2007年08月26日

シュマイケル、死力を尽くし、そして敗れる 【FAプレミアレビュー】

Arsenal 1-0 Manchester City
Starting Lineup
アーセナルはレーマンがベンチからも外れ、アルムニアがゴールマウスを守り、控えにファビアンスキーが入った。またギャラスの抜けたCBには昨季と同じくジウベルト・シウバが入り、復帰したロシツキーとアデバヨールもスタメンでの起用。対するシティーは、今日はムペンザの1トップ。ジオヴァンニはベンチスタートで、アイルランドがスタメンとなった。

First Half
まずシュートを放ったのはアーセナルの方。5分、フレブが流したボールをファン・ペルシーが狙ったが、ボールは枠の上へ。シティーの方は11分、カウンターからジョンソンのパスを受けたマルティン・ペトロフが強烈なシュートを放つも、ボールは左に外れた。

18分にはセスクがミドルシュートを放つも、シュマイケルがセーブ。するとその直後、その前に味方選手と接触して転倒した際に腰を強打していたサニャが交代となる。替わりに入ったデニウソンは中盤に入り、フラミニがポジションを下げてRBに入った。21分にはエラーノがミドルシュートを打ったが、アルムニアががっちりキャッチした。

30分ごろから、アーセナルが一方的に攻め始める。しかしながらアーセナルの選手が放つシュートは、ことごとくシティーのディフェンス陣がブロックしてしまう。最大のチャンスは36分、ボックス右で抜け出したセスクがグラウンダーのクロスを折り返し、ファン・ペルシーがそれに走りこんだものの、あと一歩届かなかった。こうしてアーセナルが圧倒しつつ、前半はスコアレスで折り返した。

Second Half
後半に入っても、基本的にはアーセナルのペースで試合は進む。だがシュートにまでは至らず、逆に57分にはまたも左サイドからペトロフが惜しいシュート。惜しくも狙いすぎてしまい、ボールは右に外れていった。さらに62分には、ペトロフのフィードをアイルランドが流し、ムペンザが完全に抜け出す。だがここでアルムニアが勇気を持って飛び出し、ムペンザのシュートをブロックした。

すると66分、スルーパスに抜け出したフレブに対し、リチャーズがスライディング。リチャーズはボールを狙いにいったのだろうがこれがフレブの足に入ってしまい、PKの判定。これを蹴るのはファン・ペルシーで、遂にシティーの無失点記録が破られるかに思われたのだが、ファン・ペルシーが右に蹴った低く速いボールを、なんとシュマイケルが足でブロック。完全に読みが当たっていた。

その悔しさをぶつけるように、68分にファン・ペルシーが、69分にセスクが、立て続けに強烈なミドルシュートを放つ。だがファン・ペルシーのシュートはシュマイケルがキャッチし、セスクのシュートもセーブ。アーセナルの前に若いシュマイケルが立ちはだかる。75分にエリクソン監督はムペンザとエラーノを下げ、ビアンキとジオヴァンニを投入。ヴェンゲル監督もアデバヨールに替えてダ・シウバを送り込む。

すると80分、またもシティーの陣中深くに攻め込んだアーセナル。ボックス右でボールを受けたセスクが、あまり角度が無いところから強烈なシュートを放つ。シュマイケルは頭上に手を出したもののシュートのスピードが速く、ボールはシュマイケルの頭上を突っ切ってネットに突き刺さった。こうして遂にアーセナルが先制に成功する。

シティーの選手は疲れが見え、なかなかアーセナルの守備陣を崩せない。逆にカウンターを喰らい、84分にはロシツキーが強烈なシュート。しかしシュマイケルがこれを弾き返す。ロスタイムに入り91分のデニウソンのシュートも、シュマイケルがキャッチ。最後はCKの際に攻撃参加し、自らヘディングシュートを放つものの、アルムニアがナイスキャッチ。こうしてホイッスルが吹かれ、遂にシティーが今季初黒星を喫した。

