2008年05月05日

日本語表記の難しさ

このテーマは、世界のスポーツやら何やらを扱っているブロガーさんなら誰もが通る道だと思います。実際、色んなところで記事になっているのを見たことがありますし、ありがちなネタではあるのですが、たぶんこのブログではこれについては一度も書いた事が無いはずですので、まぁ目を瞑ってやってください(笑)

フットボールなんかはそれこそ世界各国、多くの国の選手について、記事に書かなければなりません。その際、アルファベットを日本語のカナに直す作業が必要になるわけですが、当然ながら言語によってアルファベットの読み方も違ってきます。

例えば、アネルカなどは“Nicolas Anelka”となり、そのまま読むと“ニコラス・アネルカ”と表記する事になり、実際英語のコメンテイターはそう発音しています。ただフランス語では最後の子音は発音しないため、“ニコラ・アネルカ”となります。

個人的には、発音は出来るだけその選手の地元の言語での発音に合わせたいと思っているので、それを基にしてカナで表記することにしています。なのでこの場合、アネルカは“ニコラ・アネルカ”としています。で実際、日本でも広くニコラ・アネルカと呼ばれています。


ただこれをどこまで厳密に取るかというのは非常に難しいことでして・・・ それを言うのであれば、“Zinedine Zidane”は、“ジネディーヌ・ジダン”ではなく、“ジネディーヌ・ジダヌ”と表記しなければならないはずです。ところがここまで“ジダン”で広まってしまうと、今さら“ジダヌ”と書くのも気が引けるわけでして・・・ まぁそれでも“ジダヌ”と書けばいいのかもしれませんが、そこをわざわざ分かり難くする必要ってあるのかなぁ、と若干疑問に思ったりしているわけです。

こういう例は他に探せばキリが無いわけで、例えば我々は“Henrik Larsson”については“ヘンリク・ラーション”と何の疑いも無く表記しているのに、“Sven Goran Eriksson”は“スヴェン・ゴラン・エリクソン”と書いていたりします。私も北欧の言語については疎いので、これまでは普通に“エリクソン”と書いていたのですが、それも何か違う気がするので、これからは“エリクション”と書くことにします。

さらに個人的にワケが分からないのが、“Diego Ribas da Cunha”の“Diego”の部分。同じく“Diego”が入る“Diego Maradona”は“ディエゴ・マラドーナ”で定着しているから良いのですが、前者の“Diego”は“ディエゴ”“ジエゴ”“ヂエゴ”と3種類表記されており、ポルトガル語が分からない自分にとってはどれを取っていいやら、ワケが分からないのです。つづりどおりよめば“ディエゴ”になるのですが、“ジエゴ”とか“ヂエゴ”とか表記されるからには、ジだかヂだかと発音されているはずなのですが、だとするとジにすれば良いのかヂにすれば良いのか。まぁどちらでも通じると言われればそれまでなんですけどね・・・・

このブログでよく取り上げているチェコについても、発音がずいぶんと難しくて色々と悩みました。こちらはアルファベットと発音記号がセットになった表だとか、チェコ語を解せる方がつけてくださるコメントを元にちょこちょこ手を加えつつ書いているわけですが、未だに掴みきれて居ないものも多かったり・・・・ ここでは英語のアルファベット以外を書くと文字化けしてしまうので正確に表記できないのですが、“Sverkos”は“スヴェルコシュ”じゃなくて“スヴェールコシュ”と書くべきなのかなぁ、とは今でも時々思ったり・・・


あとちょっと前にFootに出演していた東本貢司氏が「“Liverpool”は“リヴァプール”というのに、“Sunderland”がなぜ“サンダランド”ではなく“サンダーランド”になるのか、理解できない。発音としては同じだ」みたいなことを言っていて、なるほどなぁと。日本では“サンダーランド”の方が圧倒的に優勢ですが、現地での滞在が長い東本氏がそう言い、論拠も理に適ったものですので、“サンダランド”と言うのが正式なのでしょう。

じゃあなんで“サンダーランド”のほうが優勢なのかというと、ひとえに「日本語として発音しやすいから」じゃないでしょうか。自分はべつにその手のことには詳しくないのですが、単純に“サンダランド”と発音してみると、舌が上顎に付く回数が多くて、非常に発音しづらい。そこを“サンダーランド”と伸ばすことによって、余裕が出来て喋り易くなるはずです(分かり難くてごめんなさい)。とにかく、日本人としては“サンダーランド”と発音するほうが自然で、だからそちらの方が広まったのではないかなーと。

前述のジダンとジダヌにしてもそうですけど。“ヌ”より“ン”の方がいい易いですからね。
“Nwanko Kanu”を“ヌワンコ・カヌ”と表記するのに、実際に発音する時には“カヌー”となっていたりするのと同じでしょう。

