2009年06月08日

08~09プレミアリーグ総括 【ハル・シティー】

Hull City(ハル・シティー)
勝ち点35 8勝11分19敗 39得点64失点 得失点差-25

監督:フィル・ブラウン


              クザン

ジオヴァンニ キルバーン アシュビー マーニー
             ボアテンク

 ドーソン                  リケッツ
         ザヤッテ   ターナー

             マイヒル


監督、攻撃、守備、補強、総合の各評価について、S~Dの5段階で評価

最優秀選手
Deiberson Geovanni(デイべウソン・ジオヴァンニ/MF/元ブラジル代表)
終盤戦にかけてチームとともに失速、クザンともめ事を落としスタメンを外れるなど、尻すぼみしてしまった感は否めない。しかしこの選手がいなければ間違いなく序盤戦の快進撃は無かったし、躍進したハルの象徴となった選手だった。チーム最多の8ゴールという数字も素晴らしい。アーセナル戦でのゴールは、今シーズンのハイライトの1つ。まさに歴史的なゴールだったと言えよう。

監督:B
開幕からのスタートダッシュで大いに注目を集めたブラウン監督だったが、チームの下降とともに存在感も低下。チームが減速していく中で最後まで打開策を見いだせなかったという点ではその手腕を手放しで評価することはできないが、残留すら難しいと言われていたチームをプレミアに留めたという点では、トータルとしては及第点の出来だったと言えよう。

特にシーズン序盤、プレミアの各チームに立ち向かっていくに辺り、細かな工夫が多かった点が目を引いた。新戦力を加えてテクニックとスピードを存分に生かした戦術でプレミアのチームに脅威を与え、またトリッキーなプレイスキックからゴールを量産した。やや脇が甘かった印象は拭えないが、指揮官としての資質の高さをある面では見せていた。

攻撃:B
序盤戦の戦いぶりはお見事だった。左サイドでジオヴァンニがきっちりボールを落ち着け、ドリブルするなりSBの上がりを待つなりサイドチェンジをするなりと、多彩な展開を見せた。それに呼応するように逆サイドでマクシェイン、メンディらが攻め上がり、フィジカルの強いクザンやキングがそれに応えるといった攻撃は、見る者を興奮させた。またボールサイドに立った選手が一旦ボールを持ち上げ、それからキッカーがボールを蹴るというトリッキーなプレイスキックからも、ゴールを量産。ターナーの高さは注目を集めた。

しかし後半戦にはその攻撃も、鳴りを潜めた。ジオヴァンニが研究されてマークが厳しくなった点が一番大きかったが、マクシェインがローン元のサンダランドに帰ってから右サイドの躍動感が無くなった点、プレイメイカーとして期待されたブラードが負傷で出場できなかった点、キルバーンがフィットするシステムを見いだせなかった点など、数多くの課題が見つかった。

さらにクザン、フェイガン、フォランといったストライカーはいずれもムラッ気があり、安定した活躍をすることができなかった。フィジカルは強いもののプレイメイクの局面で有効な動きをしていたとは言い難く、結果的にそれが攻撃の閉塞感に繋がった。

守備:D
序盤戦から大味な試合が多かったが、終わってみれば64失点と、ウェストブロムに次いで多い失点数となってしまった。特に中盤の底でフィルターとなっていたボアテンクの離脱後の守備陣は個の力で劣っていたと言わざるをえず、失点を重ねるのもやむなし、という状態になってしまった。

補強:B
初昇格となった今シーズンだったが、プレミアで経験のある選手を数多く獲得して残留にこぎ着けたという点では、補強はまずまず奏功していたと言える。マンチェスター・シティーを解雇されたジオヴァンニや、ボロを放逐されるような格好で出てきたボアテンクなど、お金をかけずに取ったベテラン選手たちが活躍したことが大きい。夏の補強に関しては、まずまず目の付けどころが良かった、と言えよう。

