2009年06月04日
08~09プレミアリーグ総括 【ニューキャッスル・ユナイテッド】
Newcastle United(ニューキャッスル・ユナイテッド) 勝ち点34 7勝13分18敗 40得点59失点 得失点差-19 監督:ケヴィン・キーガン(1~3) クリス・ヒュートン(4~5、26~30) ジョー・キニア(6~25) アラン・シアラー(31~38)
オーウェン マルティンス ダフ グティエレス ノーラン バット エンリケ ベイ バソング コロッチーニ ハーパー
監督、攻撃、守備、補強、総合の各評価について、S~Dの5段階で評価 最優秀選手 Damien Duff(デミアン・ダフ/MF/アイルランド代表) 正直プレイの内容に関しては、流石に往年の輝きは失われつつあると言わざるを得ない。しかし怪我人が相次いだチームにあって30試合に出場し、また最初から最後まで徹底して戦う姿勢を貫いたという点で、今シーズンのニューキャッスルにあってはチームのためを思い全力で1年間プレイした、数少ない選手だったと言えよう。もっともプレイの内容ではなくそのような点でMVPを選出しなければならないという点では、今シーズンのニューキャッスルが如何に不甲斐ない戦いをしたかということを示しているのではないか。 監督:D チームを率いた各監督にも問題があったが、兎にも角にもシーズン中に4度も監督交代が行われた時点で、チームを混乱に陥れた元凶はフロントにあったと言える。移籍市場で現場を無視した動きを繰り返してキーガンを辞任に追い込み、後任に健康不安のあったキニアを連れてきて、結局懸念されたとおり彼は途中で倒れてしまった。 またキーガン、ヒュートン、キニア、シアラーの4人に共通して言えることだが、どの監督も戦術というものがまったく見えてこなかった。唯一キニアだけは守備陣の立て直しを図っていたことが見受けられたが、しかし攻撃に関してはほぼ放置と言っていい状態。結局これだけの選手が揃いながらシーズンを通してチームとしての一体性が感じられなかった点は、策を持たなかった監督たちの責任も非常に大きい。 攻撃:D 監督が次々と変わる中、最後までスタイルを見出すことができなかった。優秀な選手がそろっていたはずだが、結局はサイドからグティエレスやダフ、ガスリーといった辺りの個人技で攻めるのみといったくらいしか、印象に残っている攻撃が無い。また中盤のプレイメイカー不在はその戦術オプションの幅を致命的に狭めていたと言え、バットが何とかその役割を果たそうとしていたものの、やはりかなり厳しいものがあった。 また情けなかったのはストライカーたちだ。マルティンスはスピードを生かして奮闘したものの、そもそも彼に入るボール自体が極端に少なかったために、輝きを放つ場面は限られた。ヴィドゥーカはシーズン終盤に復帰したがコンディション不良から思うようなプレイができず、若手のキャロルは屈強な身体を生かして興味深いプレイを見せたものの、出場機会に恵まれなかった。 そして何よりの期待はずれは、マイケル・オーウェンだ。往年のスピードが無くなっているのは仕方ないとしても、昨シーズン見せていたゴールへの嗅覚がまったく見られなくなり、ハードワークもせずに延々とピッチに立っているだけだった。何一つ、いいところを見せられなかったシーズンだった。以前から再三書いているが、個人的には身体の衰えどころかもはや情熱を失った彼は、引退すべきだと考える。 守備:D クリーンシートは僅か4試合。あまりに情けないDFたちに業を煮やしてギヴンが移籍してしまった事からも分かるように、こちらも散々な出来だった。キーガン解任により守備の組織づくりが遅れ、キニアが就任してからようやく本格的に手が付けられた。これではプレシーズンから時間をかけて準備をしてきた他チームと比べ拙い最終ラインが出来てしまうのは、自明の理である。 バソングをCBにコンバートした点はキニア監督の功績と言えるが、不安定なチーム状況下でシーズンが進むにつれ彼のプレイも不安定になっていったし、移籍早々から酷使されたコロッチーニのコンディションもどんどん低下していった。中盤からのチームぐるみでのプレッシングなどといったものも皆無で、攻撃と同じく“策なし”の状態のまま、ひたすら失点を重ねる試合が続いた。チームが崩壊しながらも必死に中盤の底で相手を削るバットの姿には、もはや悲壮感が漂っていた。 補強:D 獲得する選手も勿論だが、やはり夏の移籍市場がクローズする直前にミルナーを放出した点が、このチームが転落するすべての始まりだったと言えよう。当時監督をしていたキーガンの意向をまったく聞かず、フロントと現場の思惑がまったく乖離している事が、シーズン序盤に分かってしまった。しかもそれが早々に監督の辞任につながってしまうという時点で、強化については最悪の評価をする他ない。 総合:D オーナーのマイク・アシュリーはクラブに対する愛着を失って売却を図り、フロントは現場の意見を聞かずに選手を売買する。一方で指揮官はまったく戦術を示せず、ピッチに立つ選手たちはピークを過ぎた者ばかりで、気が入らないプレイに終始。まさに面々と重なるクラブのさまざまな層がすべて問題を抱えていたと言え、そう考えると単純なスカッドの名前に関わらず、降格するべくしてしたシーズンだったと言えよう。選手間で残留に向けて温度差があった事は試合を見ていても明らかだったし、シーズン終了後にはダフがそれを認めている。 