2009年04月27日
日本マラソン界の大いなる一歩 【ロンドンマラソン】
◆“春の世界選手権”ロンドン◆ 今年のロンドンも、豪華なメンバーがそろった。 男女とも世界記録保持者のゲブレセラシエ、ラドクリフこそ出場しなかったが、北京オリンピックのメダリストが一堂に会することとなった。このうち男子のワンジル、ガリブ、ケベデの3人は最後までデッドヒートを見せ、ガリブとケベデの順番こそ入れ替わったものの、トップ3でゴール。力を見せた格好となった。 近年のロンドンには、以前にもまして有力ランナーが終結する傾向がある。優勝で5万5,000ドルという高い賞金もそうだが、男子は1997年以降優勝タイムが2時間8分を越えたことが無く、男女合わせてこれまで11回の世界記録が樹立されたことが示すように、記録を出しやすいレースであることが、特に賞金やスポンサーフィーで生計を立てる海外のプロランナーたちをひきつける要素となっている。また4月下旬という開催時期も、冬のマラソンシーズンの締めくくりとして、調整しやすいタイミングだ。緯度の高いロンドンであれば、この時期でも気候はマラソンに最適である。 昨年はベルリンマラソンで、男子はゲブレセラシエが世界最高記録を樹立し、女子ではこの大会でも優勝したミキテンコが、2時間20分切りを達成した。記録の面では、ベルリンも世界を“リード”してきた。だがやはり、ロンドンマラソンに出場するメンバーの豪華さ、そのプライオリティというものは、他の大都市マラソンとは一線を画する。下手をすれば国別の出場制限枠が無い分、世界選手権よりも豪華なメンバーが集まるのだ。 私は以前から、この“世界基準”のロンドンマラソンに、日本人選手が挑戦するよう、またその環境を日本陸連が整えるよう、提唱してきた。そしてついに今年、男女ともに、日本の有力ランナーがこのマラソンに挑んだ。 ◆これからも下げるべき、“敷居”◆ この夏、ベルリンで行われる世界陸上。日本陸連はその代表選考にあたり、その1枠については海外で行われるレースについても選考の対象とする決定を下した。これは大きな一歩と言えよう。 これまで日本国内のレースのみを選考対象としてきた日本のマラソン界は、必然的に欧米の大都市マラソンにおける実地経験が不足し、世界的なスピード化の流れに乗り遅れてきた。まずは選手が海外のマラソンに挑むハードルを低くするためにも、代表選考に海外の大都市マラソンを含めていく流れは持続すべきである。 今回の佐藤や森本のように、海外のレース1発のみで代表を得ようとする選手は、まだ少ないだろう。しかしこのように徐々ににしろ、海外のレースへ日本人が出場しやすい環境を整えていくことで、年が経つにつれ日本人選手にも海外のマラソンがより身近に感じられ、チャレンジするためのハードルも低くなっていくであろう。そのためには、「まず1枠」という陸連の代表選考における海外マラソンが対象となる設定は、適切であると言える。 もちろん世界的なスピード化の流れからすると、まだまだ日本人選手の対応は不足しており、海外マラソンでの経験も圧倒的に不足している。だが海外マラソンへの敷居を低くする取り組みの一方で、日本の国内マラソンの活性化という事も、同時に考えていかなければならない。幸い日本には伝統あるマラソンレースが幾つか存在し、好記録も生まれている。 単純に敷居を下げるといっても、日本の選手が海外へ出ていく動きを加速させるだけではなく、日本のマラソンに海外の有力な選手をより多く招待すべきだ。世界的な流れに、日本のマラソン界全体として乗っていく必要がある。それには、選手を出すだけでは不十分だ。 日本のマラソンのプライオリティは、意外と高い。それは世界選手権やオリンピックで上位に入った選手が、その前後にかなりの割合で日本のレースに参加し、良い成績を残していることでも分かる。あとは陸連や大会の主催者らが、賞金の設定や選手へのアピールなど、一層の努力を重ねていくべきだ。 ◆佐藤敦之の“再挑戦”始まる◆ さて今回のロンドンマラソンには、上でも少し触れたとおり、日本の有力ランナーも出場した。男子は北京オリンピックで残念なレースとなってしまった佐藤、女子はすでに世界選手権の代表を決めている加納に加え、森本、奥永が最後の1枠を手にするために、レースに臨んだ。 