2009年06月17日

ケイヒルとの格の違い 【オーストラリアvs日本】

Australia 2-1 Japan
【A:59,77.Tim Cahill】
【J:40.Marcus Tulio Tanaka】
さて、他の方が喜んでいる時には兜の緒を締め、他の方が非難ごうごうというときは敢えてそれを擁護するのが私の役割だと思っておりますので(笑)、当然今回も日本代表に優しく記事を書きたいと思います。


まず失点シーンに関してですが、これは完全にタイトルの通りだと思います。流石に1点目のシーンで誰もケイヒルを見ていなかったというのは論外ですが、少なくとも2点目の方に関しては阿部がやるだけやって負けたという感じでした。即ちこの失点に関しては、あれがケイヒルと阿部という選手の格の違いなのかな、と。本人がどう思っているかは別として、あれ以上の事を阿部が出来たとは思えませんし、少なくとも1点目と違って出来る限りケイヒルを潰そうと、全力を注いでいたことだけは確かです。その上でやられたのですから、もう仕方ないかと。

別にこれは阿部に力が無いことを批判しているのではなくて、事実としてやるだけやって負けてしまったのですから、むしろあそこまできっちり勝負出来たことを評価すべきだと思います。プレミアをよくご覧になる方はご存知かと思いますが、ああいうセットプレイの場面でケイヒルを潰せるDFなんて、世界中探しても本当に一握りしかいませんよ。そんな中で少なくともしっかり競るところまで出来ただけでも、私は評価して良いと思います。リヴァプールですら、どフリーにしてやられていましたからね。

逆に2点目のシーンでミスがあったとすれば、楢崎の動きの方でしょうかね。先日のFootで、ケルンのGKコーチ、ヘリングス氏が「セットプレイの際にはGKも自らの前に動けるスペースを確保することが肝要」という事を説いていましたが、その点でまさにあのシーンの楢崎は失敗していました。ケルンに行って学ぶことがありそうですから、いっそのこと行ってもらいたいものです(笑)


・・・・なんて冗談はともかく。

そんな感じでひとまず守備に関しては、まずまずだったのではないかと思います。阿部をCBの3番手と出来るかという事に関しては議論があるでしょうが、とにかく今日の闘莉王は素晴らしかった。フィジカルの勝負で負けていませんでしたし、オーストラリアのパスの読み、そこから前線へのフィードというところまで、しっかり俯瞰した創造性というものが感じられました。正直あそこまでやるとは思っていませんでした。

カタール戦はやる気が無かったのでお話になりませんが、守備に関しても攻撃同様、一貫したコンセプトを持ってやっているわけで、そんな中で長谷部、中澤がいない今日これだけ出来たということは、評価して良いでしょう。もっともCHが今日は橋本と今野という守備的なコンビで、ここに遠藤が入るとどうかという事はあるかもしれませんが、まぁそんなものはひとまず気にする必要は無いかな、と。今日ピッチに立った選手が良いプレイを見せたという事が、重要なわけで。


攻撃もこんなものというか、やろうとしていたこと自体は間違っていなかったと思いますし、それも岡田監督が指揮を執るようになってから一貫してやろうとしていることですから、アウェイでオーストラリア相手に臆することなくそれをやって、ある程度のチャンスを作り出せたという事で、3年前にチンチンにやられた時よりは進歩している事は確かでしょう。

もっとも今日のベンチ入りメンバーでは、そこから“違い”を出せる選手がいなかったわけで、本大会に向けてはここが課題になるでしょうね。やはり今日もそうでしたが、後半になって運動量が落ちてくると、どうしてもパスを回すだけというか、動き出しが少なくなって自然足元だけで繋ぐのみにとどまったり、せっかく工夫したクロスが上がっても中が反応していなかったり、という事が起きます。

