2006年07月10日

夢の終着点

なかなかの好ゲームだった印象を受けた。

はじめに断っておくが、私は普段の行いが悪かったせいか試合開始時には起床することが出来ず、後半開始以降の試合しか観戦していない。

とりあえず後半は多くの時間をフランスが支配していたが、カテナチオを突破するだけの力は無かったということだろう。何よりあのジダンの決定的なヘディングのシーンもそうだったが、一番最後にブッフォンが控えているゴールから得点するのは、非常に難しい。結局ブッフォンは、流れの中からの失点は、オウンゴールを除けば今大会では全くしなかったことになる。

そして時間が進むにつれて、両チームの足は止まりだした。ここまではよくある展開だ。というより、決勝レベルの試合は選手も緊張しているので、疲労も溜まりやすい。一概に途中交代で入ったからといって、動きが良いわけでもない。

私も、これはPKになるか・・・・・と思っていた矢先の、あのジダンの退場劇だ。

あの行為は明らかに退場に値する。マテラッツィとどんなやり取りがあったかは定かでないが、しかしあそこで冷静さを失うのはジダンらしくないと言えばいいのか、らしいと言えばいいのやら。「らしい」ということにしておこう。ワールドカップの決勝で退場する選手自体が稀なのに、しかもそれが現役引退をする選手、それもあのジダンともなれば、これはサッカー界の歴史に残る珍事である。数年経てばむしろ笑い事として語り継がれているのではなかろうか。

とはいえ、フランスはあれで確実なPKのキッカーを1人失ったことになる。そもそもアンリとヴィエラを怪我という不本意な形で交代させていたので、予期せぬ形で3人もの選手を失ったことになる。さすがにそのような状態では、イタリア有利と言わざるを得ない。

PK戦は各選手が落ち着き払った、質の高いものとなった。やはり互いにベテラン選手を揃えただけのことはあって、よく決まった。今日に限って言えばバルテズ、ブッフォン共にことごとく“外れて”いたため、もはや誰がミスをするかという勝負になったわけだが、唯一そうなってしまったのがトレゼゲだったわけだ。

彼はユヴェントスでもシーズン中盤から大スランプに陥り、その流れを引きずってワールドカップに臨んだために、殆ど出場機会すら与えられなかった。決勝の大事な場面で出てきてもそれに変わりはなかったし、最後のPKにまで流れは繋がってしまったのだろう。ましてや相手は、クラブチームでは度々危機を救ってくれたブッフォンだ。プレッシャーになったのは間違いない。

しかし、皮肉かな、ティエリ・アンリはチャンピオンズリーグ、そしてワールドカップと、この2ヶ月あまりで最も世界的な2つのカップ戦の決勝にまで進出したものの、両方とも惜敗してタイトルを逃してしまった。彼が世界最高のプレーヤーの1人であることは紛れもない事実だから、なんとも気の毒な話である。

イタリアは今日もそうだったのだが、個人の力での勝利ではなく、あくまで出場した選手全員で勝ち取った勝利だった。各選手が良いコンディションを維持し、大崩れする選手は大会を通じて殆ど居なかったし、そのような選手が居た場合は層の厚い交代選手が補った。

結局ネスタはチェコ戦以降は出られなかったし、その代理を務めたマテラッツィも出られない試合もあったが、そこもしっかり凌いだし、ジラルディーノやトニが本来の力を発揮出来なかったときには、インザーギやイアキンタもそれをサポートした。

グロッソは攻守に渡って大活躍したし、ピルロのキラーパスも目立った。守備面ではカンナバーロを中心とした最終ライン、更には“あの”ガットゥーソが相手に殆ど仕事をさせず、もし決定機を作られてもブッフォンがことごとくシュートを弾き出した。トッティは今日は良くなかったが、デル・ピエロとともに攻撃の核となったことは確かだ。まさしく、全員がヒーローである。