女子の選手たちは残念ながらイマイチな結果となってしまったが、2時間9分16秒というタイムで8位に入った佐藤は、まずまず評価できる走りだっただろう。 佐藤は以前から、当ブログでも盛んに訴えてきた「世界基準でのマラソンへのチャレンジ」を実行してきた、数少ない日本人選手だった。いち早くスピード化の流れに対応しようとし、直前の調整の段階で断念したものの、2年前にもこのロンドンに出場しようとしていた。その後はハーフマラソンでスピードを磨き、日本記録を樹立。北京オリンピックでの結果は上述したとおりだが、その後年明けからはほぼ毎週といっていいペースで駅伝やクロスカントリー、ハーフマラソンなど、様々なレースに出場。「レースをこなしながら調整する」という、これまでの日本人選手には見られなかったスタイルで徐々に調子を上げてきた。 ある意味ではその1つの通過点でありゴールであるといえたのが、今回のロンドンマラソンだ。年明けから数多くこなしてきたレース群の、最後にして最大のレースが、このロンドンマラソン。しかし選考レースとしての結果を求めつつもそれでいて集大成ではない、まだ世界選手権へ向けての過程の1つとして捉えていたのもまた、このロンドンマラソンである。 結果は、上々だった。10kmを28分30秒というトップ集団のペースは、いくらなんでも速すぎる。冷静に第2集団で待機し、終盤までペースを保った。タイムとしては平凡なものだが、5kmごとのラップが1度も16分を超えなかった安定したレース運びは、評価すべきである。順位も8位だが、終盤に並走したアテネ銀メダリストのケフレジギをはじめ、2006年の覇者リモ、北京9位のリッツェンハインらに先着しての8位だ。胸を張るべきであるし、世界で戦える力を示したと言えよう。 かつてただ1人、世界で戦えることを示した高岡が引退した今、佐藤にかかる期待は大きい。実際、ここまで徹底して世界の基準で戦おうとしている日本人ランナーは今のところ彼以外にはいないし、本人がそれを理解し、積極的に自らを高めていっているのが頼もしい。本人も今回のレースに手ごたえを感じていたようだが、それはまさに春先からの取り組みの成果を確認するとともに、夏への通過点としても上々の感触を得られたからであろう。 北京で止まっていた佐藤の世界への挑戦が、再び始まった。
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posted by Alan Hetarade |09:11 |
陸上競技 |
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ロンドンマラソンに出場しました!その3 【マリリンブログ】
前回は、エキスポまで書きましたが、 今回は、いよいよマラソン当日のレポをお届けしたいと思います。 前日は、早めに就寝し、 朝は栄養補給として、おにぎりを2個食べてマラソンに備えました。 スタート地点に集合し、 ウォームアップの後、その時を待ちました。
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日本マラソン界の大いなる一歩 【ロンドンマラソン】
コメント投稿者ID :
おじさんの興味はトニー・ピューリス選手
小児科系の終末医療の病院へのチャリティ基金を募っての出場です
完走できたのか、タイムがどのくらいだったのか 出てないんだな
posted by candy | 2009-04-27 21:58
>candyさん
コメント投稿者ID :
ピューリス選手は4時間31分57秒、18573位で無事に完走していますね。年齢を考えてもなかなかのタイム、さすがは元アスリートといったところでしょうか。
日本のマラソンだとテレビの企画とかで意味もなく走っているタレントばかりですが、こうやってきちんと目的をもって走るのには、好感が持てますね。
posted by Alan Hetarade | 2009-04-30 13:09
日本マラソン界の大いなる一歩 【ロンドンマラソン】
コメント投稿者ID :
ご丁寧にありがとう
チームも降格ラインに3点くらい余裕があるし
ことしのストゥクシティはなに見てても楽しいですわ
posted by candy | 2009-04-30 15:37
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