残念ながら今日のベンチ入りしていたメンバーには本田がいなかったので、そこら辺で1つリズムを変えられる選手がいなかったのかな、という事になるでしょう。矢野が随分と批判されているようですが、彼に関してはもう少しテストマッチでプレイする機会を与えれば良くなるような気もしますし。

その辺り、本番での“違いをもたらせる選手”に該当するのが本田になるのか森本になるのか、或いは小川、菅沼といった辺りになるのかは現段階ではわかりませんが、少なくとも2,3人はそういう選手を選考出来るのかな、ということが気になります。その点が、ピッチ上に同じタイプの選手を並べたがる岡田監督に関しての最大の心配事とも言えますし、逆に言うとこういう選手さえベンチで良いので置いてくれれば、ひとまずそれで良いと私は思うんですが。

むしろどうだかなぁと思ったのは、興梠投入後のフォーメーションです。橋本を下げたことでCHを1枚減らすのかと思いきや、興梠がトップに入って玉田、中村がポジションを下げて結局同じ形。あれにはちょっとガッカリしたというか、そこは監督、強気に行きましょうよ・・・・と思いました。まぁ、この手の采配で岡田監督に完璧を求めるというのも、無理な話だとは思いますが。あまりそこは上手くないですからね。


まぁ何にせよ、べつにこの1試合で岡田監督をどうこうというほど悪い試合ではなかったと思いますし、あと本大会まで1年しか無い中、ここまで岡田監督の下で浸透させてきたコンセプトを捨ててまで他の指揮官にシフトできるほど、今の日本代表に柔軟性も適応性も無いでしょう。

ワールドカップでベスト4を目指すという点でもって厳しい声が出るのはやむを得ないと思いますし、安閑として監督の椅子に鎮座する状況というのもよろしくないとは思いますが、本気で解任だ云々という声がちょっと内容がよろしくない試合をするたびに出るのはどうかと思いますがねぇ、正直に申し上げて。

posted by Alan Hetarade |22:23 | 2010W杯 | コメント(14) | トラックバック(0)
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ケイヒル万歳

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 「セットプレイの場面でケイヒルを潰せるDFなんて、世界中探しても本当に一握りしかいません」の部分共感できます。
 リバプールとのダービーマッチで、ヘディングの同点ゴールは印象的でしたね。
 彼はなんと言うか・・・ゴール前のポジショニング、嗅覚と身体能力は並外れています。

posted by アラリ~ニョ | 2009-06-17 23:25

ケイヒルとの格の違い 【オーストラリアvs日本】

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ケイヒルって有名なの?

posted by あんこ | 2009-06-17 23:26

ケイヒル

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ケイヒルは本当に有能な選手だと思います。プレミアで結果を出している選手ですから。

言われている通りに、毎回岡田監督を解任解任って言うのはどうかと自分も思います。采配には?が多い時もありますが、後1年で劇的変えれる監督なんて世界にもそんなにいないと思いますので・・・まぁそれだけ有能な監督はすでに監督されていますけどね(苦笑)

posted by フッチボォーコリキ | 2009-06-17 23:32

ケイヒルとの格の違い 【オーストラリアvs日本】

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カカやロナウドほどではないですが・・・
隠れた名プレーヤーですよ。エヴァートン(プレミアリーグ)に所属しています。

posted by アラリ~ニョ | 2009-06-17 23:36

ケイヒルとの格の違い 【オーストラリアvs日本】

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今日の試合を見て感じたのは組織だっている時の守備には及第点は与えられると思います。
ただ、中盤が間延びしてきた時に押し込まれっぱなしになること、リズムを変えたりペースをひきこめる守備やセカンドボールが拾えればもっと良くなるのかなと。

