2007年08月12日

復活を遂げつつある松井大輔 【リーグ1レビュー】

Sochaux 1-3 Le Mans
Starting Lineup
昨季までル・マンを率いていたアンツ監督も、今はソショーの監督。だがル・マンはそれにはお構いなしといった感じで、普段と変わらないスタメン。松井は左サイドで先発した。ただ2トップは、グラフィッチとサマサとなっている。ソショーはダガノとクルシアの2トップで、その下にスロヴェニア代表の21歳、ビルサが入った。

First Half
試合開始直後、ビルサが左足でシュートを放つ。これをブロックしたのはル・マンのCBであるバサだったが、シュートは明らかにバサの右腕に当たって止まった。ソショー側はハンドをアピールするも、レフェリーは不可抗力と判断したのか、ノーファウルだった。

ル・マンの方は5分にエースのグラフィッチがシュートを放つも、ソショーのGKリシェルにセーブされる。すると直後にそのグラフィッチが肘打ちをくらい、ピッチに倒れてしまう。グラフィッチは起き上がったもののプレーを続行できず、直後にトゥーリオ・デ・メーロと交代してしまう。

するとその交代からまだ間もない18分、ソショーが速攻を見せ、ボールがビルサに送られる。ビルサは右後ろからのパスが2バウンドしたところで、タイミング良く左足を振りぬきボレーシュートを放つ。マークに行ったのはバサだったが完全に手遅れで、シュートはGKペレの頭を越えてからドライブして落ち、ゴールネットに吸い込まれていった。素晴らしいゴールで、ホームのソショーが先制。

ル・マンもすぐに応戦する。20分、左サイドからチャンスを作って松井がクロスを上げ、逆サイドに走りこんだセッセグノンが折り返し、最後はデ・メーロがヘディングシュート。しかしこれは惜しくもクロスバーに嫌われる。さらに24分には松井が自らのトラップからシュート。これは勢いが無くリシェルにキャッチされる。27分にはロマリッチがドリブルで攻め上がりシュートも、これもリシェルに弾かれる。

だが29分、スルーパスに反応してチャンスを迎えたクタドゥールがボックス内で倒され、PKを獲得。これをデ・メーロが冷静に右へと流し込んで、すぐさま同点に追いつく。

このあたりの時間から松井はだいぶ中に絞ってプレーするようになり、セッセグノンとポジションを入れ替えて右サイドにも回るようになる。ソショーのアンツ監督はしびれをきらし、38分にピトに替えてダルマを投入。そのダルマは右サイドからクロスを上げてチャンスを作るも決定機には至らず、ル・マンもクタドゥールがヘディングを放ったものの外れ、同点のまま前半を終えた。

Second Half
後半に入ると松井も左サイドに戻った。そしていきなり51分、ペレのパントキックがなんとソショーのディフェンスラインの裏へ抜ける。走りこんだのはデ・メーロで、2バウンドして角度が無い位置からだったものの、ボレーシュート。これが見事にゴールに入り、ル・マンが勝ち越しに成功する。

完全に試合はル・マンの流れになり、松井も躍動。57分にはボックス右でソショーの選手2人を引きつけてから切り返してこれを完全に振り切り、左足でクロスを上げる。逆サイドでサマサがオーバーヘッドで合わせたのだが、惜しくもジャストミートしなかった。ソショーはダガノの強さを生かした攻撃に活路を見出そうとし、サイドからクロスを上げて中でダガノが合わせるものの、ボールは枠に飛ばない。

そして61分、ル・マンは左サイドからソショーを崩しにかかる。中央にいた松井がすーっとボックス左に流れていってボールをもらい、またもや切り返しで相手を振り切り、右足でクロスを上げる。完璧なクロスに合わせたのはまたしてもデ・メーロ。勝負を決定付けるゴールは、デ・メーロのハットトリックによって達成された。

これでもはや勝負はついた。67分には唯一ヒヤッとするシーン。ボックス内でル・マンのLBであるカマラがボールをクリアーしようとしたところ、ど派手に空振り。勢いあまって体が空中に浮いている間にケルシアがボールを奪い、シュート。ペレもあまりに一瞬の出来事だったのでまったく反応できなかったが、幸いにもシュートは左ポストに当たり、事なきを得た。松井は74分にロリオと交代してベンチに下がる。76分にはFKをビルサが狙ったものの、これは枠外。そのまま試合は終わったが、終了間際にはベンチにて右膝をアイシングしている松井の姿が映された。

Summation
私は開幕戦のメツ戦は見ていないのだが、このソショー戦を見る限り、松井はかなり調子が良さそうである。右膝の故障は心配だが、少なくとも昨季苦労した腰は、あの激しい切り返しを何度も行っていたことから察するに、あまり問題は無さそうである。せっかく腰の怪我を克服したところなので、ここはぜひ今の調子を大事にしてもらいたいものだ。膝の故障が悪化しないよう、気をつけてほしいところである。松井はフリーランニングもかなり行うなど、オフ・ザ・ボールの時にも積極的に動きまわっており、チャンスを作ろうという姿勢が伺われた。

ただこれはル・マンがチームとして抱える課題ではあるのだろうが、まず本来なら中盤の底にあってボールを捌くべき存在であろうロマリッチの球離れが遅い。本人がドリブルが好きなようで、松井が左サイドでフリーになっていても自ら中央突破を仕掛けていくシーンが、特に前半に多く見られた。ル・マンはボールタッチを少なくしてパスを回していくサッカーを目指しているのだろうが、ロマリッチが1人でボールを持ってしまうと、松井のみならず周りの選手が“死んで”しまう。後半はそこに手が加えられ、だいぶ連携がスムーズになった。この後半の形を次節以降も継続したいところだ。

そして松井が攻めあがったときのカバーリングにも、課題がある。この試合では松井が上がったスペースを使い、ソショーがカウンターを仕掛けるシーンがまま見られた。LBのイブラヒマ・カマラが上手くカバーしきれていない。デ・メーロもきっちり結果を出したということで、調子の良い選手が多い事は確かである。それだけに、これからこういった課題を一つ一つ潰していき、またそれを継続できるかどうかということが、ル・マンの浮沈、ひいては松井がどれだけ輝けるかということも左右するであろう。

posted by Alan Hetarade |22:44 | 欧州サッカー全般 | コメント(0) | トラックバック(1)
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