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もし“海外組だけ”で日本代表を組んだら?

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ここ数日、日本代表がコパ・アメリカに参加するか否かという事が話題になっている。ご存知の通り、日本協会は一度出場を辞退する決定をしたが、アルゼンチン協会の留保により、ヨーロッパ組のみでの参加を検討しているという。招待出場の日本に選手の拘束力は無いが、アルゼンチン協会の働きかけも見込めるという事で、ヨーロッパの各クラブも選手を送り出してくれる可能性は、ゼロとは言えない。

こうして、国内ではJリーグを開催しながら、並行して代表チームがコパ・アメリカを戦うという可能性が、現実味を帯びてきた。そこで今日は、果たして本当にJリーガーを抜きに日本代表がメンバーを編成できるのかどうか、シミュレーションしてみたい。

なお、現在報道されている記事によれば、このような働きかけはヨーロッパのクラブに対してのみ行われるとの事だが、それにまったく準拠しても当ブログとしてはつまらないので、ヨーロッパの3部以下のクラブや、ヨーロッパ以外の国でプレイする“海外組”を総じての、メンバー編成を行ってみたい。当然メンバーは、出来る限り若手の選手を選出する事にする。


GK
川島永嗣(リールセ/ジュピラー・リーグ/ベルギー)
林彰洋(シャルルロワ=マルシェンヌ/サード・ディヴィジョン/ベルギー3部)


DF
長友佑都(インテル/セリエA/イタリア)
安田理大(フィテッセ/エールディヴィジ/オランダ)
吉田麻也(VVVフェンロー/エールディヴィジ/オランダ)
内田篤人(シャルケ/ブンデスリーガ/ドイツ)
槙野智章(ケルン/ブンデスリーガ/ドイツ)
木村光佑(コロラド・ラピッズ/MLS/アメリカ)


MF
阿部勇樹(レスター・シティー/リーグチャンピオンシップ/イングランド2部)
家長昭博(マジョルカ/リーガ・エスパニョーラ/スペイン)
香川真司(ドルトムント/ブンデスリーガ/ドイツ)
相馬崇人(コットブス/2.ブンデスリーガ/ドイツ2部)
長谷部誠(ヴォルフスブルク/ブンデスリーガ/ドイツ)
細貝萌(アウクスブルク/2.ブンデスリーガ/ドイツ2部)
松井大輔(グルノーブル/リーグ・ドゥ/フランス2部)
本田圭佑(CSKAモスクワ/ロシア・プレミアリーグ/ロシア)
瀬戸貴幸(アストラ・プロイエシュティ/リーガ1/ルーマニア)


FW
森本貴幸(カターニア/セリエA/イタリア)
カレン・ロバート(VVVフェンロー/エールディヴィジ/オランダ)
宮市亮(フェイエノールト/エールディヴィジ/オランダ)
坂田大輔(アリス・テッサロニキ/ギリシャ・スーパーリーグ/ギリシャ)
指宿洋史(CEサバデル/セグンダ・ディビシオンB/スペイン3部)
岡崎慎司(シュトゥットガルト/ブンデスリーガ/ドイツ)



これで23人、である。GKが2人しかいないのはやや不安だが、どうしてなかなか、良いメンバーが組める。

ポジション別に見た選手層はどうだろうか?GKが上述した2人になってしまうのはいた仕方ない(現実的には、若手のGKをもう1人召集するだろうが)。ディフェンスラインから見ると、まず両SBは内田、長友というレギュラーを確保、RBは木村、LBは安田が控えとなる。CBは槙野と吉田で、阿部がバックアッパーとなる。3バックの場合は、この3人が入れば良い。

中盤から前に関しては豪華絢爛、というより遠藤と前田を除けば、ほぼレギュラーの選手が集まっていると見て差し支えない。強力なCFがいないという点で不安は残るものの、この大会をきっかけに飛躍してくれる若手選手が出てくるのに賭けるのも、悪くはないだろう。


さて、おそらくこの中で多くの方に馴染みがない選手が、2人入っているはずだ。

まずは、DFの木村光佑。この選手は知る人ぞ知る、という事になるが、既にMLSで5シーズン目を迎える、実績のある選手だ。川崎フロンターレのユースからウェスタンイリノイ大学に進学、ドラフトでコロラド・ラピッズに入団した、異色の経歴を持つ。もし代表に呼ばれるならば、文字通り“逆輸入”の選手と言えるだろう。

日本での知名度は殆ど無いが、木村はアメリカに渡った日本人選手の中で、他を圧倒する実績を誇っている。2年目のシーズン途中からコロラドで完全にレギュラーの座を掴み、その後は継続して試合に出場。そして遂に昨シーズン、MLSのプレイオフ決勝戦となるMLSカップにフル出場し、見事チームの優勝に貢献した。つまり、アメリカサッカー界の頂点に上り詰めたチームで、レギュラーとして活躍したのである(但しMLSカップ優勝は、リーグ戦の最高成績を示すものではない)

昨今では日本のクラブから契約を解除された元代表級の選手などが複数名アメリカに渡っているが、どの選手もMLSに定着することはおろか、MLSチームと契約する事すらできず、独立リーグでプレイするに留まっている。そんな中、この木村のキャリアはまさに、頭1つも2つも、いやそれ以上に抜けているのだ。

