2008年06月11日

リヴァプールのようなスペイン 【スペインvsロシア】

Spain 4-1 Russia
【S:20,44,75.David Villa, 90.Cesc Fàbregas】
【R:86.Roman Pavlyuchenko】


Starting Lineup
Spain
GK
1 Iker Casillas
DF
15 Sergio Ramos  5 Carles Puyol  4 Carlos Marchena  11 Joan Capdevila
MF
6 Andrés Iniesta  8 Xavi Hernández  19 Marcos Senna  21 David Silva
FW
7 David Villa  9 Fernando Torres

Russia
GK
1 Igor Akinfeev
DF
22 Aleksandr Anyukov  14 Roman Shirokov  8 Denis Kolodin  18 Yuri Zhirkov 
MF
21 Dmitri Sychev  17 Konstantin Zyryanov  15 Diniyar Bilyaletdinov  11 Sergei Semak  20 Igor Semshov
FW
19 Roman Pavlyuchenko


First Half
8m.:トーレスに最初のチャンス。左サイドからボックスに侵入し、右足インサイドでシュート。しかしこれは左に外れる。

15m.:今度はシルヴァがドリブル突破からシュートも、アキンフェエフの正面。

17m.:アニュコフの縦へのパスにセムショフが走りこむが、シュートは右に外れる。

memo:この辺りまでのロシアは攻守の切り替えが速く、スペインを苦しめていた。が、この後その切り替えが徐々に甘くなり、そこをスペインに突かれることになる。

20m.:GOAL!!!ロシアの選手が後ろから縦へのパスを出したが、カプデヴィラがカット。そのボールがカウンターでのトーレスへのパスとなる。ボックス左でボールをキープしたトーレスは自分ではシュートを打たず、中央へ走りこんできたヴィジャへパス。ヴィジャがこれを冷静に流し込み、スペインが先制した。

23m.:ロシアにビッグチャンス。右サイドをシチェフがドリブルで駆け上がり、中央へグラウンダーのクロスを折り返す。それにジリアノフが合わせて決定的なシュートを放ったが、惜しくも左ポストを直撃しゴールならず。

23m.:そのカウンターから、一瞬のうちにスペインにチャンス。ヴィジャが右サイドを駆け上がり、スルーパス。ロシアのDFの間のスペースからボックス右へ上手く走りだしたトーレスが抜け出しGKと1対1となった。しかしアキンフェエフが素早く間合いをつめたためにシュートを上手く当てることが出来ず、右にはずしてしまう。

24m.:さらに立て続けに、トーレスのチャンス。シルヴァのスルーパスを受けたトーレスがボックス左から決定的なシュートを放つが、アキンフェエフが抜群の反応でブロック。ボールを自らの右に弾き、事なきを得た。

27m.:今度はイニエスタのスルーパスからボックス右へヴィジャが走りこむ。シロコフと競り合う形になったがヴィジャは当たり負けせず、シュート。アキンフェエフは弾いてCKに逃れた。

memo:スペインはトーレスが前線に張り、ヴィジャはその下でやや流動的に動く形を取る。そしてこの2人が再三裏を取る動きを見せ、決定機を作る。ロシアは中盤でスペインにプレッシャーをかけらることができず、イニエスタ、シャヴィといったパスの出し手が自由になってしまった。ロシアはパヴリュチェンコにボールを繋ごうとしている。

44m.:GOAL!!!左サイドからのパスを受けたイニエスタが、すかさずスルーパス。間中央から前へ走ったヴィジャが完全に抜け出す。ヴィジャはアキンフェエフの股間を抜くシュートを冷静に決め、2点目。

Second Half
46m.: 21 Dmitri Sychev → 23 Vladimir Bystrov

51m.:ロシアがCKでのサインプレイ。一旦ビストロフにボールを預け、彼が左からクロスを上げる。中央でジリアノフが頭で合わせたが、これはカシージャスに押さえられる。

