的なタレントこそいないものの洗練された非常に良いチームであった。またアレッシャンドレも、よく健闘していた。

こうして今年も南米のチームが勝って、クラブワールドカップは閉幕した。来年はどんなチームがやってくるのか、今から楽しみである。

posted by s_co_log |22:50 | 欧州サッカー全般 | コメント(4) | トラックバック(7)
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2006年12月17日

06~07 FAプレミア 第16週レビュー 12/16

Charlton Athletic 0-3 Liverpool
スコアとしては、まさしく残留争いをしているチームと、上位を伺うチームとの差が如実に表れたといった感じだ。しかしこの試合を見た者ならば、チャールトンの問題は単にそれだけでは片付けられない、非常に根の深い問題であるということをはっきりと感じたはずだ。

まず試合開始直後の2分、トラオレがペナルティエリア内でクロスボールをクリアしようと脚を上げたところ、それがボールに絡もうとしたペナントの頭部に接触していきなりPKを献上。それを、今回はシャビ・アロンソが危なげなく決め、レッズが先制した。あまりにあっさりと先制したので、こちらも呆気に取られてしまった。

ところが前半16分、ペナントの強烈なミドルシュートがチャールトンを襲った。GKのミューレはまったく反応できず、ボールは枠に飛んだが、何とゴールポスト横に張っていたトラオレが見事にブロック。1点を献上したと思ったら、今度は1点をトラオレが防ぐ形となった。ここら辺りの安定感の無いところは、さすがトラオレと言うしかない。

試合は基本的にはリヴァプールのペースであったものの、べラミーやカイトらが決定機を外したこともあり、中盤の主導権では極端にチャールトンが劣っているというわけではない状況で、前半を終えた。しかしトップのダレン・ベントになかなか良い形でボールがつながる事は無かった。

後半に入ると、チャールトンにたちまち暗雲が立ち込め始める。リヴァプールがシュートを打ちまくる一方、チャールトンは手も足も出ず。しかもミスを連発し、何度もあわやというシーンを作られた。その中心に居たのはファイェで、私のような素人が見てもあまりに酷いプレーを連発し、途中交代。ホームのサポーターからブーイングを浴びながら、ファイェは下がっていった。

更に、リードを奪われている状況にも拘らず、ディフェンダーをディフェンダーに交代させることになる。ヤングに替えてディアワラを投入したのだが、それが最後の交代枠だった。私は彼らチャールトンの選手1人ずつについて把握しているわけではないが、あの交代は明らかに苦しい。

一方で攻め込みながら一向に追加点が奪えないリヴァプールも、マルク・ゴンサレスに替えてルイス・ガルシアを投入。それでも点は奪えず、前週に続いて決定機で決めることが出来なかったカイトを交代させたのだが、ここで入ってきたのはなんとファビオ・アウレリオだった。

82分になって、スローインからフィナンがボールを前に送り、ディフェンスラインの裏に抜け出したベラミーが上手くボールに体勢を合わせてシュート。あまり角度が無いところからのシュートであったが、これが見事にファーサイドのゴールネットに突き刺さり、待望の追加点が入った。オフサイドかどうかかなり微妙なタイミングであったが、ベラミーは完全にマークを振り切っていた。

そしてここからだが、まさに“アンビールバブル”な状態だった。チャールトンの選手は闘争心を無くしたのか、点を取ろうという意欲が彼らからまったく感じられなくなった。ボールを前へ運ぼうという意識が明らかに薄れていた。いくら2点差がついたとはいえ、あれではあんまりだ。

その一方、リヴァプールはペナントに替えて、ようやくクラウチを投入。ファビオ・アウレリオの方が先に交代出場をするという屈辱を味わったクラウチだが、前線で積極的にプレー。それが報われたのが88分で、シャビ・アロンソのロングパスをクラウチがジェラードに落とす。ジェラードはパスを出すかフェイントをかけた後、狙い済ましたシュートを打つ。ディフェンダーからキーパーまでチャールトンの選手は誰一人として一歩も動くことが出来ず、こうしてリヴァプールに3点目が入った。

こうしてザ・ヴァレーはYou'll Never Walk Aloneの大合唱に包まれ、さながらアンフィールドと化したところで試合終了。と同時に、ホームのサポーターからはものすごいブーイングが浴びせられた。

何と言うか、先週のフルハムvsリヴァプールの試合の方が、数字としては一方的な試合だったし、チャンスを作った回数もチャールトンの方が多かったのだが、この試合の方が、ある種の「情けなさ」を感じる。それはスタジアムのホームとアウェーが逆転した雰囲気に現れていたし、見ていて“それ以上のもの”が感じられたはずだ。特に2点目を失って以降のチャールトンは酷かった。選手全員とは言わないが、チーム全体として戦うという姿勢をまったく放棄していた。

特にジェラードの得点シーンに、それが如実に表れている。クラウチはヘディングでジェラードにボールを落としたのだが、マークしていたはずの選手はボールが飛んできた時点でクラウチと競ることを諦め、ハイボールにジャンプすることはおろかクラウチに身体を寄せることもしなかった。更にジェラードと対したディフェンダーも、ボールから1メートルあまり離れたところでじっとしていただけで、何らボールを奪おうというアクションを起こさず、ジェラードは時間もスペースも余裕を持ってシュートを打つことが出来た。

リヴァプールとしては、笑うしかない試合である。これで3試合で11点を奪い、その上ここ4試合で無失点である。しかも不振にあえいでいたクラウチがアシスト、ジェラードが流れの中からゴールを奪った。彼らに元気が出てくれば、一層チームが活性化する。

一方のチャールトンだが、とにかく「あれではまずい」としか言いようが無い。何より選手に戦う姿勢が欠如しているのが問題だ。監督がどうこう言ってどうにかなる問題でもないだろう。もっと選手個人が意識を高く持って試合に臨むことが必要だろう。前週のトッテナム戦で散々な出来だったカーソンをベンチからも外すという荒療治に出たが、それでも今日の試合を見る限り、選手の意識には何ら変化は現れていない。

あれではサポーターからブーイングを浴びるのは当然だし、降格争いを抜け出すことなど到底不可能である。とにかく、チャールトンの問題の根は深く、解決できる見込みは、全く不透明だ。


Aston Villa 0-1 Bolton Wanderers
アネルカへのペトロフのファールでボルトンがPKを獲得。それをスピードが決めてボルトン勝利。好調だったヴィラだが、少し上位争いから離されてきた。

Newcastle United 2-1 Watford 
絶好調マルティンスが2得点を叩き出し、これでニューカッスルはここ4試合で3勝、暫定ながら12位に浮上。マルティンスとともにチームが浮上してきた。

Wigan Athletic 0-1 Sheffield United
前半ロスタイムでの貴重な得点を守り、シェフィールドが今季5勝目を挙げた。

Reading 1-2 Blackburn Rovers
マッカーシーとベントリーという2人のFWが得点し、ブラックバーンが好調レディング相手に逆転勝ち。こちらも5勝目となった。

Arsenal 2-2 Portsmouth
ポーツマスとしてはスコアだけ見ればまあまあだが、2点をリードしながら追いつかれたとあっては、少し勿体ないか。しかし“今プレミアで最もホットな男”マシュー・テイラーはまたも得点。当分、手がつけられないかもしれない。

posted by s_co_log |00:22 | FAプレミアリーグ | コメント(3) | トラックバック(0)
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