2009年06月16日
刺激与えたロッシ投入 【アメリカvsイタリア】
United States of America 1-3 Italy 【A:41(PEN).Landon Donovan】 【I:59,90.Giuseppe Rossi, 72.Daniele De Rossi】 色々と荒れていたらしいブラジルvsエジプトの試合は、ツール・ド・スイスと被っていた後半をまだ見ていないので、そちらは見てから書くことにします。ひとまず、アメリカvsイタリアの試合から。 さて、前回ワールドカップの時にはもう皆様ご存知の通り、大荒れに荒れた試合を繰り広げた両チームが、再び激突。イタリアの方はいろいろと試行錯誤をしているとの事でしたが、スターティングメンバーを見る限りあんまり新鮮味は無くて、あれっ?て感じでした。むしろアメリカの方が、若いアルティドアのトップ起用なんかで、ちょっと楽しみに思えたり。まぁCBは普段と少し違ったメンバーになったわけですが、それだってレグロッターリエ&キエッリーニというユーヴェのコンビですからねぇ。 両チームの国歌。アメリカの選手は個々が胸に手を当てて厳粛にやっていたように見えたのに対し、イタリアは肩を組んで大合唱。同じ気合いを入れるのでも1人でぐーっと表情を引き締めていたドノヴァンの次に肩を組んだイタリアのイレブンを見ると、チームによって随分あり方が違うんだなぁと思いました。やっぱりこの辺りは、代表戦ならではの光景で良いですよね。
キックオフからゲームを押し気味に進めたのは、イタリア。ポゼッションで勝り、1トップ気味に張ったジラルディーノにボールを納めようとします。 序盤こそ上手くいきますが、時間が経つにつれてこの攻撃はやや行き詰まり感が。というのも、中盤の底からパスの出し手となるSBやCHのパスの精度がいま一つで、ぴたっと足元に収まるシーンが少なかったり。そんな感じでなかなかリズムを掴めず、途中からはなんとな~く前線に放り込むような浮き球のパスも見られるようになりますが、これも特に工夫が無いため、アメリカのDFがゾーンで守っておけばとりあえず跳ね返せるや、という状態。 むしろカウンターから可能性を見せていたのはアメリカの方で、26分と29分に、ドノヴァンがボールを持って前を向き、それぞれブラッドリーとアアルティドアにほぼ同じような形で決定的なスルーパスを出しました。もっとも、これまた2人ともほぼ同じ形で飛び出してきたブッフォンを眼にして委縮したのか、シュートがジャストミートしなかったのかドノヴァンにリターンを返そうとしたのが弱くなったのかよく分からないようなボールタッチでイタリアは事なきを得たのですが、ひやっとさせられました。 そして32分、ゲームの流れを決めるプレイが。ルーズボールにクラークが飛び込みますが、先に足が届いたのはガットゥーゾの方。クラークは勢いあまってガットゥーゾの脛を払うような格好になってしまいます。 このプレイに対し、レフェリーはレッドカードを提示!あーあ、また出ちゃったよ・・・・ まったく、何でこのカードは荒れる宿命にあるんだか(苦笑) 確かにクラークは勢いがついていたので、強くガットゥーゾの足を蹴ったように見えたのですが、リプレイを見る限りべつに足の裏を見せていたわけではありませんでしたし、どちらかというと故意のタックルというよりは不可抗力のような感じ。ファウルはファウルですし、何より勢いがあったのでイエローカードはやむを得ないかもしれませんが、どう考えても赤ではないなぁというプレイ。 赤紙が出た瞬間、よくある確信犯的な「そりゃないでしょ」という表情ではなく、クラークは明らかに素でビックリしていました。あの表情が変わる刹那を無駄にスーパースローカメラで流してくれた現地映像は、実にナイスっ(笑) その後38分には、世にも珍しい幻のゴールならぬ“幻のオウンゴール”が。ピルロからカモラネージに出たスルーパスを、ボーンスタインがクリアーミスしてOGに・・・・かと思いきや、カモラネージのポジションがオフサイドでこのOGは取り消しに。 そして直後の41分、ボックス内でパスを受けたアルティドアが、左に切り返してキエッリーニを抜きにかかります。たまらずキエッリーニがこれを倒し、アメリカにPKの判定!キッカーはドノヴァン、冷静に右側に流し込んで決めました。アメリカが先制して後半へ。