54m.: 9 Fernando Torres → 10 Cesc Fàbregas

57m.: 20 Igor Semshov → 7 Dmitri Torbinski 

memo:アラゴネス監督はトーレスを下げ、ヴィジャの1トップにシフト。トップ下にセスクを置く布陣となる。

58m.:ヴィジャが中央へドリブルで持ち込む。入ったばかりのセスクがヴィジャの前を横切るような形で左へ流れると、ロシアのDFはそちらに気を取られてしまい、ヴィジャは空いたスペースに走りこんで決定的なシュート。しかしこれはアキンフェエフの正面だった。

60m.:ジルコフからのパスを受けたビリャレトディノフがミドルシュートを放つが、これは左に外れる。

63m.: 6 Andrés Iniesta → 12 Santi Cazorla 

66m.:スペインに右からのCK。シャヴィが入れたボールはセナがヘディングであわせるが、これはアキンフェエフに跳ね返される。そのセカンドボールをシルヴァが拾い、強烈なミドルシュート。だがこれもアキンフェエフに押さえられる。

71m.: 23 Vladimir Bystrov → 6 Roman Adamov 

75m.:GOAL!!!スペインの速攻。セスクの長いパスがボックス左に走ったヴィジャに通る。ヴィジャは冷静にシロコフをかわすと、二アサイドのネットにボールを突き刺した。ハットトリックを達成したヴィジャはベンチに走り、他の選手やスタッフの祝福もそこそこに、トーレスと抱擁した。

78m.: 21 David Silva → 14 Xabi Alonso

86m.:GOAL!!!ロシアは右サイドからのCK。ジリアノフが入れたボールをシロコフが頭で流し、最後はファーサイドにいたパヴリュチェンコがヘッド。至近距離からのシュートでさすがのカシージャスの反応も間に合わず。その前から健闘を見せていたパヴリュチェンコが一矢報いた。

90+1m.:GOAL!!!最後にまたもスペインの速攻。ペナルティアーク付近までボールを持ち込んだヴィジャが右に流し、シャヴィがシュート。アキンフェエフはこれを左前方に弾いたが、ちょうどそこにセスクがいた。セスクはダイビングヘッドで合わせ、アキンフェエフもさすがに押さえきれずゴール。ロシアはシャヴィがシュートを打った段階でのセスクのオフサイドを主張し、実際そのように見えたが、判定はオンサイド。

Full Time:終始ロシアを圧倒したスペインが、ヴィジャのハットトリックもあって勝利。攻撃陣が見事なコンビネーションを見せた。


Summary
今日は特にスペインの攻撃陣の素晴らしさが目を引いた。ヴィジャとトーレスが幾度となくロシアのディフェンスラインの裏を取り、決定機を作った。そこにイニエスタやシャヴィ、或いはセスクといった辺りが絡んだ攻撃は見事だった。

個人的に気になったのは、トーレスとヴィジャの関係。いちおう2トップという事にはなっているが、2人の関係は横というよりは、縦に近かった。トップにトーレスが張るのに対し、ヴィジャは守備時には中盤まで下がるなど、どちらかというとセカンドトップと言うのに相応しいようなポジション取りをしていた。もちろんトーレスにボールが入ったときにはすかさず追い越す動きを見せて、ではあるが。

この2人の関係は、今シーズン後半にプレミアのみならずヨーロッパを震撼させた、リヴァプールでのトーレスとジェラードの関係に通ずるものがある。リヴァプールではトーレスが1トップ気味に張り、近いところでジェラードがプレイ。持ちつ持たれつの2人のコンビネーションは見事で、DFと1対1になった際のトーレスの決定力、2列目からの走りだしが出来てパワーがあるジェラードという、互いの長所を引き出す効果が生まれた。また両サイドにはカイトとバベルがいて、この2人をサポートした。