イタリアは優勝に値するチームだった。ここまで完成度が高いチームであれば、優勝という結果にも満足できる。カルチョが不正問題に揺れ、これからの未来も決して明るいものではないだろうが、そんな中でも選手達は、自らの純粋な力で栄光をその歴史に刻み込んだ。

posted by s_co_log |06:39 | 2006W杯 | コメント(5) | トラックバック(45)
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2006年07月09日

3位決定戦

対照的な両チームの結果となってしまった。

まずドイツだが、今日は事実上、シュバインシュタイガーの独壇場だったと言って差し支えない。ポルトガルのディフェンスを統率してきた、しつこいマークをするカルバーリョが居なかった影響が大きいだろうが、エリア前でやりたい放題、大暴れした。イエローカードを貰ったのはご愛嬌としても、大会の最後に強烈なインパクトを残してくれた。

但しシュバインシュタイガー以外にはあまり見せ場が無かったのも事実だ。幾つか決定的なシーンになりかけた場面はあったものの、なかなかそこから先へは行けなかった。

対するポルトガルの方も、ここまで散々言われてきた、攻撃オプションの致命的な少なさというものが、如実に現れてしまった形だ。今日はデコは良かったものの、パウレタが点を取れなければ、極小の得点しか挙げられない。いくらロナウドやシモンがスピードを生かして突破しようが、その次の手が全く無いのである。

だからこそ、最後に得点したのが今大会で出番が無かったヌノ・ゴメスというのも、皮肉な話である。ヌノ・ゴメスをトップに据えれば成功したかというほど単純な話ではないが、パウレタが空振りした今大会に限って言えば、もっとヌノ・ゴメスに出番を与えてもよかったのではないかと思わせた。


しかし得点を決めたのがドイツではシュバインシュタイガー、そしてポルトガルの得点をアシストしたのがフィーゴだという点のみに着目すれば、両チーム各々、なかなか感慨深いものである。

クリンスマンが若返りを図り、これまで成果が出ずに色々と批判されてきたドイツだ。だが結果的には今大会ではこのシュバインシュタイガーやポドルスキーといった若手が活躍して、3位にまでチームを導いた。その路線の終着点を象徴するような、シュバインシュタイガーの2ゴールであった。

一方のポルトガルは、“黄金世代”の生き残りであるフィーゴが、最後にアシストを決めた。4年前、脂の乗り切った黄金世代の選手達は優勝候補と謳われていたが、結果は惨敗。間もなくパウロ・ソウザはピッチを去り、ジョアン・ピントやルイ・コスタらは代表のユニフォームを脱いだ。

そのような“夢を果たせなかった”数多くの選手の意志を背負い、代表に復帰してここまで下の世代の選手を引っ張ってきたのが、フィーゴである。最後に見せたあの素晴らしいプレーは、これからの代表を担う選手達への強烈なメッセージであるような気がして、勝手に感動してしまった。


とにかく両チームとも、対照的ではあるものの、それぞれのワールドカップを終えた。批判はあれど、この2チームが準決勝まで勝ち進んだことには変わりはない。最後は賛辞を呈して、この記事の結びとしたい。

posted by s_co_log |12:45 | 2006W杯 | コメント(2) | トラックバック(24)
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2006年07月06日

“最後の戦い”に向けて

いよいよワールドカップも、残り2試合となった。世界中の人々が熱狂した“お祭り”も、あと少しである。

3位決定戦にはドイツとポルトガルが、決勝戦にはイタリアとフランスがそれぞれ進んだわけだが、この組み合わせは強豪国同士とはいえ、開幕前に予想されていたそれとは随分違うのではないか。

優勝候補の筆頭と目されていたブラジル、アルゼンチン、オランダ、スペインといったあたりは既に居ない。イタリアとポルトガルはそこそこの期待感はあったにせよ、守備が“ざる”だなどと酷評されていたドイツと、事実として1次リーグの序盤戦まで全くいいところが無かったフランスがここまで勝ち進むと予想した人は、どれだけ居ただろうか。個人的にも、本命として挙げていたイングランドやチェコが敗退してしまい、かなりがっかりするとともに、驚いている。

