2011年05月04日
タイトルは長くなりましたが、そんな堅い記事でも真面目な記事でもありません(笑)
CLでもクラシコが終わったということで、一応感想じみた事を書き残しておきます。普段はリーガを見ない私でも、さすがにここまでの大騒ぎとなると、少しは感じたところもあるわけでして。
戦術的なお話は他の方に譲りますが、ひとまずこのCLでは、2試合を通じてバルサの勝利に値する内容であった事には、殆どの人は異論が無いのではないでしょうか。それでもすっきり終わらなかった事も、また事実なんですけど・・・・
まずロナウドの話から。
率直な感想としては、この2試合を通じて、ロナウドには感心させられました。というのは、以前のまだ精神的に成熟していなかったロナウドであれば、きっとレフェリングに耐えきれなくなって何か言うなり何なりしてカードをもらったり退場していたのではないか、と思うわけです。
特に今日のセカンドレグですが、レフェリーはまるでロナウド家を末代まで呪っているのではないか、と思えるほど彼へのファウルをレフェリーは取ってくれませんでした。ディ・マリアの幻のゴールシーンにしてもそうだし、その後マスチェラーノか誰かに脚を突っかけられたシーンも、FKになっていれば得点チャンスだったはずです。
試合前からあれだけ両チームの対立関係がヒートアップし、なお且つ試合中にことごとく自分へのファウルを取ってくれない。精神的には相当苦しかったはずですが、この点に於いて、ロナウドは最後まで自制心を保ち続けました。
まぁ彼の場合、ユナイテッド時代に散々シミュレーションでファウルをもらいまくってその時にダーティーなイメージが付いてしまったわけで、こうやってレフェリングに泣かされるのも身から出た錆という言い方もできるかもしれませんが、ただ少なくともピッチ上でのパフォーマンスに、レフェリングの影響が出る事は無かった。この点に関しては、ここ数年で彼が大いに成長した部分であると認める事ができるのではないでしょうか。
対象的にとにかく論外だったのが、アデバヨール。
うーん、彼も以前から精神的にやや難のある選手だったとはいえ、ここまででは無かったはずなんですけれどね・・・・ シティー時代に気を腐して、心機一転マドリーに来たはずが、半年も経たないうちにどうしてこうなったんだ、と。
確かにレギュラーは取れなかっただとか、このままではローンから完全移籍に繋がらないだとか、色々と不安を感じていることは理解できます。ただ、こうして大事な試合で途中からとはいえゲームに出してもらっている以上、そこではプロフェッショナルとしてプレイすることが求められるわけで。それをあのような、自身をまったくコントロールできていないような無茶なタックルを繰り返すようでは、マドリーのみならず他のビッグクラブのスカウトからも、獲得を躊躇わざるをえないという目で見られることは明白なわけでして・・・・
彼はもう、自分が王様になれるようなチームじゃないと、やっていけないのかなぁ。アーセナルを出たことで気はせいせいしたんでしょうが、それ以降どうも自制心ってものをなくしちゃったような感じで、残念であります。
最後に、このクラシコが今後に残す影響について、少し斜めから見た見解を(笑)
この4連戦の中で、様々なコメント、報道がなされました。この中で、私が今後に影響を残すであろうと勝手に思っているポイントの1つが、
「バルサの若手選手によるシミュレーションが、公の下で声高に議論された、最初の機会だった」
ということです。まぁ、セカンドレグではマスチェラーノが標的になったわけですが、むしろそこではなくてファーストレグの後、マドリー側がシミュレーションの件でバルサを糾弾した事に、UEFAの裁定がどうあれ意味があったのかな、と。
ペドロやブスケッツ(とりわけペドロですよね)がちょっとしたコンタクトで派手なリアクションを見せて倒れる、手などまったく顔に入っていないのに大げさに顔を手で覆ってぶっ倒れる、ということは以前から行われていたわけでして、何も今に始まった話じゃないわけです。ただ、バルサにしろスペイン代表にしろ、内容で圧倒して勝ってしまうので、そういったことが話題になる事はこれまであまり無かった。デ・ヨンクのタックルのように試合後にも目に見えて影響が残る形のマリーシアではないですからね。
ところが今回、特にファーストレグで、ペドロやブスケッツが大袈裟に倒れるシーンは、全世界のサッカーファンが特に神経質にゲームを見つめる中で、放送された。そしてマドリーは、その件を糾弾した。これによって、彼らのマリーシアも、遂に大々的に暴露され、語られる機会を得たわけです。
まぁ実際問題、あんなことしなくてもバルサは勝てるわけだし、あんな倒れ方したって無駄に感情を悪くする人が出るだけで、ハッキリ言って何の得もないですからね。これ以後、ペドロやブスケッツがあれをやめてくれれば、それだけでも意味があったのかな、と思います。
わざわざそこでアルヘンの真似しなくっても、いいんですけどねぇ(苦笑)
posted by Alan Hetarade |22:06 |
UEFAチャンピオンズリーグ |
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2011年04月09日
ここ数日、日本代表がコパ・アメリカに参加するか否かという事が話題になっている。ご存知の通り、日本協会は一度出場を辞退する決定をしたが、アルゼンチン協会の留保により、ヨーロッパ組のみでの参加を検討しているという。招待出場の日本に選手の拘束力は無いが、アルゼンチン協会の働きかけも見込めるという事で、ヨーロッパの各クラブも選手を送り出してくれる可能性は、ゼロとは言えない。
こうして、国内ではJリーグを開催しながら、並行して代表チームがコパ・アメリカを戦うという可能性が、現実味を帯びてきた。そこで今日は、果たして本当にJリーガーを抜きに日本代表がメンバーを編成できるのかどうか、シミュレーションしてみたい。