下手をすればこのままリーグ1にも転落していきかねない要素を孕んでいるのが現在のニューキャッスルだが、アシュリーがクラブの売却に成功しまた真にチームのために戦える選手だけを残し、クラブの体制が一新されれば、まさに新生ニューキャッスルとして新たなスタートを切ることも不可能ではない。ダフはいち早く残留を表明しており、またバットがチームリーダーとしてきちんとスカッドを統率し、スティーヴン・テイラーやキャロルといったアカデミー出身の選手たちが成長していけば、チームの再建への道も見えてくる。 そう考えるとギャンブルではあるものの、この降格というのはチームにとっての転機となるであろう。ここから再浮上するか転落するかは、まさに彼ら次第。また折あるごとにクラブを動かしてきたサポーターたちにとっても、正念場である。今まさにニューキャッスルというクラブは、岐路に立たされている。
posted by Alan Hetarade |13:56 |
FAプレミアリーグ |
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08~09プレミアリーグ総括 【ニューキャッスル・ユナイテッド】
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ノルウェー代表のサイドアタッカー ペア・チリアン・シェルブレット
フィンランドU21代表の万能バック ユッカ・ラーイタラ
といった北欧の若手有望株とかなり交渉が進んでいたらしいんですよね。ニューカッスル…
彼らが賢明にも沈む船を選ばなかったのか、その他の事情で頓挫したのかは分かりませんが、彼らが移籍していたらキャリアを棒に振りかねないくらいに悲惨なゴタゴタに巻き込まれたのかもしれないので、個人的には良かったなぁと思っております。
チームの再建は前書いたかもしれませんが、まず次の監督に誰を選ぶかで、その監督の望み通りのスカッドを与えられるか、というところでしょうね。
posted by 川の果て | 2009-06-04 20:20
08~09プレミアリーグ総括 【ニューキャッスル・ユナイテッド】
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フロントが一番責任あるでしょ
ミルナー放出した時点で正直???でした
個人的にダフ、グティエレスの両サイドとマルティンスの3人は及第点です
コロッチーニは・・・・やっぱりスペイン向きですね
posted by アトレティコ | 2009-06-04 23:41
>川の果てさん
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レーヴェンクランズはご愁傷様でした。
地元出身の若手ならまだしも、外から来てこういうごたごたに巻き込まれたのでは本当に洒落にならないことになっていたでしょうから、その2人は来なくて幸いといったところでしょうかね。逆にチームの体制が落ち着けば、今から来るというのは悪くないかもしれませんが。
監督人事はひとまずシアラーを慰留する方法で話が進んでいるようですが、シアラー続投ならばしっかりしたブレインを付ける必要があるでしょうね。正直、ヒュートンはアテにならなかったからなぁ・・・・
posted by Alan Hetarade | 2009-06-05 15:54
>アトレティコさん
コメント投稿者ID :
デニス・ワイズを筆頭にしてという事になるのでしょうが、やはりクラブが腐敗した大本の原因はオーナーと上層部の不出来っぷりでしょうね。仰るとおり、ミルナー放出がすべての悪循環の始まりだったと思います。
その3人+バットですかね、個人的に及第点をあげられるのは。コロッチーニは彼の出来云々以前にエクスキューズがあまりに多すぎたので、正当な評価を下せないシーズンだったと思っています。
posted by Alan Hetarade | 2009-06-05 15:58
08~09プレミアリーグ総括 【ニューキャッスル・ユナイテッド】
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オーウェンが引退?シーズン10得点はチーム内でトップだし引退の言葉を出すほどとは思いませんがね。 失礼だろ オーナーが散々ニューカッスルに混乱を招くようなことばかりして得た結果が降格
この状況内で選手の評価なんて普通出来ないだろ シアラーも同じく。
posted by nufc123 | 2009-06-07 02:45
>nufc123さん
コメント投稿者ID :
10得点といっても、リーグカップでのゴールを含んで、ですよね。プレミアだけの得点率であれば、マルティンスの方が上です。それに何より、チェルシー戦でシアラーに「お前に託すぞ」という采配をされてからもまったく覇気を見せずに戦力外になった姿は、移籍が濃厚だった事実からしても、明らかにチームにとってはガッカリとしか言いようがないものだったと思いますが。
記事にも書いていますが、フィジカル面での衰えがあるのはやむを得ないとしても、心まで見るものが無くなってしまっては、正直移籍先でも期待できないと思いますね。ダフやバットのように、苦しい状況下でも奮闘していた選手はいたのですから。
posted by Alan Hetarade | 2009-06-08 00:09
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