何より決勝に残ったイタリアとフランスは、1次リーグ第2戦の終了時点では、決勝リーグ進出が危ぶまれていた身だった。フランスはそもそも勝ち点で韓国とスイスに比べて劣っていたし、イタリアもチェコに負ければ十中八九敗退するという状況だった。その2チームが、イージーに1次リーグを突破したチームを破って決勝まで勝ち進んだのかと思うと、なかなか興味深いような気もする。


各チームのキーマンを挙げるとすると、まずドイツは何といってもクローゼがチームを引っ張っている。好調の彼に釣られるようにして、ポドルスキーも大会が進むにつれて調子を上げてきた。ポーランド戦でのノイビルの劇的なゴールもあり、FW陣がチームを引っ張ってきた。と同時に、大会前に不安視されていた守備も守護神レーマンを中心にまとまりをみせ、バランスの取れたチームになった。が、しかしイタリア戦では、ややグロッソにマークを外された感がある。

ポルトガルからはMVPの候補にマニシェが挙がっているが、むしろ良くも悪くもデコに左右されたといっても過言ではない。1次リーグからチームの中心には間違いなくデコが居たが、ひとたび彼が居なくなったり、また不調だったりすると、周りの選手まで輝きを失ってしまった。そこがこのチームの弱点かもしれない。


決勝に残った2チームの中でも、特にイタリアの戦い振りは完璧である。アメリカ戦こそやや不覚を取った感があるが、そもそも失点はあのザッカルドのオウンゴールだけだ。

その上、登録されたFWが全員得点しているし、これまで1度も出場していないのも控えGKのみという、チーム全体としての質の高さが素晴らしいことを誇示している。実際、このチームのゴールというのは非常に印象に残る素晴らしいものばかりだ。

また、中盤ではピルロの働きが素晴らしいし、もし決定機を相手に作られたとしても、ブッフォンという神にも等しい存在のGKが控えている。今のところ欠点が見えない。


しかしその完璧なチームを崩す、即ち守護“神”であるブッフォンから得点を奪うのは、やはり“神”しか居ないのではないかとも思わせる。もはや言うまでもない、ジダンだ。首の皮一枚つなげて1次リーグを突破したが、あのトーゴ戦から、それまでとはまったく別のチームにフランスは生まれ変わった。これまではタレントが豊富に居たものの各自の役割分担や連携が無茶苦茶でチームとして全く機能していなかったが、今では違う。

一番大きいのは、中盤の底が安定したことだ。ヴィエラとマケレレが連携して相手FWのマークにつけるようになった事で、ディフェンスラインも随分と守りやすくなっている。大会前からここがフランスの穴だと指摘されていたが、それが解決された。

また攻撃面でも、シセの離脱、トレゼゲの不調といったマイナスな話題ばかりが続いていたが、それを補って余りあるアンリとジダンの連携が見事だ。この2人が噛みあうと、どんな相手だろうと戦々恐々とせずには居られない。さらに新鋭リベリー、好調のヴィエラらが攻撃に加わり、なかなか厚みのある前線に仕上がった。

しかし他の何事にも変えがたいのが、言うまでもない、ジダン本人の復調だ。パスのミスは多かれど、あの見るもの全てを魅了するテクニックは、まさしく全盛期の彼そのものである。現役引退の間際にああいった輝きを放つことが出来るのは、彼がそれだけ傑出した選手であり、特別な存在であることを物語っている。


この2チームの対決は予想が非常に難しいが、個人的にはジダンの魔力を信じて、フランスに賭けてみたい。


ともかく、あと2試合。熱狂はまだ終わらない。

posted by s_co_log |22:35 | 2006W杯 | コメント(4) | トラックバック(8)
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2006年07月04日