スペイン代表では、ジェラードの立ち位置にヴィジャが座り、両サイドにはイニエスタとシルヴァが展開。言うまでも無く、カイトとバベルのポジションである。またパスの出してとなったシャビ・アロンソの役割はシャヴィが、潰し屋マスチェラーノの働きはセナがこなした。もちろん各選手のタイプは微妙に違うが、大まかな仕事としては、リヴァプールのものと同じではなかったろうか。そしてヴィジャは、ジェラードよりも得点感覚に優れる。

おそらくこの形が、トーレスが活き、またトーレスが周りを活かすことができるものなのだろう。ヴィジャとトーレスの、互いが互いを常に意識しあい相手を崩す動きは、まさにジェラードとのコンビネーションと同じだ。これもヴィジャの高い技術力、判断の速さがあってこそ出来るもの。この形を意図的に作ったのであれば、スペインの2トップはいよいよもって相手にとって驚異的なものとなる。



小言
WOWOWの解説者が普段どんな感じなのかは知らんのですが、さもトーレスは1トップでは出来ない、みたいなあの言い方はどうにかならんもんですかね。リヴァプールで事実上の1トップシステムでやって大成功したというのは、ヨーロッパサッカーのファンなら誰でも知ってると思うんですけど。

次のギリシャvsスウェーデンの解説も随分いい加減だった(北澤氏に解説してほしかったです、あのお方の方がまともな事を言ってた)ですし。聴いててよく分からなくても英語実況に切り替えようか、本気で検討中です。

posted by Alan Hetarade |05:57 | ユーロ2008 | コメント(3) | トラックバック(1)
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スペイン ビジャのハットトリックなどでロシアに快勝 【アマデウスの錯乱?】

スペイン ビジャのハットトリックなどでロシアに快勝

2008-06-12 00:21 | 続きを読む
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リヴァプールのようなスペイン 【スペインvsロシア】

スペインとリバプールは全然違うチームなので、同じワントップでも、トーレスでは難しいんですよね。リバプールは簡単に縦に縦に入れるんですけど、スペインは横、横で繋いで縦なんで、動き直しが、かなり必要なんですよね。
前半とかトーレスがほしいときに全然ボールがこなくて、どうして良いかわからない状態でしたから。トーレス的にはタイミングが遅いんでしょうね。あと、スペイン代表だと回しすぎて前にスペースがないんで、シュートテクが高いビジャがワントップで残るのが基本としてあると思います。

でも、トップ下をセスクじゃなくてビジャにすることで、このシステムでのトーレス孤立を防ぐ結果になりましたね。ビジャがトーレスを見ることで、これまで長い間問題だった連携が解決した感じがして良かったです。

posted by KASHIMA | 2008-06-11 10:39

リヴァプールのようなスペイン 【スペインvsロシア】

ファーストトップをトーレス、セカンドトップをヴィジャがやることでスピード的にはリヴァプールより早くなる気がしないでもないけど中盤がパスばかりで遅い。

それにリヴァプールのジェラードみたいなミドルの怖さがない分、スペインの方が見劣りする。でもそれはシステム上のことでチーム自体はいいチームだと思います。

今回のスペインはドイツW杯グループリーグと同じにおいがする…あのときもグループリーグでは爆発してたし。
でも今回のEUROは本気で優勝してほしいです。

posted by エリアの騎士 | 2008-06-11 11:12

リヴァプールのようなスペイン 【スペインvsロシア】

代表では生きない、と言われていたトーレスがビジャといいコンビを見せてくれましたねー♪
リバプールで周囲から受けたサポートが今回の献身的な動きにも繋がったでしょうか。
とりあえず次の試合では1点でも自分が点を取って雑音を鎮めて欲しいと思ったりも…?

サイドを中心にちょっと守備の緩いとこがあったのは今回は目をつぶるとしても、今後に向けての不安材料にはなりそーです。。。

posted by がちゃ | 2008-06-11 17:16

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