後半も開始からイタリアが攻め立てますが、ピルロ、ガットゥーゾ、デ・ロッシという中盤の閉塞感は半端なく、ポゼッションこそするもののゴールに迫れず。カモラネージを含めてそうですが、やはりベテラン選手が多いだけに、どうしても縦への運動量を欠いている印象がありました。 この状況を打破したのは、リッピ監督の交代策。56分、一気にカモラネージとガットゥーゾを下げて、モントリーヴォとロッシを投入。ヤクィンタをよりジラルディーノと並べるようにして、モントリーヴォを右サイドに、そしてロッシにはトップ下である程度自由にポジショニングをさせます。 その効果がいきなり現れたのが、直後の58分。中盤でボールをカットしたロッシがそのまま一気に左足を振りぬくと、弾丸シュートがハワードの壁を突破して文字通りネットに突き刺さります!あまりにあっという間の出来事で声を上げる間もなく呆気に取られてしまいましたが、とにかくこれでイタリアが先制。 とにかくこのロッシの投入は大成功で、前線を神出鬼没に動き回るロッシに対し、アメリカは完全に後手に回ります。しかも右サイドからもモントリーヴォが、前半には無かった縦の運動量を生かして攻め立てるものですからここにも手を焼き、2トップも自由に動けるように。そして何より中盤が良い意味で流動化したことにより、前半は底に引きこもっていたピルロも前線に顔を出してはシュートを打つなど、完全に良い時のイタリアに戻りました。 こうなるともうゲームはイタリアのもの。72分、これまたデ・ロッシが20m以上はあろうかという距離から右足でシュートを放つと、意表を突いたタイミングだったためかアメリカのDF2人が止め切れず、ハワードも抜いて今度はゴール右に転がります。オニェウなんか、身体の左側をボールが通ったにも関わらず、思わず右足を出してましたからね(スライディングなどではなく、完全に立った姿勢で)。それくらい、意外性のあるタイミングでのシュートでした。 駄目押しはアディショナルタイム。ピルロが左サイドでちょいちょいとアメリカのDFをかわしてクロスを上げると、後ろからものすごい勢いで突っ込んできたロッシがどーん!
終わってみればイタリアが順当勝ちという結果になりました。 イタリアの課題とロッシ&モントリーヴォ投入がもたらした効果については大体触れましたのでこれ以上は余計なことは書かずにおきますが、何にせよロッシは本当に大きくなったなぁ、と思いました。あと上手かったのはドノヴァンですかね、流石に後半はアメリカ自体がチャンスを作れなかったこともあって消えてしまいましたが、やっぱりあのセンスには感心させられました。 しっかしまぁ、なんだかこの2チームの対戦にはケチがつくというか何というか(苦笑) おそらく今回のコンフェデでレフェリーがどうこうという話題のハイライトとして、あのクラーク退場の判定は挙げられるでしょう。直後にはドノヴァンがグロッソのひじ打ちを喰らって激怒する、なんてシーンもありましたし、どうもギスギスするよなぁこの試合は。 アメリカ側からすれば、ロッシとモントリーヴォの投入に対して後手に回ってしまったという事になるのでしょうが、それを敗因とするのは気の毒というか、流石にイタリア相手に60分を10人でというのは、あまりに厳しすぎましたね。身体の強いアルティドアのすぐ下でドノヴァンが走りまわる、という構図はなかなか面白かったので、ブラジル戦で一杯食わせられるかどうか、楽しみにしたいと思います。
posted by Alan Hetarade |09:06 |
2010W杯 |
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刺激与えたロッシ投入 【アメリカvsイタリア】
コメント投稿者ID :
クラークの退場シーンは私も見ましたけれど、あれで赤というのは可哀相でしたね。試合全部は見てないので何とも言えないですが、主審の中に「荒れるゲーム」の印象が強かったりしたのでしょうか…
ブラジルはノルウェーとか苦手なので、アメリカがフィジカルを全面に押し出してくると結構面白い試合になるような気はします。
ただ、エジプト戦の体たらくがあるので相当気を引き締めてはいるでしょうけれど…
posted by 川の果て | 2009-06-16 11:28
刺激与えたロッシ投入 【アメリカvsイタリア】
コメント投稿者ID :
ピルロからカモラネージじゃなくデロッシからじゃなかったですか?
posted by ro | 2009-06-16 13:23
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