中田英寿引退について

ある程度、近々に彼が引退するであろうことは予測していたが、このタイミングで発表したことには驚きを隠せない。


引退の要因を考えてみると、やはり第一は、近年の彼のプレーであろう。パルマやフィオレンティーナではチャンスが与えられること自体が希薄だったし、ボルトンに移った今季も、大きな成果が得られたわけではなかった。プレースタイルも大幅に変化し、ドワイト・ヨークのように、以前は前線で動くアタッカーとしての要素も持っていたものの、今ではチームを後ろから仕切るプレーヤーになっていた。

私としては彼の近年のプレースタイルも嫌いなわけではなかった。

が、まずそれがボルトンのサッカーにフィットしなかったことがあるだろう。中田は不慣れなロングボールを多用しなければならなかった。個人的には、イヴァン・カンポが怪我をしていなければ、中田のシーズンもだいぶ違ったものになったのではないかと思っているが、そんなことはもはや問題ではないだろう。

代表での立場も然り、である。2002年の時には中田を中心に、チームが一体になっていた。しかし今回は、アジアカップ等で国内組が変な対抗意識を海外組、特にリーダー的な存在であった中田に対して抱いた。代表ももはや、彼の思いのままに動かせるものではなくなっていた。

これも個人的な意見ではあるが、私は宮本をはじめとする国内組が主張する戦術よりも、中田や中村が主張する海外組の戦術の方が優れていると思っていたので、そのせいで中田にストレスがかかったのならば、それは気の毒だと思う。しかしそれももはや問題ではない。


しかし29歳という年齢での引退は、やや寂しい気がするのも確かだ。思えばペルージャで名を上げたものの、その後の中田のサッカー人生は冷遇に次ぐ冷遇、という状態だった。ローマでは「トッティより優れている」と絶大な支持を得たものの、結局は不可解な起用法のせいで、いつまでもトッティの控えに甘んじた。その後、一時期はボローニャでそこそこの出番を得るものの、上述した通り、思うように活躍できないシーズンが続いた。

もう少し現役を続けて、最後くらい、彼の苦労が報われる場、もう一度輝ける場が提供されても良かったのではないかという気がしてならない。戦績だけを見れば、近年は名前だけが先行する選手に成り下がっていた感は否めない。ちょうど脂が乗っているはずの年齢なのに。だからこそ、もう少し挑戦を続けて欲しかった。


しかし、この退き方は中田らしいといえばそれまでである。これまでの波乱万丈のサッカー人生を自ら顧みて、この引退を決めたのだ。それを惜しむことはあれど、批判することはしない。

偉大な選手が1人、ピッチを去った。日本サッカー界史上最高の至宝の引退に際し、心より労いの念を表したい。

posted by s_co_log |00:25 | 2006W杯 | コメント(3) | トラックバック(15)
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2006年06月19日

