2008年03月20日
スパーズの展開に引きずり込まれたチェルシー 【FAプレミアレビュー】
Tottenham Hotspur 4-4 Chelsea 【T:12.Jonathan Woodgate, 60.Dimitar Berbatov, 75.Tom Huddlestone, 88.Robbie Keane】 【C:3.Didier Drogba, 19.Michael Essien, 52,80.Joe Cole】 Starting Lineup Tottenham Hotspur GK : P.Robinson DF : A.Hutton, L.King, J.Woodgate, P.Chimbonda MF : A.Lennon, J.Jenas, D.Zokora, S.Malbranque FW : R.Keane, D.Berbatov Chelsea GK : C.Cudicini DF : P.Ferreira, J.Terry, R.Carvalho, A.Cole MF : M.Essien, C.Makelele, F.Lampard FW : S.Kalou, D.Drogba, J.Cole First Half 3m.:GOAL!!!右サイドからドログバのFK。このシュート自体はスパーズが跳ね返したものの、セーフティなゾーンまでボールをクリアーするには至らず。そうこうしている間に左サイドに流れたテリーにボールが渡る。テリーは向き直ってクロスボールを上げると、ファーサイドに走りこんだドログバが頭で合わせ、ゴール。いきなりチェルシーが先制。 5m.:クディチーニのフィードをドログバが受け、反転してシュート。ロビンソンが弾いたところにジョー・コールが詰め、ボールを無人のゴールに蹴りこんだが、ドログバがシュートを打った段階でコールはオフサイドポジションに居たため、ゴールは成立しなかった。 12m.:GOAL!!!右サイドから今度はスパーズがFK。ジーナスが中にボールを入れると、ドログバやテリーといったあたりを押さえつけるような形でウッドゲートが驚異的なジャンプをみせ、ヘディングシュート。見事に同点となった。ウッドゲートのジャンプはファウルを取られてもおかしくないものだったが、どちらにせよチェルシーのマークが甘かった。 20m.:GOAL!!!中盤で左サイドからのパスを受けたジョー・コールが前進し、浮き球のスルーパスを出す。ウッドゲートはラインを上げたもののシンボンダはエッシェンをマークしてしまい、オフサイドは取れず。中央から右に流れてきたドログバとエッシェンが被ったように思われたが、エッシェンが見事なコントロールでボールを落とし、右足アウトにかけたシュートを放つ。ロビンソンも精一杯右に飛んだが届かず、またもチェルシーが勝ち越し。 25m.:セットプレーからの流れで左サイドにいたハットンがチェルシーのパスをカットし、前へ。ボールを受けたジーナスは一気に前進し、一旦止まった後中へ切れ込んで、ボックスに入ったあたりでシュート。ボールは枠を捕らえていたが、クディチーニがナイスセーブ。がっちりキャッチした。 memo:目まぐるしく攻守が入れ替わる展開も、基本的にはチェルシーが優勢。スパーズはベルバトフのサポートが上手くいっておらず、ボールを落としても周りに誰も居ないという状況に対し、ベルバトフがイラつくシーンも多く見られた。 43m.:中盤でボールを持ったジーナスがやや油断してしまい、ランパードのタックルでチェルシーがボールを奪取。これを受けたドログバがシュートを放ったが、ロビンソンがキャッチした。 45m.:右サイドでボールを持ったハットンに対し、アシュリー・コールが激しいタックル。足の裏を見せて、ハットンの右足に突っ込んだ。ハットンは寸でのところで気がついて足を引き、大事には至らなかったものの、スタジアムは騒然。興奮気味のアシュリー・コールはマイク・ライリー主審に文句を言うも、イエローカード。 memo:最後のアシュリー・コールのタックルが尾を引いたような雰囲気のまま、前半が終了。スパーズはコーチのグスタフ・ポジェがアシュリー・コールに声を掛けた。以後当然ながら、アシュリー・コールがボールを持つたびに大ブーイングが起こった。