なお、現在報道されている記事によれば、このような働きかけはヨーロッパのクラブに対してのみ行われるとの事だが、それにまったく準拠しても当ブログとしてはつまらないので、ヨーロッパの3部以下のクラブや、ヨーロッパ以外の国でプレイする“海外組”を総じての、メンバー編成を行ってみたい。当然メンバーは、出来る限り若手の選手を選出する事にする。
■GK
川島永嗣(リールセ/ジュピラー・リーグ/ベルギー)
林彰洋(シャルルロワ=マルシェンヌ/サード・ディヴィジョン/ベルギー3部)
■DF
長友佑都(インテル/セリエA/イタリア)
安田理大(フィテッセ/エールディヴィジ/オランダ)
吉田麻也(VVVフェンロー/エールディヴィジ/オランダ)
内田篤人(シャルケ/ブンデスリーガ/ドイツ)
槙野智章(ケルン/ブンデスリーガ/ドイツ)
木村光佑(コロラド・ラピッズ/MLS/アメリカ)
■MF
阿部勇樹(レスター・シティー/リーグチャンピオンシップ/イングランド2部)
家長昭博(マジョルカ/リーガ・エスパニョーラ/スペイン)
香川真司(ドルトムント/ブンデスリーガ/ドイツ)
相馬崇人(コットブス/2.ブンデスリーガ/ドイツ2部)
長谷部誠(ヴォルフスブルク/ブンデスリーガ/ドイツ)
細貝萌(アウクスブルク/2.ブンデスリーガ/ドイツ2部)
松井大輔(グルノーブル/リーグ・ドゥ/フランス2部)
本田圭佑(CSKAモスクワ/ロシア・プレミアリーグ/ロシア)
瀬戸貴幸(アストラ・プロイエシュティ/リーガ1/ルーマニア)
■FW
森本貴幸(カターニア/セリエA/イタリア)
カレン・ロバート(VVVフェンロー/エールディヴィジ/オランダ)
宮市亮(フェイエノールト/エールディヴィジ/オランダ)
坂田大輔(アリス・テッサロニキ/ギリシャ・スーパーリーグ/ギリシャ)
指宿洋史(CEサバデル/セグンダ・ディビシオンB/スペイン3部)
岡崎慎司(シュトゥットガルト/ブンデスリーガ/ドイツ)
これで23人、である。GKが2人しかいないのはやや不安だが、どうしてなかなか、良いメンバーが組める。
ポジション別に見た選手層はどうだろうか?GKが上述した2人になってしまうのはいた仕方ない(現実的には、若手のGKをもう1人召集するだろうが)。ディフェンスラインから見ると、まず両SBは内田、長友というレギュラーを確保、RBは木村、LBは安田が控えとなる。CBは槙野と吉田で、阿部がバックアッパーとなる。3バックの場合は、この3人が入れば良い。
中盤から前に関しては豪華絢爛、というより遠藤と前田を除けば、ほぼレギュラーの選手が集まっていると見て差し支えない。強力なCFがいないという点で不安は残るものの、この大会をきっかけに飛躍してくれる若手選手が出てくるのに賭けるのも、悪くはないだろう。
さて、おそらくこの中で多くの方に馴染みがない選手が、2人入っているはずだ。
まずは、DFの木村光佑。この選手は知る人ぞ知る、という事になるが、既にMLSで5シーズン目を迎える、実績のある選手だ。川崎フロンターレのユースからウェスタンイリノイ大学に進学、ドラフトでコロラド・ラピッズに入団した、異色の経歴を持つ。もし代表に呼ばれるならば、文字通り“逆輸入”の選手と言えるだろう。
日本での知名度は殆ど無いが、木村はアメリカに渡った日本人選手の中で、他を圧倒する実績を誇っている。2年目のシーズン途中からコロラドで完全にレギュラーの座を掴み、その後は継続して試合に出場。そして遂に昨シーズン、MLSのプレイオフ決勝戦となるMLSカップにフル出場し、見事チームの優勝に貢献した。つまり、アメリカサッカー界の頂点に上り詰めたチームで、レギュラーとして活躍したのである(但しMLSカップ優勝は、リーグ戦の最高成績を示すものではない)
昨今では日本のクラブから契約を解除された元代表級の選手などが複数名アメリカに渡っているが、どの選手もMLSに定着することはおろか、MLSチームと契約する事すらできず、独立リーグでプレイするに留まっている。そんな中、この木村のキャリアはまさに、頭1つも2つも、いやそれ以上に抜けているのだ。
実際にコパ・アメリカに招集できるかというと、MLSでは7月もリーグ戦を行っているため、かなり厳しいものがあると思われる。しかし上述した彼の成績を鑑みると、こういった非常時云々ではなく、そろそろ一度、代表に呼んでみるべきではないだろうか。
続いて、瀬戸貴幸。彼はアマチュア時代にブラジルで武者修行し、日本のプロチームを経ずにルーマニアのアストラと契約した、こちらも異色の経歴の持ち主である。
181cmという恵まれた体格を持ち得点力もある瀬戸だが、何より特筆すべきは、彼が現在このアストラでキャプテンを務めているという点だ。07-08シーズンに彼が加入した当時、アストラは2部のクラブだったが、08-09シーズンに1部昇格。昨シーズンは全18チーム中14位で見事残留を果たしている。海外リーグに移籍し2部から1部に昇格、そしてキャプテンを務める、という一連のストーリーは、フェンロー時代の本田圭佑を彷彿とさせる。
彼の場合、日本協会がリストアップしたという「ヨーロッパの1~2部リーグに所属する日本人選手のリスト」に入っていることは間違いない。また、香川が怪我をしているという事情もある。もしザッケローニ監督が若手のテストに主眼を置いた場合、コパ・アメリカに召集される可能性は大いにあるだろう。
結論としてはこのように、ヨーロッパ、海外のリーグに所属する選手だけで代表チームを編成するのは、明確に「可能」である。もちろんクラブ側との調整、交渉は難航することが予想されるが、既に日本人が海外のリーグでプレイする事も“当たり前”になってきた昨今、逆に普段は召集できない選手たちをテストする、良い機会にもなる。強化という点では、フルメンバーを組むよりも、逆に面白いものが見られるかもしれない。
もちろんフットボールを通じて国民に元気を、というのも大事である。仮に選手が召集できるのであれば、コパ・アメリカへの参加は日本にとってまさに一石二鳥。参加しない手は、ないのではないか?