2006W杯 ~10日目~

グループF

クロアチア 0 - 0 日本
なんだか見ていて歯がゆい試合だった。両チームの監督が、一番ストレスが溜まっていると思う。適切な采配をし、指示を出し、しかし点が奪えないのだ。
まず第一に言及しなければならないのが、日本のCBの2人、宮本と中澤の、ワールドカップのレベルとは思えない不安定さだ。何をしにピッチに立っているのか理解に苦しむような凡ミスを前半に連発した。しかも宮本は次戦は出場停止である。あのようなミスを見逃してくれるブラジルではない。逆に宮本が出場停止になって、ミスをする選手がピッチ上から去ることは、日本にとってプラスになるのではないかとすら思えてくる。というより、実際そうであろう。
日本では稲本の存在が大きかった。前半は福西が攻めあがってしまうとバックラインに人が殆ど残らなかったが、守備が安定している稲本を投入し、また稲本も自身の役割を理解してプレーしたことにより、少しは前半よりバックラインの枚数が増えた。またセットプレー時のプルソへのマークも上手かった。プルソは明らかに稲本を嫌がっていた。
更に中田英のミドルシュートも良かった。日本の一番決定的なシーンは彼の2回のミドルシュートである。やはり日本人の中で、彼は別格だと感じさせたシーンだった。如何せん、得点にはならなかったが。
更に言及すべきは、FW陣の不甲斐なさである。特にあれだけの決定機でアウトサイドキックを打つという彼以外の人間には全く理解できない行動に出た柳沢は、今後の試合で二度と起用されなくなっても不思議ではない。
一方のクロアチアは、あれだけ日本のディフェンスを崩しておきながら得点を奪えなかったのは、痛恨としか言いようが無い。川口の好セーブにあったことは確かだが、要所でクラスニッチが本来の決定力を発揮できなかったことが大きい。またスルナのPKであるが、あれは決めておくべきだった。
後半に両チームの体力が尽きてからは、まさに見ているだけで苦しくなってくるような展開だった。個人的には必死にカウンターを仕掛けていたクロアチアのほうが“頑張っている”という気はしたが、日本もそれなりの枚数を残していたために、もはや気力に体力がついてこない状態になっていたクロアチアの選手は為す術がなかった。モドリッチがもっと前線に飛び出して、得意のドリブルで仕掛けていけば、もう少し状況は違ったかもしれない。
とにかく、お互いに「勿体ない試合をした」という印象が残った。クロアチアは、この後のブラジルvsオーストラリアの試合でブラジルが勝ってくれればダメージは最小限に食い止められるが、日本にとってはどのようなケースに転んだとしても、1次リーグ突破は厳しくなってしまった。

posted by s_co_log |00:27 | 2006W杯 | コメント(0) | トラックバック(38)
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2006年06月18日

特別予想記事 日本vsクロアチア

試合毎の勝敗予想は決勝トーナメントに入ってからにしようと思っていたのだが、せっかくなので日本代表のに関しては、予想を立ててみようと思う。

因みに私は日本vsオーストラリアは2-1でオーストラリアが勝つなどと非国民的な予想を立てていた。日本にはその予想を覆してほしいと期待していたものの、結果としてはそれより悪いものになってしまった。

なお非国民と言われようが、私の個人的な感情は一切抜きにして、現実的な予想を立てようと思う。

今回の試合は、2-0でクロアチアが勝つと予想する。

クロアチアはテストマッチ終盤に調子を落としていきどうなるかと思っていたのだが、ブラジル戦を見たところ、完全に復調していた。特に左サイドのバビッチの働きが素晴らしかった。得意のサイド攻撃が機能していた。

となると、もちろん日本はそれに対策を講じなければならない。4バックを採用するというのは、その意味もあると思う。このシステムチェンジは、決して間違ってはないだろう。

しかし日本のSBは、加地とアレックスである。加地はまだしも、アレックスの守備には大いなる不安が残る。ブラジル戦ではさほど目立たなかったものの、スルナも突破力がある選手である、プルソも両サイドへ流れて起点を作る。どちらか一方だけではなく、両サイドに等しく注意を払わなければならない。

私などは守備的な選手である中田浩二を起用しても良いと思っているのだが、それはまずない。となると、スルナvsアレックス、若しくはプルソvsアレックスということになるのだが、やはりアレックスが1対1で勝つシーンが想像できないというのが正直なところだ。

そして、中央のクラスニッチである。この選手の出来如何でクロアチアの得点力が決まってくるが、正直なところ、ブラジル戦を見た限りではなんとも言いがたい。ニコ・クラニツァルの調子も、良くも無ければ悪くも無いといった程度だ。オリッチも調子は普通程度であり、なんとも言いがたい。

しかしクロアチアには、控えにモドリッチがいる。ブラジル戦では登場しなかったものの、試合が膠着した場面でこの人が投入されれば、日本にとって脅威になることは間違いない。


一方クロアチアの守備陣だが、ブラジル戦を見た限りでは組織的なディフェンスが機能していて、大会前に言われていたほど穴というわけでもなさそうである。そもそも欧州予選での失点は少ないから、調子を戻してきたというべきか。

特にコバチ兄弟は素晴らしい活躍を見せていた。ニコ・コバチも出場するそうだし、あの日本の貧弱なアタッカー陣を考えると、とても付け入る隙はないように思えてくる。頼みはやはり、中村のセットプレーとなる。


