2008年02月08日

岡田監督の「3位を目指す」発言について

どうもタイ戦の後「こんな戦い方じゃワールドカップの3位になれるはずがない」という意見が見られたので・・・・ 個人的に、この岡田監督の「3位を目指す」という発言についての見解を書いておいてもいいのかな~、なんて思いました。

そもそもこの“ちょっと高めの目標を掲げて選手のやる気を引き出す”みたいな手法はスポーツの世界ではよくあるもので、例えば今年の箱根駅伝で大躍進した中央学院なんかは「総合優勝する」ことを目標に、1年間トレーニングを積んできたそうです。前年度のレースでシード圏にも入れなかったチームが総合優勝するなど、現実的には不可能でしょう。

しかし中央学院の選手は本気でそれを目指し、そして他が潰れたためとはいえ3位になれた。実際、9区を走った篠藤なども6位で襷を受け、トップとはだいぶ差があったはずなのに「トップに立とうと」走って、その結果が区間新記録で金栗杯獲得、という素晴らしいものになりました。

他のスポーツなんかでも、良いところまで躍進した選手が「優勝を目指していたので」とか「表彰台を目指していたので」と後のインタビューで語ることは多いと思うのですが、それも同じ事。本気でそのレベルを目指していたからこそ、躍進することが出来た、というケースは多いはずです。詳しくは知らないのですが、野村監督就任後の楽天なんかもそうじゃないんですかね?


で、ただでさえそういう手法が用いられる上に、岡田監督が就任した理由は、オシム前監督が病気で倒れたため、というものでした。当然ながら選手も岡田監督を迎えるにあたり、「本当に大丈夫なのか?」という疑念は、表には出さずとも、誰しも持っていたでしょう。

そこに就任した岡田監督が来て、「とりあえずワールドカップ出場を目指そう!」と言ったとしたら、どうなりますかね?私が選手だったら、不安に思うでしょう。

むしろドーンと「3位を目指そう!世界を驚かせよう!」と言った方が、選手もよしやってやろう、という気になるであろうことは明白です。ひとまず最初でコケてしまうとそれを後々まで引きずりかねない。もちろんワールドカップ出場へのハードルも高いですが、現実として既に日本は3大会連続で出場しています。目標は“まだ達した事の無い、新たなチャレンジ”でなければなりません。

そう考えると、チームの目標に関するこの発言一つを取っても、岡田監督は日本代表の指導者としては上々のスタートを切ることに成功した、と言えるのではないでしょうか。


ただ勿論大事なのはこれからで、本当に選手に「これなら3位も狙えるんじゃないか?」というだけの自信をつけさせられるか、という事になります。とはいえまだ始まったばかりですし、できる事を一つずつやっていかなければならない。最初は誰でも心のどこかで、ムリだろう、とは思うものです。

しかしステップを一つ一つ踏んで手ごたえを感じることができれば、本番の大会に臨むときには、目標に掲げた事を達成できる、と本気で思えるものです。それが過信ではいけませんが、裏づけのある自信になっていれば、少なくとも周りが思う以上の結果を出せることは確かでしょう。重要なのは本番ですから、途中いくらもがこうが、本番でそう思えれば良いのです。もちろんその間、目標を忘れるときがあってはいけませんが。

で、そう考えると、周りがことさらこの“3位”という数字だけをあげつらって騒ぎ立てる必要もないだろう、と思うのです。少なくとも最初の1ヶ月で、もう駄目だと悲観するような状況には、今のところ無いはずです。もちろん理想の追求という点では常に課題を見つけることはしなければならないのですが、そんな事は選手だって分かっていることですし。当然ですが、見ていて面白いかつまらないか、という議論はこの枠には当てはまらないですよね。

posted by Alan Hetarade |18:12 | 2010W杯 | コメント(16) | トラックバック(1)
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All for 2010でいいの? 【川の果ての更に果てに】

以前、yoshiさんのところで「オシムと岡田、世界志向と日本志向」みたいなエントリがありました。同感できる部分とそうでない部分があり、自分のところでも触れようかな〜と思いましたが、面倒だからやめていた(笑)ところ、 Alan Hetaradeさんのところで「岡田監督の3位に関する発言」についての解釈がありました。 それを見ているうちに雑多な雑念が少しは整理できたので、二つに関連したエントリをアップしてみまする。 3位発言について私はコメントの経緯についてよく知りません。 それを断りのうえ...