Second Half
試合を観てまず感じたところは、両チームとも守備の組織がしっかりしている、ということだ。アーセナルの守備陣はギャラスを欠いたものの、それでもシティーにチャンスらしいチャンスを殆ど作らせなかった。中盤、及び最終ラインでのプレスが非常に有効で、そこでボールを奪取した。また出番は少なかったが、アルムニアも安定したプレーを見せていた。レーマンがミスを続ければ、正GKの座も危うくなるだろう。

シティーの守備陣も、互いの短所を補う形でよく機能している。クロスボールに弱いシュマイケルのためにクロスが上がった際にはCBが頑張ってヘディングでボールをクリアーした。またパワー型のコルルカがスピードのあるアデバヨールと対峙した際には、素早くサポートの選手が駆けつけて数的有利を作っていた。

ただ一つ難点を挙げるとすれば、リチャーズがPKを与えた場面。あのようにスピードを生かして相手に追いついてスライディングでボールを弾き出すのはリチャーズが得意とするプレーだが、それ故にボックス内でそれを行うとPKになってしまう可能性がある。昨季も似たようなシーンを見た記憶があっただけに、このリチャーズのプレースタイルは今後も諸刃の剣となっていくことを考慮する必要がある。

最後に、GKのシュマイケルについて。2試合続けて彼を見た感想をまとめてみる。まず長所は、縦のスルーパスへの対応が的確であること。キックのフィードが非常に正確であること。逆に弱点は、時折ボールをキャッチしきれないときがあること。クロスボールに対して著しく弱いこと。クロスに関しては、ユナイテッド戦の後に練習したのか、とりあえず“触れる”ようにはなっていた。但しキャッチングに行ってもキャッチしきれなかったりパンチングもクリアーが小さかったりと、まだまだ不安定である。

但しこれらの弱点を補って余りある彼の魅力は、闘志を前面に出していたことである。PK及びその直後のシュートを相次いで弾き返してディフェンス陣に喝を入れ、チームに諦めムードが漂ってきてからも素早くリスタートするなど、気持ちが表れるプレーをしていた。最後はホイッスル後に倒れこんで天を仰ぐなど、通常のリーグ戦の敗戦とは思えないような悔しがり方をしていた。あのような“熱い”選手が進歩してくれると、非常に面白い。その点で言えば、シュマイケルは期待されるに値するプレーをしたと言える。

posted by Alan Hetarade |19:40 | FAプレミアリーグ | コメント(2) | トラックバック(1)
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とにかくシティが、敵陣アーセナルのホームで互角に戦う、その様を確認するだけで驚愕。守りを重視し、ペトロフ(ブルガリア代表)、ムペンザによるカウンター攻撃。 3人以上の新戦力をこれだけチームにフィットさせるその術はエリクソン新監督によるものか。身の丈にあっ

2007-08-26 23:30 | 続きを読む
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Re:シュマイケル、死力を尽くし、そして敗れる 【FAプレミアリーグ】

シティのGKというと当然スウェーデン代表のイサクションがファーストチョイスで、彼のケガは残念ですけれどシュマイケルも期待できそうですね。

父親も闘争心を前面に出してデンマークを引っ張っていましたが、そんなGKとして成長してほしいものです(イングランド代表の可能性もあるなんて話もあるそうけれど…[苦笑])

posted by 川の果て | 2007-08-26 21:22

Re:シュマイケル、死力を尽くし、そして敗れる 【FAプレミアレビュー】

コメントありがとうございます。

>川の果てさん
イサクソンは、なんか昨年と同じような展開になっちゃってますねぇ(苦笑) しかもシュマイケルは人気が出そうなプレーぶりですし、早く戻ってこないとちょっとまずいでしょうね。
プレミアの北欧勢では、目に見える形で良いスタートを切ったのはグランクヴィストくらいでしょうかね。イサクソン、セーレンセン、スールシャールと怪我人がいるのが残念です。
しかしちょっと活躍するとすぐイングランド代表になれちゃうんですね、GKって(笑) ま、4強チームの正GKは全部外国人、レンタルに出されている身のカーソンが代表に入るような状態じゃ、どうしようもないのでしょうけれど。

posted by Alan Hetarade | 2007-08-28 00:08

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