とはいえ、それのみに期待するのはあまりにも可能性が低い。よって、2-0で“無難に”クロアチアが日本を下すのではないかと予想する。

posted by Alan Hetarade |01:08 | 2006W杯 | コメント(0) | トラックバック(3)
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2006年06月18日

2006W杯 ~9日目~

グループD

ポルトガル 2 - 0 イラン
アンゴラ戦もそうだったのだが、ポルトガルの戦いというのはどうも今大会では霞んでしまう。全体の攻撃として考えた時に、何かインパクトが無い。
とはいえ、試合としてはポルトガルが支配する試合ではあった。特に復帰したデコは、チーム内での存在感というものを見せた。またアンゴラ戦で殆ど見せ場が無かったロナウドだが、今日はまずまずの動きだったと思う。
しかし今日に関しては、アンゴラ戦勝利の立役者であるパウレタが、殆ど目立つところが無かった。彼の動きでロナウドあたりなどはだいぶ助けられては居るのだろうが、パウレタが点を取れないとポルトガルの戦いは苦しくなる。フィーゴはややムラがあったものの、PKを奪ったシーンはさすがであった。
一方イランは敗退が決定してしまったわけだが、メキシコ戦に続き“もったいない”という試合をしてしまった。チャンスが無かったわけではないし、ディフェンスもある程度まではしっかりしていた。しかしこのチームのディフェンスというのは、ある一点を通り過ぎると“切れて”しまう。そうなってしまうと、もはや反撃できるはずがない。
イランの課題は精神面であると思う。また、先取点が欲しかったところだろう。カリミの不調が残念な要素ではあったが、敗因は他にあるのではないか。


グループE

ガーナ 2 - 0 チェコ
昨日コートジボワールの敗退決定に際して“アフリカから決勝トーナメントに進出できるチームが出る可能性は低い”といった旨の事を書いたが、一転、分らなくなってきた。
アメリカ戦であれだけ完璧な戦いを見せたチェコをここまで追い詰めるとは、思っていなかった。互いにそこそこ決定機はあったものの、数としては圧倒的にガーナが上であった。チェフとキングストンの両GKの好セーブがあったからこのスコアだが、実際は壮絶な殴り合いに近い試合だった。とはいえ、チェコのあの流れるような攻撃をガーナが封じていたことは事実だ。
チェコにとっては初戦の勝利から一点、非常に微妙な状況になってしまった。しかも次戦ではロクベンツとイラネクを欠く。バロシュとコラー、更には大会前に登録を抹消されたスミチェルと合わせれば、ベストな状態から戦力を5人も失っている、非常に厳しい状態でアズーリに挑まなければならない。
ガーナの恐ろしいところは、急速に成長していることである。主力を欠いていたとはいえ、アフリカ・ネーションズカップでは1次リーグ敗退。ワールドカップに向けてメンバーを刷新するも、下部リーグのチーム相手の練習試合ですら苦戦するなど、対外試合でまったく結果を出せなかった。
しかしワールドカップ前最後の親善試合で、好調を維持していた韓国から勝利を奪った。ようやくチームの改革が奏功したが、まだこのチームはそれで終わりではない。イタリア戦からスタメンを3人も入れ替えて、この好結果だ。今年初旬に始まったチームの大改革は本大会開幕後も続き、ようやくゴールを見たのかもしれない。いや、もしかしたらまだ終わっていないかもしれない。この短期間でここまで劇的に進歩できるということは、末恐ろしい。大いなる可能性を感じさせるチームである。


イタリア 0 - 0 アメリカ
ダイジェストのみ観戦のため、ノーコメント。

posted by Alan Hetarade |00:44 | 2006W杯 | コメント(0) | トラックバック(23)
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2006年06月17日

