2007年05月13日
流れに乗ったマッサ、不調のアロンソ 【スペインGP決勝】
~絶好調のマッサ~ 圧倒的な強さでフェリペ・マッサが連勝した。昨年のトルコGPやブラジルGPもそうだったが、流れに乗ったときのマッサは誰も止められない。まず1コーナーで驚異的な伸びをみせたアロンソを抑えきった。そこからの走りは圧巻だった。マレーシアではハミルトンにあしらわれて批判の的となったマッサだが、思えば苦しかった開幕2戦で確実に稼げる分のポイントは取っておき、そしてこの2連勝に繋げた。 ただライコネンのマシンにトラブルが起きたのは、やや不安といえば不安である。どちらかといえば彼が流れを失いつつある。また次戦はモナコだが、マッサ、ライコネンともにそこまで得意にしているというイメージは無い。また特に、モナコは不確定要素が多いレースのため、シーズンの中で1戦だけ前後とは異なった展開となることが多い。そこでもマッサの勢いが続くようなことがあれば、これはチャンピオンに向けて大きな前進となる。 ~食わせ物のハミルトンと苛立つアロンソ~ ここ2戦でマッサが流れを掴んだが、マクラーレンのチーム内でも立場が変わってきた。ハミルトンがフェラーリには敵わないものの着実にポイントを重ねてついにリーダーになったのに対し、アロンソはここ2戦で失速。とりわけ今日の1コーナーでははみ出してしまうなど、らしくない場面が目立つ。母国スペインでのレースということで気合が空回りした面もあるが、しかしそれ以上に、地元でハミルトンの後塵を拝するわけには行かないという思いが強かっただろう。レースでもタイヤチョイスに迷いが見られた。彼らしくない。 しかしハミルトンというのは、本当に新人らしからぬ度胸と、大きな野望を持ったドライバーだ。無線での「Wow!That's good!!」という喜び方からも、チャンピオンのアロンソに対してまったく遠慮していない様子が伺える。何か底知れぬろしさを感じさせるルーキーだ。初勝利がまだというのも、かえって不気味である。この“モンスタールーキー”がモナコで伝説を作るのか、注目される。 ~鳴りを潜めていたドライバーたちが躍進~ さていつもどおり大混戦となった中団グループでは、ここまで苦戦を強いられていたドライバーたちが大いに活躍した。まずは4位に入ったクビカ。今回は予選からハイドフェルドを上回り、決勝ではアロンソに迫る場面も作った。BMWはここでも4位。ハイドフェルドは非常にもったいない形で後退した上にリタイヤということで、未だ信頼性に不安はあるものの、クビカが調子を戻してきたのはチームとしてみたときにはいいことだ。 そして5位にはクルサードが入った。開幕2戦ではウェーバーから大きく遅れ、バーレーンでは鬼神の走りを見せたもののリタイヤ。しかしスペインでは予選から流れに乗り、見事に入賞した。レッドブル勢は相変わらず豪快にマシンが壊れ、予選、決勝ともに“4台”中3台がトラブルに見舞われたわけだが、速さは本物だ。クルサード、ウェーバーともにモナコは得意中の得意としているコース。一発当てるところがあるとすれば、このチームかもしれない。 コヴァライネンもようやく入賞。今日は3ストップでキレのある走りを見せてくれた。燃料が軽かったとはいえ、途中彼だけが1分22秒台でラップを重ねたシーンは見ごたえがあった。またルノーのアグレッシブな作戦というのは、今シーズン初めて見ることが出来た。アロンソがいなくなってイメージがやや悪いルノーだが、彼らの“らしさ”が失われていないというのが、示されたレースだった。 最後に、8位に入った佐藤琢磨だ。予選では嫌な形でストップしてしまったが、決勝ではロングラン作戦で見事に浮上し、最後はフィジケラを抑えきった。ヨーロッパラウンドに入ってもアップデートが続いている結果がこの入賞につながったということで、これからのレースにも期待が持てる。あとはデイヴィッドソンが流れに乗れれば、もっとチームは良くなる。次は佐藤が得意としているモナコ。荒れる展開となれば、更なる上位入賞も夢ではない。
posted by Alan Hetarade |22:45 |
F1 |
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