Second Half 46m.: J.Jenas → T.Huddlestone 51m.:GOAL!!!左サイド、アシュリー・コールのスローインから。マケレレがトラップミスしたボールが上手いことカルーに流れる。カルーは逆サイドに流れるパスを出すと、ジョー・コールがこれを受ける。ジョー・コールはついてきたシンボンダを振り切り、シュート。ボールは滑り込んだロビンソンの足に当たったもののそのままゴールに入った。 60m.:GOAL!!!トッテナムが左からのCK。ハドルストーンがこれを蹴ると、中央でベルバトフがヘディング。シュートがやや浮いたためにタイミングを外されたクディチーニは体制を崩され、ボールに触れなかった。シュートを放ったベルバトフの前にはテリーがいたが、ジャンプできず。 63m.:チェルシーに右サイドからFKのチャンス。ドログバが壁の上を越し直接ゴールを狙ったが、良い反応を見せたロビンソンが両手でクリアーした。 65m.:スパーズにビッグチャンス。ハドルストーンが左サイドへパスを出すと、ベルバトフが素晴らしいトラップから中央へ折り返す。中ではロビー・キーンが完全に抜け出し、こちらも上手いコントロールの後、2タッチ目で倒れこみながら左足でシュート。しかしクディチーニが抜群の反応でこれを防ぎ、CKに逃れる。 67m.:右サイドでボールをキープし、やや中に入ってきたジョー・コールがちょんとボールを前に出すと、エッシェンが完全に抜け出し、シュート。ロビンソンをかわす上手いシュートだったが、ボールは左側のポストを直撃。惜しくもゴールならず。 69m.: L.King → D.Bent 71m.: S.Kalou → Alex memo:点を取りに行くしかないスパーズのラモス監督は、思い切ってハットン、ウッドゲート、シンボンダの3バックにシフト。前線にキーンとベントを並べ、そのやや下にベルバトフを置くという布陣に切り替える。一方のグラント監督はこの試合あまり良い形で攻撃に絡めなかったカルーを下げ、中盤の底にアレックスを置く。前線はドログバとジョー・コールの2トップ状態に。 75m.:GOAL!!!またも左のCKから。キーンの蹴ったボールはチェルシー、スパーズの選手に1回ずつ当たり、ボックス右へ流れていった。そこで待ち構えていたのがハドルストーン。ボールを落とすと、左足で丁寧に左サイドネットへボールを運んだ。これでチェルシーはセットプレーから3失点。 79m.:GOAL!!!左サイドからドログバがパスを出すと、右側からボックス中央に入ってきたジョー・コールが受ける。完全に後手を踏む形となったシンボンダが一か八か滑り込んでブロックに行くが、コールはそれを冷静にかわし、フィニッシュ。三度チェルシーは勝ち越し。 82m.: J.Cole → M.Ballack 88m.:GOAL!!!最終手段の放り込み作戦に出たスパーズ。シンボンダがロングボールを放ると、両チームの選手がそれに反応する形で、団子になりながら動いていった。しかし自ゴール側へ下がる形となったカルヴァーリョが目測を誤ったか、落ちてきたボールを背中に当ててしまう。このこぼれ球にいち早く反応したのがロビー・キーン。すぐさまゴール右を狙ったシュートを放つと、ボールは狙い通りの線を描いてゴールに吸い込まれた。クディチーニも飛んだが、あと一歩届かず。 90m.: P.Ferreira → A.Shevchenko memo:4-3とリードした段階で、グラント監督は交代要員としてライト・フィリップスを用意。笑顔を見せつつ話す姿も見られたが、次の瞬間まさかの同点ゴール。これにはさすがにチェルシー側も興奮してしまい、ライト・フィリップスの横に居たグラント監督は手を振り上げるとベンチの方に歩いていき、その後ろではテン・カーテが持っていたものを地面に叩きつけるなど、まさしくスパーズ側とは好対照な反応。やむなく予定を変更し、シェフチェンコの投入となった。 90+3m.:ドラマはまだ終わらず。