あと攻撃ですが、4-2-1-3の3が個人で打開できないと流れの中では厳しいのがわかったような気がします。
相手が組織だったプレスをしている時に、中盤でもアタッキングサードでも、ドリブルで一人抜く。そうすればマーキングがずれて相手を崩せる可能性が高くなる。
また、後ろからDFがFWをマークしている中を追い越して行く。そうすればマークが崩れて以下略。
そういう意味で、今日の松井と玉田はある程度挑戦していたのかなと。
後半はそういう場面でほとんど横パスだったので、そりゃあ守る方は楽なんだろうなぁと思ってしまったり。日本のミドルとかほとんどないですしね。

組織と個人は永遠のテーマですよね。

posted by マリーシア三号 | 2009-06-17 23:37

ケイヒルとの格の違い 【オーストラリアvs日本】

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日本にもケイヒルみたいなタイプの選手欲しいです
小柄なMFなのに あの得点力には脱帽
エバートンでの活躍ぶりのまま代表でも凄いですね

個人的に今も昔もですが日本代表に求める事は個の力です
どうしてもチームとして日本らしい戦い方ってのは限界だと思うんですよね
勿論ベースはあって良いと思うんですけど
やはり個の力が無いと強豪に 逆転を許した時なんかは特に苦しい
そういった意味で本田に期待してます

あんまり試合内容と関係ないコメ すいませんでした。

posted by ゆう | 2009-06-17 23:45

ケイヒルとの格の違い 【オーストラリアvs日本】

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ケイヒル凄いですね。もーあの顔がムカついてきました。

今日のゲームを見てて、どーも日本が攻めていて点が入る気がしないのは、僕だけでしょうか?

確かに今日の控え??メンバーで善戦はしましたが。。
後闘莉王は本当に素晴らしかった。フィードの正確さは光ります。

矢野はどうなんでしょう?個人的には矢野より、川崎の矢島卓郎の方がよいのかと?まーあの選手もケガが多く、試合に出たり、出なかったりですけど。。何かの拍子に化けそうです!

とりあえず、日本代表頑張ってくれー!!
心から応援してます

posted by R | 2009-06-17 23:47

ケイヒルとの格の違い 【オーストラリアvs日本】

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Alanさん、サッカーがよくわかっていらっしゃる。
ここまで分析できる人はなかなかいないと思う。

オーストラリアのパワーサッカーは個人的には好きで、見ていて面白いものがあります。
(日本はつまらん!)
特に、プレミアのウエストハムで主将をやっているニール。
彼の存在感と安定感は絶大だと思う。
そして、エバートンのケーヒル。
彼は体はそんなに大きくないが、フィジカルは強いし、必ずと言っていいほど、おいしい場面に顔を出す。
つまり、ポジショニングがいい。
試合を読めるということだね。
おまけにヘッドは強力。

彼ら以外にも、欧州でレギュラーを張っている選手ばかり。
オーストラリアは、間違いなくアジアで実力NO1だ!

今後も、サッカールーズから目が離せない!

posted by nori | 2009-06-18 00:01

進歩してるとしたら…

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監督の更迭論が一戦ずつ出ることは悪いことではないと思いますよ。W杯のベスト4を狙う国ならイタリアでもブラジルでもアルゼンチンでもフランスでも、一戦ごとにかまびすしいですし、そういう針のむしろの中でやっていくことが出来てこそ、ベスト4チームの監督たるものと思います。
「イタリアやブラジルと比べても…」と思いますか? でも、ベスト4に入るということは、少なくとも上述の国の一角を崩さなければならないんですよ。
選手の質も勿論ですが、指導者によってその行く末は随分変わってきます。日本が世界的なチームにならんと欲するなら、まずその指導者に世界レベルの人物を据えなければ難しいでしょう。世界を知らない監督が世界を語ることほど恥ずかしいことはありません。

個人的には、選手にはもう少しマリシアを覚えて欲しいです。自分たちのリズムでない時に、無理してリズムを探して自滅するよりも、マリシアで時間稼いだり、相手をアップセットしたりすることも、ボディーブローのような結果をもたらすことがあります。今日の試合も、ベンチ含めて、先制点取った時点で潔く逃げ切りを考えても良かったかもしれません。