posted by Alan Hetarade |10:57 |
その他国際大会【サッカー】 |
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2011年03月13日
フットボール界には良い言葉があったものだな、と思いました(笑)
皆さん・・・・と呼びかけるほどのブログでもないのですが、皆さんいかがだったでしょうか?私は外出して電車に乗る直前で地震に遭い、危うく帰宅困難になる危機を、幸いにも回避できました。
私は首都圏在住なので、それほど大きな被害を直接受けたわけではありません。が、やはりかなりショックであったことは事実です。
そんなときに思い出したのが、You'll Never Walk Alone という曲、フレーズであり、その歌詞でした。
この曲を押しつけるわけではありませんが、私はレッズファンとして、この You'll Never Walk Alone の精神で、これからできる事を考えていきたいと思っています。
またこれはスポーツファンとして、アマチュアスポーツは別ですが、プロスポーツに関しては状況が許す限り、来週以降は順次開催していってほしいです。
こんなときにスポーツなんてやってる場合ではない、という声もあるでしょうが、スポーツが様々な人に様々な形で、貢献できることも事実です。阪神淡路大震災の際、オリックスブルーウェーブ(当時)が行った「がんばろうKOBE」のキャンペーンは、多くの被災者を勇気づけたはずです。
ベガルタ仙台、東北楽天イーグルスをはじめとした被災地のチームのみならず、他のチームの試合でも、人々を勇気づけたり、精神的にプラスな作用をもたらすことは出来るはずです。もちろん選手個々人の事情に配慮すべきことはあるでしょうし、それはするべきですが、それとは別にプロスポーツが持つ役割、力について、ぜひそれを発揮していただきたいとおもいます。
また世界の各スポーツ界についても、日本への気遣い、メッセージが送られています。ヨーロッパのフットボールリーグで選手たちが喪章をつけてプレイしたことは既に報じられていますし、サイクルロードレース界でも、別府史之が参加しているティレーノ・アドリアティコでは、スタート前に被災者への黙とうが行われました。
個人で出来る事は別にあるでしょうが、このブログをやっている者としては、ぜひスポーツが色々な形で震災から立ち直る力になってくれれば、と願っています。
posted by Alan Hetarade |05:56 |
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2011年02月27日
■証明した、タフさとスピード
今年の東京マラソンは、非常によくコンディションに恵まれた。快晴、また例年有明の沿岸部で選手を苦しめる向かい風も無く、気象コンディションは万全。レースの方も、昨日の福岡クロカンで圧勝したカロキの完璧なペースメイクにより、淀みない流れが作られた。
それに乗る形でレースはハイペースで進んだ。優勝はエチオピアのメコネンだったが、やはり今大会一番の輝きを放ったのは、3位に入った川内優輝だろう。殆どの選手が終盤ペースを落とす中、一度は3位集団から遅れながらペースダウンを抑えて押し切る走りをしたのは、彼くらいだった。
市民ランナーということで今回の入賞、代表内定により大きくピックアップされであろう川内だが、ここ2年ほどは福岡、東京と年2回ずつ国内の選考レースに出場し、上位戦線に絡んでいる。特に4位に入った昨年の東京でのレースが印象深いが、その時は雨で序盤からペースが上がらず、“勝負”に焦点が絞られた大会だった。今回は好コンディション、ハイペースの中で2時間8分台半ばでの優勝ということで、以前から見せていたタフネスに加え、スピードにも対応できることを示した、素晴らしいレース内容だった。
■“エリート市民ランナー”は、彼が初ではない
さて放送でも紹介された通り、川内は実業団チームに属さない、所謂“市民ランナー”である。埼玉県の定時制高校で職員として働く傍ら、朝の時間を使っての練習に加え、出勤時の駅までのランニングなど生活の中で練習する時間を見出し、また休日には数多くの大会に積極的に参加するなどして、自分にできる範囲で実力をつけ、試合勘を磨いてきた。
世界選手権の代表にまでなったのは川内が初めてだが、過去にも実力のある市民ランナーがいなかったわけではない。
2000年代の序盤に活躍した間野敏男という選手の名は、長いマラソンファンなら記憶に残っているだろう。実業団のYKKを退社した後、富山のラーメン屋の店員として働く傍ら、自宅近くの河原などで練習を行っていた選手だ。2002年の東京国際マラソンでは日本人最上位フィニッシュを飾るなど、輝かしい実績を残している。
またNTT西日本の所属ではあったものの、2004年に東京国際マラソンで2時間8分46秒の好タイムで2位になった大崎悟史は、当時会社が陸上部の支援を行っていなかったため、フルタイムで仕事をこなした後に練習を行い、レースに出場していた。当時の大崎の練習環境も、現在の川内とほぼ同様のものと見て良いだろう。
間野はタイムが2時間14分台と芳しくなかったため代表にはなれず、また大崎も国近と諏訪が福岡で2時間7分台を出していたため、アテネオリンピックの代表にはなれなかった。惜しくも2人は日の丸には届かなかったが、今回の川内は年間を通じサブテンが1人しか出ないという日本男子マラソン界が深刻な低迷期にあった中での好記録、そして日本代表内定ということで、そのインパクト、影響は非常に大きいものがある。
