2008年02月16日
三代直樹と清水康次の引退に想う
明日は東京マラソンということで、そのプレビュー記事を書こうかとも想ったのですが、駅伝・マラソンのファンとしてはこの2人の引退に言及しないわけにはいかないと思い、こちらについて書くことにしました。 まず11日に行われた姫路城ロードレース大会を持って、富士通の三代直樹が引退。やはりこの人の競技人生のハイライトはあの箱根2区での区間記録、ということになるのでしょう。先日モグスに記録は破られましたが、それにしてもあの渡辺康幸の記録を破る驚異的な区間新は、センセーショナルでした。 あの時は確かラストの不動坂で驚異的なスパートを見せて記録を更新したのだったと思いますが、とにかくあの時のアナウンサーの絶叫は今でも忘れることが出来ません。その後も権太坂までは三代の記録に迫る選手は数多くいましたが、大抵は不動坂での三代のスパートに“離されて”、記録を更新することは出来ませんでした。 そういうわけで、実業団に入ってからも活躍が期待されたのですが、怪我のために殆ど思うような走りが出来ませんでした。一度東京国際マラソンで2時間9分台の記録を出したときには、これでまた本来の彼の走りを取り戻してくれれば・・・・と思ったのですが、残念ながらその後また故障に悩まされ、こうして引退することになりました。 同僚で同い年の藤田も怪我に悩まされましたが、彼がマラソンの日本記録という結果を出し、いくつかのマラソンで優勝できた事を考えると、三代ももっと出来たはずなのになぁ、と残念に思います。とはいえ、ともすれば知らぬ間にフェードアウトしてしまう陸上選手にあって、こうしてキッチリと引退の場を持つことが出来たというのがせめてもの救いなのかなぁ、という気がします。 今後についてはまだ分かりませんが、ひとまずお疲れ様でした。 そして明日の東京マラソンで、「特別招待選手」としてNTT西日本の清水康次がラストランを走ります。 清水というと東京国際マラソンでの衝撃的な優勝で一気に名が知られましたが、スピードでは劣るものの冷静な戦略でもって多くのマラソンで上位に入るその走りは、個人的に大好きでした。集団の後ろでペースを保ち、30kmを過ぎたあたりでようやく先頭の方に顔を出してくるという渋いレース展開は、まさしく日本人ランナーらしい走り、と言えたのではないでしょうか。 そして何より清水のキャリアで欠かせないのは、NTT西日本の陸上部が解散された後も1人で走り続け、その後の同部の復活につなげた事でしょう。NTT中国時代には現SB食品でアテネオリンピック代表の国近なんかもいて活気があった同部ですが、2002年に解散され、同好会扱いに。 清水はその後もシンボル選手制度ということで1人で会社の支援を受けて走り続けましたが、結果が出なければ契約を見直す、という厳しい条件下での活動でした。それでも粘り強く活動を続け、その後大崎悟史の登場もあって陸上部が復活することになりました。が、それはやはりこの清水の頑張りなくしては不可能なものだったでしょう。惜しむらくはアテネの選考レースとなった東京国際マラソンで、スタート直後の転倒のせいで思うようなレースが出来なかった事でしょうか。そのレースで大崎が2位になったというのも、何かの因縁のように思えます。 なんか上手いこと書けませんが、とにかく日本のマラソン界においてもNTT西日本陸上部においても、清水康次の功績は大きなものがありました。明日は気持ちよく走って、良い引退レースにしてもらいたいものです。
posted by Alan Hetarade |14:56 |
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