2006W杯 ~8日目~

グループC

アルゼンチン 6 - 0 セルビア・モンテネグロ
一言。「見ての通り」である。
とにかくアルゼンチンは出場していた全ての選手が素晴らしかった。攻撃にしろ、守備にしろ・・・・・ リケルメが組み立てる攻撃は完璧であり、ソリンとともに攻守の繋ぎを見事に行った。ストライカーの決定力も言うまでもない。2列目からの攻め上がりも良い。サイドからも崩せる。中央突破もできる。個人技も、パスワークもある。ディフェンダーの能力も高い。
セルビア・モンテネグロは、やはりビディッチの欠場が響いているのか、鉄壁の守備を見ることは出来なかった。唯一得点のチャンスがあったのは後半の開始直後だが、あの数度の決定機をモノに出来なかったのがあまりにも痛すぎる。アルゼンチンに有利とも取れる判定が幾つかあったことは事実だが、ケジュマンの退場は残念なことだった。
しかし、セルビア・モンテネグロを批判することは酷であるとすら思ってしまう。前回大会ではドイツがサウジアラビアから7点を奪ったが、あれはサウジアラビアの不甲斐なさが目立った試合だった。今日のアルゼンチンは6ゴール全てがスーパーなゴールであり、セルビア・モンテネグロの不甲斐なさを指摘する前に、アルゼンチンへのため息が漏れる試合であった。
1次リーグ最高の決戦と言われるオランダ戦へのみならず、その先への大いなる冒険も期待できる6得点であった。


オランダ 2 - 1 コートジボワール
素晴らしい試合であった。
初戦のアルゼンチン戦についての記事でも書いたことだが、コートジボワールというチームは、負けてなおファンに印象を残すチームである。この試合にしろ、特に後半はほぼ一方的に攻め続けた。身体能力を生かしたスピードあるドリブル、細かいパス回し・・・・ 見る者を魅了する試合である。
それだけに、1次リーグで敗退が決まったことは残念でならない。今大会に出場したアフリカのチームでは実力、安定感ともに抜け出ていた。そのコートジボワールの敗退が決定してしまったということは、アフリカ勢にとってはかなり厳しい大会になってしまったといえる。現状、決勝トーナメントへ進める可能性が高いアフリカのチームは無い。
そういう点でもコートジボワールには期待していた。このチームが敗戦したということが、決してスコア上には表れないが、グループCが“死のグループ”であったことを裏付けると思う。
ただただ悔やまれるのは、アルゼンチン戦同様の2失点である。やはり“崩された”時、それをやや引きずってしまったようだ。
オランダについてだが、非常に危ない試合であったと言える。2得点は確かに素晴らしかったが、その前後においては、常にコートジボワールに試合を支配された。コートジボワールがよかったことは確かだが、しかし劣勢に立たされた時、それを覆すような決め手が無かったことも確かである。ロッベンのスピードが封じられた時、ファン・ニステルローイが潰された時、もう少しチームに打開策がほしいところだ。


グループD

メキシコ 0 - 0 アンゴラ
ほぼダイジェストのみの観戦のため、ノーコメント。
しかし、私が以前から気にしていたメキシコの“決定力不足”が現れてしまった試合だと思う。

posted by Alan Hetarade |00:55 | 2006W杯 | コメント(5) | トラックバック(30)
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2006年06月16日

2006W杯 ~7日目~

グループA

エクアドル 3 - 0 コスタリカ
ここまで一方的な展開になるとは、さすがに予想していなかった。
ドイツ戦で2ゴールを挙げたコスタリカだが、ディフェンスラインを下げた上で中央を固めるエクアドルの術中にまんまとはまった。攻撃のオプションを一つしか持っていなかったことが発覚し、それを封じられたチームに為す術は無かった。
エクアドルが優れているのは、まずもって運動量である。3点目などがそうだが、終了間際になっても走り回れるだけの体力がある。高地で鍛えた心肺機能が役立っているのであろうか。
そして得意のサイド攻撃だが、攻撃に緩急がつけることができるのがこのチームの強みだ。相手がコスタリカでは強豪を敵に回した時にあの攻撃が何処まで機能できるかは未知数と言わざるを得ないが、得点シーンは全て、攻撃の流れが“緩”から“急”に変った時に生まれている。そうなった時のドリブルの速さ、パス回し、及びそのパスの速さと正確性、更に決定力は抜群であった。
本大会では必ず1チームは、旋風を巻き起こすチームが出る。次のドイツ戦や決勝トーナメントからが本当の戦いではあるが、大会が終わった時、健闘したチームとしてエクアドルが我々の記憶に残っていたとしても、おかしくはない。