■エリートで無くてもいい、様々な可能性
通常、日本のエリート長距離ランナーは、全員がほぼ同じようなステップアップをしていく。中学までは野球やサッカーをしている選手もいるが、まずは高校の段階で駅伝の強豪校と言われる学校に入学し、脚を鍛える。そこで大学のスカウトの目に留まれば、主に関東の強豪校に進学、箱根駅伝を目指す。大学卒業後は実業団に進み、競技を継続する。
だが川内は、完全にこのレールから外れた選手だ。まず高校時代に故障したため、駅伝強豪の大学への入学が叶わなかった。だが学習院大学で力をつけ、学連選抜という2000年代に入ってから導入されたシステムで、箱根駅伝出場を果たした。この大学での成功が大きかったのだろう、卒業の段階で今度は自ら実業団からの誘いを断り、埼玉県の職員として、個人で競技を継続する道を取った。
解説を務めた中国電力の坂口監督が、実業団の人間として反省するようなことを口にしていたが、私は決して今回の川内の走りが、実業団の全てを否定するものだったとは考えていない。実業団のスタイルが合い、そこで力を大きく伸ばす選手もたくさんいる。ただ、競技を続けるには実業団に入らなければいけない、社会人のトップレベルは実業団が全て、という固定的な概念を完全に崩したという点では、大いに意義深い結果だったと考えている。
もちろん遠征費を自費で捻出しなければならないなど、選手個人の負担も大きくなってくるのが、市民ランナーとしての活動である。だが、実業団という土壌の上で胡坐をかく選手が増え、なかなか結果を出せなくなった昨今のマラソン界に活を入れ、選手としての様々なあり方があることを示してくれた今回の川内の走りを、単なるいち市民ランナーの敢闘精神を称え、実業団選手の不甲斐なさを嘆くだけに留めてしまっては、何の意味も無い。彼の走りから様々な可能性を見出していくことで、マラソン、陸上競技全体の発展に繋がっていくだろう。
posted by Alan Hetarade |15:07 |
陸上競技 |
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2011年02月26日
いま前座のUー18Jリーグ選抜vs高校選抜の試合が進んでいます。
25分、今のところJユース選抜が優勢かな?ただ、赤地に黒の背番号というユニフォームなので、ナンバーがぜんっぜん見えないのですが(苦笑)
風はあまり無く、気温も座っているとやや肌寒いものの、フットボールをやる上では申し分ないコンディションと言えそうです。
また帰ったら、ゲームの感想など書きますね。
posted by Alan Hetarade |11:00 |
Jリーグ |
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2011年02月01日
■“デッドライン”ギリギリの大補強
今冬の移籍市場がクローズとなる1月31日、多くのチームが補強に動いた。日本では長友のインテル移籍が大きく報道されているが、やはりヨーロッパ全体で見た場合、プレミアの2チーム、リヴァプールとチェルシーが行った補強が、最も注目される動きと言っていいだろう。
まず何といっても、フェルナンド・トーレスがリヴァプールからチェルシーに移籍したことが挙げられる。1月30日辺りから突如、トーレスがリヴァプール側に移籍を志願した、どうやらチェルシーからオファーがあったらしい、リヴァプールはそれを拒否した、等々の噂が飛び交い始めたが、結局31日、チェルシーへの移籍が発表された。トーレスはレッズでの最後のゲームとなった26日のフラム戦で、覇気のないプレイに終始しており、或いはその時既に彼の心は、青い風に乗ってロンドンに飛んでいたのかもしれない。
チェルシーは同時に、こちらも一時交渉の難航が伝えられていたダヴィド・ルイスの獲得も発表。移籍金は非公表だが、2人合わせて7500万£を投じたと報じられており、このうちトーレスの移籍金が5000万£と見られている。
一方のリヴァプールは、28日にルイス・スアレスを2650万€で獲得。さらに31日にはトーレスを放出する一方、こちらもクラブ側が一旦は移籍を否定したニューキャッスルから、アンディ・キャロルを獲得した。移籍金は非公表だが、3500万£での移籍成立という報道がある。
この一連の移籍は、リヴァプール、チェルシー双方にとって、チーム編成を抜本的に変える意味を持つ移籍である。今日はその移籍について、双方の視点から考えてみる。
■数年来の“型”の変更
まず、トーレスとルイスを獲得したチェルシーについて。選手層が薄く、待望されていたCBの補強を行ったという点で、ダヴィド・ルイスの獲得については何ら戦術的には影響がない。。だが、トーレスの場合は、話が別だ。
チェルシーの3トップは、ドログバ、アネルカ、マルーダという絶対的なレギュラーが存在している。またスーパーサブとしてカルーが控えており、おそらくベナユンも、3トップの両翼であればプレイできるだろう。そしてトーレスは、サブとして獲得するような選手でないことは、明らかだ。
つまり、過去数シーズン、絶対的な存在感を放ってきたこの3トップを、今回のトーレス獲得によって敢えて崩す事となる。これはチェルシーにとっては、非常に大きな出来事だ。敢えてこの、ヨーロッパを席巻した“型”を崩してまでトーレスを獲得した意図は、どこにあるのだろうか。
■ウィンガータイプはいらない?