もっとも表記するのと発音するのとはまったく別なわけで、べつに日本語の場合だって“サンダランド”と書きつつ、会話の中では“サンダーランド”と発音したって何を言っているかは通ずるわけですからね。むしろそっちで良いのかもしれません。“シュトゥットガルト”より“シュツットガルト”の方が言い易いようなモンなんじゃないでしょうか。


こういう表記云々に関してはキリがありませんが、こうして書いているうちに自分なりに考えがまとまってきた気がするので、とりあえず色々と現地に合わせて表記を変えてみることにします。ただ実際に喋る際には、思いっきり“サンダーランド”とか“ジダン”とか言うと思いますけど(笑)

一応その一貫として、前回の記事から現地での発音にあわせる形で、“フラム”とか“デイヴィス”とかいうように、ちょっとずつ変えたりしているのですが・・・ う~ん、こういうのに関してはおそらく一生、試行錯誤を続けることになるのでしょうね。アルファベットからはかけ離れた文字、カタカナを使わざるを得ない日本人の宿命として。

posted by Alan Hetarade |22:11 | 欧州サッカー全般 | コメント(13) | トラックバック(1)
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2008-05-06 12:08 | 続きを読む
この記事に対するコメント一覧
日本語表記の難しさ

その悩みすごくよくわかります。
英語の実況はユナイテッドのサアについて
「ルイーーーーサハァー!」
って絶叫してますからね。
そのくせアンリはちゃんとアンリって言ってたり…。

以前どこかのブログ主さまが
「日本のみで通じるローマ字発音は断固やめるべし」
なる主旨の意見を申されていたのですが、そもそもカタカナ表記が日本語に通じている人間にしかわからないものですしねえ。

日本でもたとえば鹿児島弁なんかでは“ジ”と“ヂ”の発音に区別があるそうな。
この場合“ヂ”の発音は“ディ”に近いのか、はたまた“ドゥ”の変形のほうがより実態にそくしているのか…。鹿児島出身の友人に聞いても、彼は若くてよく知りませんでした。

わたしなんか日本語ですらこうです。
まして知りもしないヨソの言語の発音なんてねえ。

posted by 由比彰紀 | 2008-05-05 23:29

日本語表記の難しさ

本日二回目のコメントです。こういうテーマだと、書かずにはいられなくなってしまいます。また、長くなりそうですがおおめにみてください。

チェコ語のカタカナ表記は、やっぱり難しいです。日本語にない音が結構あるので、そういうのはもう自分で近い音に決めてしまうしかないと思います。
たとえばMartinという名前が結構多いのですが、このtiの音がチとティのどちらともいえない音なのです。以前はマルチンと書いていましたが、最近はマルティンと書くことが増えたような気がします。

それから、Sverkosは、伸ばさなくていいんです。ただ、なるだけチェコ語の発音に近づけようとするとスヴィエルコシュになると思いますが、そこまで厳密にやってもしょうがないので私もスヴェルコシュで済ませてます。

あと、チェコ人の苗字で問題になるのが、ドイツ語起源のものがあるということで、その場合、尻尾にerがついているときにeを読まないことがあったりします。読むこともあるんで厄介なんですが……。そのせいで、シュミツル、ベルグルなのに、コレル、シュタイネルなんですよね。
それからブリュックネルですが、どうもチェコ人はブリックネルと読んでいるみたいです。スロヴァキア人はブリュックネルと読むみたいですが……。

と、この辺まで来ると、もう完全に迷宮状態なので、最近は、わかればいいやという感じになっています。耳で聞いてもなんて言っているのかよくわからない名前もありますしね。

でも、日本の新聞雑誌の場合、テニス選手の名前のカタカナ表記はひどくて、特に女性の場合チェコ人じゃなくてロシア人の名前に見えることもあります。ルツィエ・シャファージョヴァーが、ルーシー・サファロバになっていたときは、唖然としました。まあ、サッカーでも、何かの雑誌に以前の代表監督がチョバネクとか書かれていて、誰だこれと思ったら、ホヴァネツだったというのはありましたけど。

ときどき、ペトル・チェフをツェフと書いてあるのをみることがあるのですが、これなんか英語表記をチェコ語読みしたのかなと思ったりもします。

posted by Olomoucan | 2008-05-06 07:19

日本語表記の難しさ

私も一時期~ssonは全部「~ション」にしていた時期もあったのですが、スウェーデン語を理解している人が普通にイサクソン、エリクソン、ラーションにしているのでどうも一般読みで問題なさそうなので戻しました。

