2008年03月23日

フレディ・シアーズという名の新風 【FAプレミアレビュー】

Everton 1-1 West Ham United
【E:8.Yakubu】
【W:68.Dean Ashton】

Starting Lineup
Everton
GK : T.Howard
DF : P.Neville, P.Jagielka, J.Lescott, L.Baines
MF : M.Arteta, T.Cahill, L.Carsley, L.Osman
FW : V.Anichebe, Yakubu

West Ham United
GK : R.Green
DF : L.Neill, J.Tomkins, A.Ferdinand, G.McCartney
MF : F.Ljungberg, S.Parker, M.Noble, H.Mullins, L.Boa Morte
FW : D.Ashton


First Half
5m.:この試合がプレミアデビューとなったトムキンスに、いきなりビッグチャンス。ノーブルの右からのCKに対し、走りこんで上手く頭で合わせた。エヴァートンの選手はどうする事もできなかったが、シュートは惜しくもクロスバーを直撃。前週のシアーズに続くデビュー戦でのゴールとはいかなかった。

6m.:右サイドの深い位置でスローインとなったエヴァートンだが、近寄ってきたヤクブが背中を向け、そこにアルテタがボールを当てる形で再びアルテタがボールをキープ。アルテタからパスを受けたネヴィルがクロスを上げると、逆サイドからオズマンが走りこんでヘディングシュート。しかしこれはジャストミートせず、ボールは枠に飛ばなかった。

8m.:GOAL!!!大きく上がったボールに対し、まずアニチビとファーディナンドが競り合ったが、アニチビが勝ってボールを前に送る。これを待ち構えていたヤクブに対し、トムキンスはヤクブの背後からヘディングでボールをクリアーしようとするが、ヤクブは上手く身体を入れてトムキンスを寄せ付けず、そのまま反転してグリーンと1対1となり、余裕のフィニッシュ。ここはトムキンスが、プレミアの厳しさを実感する場面となった。

11m.: T.Cahill → M.Fernandes

memo:攻撃的なケーヒルを怪我で欠く形となってしまったエヴァートン。ここからアニチビとヤクブにひたすら放り込む作戦を取る。ヤクブは敢えて若いトムキンスと相対した。

16m.:パーカーのクリアーがアニチビに当たって完全にラインの自陣ラインの裏へ抜けてしまい、それを拾ったヤクブがゴールにボールを流し込むも、オフサイドの判定。そもそもヤクブがオフサイドポジションにいたか疑わしい上、アニチビのタッチも故意のものではなくスタジアムは騒然となったが、なぜかエヴァートンの選手は抗議せず。

31m.:ウェストハム、右サイドからの攻撃。ニールが戻したボールを受け、ノーブルがクロスを上げた。エヴァートンの選手は2人がクリアーにいったもののそれが重なってしまったためにクリアーできず、ごっちゃん的にアシュトンにパスが通り、ビッグチャンスに。完全にハワードと1対1になったアシュトンは叩きつけるシュートを放ったが、ジャストミートせずに大きく左に外してしまう。

41m.:今度はヤクブがポストとなり、エヴァートンにビッグチャンス。ハーフウェイライン付近からヤクブがスルーパスを出すと、トムキンスを振り切りアニチベが抜け出す。そのまま一気に突進してシュートを放ったアニチビだが、グリーンが身体を張ってブロック。

44m.:ハワードのビッグセーブ。ゴール正面からウェストハムのFKとなり、アシュトンが壁の右側を抜く強烈なシュートを放つ。レスコットは右足でボールをクリアーしようとしたものの中途半端に当たり、コースが変わる形となってしまう。しかし左側に飛んでいたハワードが何とか足を残してそこにボールを当て、何とか事なきを得た。


Second Half
50m.: L.Boa Morte → F.Sears

memo:後半に入り、エヴァートンは単なる放り込み作戦をやめ、サイドのアルテタやオズマンを使ったフットボールにシフト。最初の5分ほどはそれで流れを掴んだものの、前節のブラックバーン戦、デビュー戦ゴールを決めたシアーズが入ったことにより、試合の流れががらっと変わる。