考えられる可能性は、幾つかある。トーレス、ドログバ、アネルカの3人を前線に並べる、超強力といっていい3トップを形成し、器用なマルーダを中盤に下げることも考えられる。或いは、フォーメーションを4-4-2に組み換え、2トップは3人のローテーションとし、中盤の左サイドにマルーダ、右にエッシェンという戦術もあるかもしれない。またアンチェロッティ監督が本来やりたい形である、中盤をダイヤモンド型にした4-4-2で、トーレス、ドログバの2トップの下にアネルカ、という考え方もできるだろう。
だが留意しておかなければならないのは、トーレスはこれまでチェルシーの前線を張ってきた選手たちとは、まるでタイプが異なるFWであるとう点だ。リヴァプールでのトーレスは、1トップとして前線のスペースを自由に使える環境下で、結果を残してきた。一方チェルシーは、ドログバが身体を張り、アネルカは柔軟性を生かしてそれに絡み、一方でマルーダは突破力を生かしたウィンガー的な動きをする、というコンビネーションだった。トーレスのように、自分でスペースを見つけて動くタイプのFWは、いなかった。
ここで1つキーになるかもしれないのは、チェルシーが1月26日に、ガエル・カクタをフラムにローンで放出していることだ。カクタは身体こそ小さいものの個人技に優れ、マルーダに近いタイプの選手として、まずまずのパフォーマンスを見せていた。その彼を放出したことは、若い彼の成長を促すという意味もあるだろうが、彼のようなウィンガータイプのFWは、戦術的に絶対必要というわけではない、という判断がなされた可能性がある。
以上を踏まえると、やはりマルーダを中盤で起用する戦術を採る可能性が高いのではないか。最も自然な考え方は、ドログバにボールを預けてより彼のキープ力を生かしつつ、トーレスとアネルカは両翼からその隙にスペースを狙う、という戦い方だろう。ローテーションによってはこれまで通りマルーダを3トップの一角で起用し、慣れ親しんだフォーメーションで戦うという事も出来る。
いずれにせよ、トーレスの加入はチェルシーにドラスティックな変化をもたらす。彼がフィットできるかどうかは、後半戦で巻き返しを図るチェルシーにとって非常に大きなポイントとなる上、トーレスのキャリアに於いても、リヴァプールへの移籍時以上に重要な瞬間が訪れたと言える。
■リヴァプール、4-2-3-1の破棄
一方トーレスを放出したリヴァプールは、チェルシー以上に明確に、戦術を変更する意思が明らかとなった。ダルグリッシュ監督の就任後、急ピッチで補強に関する話を詰めていたが、スアレス、キャロルというヨーロッパでも最も注目を集めている若手FW2人を同時に獲得したことで、予想以上のドラスティックな改革を行ったと言える。
トーレスを放出した以上、意図は明確だ。ラファ・ベニテスが確立した4-2-3-1を完全に破棄し、スアレスとキャロルの強力な2人を、アタッカーとして同時に起用するのだろう。ただ、そこから先の可能性は2つあり、そのまま2人を前線に並べて2トップにするのか、カイトを加えて3トップにするのかというところは、まだダルグリッシュ監督次第だ。
4-4-2にした場合、サイドアタッカーとしてはカイト、マキシ・ロドリゲスがレギュラーとなり、ジョー・コール、ヨヴァノヴィッチがサブという事になるのだろう。おそらく移籍組の2人とサイドアタッカーの起用を優先的に考えた場合、これが最も自然な形だ。ただリヴァプールの場合、ジェラード、ルーカス、ラウール・メイレレス、ポウルセン、スピアリング、シェルヴィーといったように、CHの選手が非常に多い。もしCHの活用を考えた場合、ルーカスをアンカーに置き、ジェラードとメイレレスを加えた3センターが理想だ。
ダルグリッシュ監督が就任時から4-3-3の形で戦う采配をしていることを踏まえると、3トップ、3センターともに比較的容易にローテーションができるこの形が、現状のファーストチョイスであると考えられる。
リヴァプール、チェルシーともに、大物を獲得してドラスティックな改革を行った。果たして新戦力がフィットするのか、どのようなフォーメーションになるのか、前線の破壊力はどうなるのか。前半戦は苦労した両チームだが、今日、明日と開催されるミッドウィークのゲーム、またそれ以降の後半戦の戦いに向けて、興味は尽きない。
以下、戯言。
しかしリヴァプールは、スアレス&キャロルという問題児2人を抱え込んじゃって、何というかそっちの面でも大暴れって展開が容易に想像できますな(笑) ま、もともと伝統的にファウラーやベラミーが色々やらかしてきたクラブなんで、ファンとしては一向に構わない、っていうかむしろ「存分にやってくれ!」って感じなんですけど・・・・←
posted by Alan Hetarade |12:00 |
FAプレミアリーグ |
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2010年10月26日
ヒーローになり損ねた男