個人的には今はフレドリクスタ所属なので無名ですけれどノルウェーの20歳、Tarik Elyounoussiが表舞台に出てきた時どう呼ばれるようになるかを気にしております。
ノルウェーで2季連続最優秀若手選手になっていてプレミア行きも噂されていますのでハマーズあたりで見かけたら無視せずにチャレンジしてあげてください(笑)

ポーランドも長い名前が多いので初めて呼ばれた選手などを日本名にする時には中々勇気がいります。誤読みもさることながら訳しながら入力しているとキーボードミスも多いですので(笑)

posted by 川の果て | 2008-05-06 11:16

日本語表記の難しさ

私もそのテーマでチェコ語通の知人と論議したことがあります(いつも質問しているばかりなんですが)。まずは西欧で一般的になっているドイツ語読みはやめさせるべきか?ということですが、もうそれが一般的になっているなら別にそのままでいいんじゃないかという結論になりました。ヤン・コラーが親しまれているのも、彼がブンデスリーガで活躍した証明のようなものですし、ドイツ系の性を必ずチェコ語読みに変換する必要もなしとおっしゃっていました。三都主アレサンドロの「日本語読み」を標準化するのも、考えてみれば気持ち悪いですし。ただ、チェコ語読みするでもなく何語読みするでもないペトル・ツェフは気持ち悪いからやめるべきだと。原語読みするか英語圏内なら英語読みで統一すべき、それでいいんじゃないかと。バーガー・キングも同様に(ってかリヴァプール・・・大好きだったのに・・・)。

eの弱音化は欧州各国で行われていますが、ほどんど読まないものでも日本語表記には残している辞書がほとんどなので、シュミツェルは別にいいんじゃないでしょうか?完全にSmicrと同じか、というとそうでもないわけで、日常会話では速く読んでいる結果Smic'rになっているような印象を受けますが、ゆっくり読めばシュミツェルなんでしょう。それからuウムラウト(実際にはウムラオトに近かったり)はユとイの中間音みたいな読まれ方をするので、ドイツ人もブリュックナーともブリックナーともつかない読み方をすると思います。ただ辞書にはブリュックナーと書くでしょうからチェコ語読みのブリュックネルはまあいいんじゃないかと。

Sverkos式でいくとNedvedもネドヴィェドだったりするようですが、そこまでいくと日本語表記から逸脱しているような感もあるので、まあネドヴェドでいいでしょう。Martinは確かにどうしたもんだろと思いましたが、Olomoucanさんと同じ結論に達しました。そうそう、Strestikはrの前が無声音なのでストシェシュティークになるんじゃないですかね?

posted by czechfan | 2008-05-06 12:05

日本語表記の難しさ

そもそも音数が違うのにカタカナ表記は無理があると思う。日本で呼ばれている名前でいいんじゃないかなと思います。
外国語の言葉を完璧にカタカナで表そうという考えが無理だと思うし、しなくてもいいと思う。
音数が圧倒的に違うんだから

posted by よくわかりません | 2008-05-07 11:40

日本語表記の難しさ

この手の話って、仰るとおり言い出したらキリがないんですよね。
野球の方は英語読みで合わせているみたいですが(もっともスペイン語圏の選手でOrtizは「オルティス」ですしGonzalezは「ゴンサーレス」ですけどね)、ただ、それでも「分かる人」にとっては「え~!?」というような表記があるのも事実ですし、この話題は「永遠の課題」なのかもしれませんね。

例えば、イングランドのNewcastleですが、発音は「ニューカッスル」(これも日本人には「スル」が「ソー」とも聞こえなくもないのですが)の方が近いのですが、一部メディアは「ニューキャッスル」と言っていますし、Fulhamに至っては「フルアム」「フルハム」「フラム」と会社によって違いますからね。

個人的に一番改善して欲しいのはオランダ語の「G」の発音ですね。確かにオランダ語の「G」の発音は難しくまるでうがいをしているような音なんですが、ただそれを「ハ行」にもっていくと音として通じなくなるんですね。それよりかは「ガ行」で表記してあげたほうがまだましだと思います。
例えばGoos Hiddinkは「フース」ではなく「グース」の方が音として一応通じます。

個人的には「母国語」の発音を尊重した表記にしていただきたいとは思いますが、どの立場にあっても毎日が試行錯誤の連続になるんでしょうね。

posted by M.Y.Prez. | 2008-05-11 21:40

日本語表記の難しさ

一つ訂正です。

 誤 Goos
 正 Guus

お詫びして訂正します。

posted by M.Y.Prez. | 2008-05-13 00:10

>由比彰紀さん

英語の実況って地域によって訛りも入ってきますし、けっこういい加減ですよねぇ(苦笑) まぁそれならば日本人も、ある程度は自分たちの裁量で適当に言ってて良いのかもしれません。