グループB

イングランド 2 - 0 トリニダード・トバゴ
最後の最後で結果を残せて、イングランドはホッとしているであろう。
堅守のトリニダード・トバゴを相手に随分と苦労した。特に後半開始直後は攻めあぐねていたが、レノン、ルーニーといった交代選手が精力的に動いたことにより、再び流れを手繰り寄せ、結果としてはいい試合になった。
クラウチはゴールを決めたことにより、前半終了間際に失敗した“罪ほろぼし”をした。結局のところ、彼がゴールを決めなかったために苦しくなった試合であるとともに、彼に救われた試合でもあった。更に要所でのベッカムの活躍も、チームにとっては明るい材料である。
しかしトリニダード・トバゴの健闘を決して忘れてはならない。スウェーデン相手に堅守で応戦した彼らだ。今日の試合も堅守が光ったが、一方でただ守っているばかりではなく、得点を奪いに精力的にカウンター攻撃を仕掛けたことを忘れてはならない。実力差は如何ともし難いものがあったが、リードされた後も攻め続けたそのスピリットは賞賛に値する。逆転された後は気持ちがすっかり切れてしまった日本代表も、こういったチームの精神を見習うべきではなかろうか。


スウェーデン 1 - 0 パラグアイ
未観戦のためノーコメント。


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posted by Alan Hetarade |00:50 | 2006W杯 | コメント(2) | トラックバック(19)
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2006年06月15日

2006W杯 ~6日目~

グループH

スペイン 4 - 0 ウクライナ
スペインの充実振りがうかがえる試合だった。
予選では決定力不足に悩まされてきたスペインだが、ビジャの登場がそれを払拭させている。今シーズン躍進したバレンシアを支えたビジャだが、やはり伊達ではない。大舞台でも力を発揮できており、大会前から言われていたことではあるが、得点王の有力な候補であると見て間違いない。
また、セナとペルニアという2人の帰化選手の活躍も忘れてはならない。ペルニアは攻守にわたって堅実な仕事を見せ、セナも幾度かのミスはあったにせよ、サイドに流れての攻撃参加、及び中盤の底での仕事が見事だった。交代で出てきたセスクも持ち味を発揮した。トーレスも輝きを見せた。ラウルの調子が悪い点だけがマイナス要素だが、しかしそれすらかすんで見える。
プジョル率いるディフェンスラインも言うに及ばず。全てのポジションに有能な選手が揃っており、第1戦目では、チェコやイタリアと並んで完璧な試合を見せたといえる。今大会こそ、ベスト8の壁を破る可能性はあるし、もっと上の結果を期待できるのではないか。
対する初出場のウクライナだが、残念な結果になってしまった。ディフェンスについてはコメントを避けるが、気になるのはシェフチェンコの状態。今日に関してはボロニンのみが印象に残っており、シェフチェンコは孤立状態が続いていた。それがスタイルなのかもしれないが、やはり怪我の不安があって、大きな運動量は期待できそうに無い。とにかく彼のコンディションが上がらなければ、ウクライナにとっては厳しい戦いとなる。


サウジアラビア 2 - 2 チュニジア
未観戦のためノーコメント。
しかし、この結果はウクライナにとっては喜ばしいはずだ。


グループA

ドイツ 1 - 0 ポーランド
未観戦のためノーコメント。

posted by Alan Hetarade |01:09 | 2006W杯 | コメント(0) | トラックバック(9)
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