先週末のプレミアリーグで最大の注目を集めたカードは、何と言ってもマンチェスター・シティーvsアーセナルのゲームであった。潤沢な資金を基にした大幅な戦力補強が遂に結果に繋がり、2位という順位につけたシティー。対するは、こちらも例年にない堅実な補強で選手が厚みを増し、今シーズンこそタイトル奪還が可能ではないかとの呼び声が高い3位のアーセナル。両雄の対決は、並々ならぬ緊張感の下に行われた。
異常なテンションの中始まったゲームは、開始5分で19歳のボヤタが経験不足を露呈するタックルで退場となり、その後も前半のうちに両チーム合わせて5枚のイエローカードが出されるなど、大荒れの展開となった。結果的には10人のシティーが最後に力尽き、アーセナルが3点を入れて完勝。空席だらけとなったシティー・オブ・マンチェスターにクラッテンバーグ主審が試合終了のホイッスルを吹くと、アウェイのサポーター席から上がる歓声のみが響き渡った。
そんな試合展開にあって、唯一シティーがゲームの流れを引き寄せかけたシーンが、前半終了間際の40分にあった。セスク・ファブレガスのPKを、シティーのGK、ジョー・ハートがセーブしたのだ。前半のうちに2点目が入ってしまえば、その時点で10人のシティーにとっては“とどめ”とも言えるゴールになっていたはず。結果的にアーセナルはその後2点を取ったが、もし攻めあぐんでシティーの反撃を許すような展開になっていたら、PKを止めたハートはこのゲームのヒーローとなっていただろう。
荒削りだった“20歳の守護神”
2003年に当時地域リーグに所属していたシュルーズベリー・タウンでプロとしてのキャリアをスタートさせたハートは、06年にマンチェスター・シティーに移籍。その年にシティーでのデビューを飾ると、その後は下部リーグのチームにレンタル移籍し、経験を積んだ。
ハートが表舞台に登場したのは、翌07-08シーズンだった。当時シティーの正GKだったスウェーデン代表のアンドレアス・イサクソンが開幕前に怪我をしてしまう。シーズン当初、当時監督だったエリクソンが起用したのは、ハートではなくカスパー・シュマイケルだった。シュマイケルのデビューは往年の名選手の子息という事情も相まって、それなりにフットボール界でも話題となった。しかし第7節のフルアム戦でシュマイケルが3失点を喫すると、次のニューキャッスル戦でエリクソン監督はシュマイケルではなく、ハートを先発に送り出した。
当時、ハートは弱冠20歳。この年齢でプレミアのゲームに出ればそれなりに話題になりそうなものだが、シュマイケルも同い年で先にそちらの年齢が話題になったこともあり、当初ハートの正GKとしてのスタートは、一部のプレミアのファン以外にはほとんど注目されなかった。しかしハートは出場した試合で次々と好セーブを見せ、さらにイサクソンの復帰後も彼を押しのけてゴールマウスを守り続けたことから、イングランドの次代を担うGKとして、徐々に話題を集めていく事になる。
この頃のハートは、とにかくシュートへの反応は抜群だった。一方でキックの精度は不安定で、また若さから来る危なっかしいプレイを時折見せたり、コーチングの未熟さを指摘する声があるなど、その素質は認められたものの、まだまだ荒削りな域を出ないという評価をされていた。
ギヴンを超える存在へ
08-09シーズンも正GKとしてシーズンをスタートさせたハートだったが、この年はやや伸び悩んでいた感は否めなかった。そして世界一の金満クラブとなったシティーにとって事実上最初の移籍市場となった09年1月に、ニューキャッスルからシェイ・ギヴンが加入。実力と経験を兼ね備えたギヴンの前にハートはレギュラーの座を追われ、ベンチに追いやられてしまう。
しかし09-10シーズン、レンタル移籍されたバーミンガムで、ハートは目覚ましい活躍を見せる。決して恵まれた戦力の無いチームにおいて、好セーブを連発。しばしば守備が崩壊しがちな昇格チームにあって“堅守バーミンガム”という評価を確固たるものとさせ、シーズンを9位でフィニッシュする原動力となった。この活躍はファンや他の選手たちからも高く評価され、イングランド代表に完全に定着したほか、バーミンガムのプレイヤー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、PFAのヤング・プレイヤー・オブ・ザ・イヤー部門にもルーニー、セスク、ミルナーと並んでノミネートされた。
そして迎えた今シーズン。シティーにレンタルバックされたことでギヴンとのレギュラー争いに注目が集まったが、いざ蓋を開けてみると、あっさりとハートが正GKの座を奪取。出番が無くなったギヴンには移籍の噂が出る一方、ハートはイングランド代表でも、着々と守護神の座を固めつつある。
進歩と試行錯誤見えたガナーズ戦
そんなハートの、ガナーズ戦である。上述した通りハートはセスクのPKを止めたが、私はその他のシーンで、ハートの進歩ぶりに目を奪われた。
60分前後の場面だったと記憶しているが、ハートがボールをキャッチすると、右サイドをマイカ・リチャーズが駆け上がった。これをハートは見逃さず、低い弾道のパントキックを正確に前線のスペースに蹴り、リチャーズはスピードを落とすことなくドリブル突破を仕掛けることができた。最終的に決定機には結びつかなかったものの、GKからの展開であわや、と思わせたシーンであった。