最後の最後というところでスパーズがボックス付近でボールを繋ぎ、キーンのスルーパスからベルバトフが完全に抜け出し、至近距離でクディチーニと1対1となる。ベルバトフは決定的なシュートを打ったが、クディチーニは右手一本で辛うじてはじき出した。クディチーニのスーパーセーブに、チェルシーは救われた形。 Full Time:これぞまさにスパーズの試合、といった感じで点を取り合ってのドロー。スパーズ、チェルシー、そしてアストン・ヴィラは、これで今シーズン、各々のカードで4-4の試合をやったことになる。 Summary 両チームのファンからすればやきもきさせられる試合、第三者としてはただひたすら楽しい試合。ここまで破天荒な試合をやってくれるのは現在のプレミアではスパーズとアストン・ヴィラということになるが、上述したとおりチェルシーがそれに付き合っているというのは、何とも面白いところ。今シーズンは堅守で首位に迫っているチェルシーだが、テンションが上がりすぎるとこのような試合もやってくれる。 監督の采配に目が行きがちだが、まずは両チームの攻撃陣について。今シーズンここまでは思ったような働きが出来ていなかったドログバだが、この試合では本来の強さ、シュート力が戻っていた。そしてジョー・コールとのコンビネーションは抜群。このところカルーがイマイチだが、どうもこの試合を見る限りドログバが前線で張ってジョー・コールが流動的にサイドから流れてくるという展開さえあれば、あと1人が誰だろうとあまり関係ないのでは、という印象をもった。現にカルーが下がって2トップとなってから、2人のコンビネーションだけで得点を挙げている。 となると気になるのは、これにアネルカをどう加えるのか、という点。個人的にはドログバを前に1人置いて、その下でアネルカとジョー・コールが流動的に動き回る、というのが面白い思うが、現実的に今シーズン中にそれが試されることは無さそう。おそらく次のビッグマッチも、今日と同じ3トップで望むはずである。 対するスパーズだが、今日は改めてセットプレーでの脅威を見せ付ける形となった。ウェストハム戦でベルバトフが決めたゴールも見事だったが、チェルシー側のミスもあったとはいえ、そのほかの選手もセットプレーでの武器を披露した。キッカーに関しては1点目はジーナス、2点目はハドルストーン、3点目はキーンだったが、精度という点では右足はハドルストーン、左足はオハーラが他の選手を一枚上回っている印象がある。何にせよ、この攻撃力はさすが。 最後に監督の采配についてだが、個人的には巷でいわれているほど、ラモス監督の交代策が効果を発揮したようには思えない。3バックは不安定なことこの上なかったし、ダレン・ベントもまともにボールに触っていたようには見えなかった。 むしろ興味深かったのは、ジーナスに代えてハドルストーンを入れた点。ここのところ良いプレーを見せるハドルストーンを敢えてベンチスタートにしているラモス監督だが、今日はレノンを90分プレーさせたことで、改めて色々な選手を組み合わせて“テスト”をしている様子が見えてきた。ダレン・ベントの投入も、その一環とも取れる。ベルバトフ、キーン、ベントの三者の併用は、来季に向けて可能性を探っているオプションの一つだろう。 テストと攻撃的な姿勢、どちらの方が優先されていたのかは定かではないが、それを同時に試すコンディションが整っていた事は、確かだろう。ラモス監督の采配に関しては、ここいらの事情も鑑みて判断する必要がある。失点シーンでの連携ミスに関してはウッドゲートとハットンが加入してから日が浅いこともあるので無理も無いが、シンボンダはまだLBというポジションに不慣れな印象がある。もっとも、それもこれからの残り“消化試合”でテストをする、という事になる。 何にせよ、このように“試す”中での試合という点では、この試合はスパーズにとって最高の試合、そして結果になったと言える。テストの中でも選手がモチベーションを保つことが重要だということは先日もシティーvsスパーズ戦のレビュー記事内で書いたが、おそらく今日のゲーム、ラモス監督は単純なスコアー以上に「出来た事、出来なかった事」が見つかった点を重視しているはずだ。対するグラント監督はポイントを落とせない状況だったのだから、ここで采配の姿勢に差が出るのは至極当然な事である。