56m.:左サイドを上がったオズマンがボールを中に折り返し、それを受けたアニチビがボックスに進入して至近距離からシュート。しかしこれもグリーンががっちりセーブ。

59m.:グリーンのフィードをアシュトンが落とす。それを受けたシアーズはワンタッチでアシュトンに戻すと、アシュトンがシュート。これは左に外れた。

61m.:ウェストハムにFKのチャンス。ゴールやや右の位置からで、ノーブルが直接狙ったが、クロスバーの上を越えた。

62m.:ウェストハムに傾いた流れを取り戻そうと、やや強引ながらカーズリーがミドルシュートを放つ。これが奏功し、エヴァートンが再び流れを取り戻したかに見えたが・・・・

68m.:GOAL!!!一瞬の出来事。右サイドのかなり遠い位置からニールが半ばヤケクソ気味にクロスを放ったかと思われたが、ボックス中央でジャギエルカとの競り合いに完全に勝ったアシュトンが頭で合わせると、ボールはゴールに吸い込まれた。

76m.:右サイドでアシュトンが流したボールからマリンズがミドルシュートを放つが、これは左に外れる。

80m.: F.Ljungberg → N.Solano

82m.: S.Parker → J.Spctor

83m.:シアーズにビッグチャンス。ジャギエルカがクリアーしそこなったボールをすかさず拾って抜け出し、シュート。しかしこれはハワードが間合いをつめて抑えた。ジャギエルカは完全に顔面蒼白といった状態。

89m.:ゴール左、やや遠い位置からノーブルが強烈なシュートを放つ。良い感じでボールは飛んでいったが、最後にやや伸びてしまい、ゴール左隅の上を越えてしまった。

90m.:グリーンからのフィードをアシュトンが落とすと、またもシアーズが完全に抜け出し、ハワードと1対1に。今度はゴール右を狙ってちょんと流すようなシュートをシアーズが放ち、ハワードを抜くことに成功。2試合連続のゴールかと思われたが、惜しくもボールはポストに当たり、跳ね返ったボールは必死に戻ってきたジャギエルカがクリアー。

Full Time:シアーズ投入後は完全にウェストハムが試合を支配したが、そのままホイッスル。ホームチームの不甲斐ない内容に、グディソン・パークの観客からはブーイングが起こった。


Summary
得点を挙げたのはアシュトンだが、今日の試合はとにかくフレディ・シアーズに尽きる。1989年12月27日生まれ、つい先日18歳になったばかり。170cmと小柄で童顔ということもあって、大人の中に1人だけ子供が混じってプレーをしているようだったが、しかし“大人”たちは彼の動きに翻弄され、ことごとく出し抜かれてしまった。

まず身長は低いもののこの歳にして身体の使い方が上手く、大柄な選手を背にしてもそれを上手くかわす技術がある。そして積極的なチェイシング、正確なシュートもあり、何より周囲との連携が抜群。シアーズが投入されて以後、アシュトンの動きが見違えて良くなったが、前線に張るアシュトンの周りをシアーズが独楽鼠(こまねずみ)の如く動き回っていた点が目に付いた。アシュトンに近い位置でシアーズが動くことにより、身体の強いアシュトンのポストを受けやすくなると共に、ディフェンスラインをかき回してアシュトンをフリーにする効果ももたらした。

まだフィジカルからすると90分プレーするのは難しそうだが、それにしてもあのプレーぶりは目を見張るものがある。ゴールを貪欲に狙う姿勢にも好感が持てた。またトムキンスも、及第点の出来。ヤクブに出し抜かれたシーンは若さが出てしまったが、プレミアデビューにも緊張した様子は見えず、後半は安定したプレーを見せた。怪我人が多く例によって戦術らしい戦術が見えない、苦しい状況のウェストハムだが、攻守の新鋭が登場した事により将来へ向けて希望が出てきた。


敗れてしまったエヴァートンだが、放り込み作戦に終始してしまったことが敗因。怪我をしているアンディ・ジョンソン、ヴォーンのほかにも、招集メンバー入りしていたピーナールとヤクブヨボがなぜかベンチにも入っていなかった上、ケーヒルも途中で欠いてしまった。さすがにこれだけ欠員が出るときつい。ただ後半開始当初はサイドの崩しから惜しいシーンも作っていただけに、なぜその戦略を徹底しなかったか、疑問が残る。

ただケーヒルを欠いたことにより、CHにカーズリー、フェルナンデスという守備的な2人を並べざるを得なかったことも、攻撃のリズムを悪くするものとなった。ヴァレンシアから“戻ってきた”マヌエル・フェルナンデスに関しては、昨シーズンはもっと運動量が多くテクニックも光るものがあった印象を受けたのだが、戻ってきてからは身体も絞り込めていない上、縦の動きが少なくなってしまった。ヴァレンシアでの半年間が彼を別人のように変えてしまったことは明らかだが、ここから再び輝けなければローンを延長してもらえない可能性もあり、奮起を期待したいところだ。