先に述べた通り、デビュー当時のハートは、お世辞にも足元がうまいとは言えない選手だった。キックと言えば山なりのボールを蹴るだけで、フィードのミスでボールが直接タッチラインを割ってしまうシーンも、珍しくなかった。しかしこの試合では、名手レイナばりのパントキックとも言っていい、素晴らしい展開を見せた。あのプレイは、まさしくハートがGKとして、技の幅を広げていることの象徴と言っていいだろう。
一方で、課題も残った。前半はキャッチしたボールをスローイングして味方に繋ごうとするのが多く見られたが、その大半で直後に味方選手がボールをカットされ、ショートカウンターからピンチを招いてしまった。素早く味方に預けてチャンスに繋げようとする意図自体は悪くないのだが、味方選手にボールを出す間合い、またスペースの見つけ方やスローイング自体の精度という点において、まだまだ改善点が見受けられた。だがキックの精度が大幅に進歩したことを考えると、この積極的にトライしているスローイングも、将来的にハートの武器になり得る可能性は充分あると言えよう。
GKのプレイというと、やはりシュートへのリアクションが最もピックアップされがちである。しかし真の名手と呼ばれる守護神に求められる要素は、それだけではない。豪華補強で集められたメンバーを前に、気後れすることなく大声を張り上げ指示を出す23歳の姿は、その“プラスアルファ”をこれからどんどん身につけていくだろうと充分期待できる、逞しいものであった。
posted by Alan Hetarade |07:34 |
FAプレミアリーグ |
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2010年09月26日
Bayern München 1-2 FSV Mainz 05
【B:45.OG(Bo Svensson)】
【M:15.Sami Allagui, 77.Ádám Szalai】
・・・・はい!というわけで、更新が途絶えて3カ月超、殆ど存在を忘れ去られていたであろう今日、突如復活致します。しかもブンデスで(笑)
とは言いましても、やはり一時期ほどはあまりフットボールの試合を見られていないので、半ば浦島太郎状態。ブンデスのゲームをちゃんと見たのも昨日が初めてだったのですが、いい加減もっと見ないとなーという思いもあるので、当分はチョイチョイ見た試合の感想とか書いていきたいです、ハイ。
・・・・ということで、どうやらここまで連勝して絶好調らしいマインツが、いまいち調子の上がらないバイエルンのアリアンツ・アレナに乗り込んでのゲーム。
まぁバイエルンの方は、レギュラークラスでワールドカップに出てないのはトルコのアルティントップ、クロアチアのオリッチとプラニッチくらいで、決勝及び3位決定戦まで残ったロッベンとその他ドイツ代表勢はワールドカップをフルに戦ったわけですから、スタートダッシュが上手くいかないのはある意味当然といえば当然。とはいえ、ロッベンに続いてリベリーまで怪我をしてしまったそうで、そんなチーム状態で両翼をもがれたとあってはまさに踏んだり蹴ったりという状態。
今回のスタメンを見ても、バドシュトゥバーがCBをやってプラニッチがLBをやってる時点で、完全にベストからは程遠い布陣。前線はクローゼ、オリッチ、ミューラー、クロースの4人だとかで、「ん?これフィットすんの?」という疑問は、ワタクシのようなブンデス素人でも持ってしまうところ。でも他に選手いないんだもんね・・・・
対するマインツは、若き指揮官トゥーヒェルの下で統率されたプレイを見せ、開幕から連勝を重ねているのだとか。メンバーを見てみるともちろんドイツ人が一番多いのですが、キャプテンはマケドニアのノヴェスキーですし、デンマークのスヴェンソンとラスムッセン、スロヴァキアのザバフニークとカルハン、チュニジアのアラギ、ハンガリーのサライ・・・・と、所謂一線級の強豪からはやや落ちる国の選手たちで構成されている、ある意味ブンデスらしいクラブ。そんな中で、チェコのシマークが出ていなかったのは、残念でありましたが・・・・
では試合へ。
序盤はマインツの前線からのハイプレッシャー、及びそこからのショートカウンター的パスサッカーの前に、バイエルンが悪戦苦闘・・・・という展開。ただポゼッションではバイエルンも持ち直し、14分には左サイドを突破したクロースがクロス、オリッチがヒールで流したところをフリーになったクローゼが決定的なシュート!というチャンスを作りますが、クローゼのジャンピングハーフボレーは上手くミートせず、決定機をフイに。
するとそのカウンターから、マインツにチャンス。右サイドのスローインを受けたカルハンがスルーパスを出すと、あっさりとホルトビーが抜け出すことに成功。ホルトビーがフリーでクロスを折り返すと、ボックス中央にポジションを取ったラームの後ろから上手くアラギが走り込み、ヒールでオシャレにゴールへ流しこみました。マインツが先制!