個人的には著しく現地での発音を逸脱した表記はどうかと思いますが、ただカナで表記する段階でどうしても無理が生じますし、どこかで妥協しなければならないんですがね。結局そのラインを厳密に取ろうとするとキリが無いわけで、人それぞれ多少表記が異なろうが構わないと思いますね。ま、それでも悩み続けてしまうのが日本人の性なんでしょう。

鹿児島の薩摩訛りは凄まじそうですね。江戸時代には将軍に島津某が謁見する際に通訳を介したと言いますし、そう考えると言語って本当に色々な形があるんだなぁと感じます。

posted by Alan Hetarade | 2008-05-14 05:18

>Olomoucanさん

チェコ語は特にカナで表記するのが難しいと言いますが、スペル通りの読み方と実際に現地の人がしている発音には当然差があるわけで、そこまで気にしていたらワケが分からなくなりそうですね。私はチェコ語を知らないので一つ一つの例についてとやかく言うことは出来ないのですが、いっそもう開き直ってある程度日本で通じるような表記にしてしまって良いのかもしれませんね。

しかし、サファロバはどう見てもロシア語といいますか、せいぜい旧ソ連には含まれるような国の名前ですよねぇ(苦笑) そういうのを見て、チェコについて誤解する人がけっこういたりして・・・・ ペトル・コルダなんかだとそのまんまで良いんですけど。

スヴェルコシュの件、どうもありがとうございます。では本場の方からお墨付きを頂いたということで、堂々と「スヴェルコシュ」と書かせていただきます(笑)

posted by Alan Hetarade | 2008-05-14 05:25

>川の果てさん

なるほど、“ソン”で良いのですか。ちょっと前から気になってはいたのですが、答えが見つかって良かったです(笑) ありがとうございます。

え~と、Elyounoussi、エリュヌッシ、エリョウノウッシ、エリウヌッシ・・・・あぁワケが分からない(爆) 英語の発音が合ってるとも限らないですし、それすらシーズンの始めにならないと分からないですからね。まして自分が分からない言語の名前を読まされるのは本当に辛いです。

やっぱり一番苦戦するのは東欧系の選手でしょうかね。ポーランドといえば、F1のRobert Kubicaも「クビサorクビカ」で報道陣が混乱し、どっちなのかと本人に聞いたら「どっちでもいいよ」みたいなオチになったこともありますしね。もう何と言っていいやら・・・

posted by Alan Hetarade | 2008-05-20 20:49

>czechfanさん

ジダンにしろそうですが、一般的にある程度広まってしまうと、「もういいか」という気になるものですしね。まぁコラーに関してはコレルと表記しているところも結構あって7:3くらいといった感じですし、そういう点で個人的にも「コレル」と表記していきますが、実際どちらでもそう大差ないって事なんでしょうね。

チェフも分かってしまいえばチェフなんですが、世間的にはどうしても伝わり難い部分もありますしね・・・・ 英語の実況に至っては、もう思いっきり英語読みして「チェック」ですし(苦笑)

参考になるお話、どうもありがとうございました。私はこれだけチェコだチェコだと騒いでおきながら、実際にはチェコ語がまったく分からないというアレでして・・・ やっぱり勉強するべきですよねぇ。ストシェスティークの件も、了解しました。

posted by Alan Hetarade | 2008-05-20 20:55

>よくわかりませんさん

結局、どこかで線引きしなければいけないんですよね。ただそのラインをどこで引くかというのは人によってまちまちですし、それによって全く印象だとかが変わってくるのが、カナの不便なところというか、憎たらしいところというか(笑)

posted by Alan Hetarade | 2008-05-20 20:56

>M.Y.Prez.さん

野球なんかは完全にアメリカ主体ですからねぇ。ただ水泳なんかで、「Inge Dekker」が普通に「インへ・デッカー」と読まれていると、おいおいと突っ込みたくなります。野球なんかは殆どの選手がMLBでプレイしている特性上仕方が無いのかもしれませんが、それ以外の大半のスポーツは国を跨いで活躍している選手が殆どなわけで、表記も出来るだけ母国のものが使われるべきだと思うんですけど・・・

私は「ニューキャッスル」派なのですが、イングランドも地方によって訛りがありますし、仰るとおりNewcastleの“l”の部分は殆ど発音されていませんよね。

オランダ語については全く知識が無いのですが、基本的に“G”はハ行で表されていますよね。まぁだからこそ、前述の Inge Dekker が“インへ”の部分はオランダ語基準で読まれているのに、“デッカー”だけなぜか英語読みになっているのが理解できないのですが(苦笑)

posted by Alan Hetarade | 2008-05-20 21:03

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