posted by Alan Hetarade |17:32 |
FAプレミアリーグ |
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この記事に対するコメント一覧
スパーズの展開に引きずり込まれたチェルシー 【FAプレミアレビュー】
いや~、ひたすら楽しかったです(笑)
スタジアムの雰囲気は本当に異様でした。
それとヤキモキした展開だったことは事実ですし、日本のファンの方がどのように考えているのかはわからないですが、少なくともスタジアムにいたファンたちは笑顔でしたよ。試合終了と同時に歓声も上がりましたし。
まぁやや呆れというかとんでもないものを目の当たりにしてビックリしたという要素も入っていると思いますがね。
“What a game”
このフレーズを何度聞いたことか(笑)
posted by so-ma | 2008-03-20 20:42
スパーズの展開に引きずり込まれたチェルシー 【FAプレミアレビュー】
最近のチェルシーはわりと堅実路線な雰囲気でしたけど、久々に暴れた感じですねー。
やればこんな派手な展開もありなんだ、と(笑)。
(・∀・)
ふと思ったんですけど、これまで怪我に泣いてたウッドゲイト、トッテナムに移籍してからなんだかイキイキしてる感じがします。
posted by がちゃ | 2008-03-20 22:32
スパーズの展開に引きずり込まれたチェルシー 【FAプレミアレビュー】
londonaz19様のブログでも同じことコメントしたんですけど、グラントはチェルシーのようなビッグクラブを率いる器ではないなと感じたゲームでした。交代枠を使う上手さが前任者とは歴然。今日の交代も3つとも「本当にそれでいいのか?」という疑念が拭えませんでした。グラントのやってる(目指してる)フットボール自体はかなり良いと思うだけに、ゲーム中の采配力のなさは勿体無いです。プレミアリーグかCLどちらかでも獲れれば素晴らしいですけど、これまでの勝たなきゃいけないゲームでの数々の“迷”采配を見てると難しいかなぁというのが正直な所です。
posted by ホワイト | 2008-03-20 22:46
スパーズの展開に引きずり込まれたチェルシー 【FAプレミアレビュー】
皆様コメントありがとうございます。
>so-maさん
私なんかはどちらのチームに入れ込んでいるわけでもありませんでしたから、騒ぎながら見ておりました。ただ、やっぱりチェルシーファンの方々はそうもいかなかったようで・・・(笑)
ホワイトハートレーンも盛り上がっていましたね。今シーズンはど派手な撃ち合いが多かったりしますが、今日の試合も劇的な内容でしたね。現地で観戦されたのが羨ましいです。
>がちゃさん
ちょっと地味なイメージがあるチェルシーですが、相手によってはどうもネジが何本か飛んでしまうみたいです(笑)
ウッドゲート、確かにスパーズに行ってからは安定して試合に出られていますね。まぁ相方のキングがウッドゲート以上の怪我持ちCBなんで、彼がきちんと働いてくれないとスパーズはかなり苦しくなるでしょうし。そういう点ではチームによく貢献していると思います。
>ホワイトさん
う~ん、どうなんだろうなぁ・・・・ 個人的には、グラントの交代も、意図が分からないってことは無いんですよ。たぶんセットプレーでやられていたということで高さのあるアレックスを入れたのでしょうし、現にカルーを1枚削った後でも点は取れた。で、1点リードして10分あまり、もう中盤を固めよう・・・ということでバラック投入。
もっともそれが裏目に出た感は否めませんし、カルーを下げるのであればバラックだったとは思いますけどね。何にせよ批判されやすい立場にはいるだけに、彼がこの重圧に耐えられるのかなぁという点は着になります。
posted by Alan Hetarade | 2008-03-21 17:26