どうでもいい一言
川本治さんの「怪我人だけで1チーム作れそうですねぇ」には爆笑しました。

posted by Alan Hetarade |10:37 | FAプレミアリーグ | コメント(8) | トラックバック(0)
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フレディ・シアーズという名の新風 【FAプレミアレビュー】

シアーズは本当にハマーズファンにとって希望の星です。僕としてはザモラやコールなどより彼を多く使ってくれるよう願っています。デビュー戦はもちろんアプトンパークにいましたが、アシュトンとの見事のコンビネーションからの得点には久々に感動を覚えました。リザーブチームなどで結果を出していて、注目していただけに本当に嬉しかった。あわよくば、この試合でもゴールを決めてほしかったですがね(笑。ポスト…。)ただ、エバートンの守備陣相手に2,3度チャンスを生み出し、シュートまでもって行くプレーもあったのは本当に収穫だと思います。

プレーも本当に大人ですね。まだリザーブを含めて3度くらいしか見ていないので彼の全貌はわからないですけど、マイケル・オーウェンのような頭の良さ(裏への抜け出し、得点への嗅覚etc)を持っているように感じます。

来期はベラミーが戻ってくるだろうから生き残れるかは微妙と思われるかもしれませんが、生え抜きですし大事にされるんじゃないかな。残りシーズンで結果を残して首脳陣へアピールしてもらいたいものですね。

それにしてもトムキンスにしてもヤクブへの対応が本当に残念でしたが全体的にはまずまずでしたし、この試合、アカデミー出身のプレイヤーが4人も出ていたところを見ると本当にトニ・-カーは凄いんだなぁと感心してしまいます。これだからハマーズファンは止められない(笑)


>>招集メンバー入りしていたピーナールとヤクブがなぜかベンチにも入っていなかった上

ん??ヤクブは先発でしたよね。と、余計な指摘をしてみる。

後、質問です!川本さんの発言はエバートンへ向けた言葉だったんですか?それともハマーズへの?どっちも怪我人多いですから両チーム合わせてって事なのかもしれませんが(苦笑)

余談ですがこれからチェルシー×アーセナル戦のチケットを取りに出かけてきます。朝一でボックスオフィス行くのに取れなかったらシンド。。。

あ、ウエストハム関連なんで長文になってしまいました。失礼。お許しを。

posted by so-ma | 2008-03-23 16:23

フレディ・シアーズという名の新風 【FAプレミアレビュー】

シアーズ!ルーニー、アグボナラホーに続く新星登場でしょうか。ボールタッチは繊細で、ゴール前ではベテランプレイヤーのような落ち着きを見せる、これからの可能性を感じさせる新星。同じハンマーズにいるカールトン・コールも10代の頃はハッセルバインクを越えるポテンシャル、将来のイングランド代表センターフォワードなどとめちゃくちゃ期待されていたわけですが、今はこの通り。シアーズには順調に成長して行ってもらいたいです。ハンマーズのユース出身のプレイヤーは信用できるので、これからに期待です!

トフィーズですが、UEFAカップの敗退から完全に調子を崩した印象。やっぱりチームとしても燃え尽きた感じなんですかね。UEFAカップを賭けた5位争いはまだまだ分からないと思います。

ちなみに、「怪我人だけで1チーム発言」。多分ハンマーズのことかと思ったんですが。ダイアー、ボウヤー、ベラミー、ガビドンなどはしばらく観ていませんし、フォベール、ザモラ、アシュトンなどは最近までずっと怪我してましたし、リュングベリ、ソラーノは怪我がち。ハンマーズのメディカルスタッフは何をやっているのでしょうか(汗)

posted by ホワイト | 2008-03-23 20:56

フレディ・シアーズという名の新風 【FAプレミアレビュー】

怪我人だけで1チーム作れそうですね

↑↑一時期、バルサやレアル・マドリーでもそんな感じでした(苦笑)。

知り合いのフットサルチームのユニフォームがエバートンのなんです。
去年とか渋いねー、なんて言ってたんですけど、今季の健闘ぶりに彼らも嬉しそうです(笑)?!