2008-02-09 16:06 | 続きを読む
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岡田監督の「3位を目指す」発言について

「ワールドカップの3位になる。」
えっと、どうもよくわかりませんが
ホンキで信じてる人いるんすかね?
ここのブログ主が言うように
単に士気を高めるための発言以外にどう解釈しろと?w。
選手の士気を高めるのも監督の仕事です。

たぶん煽ったマスゴミ共のせいですかね?

posted by きよっぴ | 2008-02-08 19:36

岡田監督の「3位を目指す」発言について

というか、それで士気高まるんですか?
あまりとっぴょうしもないと馬鹿にされますが

posted by みょ | 2008-02-08 19:45

岡田監督の「3位を目指す」発言について

>きよっぴさん
まるっきり数字に拘らなくても良い、というわけではないでしょうが、それは選手が思っていれば良いことであって、周りが騒ぎ立てる類の話ではないように感じられます。まぁ大部分の人はそうでしょうが、どうもこの数字に拘泥されている意見も散見されたので。
マスコミの書き方にも問題はあるでしょうね。ただそれはいつもの事だけに、そこに文句を言っても仕方ないのでしょうけど。

>みょさん
え~と、私が書くのもなんですが、士気は高まったと思います。
チームにしろ個人にしろ、スポーツにおいてまずやることは「目標を立てること」です。日本はとりあえず決勝トーナメントまで進出した経験はあるので、それ以下の目標はムリ。ベスト8というのもなんか中途半端な気がしませんかね?ということで、3位というのは適切な目標じゃないか、という気がします。
もちろんこれからその“裏づけ”を作っていくことが、岡田監督には求められますがね。

posted by Alan Hetarade | 2008-02-08 19:59

岡田監督の「3位を目指す」発言について

岡田のこの発言の問題は、かつてのジーコ監督の「世界を驚かせよう」「W杯で優勝を狙う」という、誇大妄想的なスローガンを思い出させるから問題なのですよ。結局、ジーコジャパンは、無残に敗退し、黄金世代の時間を浪費するに過ぎなかった。あのような過ちを二度と繰り返したくないから、多くのファンはこのような発言に懐疑的・批判的になっているのでしょう。そこのところをあなたはぜんぜん分かってなさそうなので、もっと踏まえたほうがいいと思うよ。だいたい、ジーコジャパンの時から代表の試合をみてた?もしかして「にわか」ファンじゃないでしょうね??

posted by ある常連さん | 2008-02-08 20:00

岡田監督の「3位を目指す」発言について

>ある常連さんさん
え~と、だからといって「ワールドカップに出よう」と言えば、それで良いというわけでもないでしょう。
私もスポーツをやっていた際に複数の指導者から言われたことですが、「自分にここまでしか出来ない、と決めつけてしまうと、所詮そのレベルにしか達しない」というのが、スポーツの世界に於いては前提になっています。つまり日本代表もワールドカップに出られれば良い、と思ってしまうと、所詮そこまでにしかなれない。本当に躍進しようと思ったら、もっと高い目標を掲げる必要があります。これはジーコ云々関係なく。少なくともジーコの一件が、この前提を覆すほどの説得力を持っているとは、私には思えませんがね。
まぁ繰り返し書いていますが、その裏づけをこれから作れるかどうかは、もちろん岡田監督次第ですよ。

posted by Alan Hetarade | 2008-02-08 20:11

岡田監督の「3位を目指す」発言について

優勝めざせや

posted by 区祖屋労区田晴 | 2008-02-08 20:18

岡田監督の「3位を目指す」発言について

岡田監督いいんじゃない?かしこいし、説得力あるし。3位目指して何が悪いの?素人がいろいろ批判してもしょうがないでしょ。

posted by ジーコってつよいの? | 2008-02-08 20:38

岡田監督の「3位を目指す」発言について

昨日うちの父が馬術で最年長で北京行きを決めた法華津さんがインタビューで
『オリンピックではいい位置を目指せるんじゃないか…』
と言ってるのを見て、
『最近の若い選手は(実態はどうあれ)だいたい金メダルを取る!って言ってるよなー』
と言ったのをふと思い出しました(笑)。