しかし冬に関しては、やや残念なものとなった。クラブ記録の500万ポンドで獲得したブラードが早々に離脱してしまったのは不運だったが、キルバーンはまたも本来の力を出せずに終わってしまったし、ローンで獲得したマヌーチョもチームの救世主とはなれなかった。総じて中盤は興味深い補強をしたものの、最終ライン、前線に関しては当たっていたとは言い難い。序盤戦にローンでプレイしたマクシェインは、素晴らしい出来だったのだが・・・・

総合:B
8勝のうち6勝を最初の9戦で挙げ、年が明けてからはミドルズブラ戦の僅か1勝のみに終わったという事からも分かるように、あまりにも急降下し過ぎたシーズンだった感は否めない。しかし当初の目標は残留であり、戦力的にもそれが達成できれば御の字といった感じだった。そこに立ち返るとすると、あわや歴史的な降格劇というところまで追い込まれたとはいえ、残留を果たしたということでトータルとしては及第点であろう。

しかし序盤に展開した魅力的なフットボールがあっただけに、やはり後半戦の戦いぶりには多くのファンが落胆してしまっただろう。急降下の要因は数多くあるが、主なものを挙げるとすれば、シーズンを通して不安定だったディフェンスライン、キルバーンとジオヴァンニが共存できるシステムが見いだせなかったこと、ストライカーの不甲斐なさといった辺りに集約される。

来シーズンは2年目という事もあり一層厳しい戦いが強いられるだろうが、しかし希望が無いわけではない。ブラードは来シーズンの開幕には間に合う情勢だし、ローン先のトッテナムで興味深いプレイを見せた若手ストライカー、フレイザー・キャンベルを、マンチェスター・ユナイテッドから獲得した。クラブの方針としては、決して間違っていない。あとはブラウン監督が如何にチームを作り上げていくか、期待半分、不安半分といったところだ。何にせよ、来シーズンに向けてもわくわくさせられるチームである。

posted by Alan Hetarade |14:56 | FAプレミアリーグ | コメント(2) | トラックバック(0)
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08~09プレミアリーグ総括 【ハル・シティー】

コメント投稿者ID :

監督の評価 よすぎ
ブラウンは間違ったことは考えてないんだろうけど
ジオヴァンニを把握し切れていない 交替時にあからさまに不快の顔をするジオヴァンニを何回か観たこと
尻が軽い 一回だけだけどハーフタイムに更改喝ミーティングやったでしょ ああ言うの軽いパフォーマンスですよね
なにか アティチュードに問題ありって気がします
選手のパフォーマンスも自発的なモチベーションが頼り に見えてしまうし 冬からこっち印象に残った選手さえいませんでした

posted by candy | 2009-06-08 19:10

08~09プレミアリーグ総括 【ハル・シティー】

コメント投稿者ID :

フィルはよくやったと思います。十分な戦力でないにもかかわらず(ニューキャッスル・ミドルズブラの戦力よりかなり下回っていたのは明白)プレミア残留を果たしたのは昇格組としては経緯はともあれ立派です。

一番はやはりジオバンニでしょう。後半のチームパフォーマンスとともに下降線をたどりましたが、それでも前半戦の活躍と差し引きしても彼のハイパフォーマンスがなければチャンピオンシップへの降格はダントツだったでしょう。

来季はジオバンニのサポート役を任せられる人、年間通じて前線を任せられるFW2人(フレイザー獲得済み?だったと思う)、中盤で汗をかける人、DFリーダー獲得プラス控えDF最低2-3名、これでも足りないとは思うけど今季見た感じだとこのくらいの上乗せは必須。

最後にcandyさんの公開ミーティングの件ですが、フィルのコメントを借りればあればボクシングデーにもかかわらずアウェーに来てくれた約3,000人のサポーターに対して前半で4失点したチームだがまだあきらめてない事を伝えたかったみたいです。パフォーマンスである事には違いないですが、決して軽い気持ちでやったことではないですので知っておいて下さい。

posted by TK | 2009-06-09 07:41

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