実際にコパ・アメリカに招集できるかというと、MLSでは7月もリーグ戦を行っているため、かなり厳しいものがあると思われる。しかし上述した彼の成績を鑑みると、こういった非常時云々ではなく、そろそろ一度、代表に呼んでみるべきではないだろうか。


続いて、瀬戸貴幸。彼はアマチュア時代にブラジルで武者修行し、日本のプロチームを経ずにルーマニアのアストラと契約した、こちらも異色の経歴の持ち主である。

181cmという恵まれた体格を持ち得点力もある瀬戸だが、何より特筆すべきは、彼が現在このアストラでキャプテンを務めているという点だ。07-08シーズンに彼が加入した当時、アストラは2部のクラブだったが、08-09シーズンに1部昇格。昨シーズンは全18チーム中14位で見事残留を果たしている。海外リーグに移籍し2部から1部に昇格、そしてキャプテンを務める、という一連のストーリーは、フェンロー時代の本田圭佑を彷彿とさせる。

彼の場合、日本協会がリストアップしたという「ヨーロッパの1~2部リーグに所属する日本人選手のリスト」に入っていることは間違いない。また、香川が怪我をしているという事情もある。もしザッケローニ監督が若手のテストに主眼を置いた場合、コパ・アメリカに召集される可能性は大いにあるだろう。


結論としてはこのように、ヨーロッパ、海外のリーグに所属する選手だけで代表チームを編成するのは、明確に「可能」である。もちろんクラブ側との調整、交渉は難航することが予想されるが、既に日本人が海外のリーグでプレイする事も“当たり前”になってきた昨今、逆に普段は召集できない選手たちをテストする、良い機会にもなる。強化という点では、フルメンバーを組むよりも、逆に面白いものが見られるかもしれない。

もちろんフットボールを通じて国民に元気を、というのも大事である。仮に選手が召集できるのであれば、コパ・アメリカへの参加は日本にとってまさに一石二鳥。参加しない手は、ないのではないか?



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もし“海外組だけ”で日本代表を組んだら?

代表でしか日本サッカーを牽引できないと言う考えは、代表ファンの驕りです。
現在、日本代表の人気は確かなものでファンの声の大きさも圧倒的ですが、それは日本代表で完結してしまいクラブに還元されることはありません。
中田英寿や長谷部誠が呼びかけたにもかかわらずです。
それなのに何故全国にJチームが38ありJを目指すチームが50もあるのでしょうか?
企業スポーツではない、クラブチームをここまで増加させたのも、そのクラブにサポーターが居るのも全てJリーグに可能性を見出したからです。
この広がりこそが日本のサッカーを発展させる唯一の手段ではないでしょうか?
最後に、鹿島アントラーズのACLがニューヨークタイムスで報道されました。被災地にあるチームのチャンピオンリーグ(アジアですが)だからでしょう。
きっとヨーロッパでも南米でも報道されるでしょう。
代表でなくても、一クラブでも「日本は大丈夫だ」とアピールできる良い例だと思います。

もし“海外組だけ”で日本代表を組んだら?

 例えば岡崎、彼にとっては7月は、コパより休養とチーム練習が最優先では。ワールドカップ、Jリーグ、アジアカップ、ブンデスリーグと、ほとんど切れ目が無い。その他、強化試合、ナビスコ、天皇杯等等、この一年間、いったい何試合に出場したんだろう。
逆に、現実的ではないだろうが、Jリーグ各チームから平等に1名ずつ+海外組6,7名でのチーム編成って、不可能かな?

もし“海外組だけ”で日本代表を組んだら?

>s
まず、横レスみたいになりますが、
コパでの日本は招待チームの為、もともと欧州所属の選手を、
召集する事は、基本的に難しい。
その為、国内組で参戦の予定で、そのようなスケジュールを組んでいた。
ベストで来て欲しいというリクエストはありましたが、
アジアカップなみの海外選手の招集は、どっちにしろ不可能だったでしょうね。


ブログ主さま。
返信ありがとうございます。
意見は違いますが、言われている事も十分理解できますし、
また、言っている事を理解して頂いているので、よかったです。
というのは、実際のところ、参戦支持の方のかなりの人が、
欧州組召集の難しさや課題をわかってなくて、
相当無理な事、無知な事を自覚無しに書いている人が多く、
クラブが負うリスクにいたっては、そもそも理解する気がない人ばかりで・・・心がすさんでおりましたw

もし“海外組だけ”で日本代表を組んだら?

初めてコメントさせていただきます。

日本代表のスタメンを見た時に殆どの選手が欧州でプレーしている現状を考えれば"スタメンは何とかなる"と思います。ただ大会を戦うチームとして考えたときに途中出場で流れを変えられる選手であるとか複数のポジションをこなせるバックアッパーなどスタメン以外の選手も含めてチームを結成できるのか?と言われると疑問を抱かずには居れません。
選手だけでなく大会参加チームの数合わせになっては意味がない為海外組だけの代表は面白そうだとは思うのですが現実的ではないと思います。

欧州組不参加の理由の1つに疲労をあげていますが南米選手権に出場することは以前から決まっていたことであり仮に地震が起きていなかった場合欧州組は疲労を理由に召集せず国内組だけで参加していたのでしょうか? この辺りいまいち納得できません。

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