競技こそ違えども、選手も監督も高い目標を掲げるのはいいことだと思います。
(・ω・)

何はともあれ、出場権を獲得することが第一ですから、今からあんまり先の話を考えてると周囲の取り上げ方もいろいろ出てしまうかもしれませんが。。。

posted by がちゃ | 2008-02-08 20:51

岡田監督の「3位を目指す」発言について

ひとつ疑問があります。
ブログ主さんは何故「ちょっと高めの目標を掲げ」る必要があると考えるのでしょうか。
もっともこの場合、「ちょっと高め」というより「現実が不可能に近い」と言ったほうがいいかもしれませんが。
私はブログ主さんと逆で、目標とは実現可能であるから意味があると思っています。楽天の野村監督も就任1年目は殆ど目標といえるようなものは掲げておらず、2年目になってようやくAクラスという「実現可能な」を目標にしています。
まあ中央学院の例があるのでどちらが良いとは言えませんが、必ずしも大きな目標に拘る必要はないでしょう。むしろその豪華な目標に拘りすぎて失敗したジーコの例を考えれば、「ある常連さん」の意見も頷けます。

posted by 梨田監督 | 2008-02-08 20:59

岡田監督の「3位を目指す」発言について

ちょっと高めの目標というのは、W杯ベスト16やベスト8の事を指すんじゃないですかね。岡田さんは世界で3位という発言はしてないって言ってますが、ガンバの安田選手は世界3位というのを真に受けてサカマガのインタビューに答えてましたが(笑)私も何人かの方と同じく反対です。モチベーション上げる為というのはわかるのですが、ホーム以外のW杯でまだ日本は一勝もしてません。ジーコさんはブラジルのトッププレイヤーでブラジルでは当たり前の事だったのでそういう発言になったのかもしれませんが、それを日本でやられてもね・・・。

posted by toku | 2008-02-08 21:53

岡田監督の「3位を目指す」発言について

私は管理人さんの仰ることは理解できる気がします。
憶測で失礼ですが、反対派の方々は背伸びせずに「身の丈に合った目標」がBetterだと考えているので「目標を高く掲げるコトの効用性」が理解できないのでしょう。
歴史を紐解けば分かりますが、大事を成す人というのはすべからく大志を(以下略

posted by うんこ | 2008-02-08 22:43

岡田監督の「3位を目指す」発言について

岡田監督本人は「3位を目指すとは言っていない」と
スポーツ番組で発言してましたよね。
「アジア最高位を目指す」みたいなことを言ったのが
いつの間にかこうなってたって。

posted by ted | 2008-02-09 00:00

岡田監督の「3位を目指す」発言について

>区祖屋労区田晴さん
本当はそれが良いんですけどねぇ・・・・
それが目指せるくらい、強くなってほしいものです(笑)

>ジーコってつよいの?さん
色々な見方があるでしょうが、多くのファンがオシムのときとは明らかに扱いを変えているのが、何だかなぁという気がします。

>がちゃさん
競技の特性なんかもありますし、数十年単位で競技をやるような人たちは、また目標も違ってくるのでしょうね。今は昔より競技レベルも上がっているでしょうし、そのあたりがシビアになったのかも・・・・
目の前のことを一つずつ消化して経験を積み重ねていく事によって、目標にも達するものですからね。これからも一つ一つの試合を有意義なものにしていってもらいたいものです。