オセアニアのサッカー小国であるオーストラリアとの勝ち点差が「5」。ということは、世界トップとの差はいまだ果てしない、ということですね。

進歩しているのは、毎回、神妙でやたら解ってる風な、似たようなコメントを繰り返すことができる選手の「試合後の解説力」でしょうか…。

posted by Non Solo Calcio | 2009-06-18 00:04

ケイヒルとの格の違い 【オーストラリアvs日本】

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バスケバカの戯言ですが、確かに「間」が一定というか、リズムが単調になってた気がします。それが、今の戦術の中だと目立ちますよね。

これは、バスケ日本代表と一緒なんですが・・・。日本人の個性なんですかね!?速く動いて、パスを回してノーマークをつくる、そしてシュート。それが上手くいかなければ、さらに速く、駄目ならさらに速く・・そして速く・・・。

サッカーやバスケなんかのプレーが連続するようなスポーツにおいては、速さはもちろん大切ですが、やはり緩急をつけるのが一番効果的なのではないでしょうか!?なんというか、「流れ」を支配できるみたいな・・・。

それは個人としてでなく、チームとしての緩急をつけることなのだと思います。

ボールを「手」でいつも扱っている者の戯言です。

駄文失礼します。

posted by di-go | 2009-06-18 00:31

ケイヒル口元色っぽいな

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コーナーフラッグばたばたされて3年前思い出しました。
やっぱ個人技のスポーツなのかな? ①気迫 ②ポジショニング ③絶妙なワンタッチ ④ピンチの時のファールのもらい方 見習うべきことありますね

posted by デジャブゥ | 2009-06-18 01:00

あんこちゃん

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ケイヒルが有名かどうかはあなたが疑問を呈しておいでのようですからそれだけでも『無名』で結構でしょう
ここで気付いておかないとフットボールを観るなんてことになんの面白さも感じられないヒトになっちゃうかもしれないので
有名か無名か なんてことはさほどのことではありません
好いプレイヤかそこそこかはたまた標準以下か なんてのをぼくたちは考えながらフットボールを観ましょう
知ってても知らなくても 有名でも無名でも
ご自身の眼で見たら あ これは好い とか え~駄目 とか 結構そこそこじゃん とかあるはずです
それを大切にしましょうよ

で ケーヒル セットで隠れるでかぶつなしでも平気だったわけだ ・・・ 褒美とらす

posted by candy | 2009-06-18 06:52

ケイヒルとの格の違い 【オーストラリアvs日本】

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監督解任というとちょうどサウジがB組の3位になっていましたが、毎試合の更迭論に忠実に従うのがサウジと考えれば分かりやすいんじゃないかという気がします(笑)
日本が勝てるとは正直思いませんが、通用するかどうかは別にしてコンセプトをもって挑んでいるのは評価してしかるべきですし、それでダメならまた考え直すって形でいいんじゃないですかね。
サウジみたいにお金があれば別ですけれど(笑)

で、私も2点目については全く同じ感想です。
カイザースラウテルンの時には川口も無用な飛び出しをしていましたし、サモア系だけあってケーヒルのタトゥーには敵を退ける呪いの力でもあるのでしょうか(笑)

posted by 川の果て | 2009-06-18 10:03

ケイヒルとの格の違い 【オーストラリアvs日本】

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foot 自分も見ました。
楢崎はアジアでもトップクラスだと思ってますが、彼でさえ、『ステップ』踏んじゃってましたね。今まで気にしたことなかったけど、これからキーパー見るたびに目が行ってしまいそう。


ケーヒルですが、格の違いはあるにしろ、日本人に多いプレイスタイルだと思います。エヴァートンでtopをはるようになりましたが、それを見ると、岡崎1topでもありかな、って気になります。トップ下に本田を置いて、見てみたい…

posted by ms | 2009-06-19 23:57

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