話がそれましたが、最近は10代後半でいい仕事をする選手、増えてますね♪

posted by がちゃ | 2008-03-23 21:00

>so-maさん

ブラックバーン戦はダイジェストでしか見られなかったのですが、ヒューズ監督もシアーズ投入後に流れが変わったという旨のコメントを出していましたし、この試合でもまさにそう。流れを変える働きをしましたよね。あそこまで慌てたジャギエルカの顔を見たのは、昨シーズンの最終戦で痛恨のハンドをやらかしたとき以来でした(笑)

ハマーズのアカデミーはすごいですねぇ。トムキンスも素質を見せてくれましたし。ガビドン、アップソンという壁は厚いとは思いますが、アントンよりは良さそうな気もするんで、彼にも頑張ってほしいです。ハマーズのメディカルスタッフには、リザーブチームのコーチを見習って欲しいものですね。まぁでも、こうして怪我人が出まくったおかげで若手に出番がまわってきているとなると・・・ふふふ(何

そしてまたまた間違いのご指摘をありがとうございます。ヨボと書くつもりだったのですが・・・ これだからいけませんね。ちゃんと校正しないと・・・・

川本さんの発言はウェストハムについてですね。谷口アナがずらーっと怪我人の名を呼び連ねたことを受けての発言だったので、思わず頭の中でイレブンを組んじゃいましたよ。

posted by Alan Hetarade | 2008-03-23 21:18

>ホワイトさん

カールトン・コールが出てきた時代は知らないのですが、今の彼はちょっと・・・という状態ですからね。初心忘れるべからず、とでも言うのでしょうが、シアーズには今のままのフレッシュな気持ちを持ち続けてプレーしてほしいですね。これからフィジカルも作っていくでしょうし、色々と難しい面もあるでしょうが、頑張ってほしいものです。

エヴァートンはUEFAカップ敗戦で何かが切れてしまったかもしれませんし、同時に怪我人も一気に出ちゃいましたよね。順位に関しては、5位の座が堅くなりつつあるかなぁ、という印象です。アストン・ヴィラも一気に調子を崩してしまいましたし。ポーツマスがデフォーの頑張り次第でどうかな、といった感じですね。

昨シーズンはヴァレンシアのメディカルスタッフについて色々言われていましたが、今シーズンのウェストハムも異常ですよねぇ。逆に「1年間まともに働いてる選手っていたっけ?」みたいな状態ですし(笑)

posted by Alan Hetarade | 2008-03-23 21:23

>がちゃさん

確かにバルサやマドリーにも色々ありましたが、ウェストハムの場合、怪我人だけで1チーム作れる状態が1年中続いてるんですよねぇ。もはや泣くべきなのかいっそ笑うべきなのか・・・・

フットサルのユニフォームにエヴァートンですか。それは渋いとしか言いようが無い(笑) 誰かよほどファンの人でもいたんですかねぇ。青いユニフォームのチームはプレミアでは多いですが、やっぱり一番メジャーなのはチェルシーって事になるでしょうし。

どの国でも若い選手が色々出てきて、楽しみですねぇ。今やビッグクラブで10代の選手がレギュラーを取る時代ですし、数年後まで順調に育ってくれればなぁ・・・と思うばかりです。

posted by Alan Hetarade | 2008-03-23 21:28

フレディ・シアーズという名の新風 【FAプレミアレビュー】

実際、左サイドバックとGKはいませんが、それ以外なら立派なチームが組めますよ。

    ベラミー ザモラ

エザリントン     ボウヤー

    ダイヤー パーカー(最近まで怪我)

LSB          フォベール

    アプソン ガビドン

        GK

うーん…。左に、トップチームで控えのスペクターと、今セインツにローンで出てるリチャード・ライトを入れるにしても…残留は確実なんじゃないかな。トップ10狙えるかも(苦笑)ああ、来期こそはフルメンバーが見たい。。。

posted by so-ma | 2008-03-24 05:59

>so-maさん

シーズン序盤とはまるで別のチームになっていますからねぇ。怪我人チームと今出ているチームで試合しても互角なんじゃ、という気がします。

こうして見ると、シーズン序盤に好調だったエザリントンとボウヤーがいて、安定していたガビドンとアップソン、この4人が今いないっていうのが大きい気がしますね。

ま、代わりに戻ってきた選手もたくさんいるわけですが、エザリントンなんかは上手くやれば8点くらいは取れそうな気配もあっただけに・・・・

posted by Alan Hetarade | 2008-03-27 02:40

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