>梨田監督さん
目標の置き方は人によっても異なるでしょうが、イチローなんかも「満足した事は無い」と語るように、飽くなき向上心こそが良い結果を生むものだと思います。そういう点で、楽天のお話は参考になりました。ありがとうございます。
ただサッカーの代表など一つの大会のみを目標にやって、それで失敗するとおしまい、ですからね。野球のように何シーズンか掛けて成績を向上させて・・・ということが出来ない特性上、高めの目標にするもの無理はないと思います。
それに今回はオシムがああいうことになった後ですし、なおさら景気の良いことを言う必要があったはずです。

posted by Alan Hetarade | 2008-02-09 00:15

岡田監督の「3位を目指す」発言について

>tokuさん
そこがまた一つ難しいところで、「ちょっとムリそうに思えるけど、実現可能じゃないかと思うこともできる」ゾーンを目標にしなければなりません。まぁ3位というのがそれに相応しいかどうか、という見解は人によって分かれるでしょうね。問題は選手がどう感じるか、ですが。
ジーコに関しては、その設定を誤ったんじゃないかという気がしますし、その目標が達成できると選手が思えるだけの仕事が出来なかったように感じられます。

>うんこさん
目標の置き所は高すぎてもいけず低すぎてもいけず、なかなか難しいところですよね。ただ、「ここまでしか行けない」と思ってしまうことだけはいけないので。上ばかり見てもいけませんが、下ばかりみてもいけない。ちょっと目線が上、くらいがちょうど良いのですが、なかなかそのポイントが見つけづらいですよね。
ただ世界のトップアスリートはどれもその目標をかなり高いところにおいているという印象を持っています。シビアな世界ですねぇ。

>tedさん
そのお話を伺って頭に浮かんだ可能性が2つで、本当に言っていない、というのと、選手には言ったけどマスコミには語らない、というものですね。どちらであってもおかしくはない気がします。
こういうのは、選手が分かっていれば良い事ですからね。周りがとやかく言う類のものではない気がします。そういう点では後者の可能性もあるのかな、と。或いは本当に言っていないのかもしれませんが(笑)

posted by Alan Hetarade | 2008-02-09 00:23

岡田監督の「3位を目指す」発言について

W杯は4年に1度ですが、それ以外の大会・親善試合・合宿ごとに小さな目標を立て、徐々にステップアップする方法はあるはずです。
オシムはどちらかといえば野村監督タイプでした。最初に大きな目標を立てず、小さな部分からコツコツ積み上げようとしていた。そんな折に倒れて、変わった岡田監督がいきなり「W杯3位」ですからね。見ているほうとしては「えっ?」となるわけです。もちろん前にも述べたとおり、それが必ずしも悪いというわけではないんですけれども。

ですから問題は監督の手腕というより、協会の方向性が曖昧であるという事に尽きます。ジーコ就任の際、南米派の川淵チェアマン(当時)がフランスW杯後の監督人選でトルシエ就任を容認したため、今度は彼の意思を飲む番だという協会内の空気から、全く一貫性の無いトルシエ→ジーコというバトンタッチが行われたといわれています。その後のジーコ→オシムも全く一貫性が無く、そして今回の「3位」発言です。
このような流れがあるからこそ、今回の発言に危機感を募らせた人が多いのではないでしょうか。

posted by 梨田監督 | 2008-02-10 03:43

岡田監督の「3位を目指す」発言について

>梨田監督さん
もちろん仰るとおりで、最終的な目標に達するためには、小さなステップを一つずつ積んでいかなければなりません。いきなりハイジャンプで目標に届く、というわけではないですからね。この試合では何を、次の試合では何を、というようにその都度課題があるでしょう。
ただ代表の場合、やはり最終的な目標はワールドカップなわけですし、野球と違っていつも同じ選手が出てくるとは限らない。そんな時、そのときは選ばれなかった選手でも、出ている選手と目標を共有することができれば、より良いはずです。そういう点で、“最終的な目標”があることの意義は大きいと思います。
協会については仰るとおりでしょうね。百年構想とは言いつつ、実際は4年毎のワールドカップ毎にろくな反省もせず、方針をコロコロ変えたりしていますからね。監督の負担が増しているだろうとは思います。

posted by Alan Hetarade | 2008-02-10 20:44

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