この得点シーン、対ラームの動きではアラギを褒めるべきだとは思いますが、問題はその前。カルハンのスルーパスからあまりにもあっさりホルトビーが裏を取ったシーンに関しては、スローインからの一連の流れでプラニッチ、バドシュトゥバー、ファン・ブイテンのDF3人がまったくマインツの選手たちに対し後手を踏んだ格好。明らかに油断が生んだ失点で、これがチーム状態の差か、と感じざるを得ないゴールでした。
先制したマインツは完全にペースダウンし、ポゼッションではバイエルンが圧倒する展開に。しかしバイエルンの攻撃にもキレが無く、マンツーマンで素早くチェックを入れるマインツの守備の前に、なかなかボールをバイタルエリアまで運べません。ロッベンやリベリーのように1人や2人DFがいても仕掛けられる選手がいればまた違ったのでしょうが、この試合では2人は不在。おまけに守備時のクロースのポジションがあまりにも低すぎて、貢献はしているんだけど、攻撃に移ったとき明らかに前線のターゲット不足で展開の遅れに繋がっているのを見ると、どうにもちぐはぐな感じが。
とはいえ、そこは地力で勝るバイエルン。40分から左サイドでチャンスを作るようになり、43分にはプラニッチとのコンビネーションでクロースが完全にサイドを突破してクロスを上げると、オリッチと被りながらもクローゼが渾身のヘッド。マインツのGK、ヴェトクロも見送るしかありませんでしたが、これは惜しくも左のポスト直撃でゴールならず。
しかしアディショナルタイムに入ろうかというところで、まさかの事態が。ファン・ボメルのロングフィードを、スヴェンソンがヘッドでバックパス。しかしスヴェンソンが触らずボールが抜けてくると踏んでポジションを取っていたヴェトクロは完全に逆を突かれた形となり、転々とゴールへ転がるボール。ヴェトクロは何とかそれを掻きだそうと最後は懸命に足を伸ばしますが、あと一歩届かず。オウンゴールでバイエルンが同点に。
このゴールは完全にスヴェンソンとヴェトクロのミスコミュニケーションによって生まれたものでしたが、ファン・ボメルが悠々とロングフィードを出せるほどフリーになっていたことは事実で、前半終了にかけて押し込まれたマインツのプレッシャーが緩くなっていたことを象徴するシーンでもありました。
さて試合は後半へ。前半で負傷してしまったのか、マインツは後半開始時にホルトビーを下げ、ザバフニークを投入。
後半はマインツもさすがに前半ほどガツガツ行くことはできず、なんとなーくバイエルンがポゼッションしつつも、特に目につくシーンも無く淡々と時間が過ぎていきます。印象に残ったのは、64分にファン・ボメルが放ったグラウンダーのミドルシュートくらい。これはヴェトクロがセーブします。
試合が動くキッカケになったのは、65分。トゥーヒェル監督はバイエルンにやられていたRBのブンガートを下げ、アタッカーのシュールレを投入。カルハンのポジションを下げてシュールレを前線に加えると、シュールレは躍動感のあるドリブルを見せ、マインツに流れを引き戻します。
そして遂に77分。右サイドをワンツーであれよあれよという間に突破したシュールレがクロスを上げると、中で待ち構えていたのはサライ。なぜかボックス中央でフリーになっていたサライは、1トラップすると身体を左に反転させながら右足を振り抜き、ハーフボレーでシュート。これがネットに突き刺さり、マインツが勝ち越しに成功!
結局バイエルンは2点ともこの左サイドから失う事に。このサイドはマインツのブンガートとスヴェンソンの連携不足もあって序盤からよく攻めていたサイドでもあるのですが、一方でやっぱりプラニッチとバドシュトゥバーの守備にも限界があり、いとも簡単にするっとマインツに突破を許したのが、2つの得点シーンでした。おまけにこのシーンでも、ファン・ブイテンは自身の背後にいたアラギに気を引かれてしまい、サライとアラギの間で中途半端なポジショニングを取らざるを得ない羽目に。最終的にサライにはなぜかラームが突っ込んでいって守備をしたのですが、このラームとファン・ブイテンのマーキングのズレが、あんなゴールのまん前でサライをフリーにするキッカケになってしまいました。
さて、こうして1点を負わざるを得なくなったバイエルン。既にオリッチ、クローゼが下がってアルティントップ、ゴメスが入っていたものの、遂にクロースを下げてティモシュクを入れ、ファン・ブイテンを前線に上げてパワープレイ、という最終手段に出ます。
まーでも、この交代もちょっと個人的には腑に落ちないというか・・・・ 結局この時はプラニッチも殆ど上がり気味のポジションを取り続けて3バック、という形になっていましたが、わざわざファン・ブイテンの代わりにティモシュクをCBに入れる意味があったのかどうか。確かにマインツに3点目を入れられれば正真正銘のゲームセットですが、といってミドルシュートを打てない位置にティモシュクを置くことに、どれほどの意味があるのか、と。それならいっそ、プラニッチ、バドシュトゥバー、ラームの3バックにしてティモシュクをCHに入れ、シュヴァインシュタイガーをサイドに出す、くらいの気概は見せても良かったんじゃないかなーと思いました。
88分にはクロスボールが流れてきたところをアルティントップがダイレクトで折り返し、ファン・ブイテンがシュート・・・・というシーンがありましたが、ヴェトクロが左手1本でセーブ。結局バイエルンの猛攻も実らず、無情のホイッスル。マインツが開幕6連勝を飾り、バイエルンはシーズン2敗目を喫するという結果に終わりました。
最後に少しまとめを。
勝ったマインツの方は素晴らしい戦いぶりでしたし、バイエルン相手にパーフェクトと言っていい内容でした。とはいえ、選手は粒ぞろいではあるもののやはり個々の技量としては小粒な感は否めず、スヴェンソンやヴェトクロもあんまりうまいとは思えなかった、というのが偽らざる感想。トゥーヒェルの采配も見事だし選手も頑張っているのですが、やはり1年間戦うとどこかで限界が見えちゃうチームだろうなぁ、と。
要するに、少し前のハル・シティーやホッフェンハイムのように序盤上手くいったからといって最後まで突っ走るとも思えない感じでしたが、しかしマインツは残留すれば及第点というクラブであってその目標は悠々達成できるでしょうから、これでいいのかな、という気も(笑) ブンデスのチームは戦力差が小さいので、後半戦もうまく立ち回ればEL出場圏くらいではフィニッシュできるかもな、と思いました。
対するバイエルン。上述したように最後の交代に関しては納得がいきませんでしたが、といってそれ以外の点では、これ以上ファン・ハールは何もやりようがないよなー、という感想を持ちました。
オリッチとクローゼはやっぱり相性が悪いというか、スケールの大きいプレイがしたいクローゼと縦横無尽に走り回りたいオリッチが同時にピッチに立つと、互いに互いの長所を潰し合うだけで何も生まれず。細かいスペースを生かしてギャップを作りたいミューラーにクロースは会わせられていませんでしたし、大きな展開を作ってもそこでの突破が無い以上、ファン・ボメルやシュヴァインシュタイガーの展開も生きない。といってシュヴァインシュタイガーをサイドで使おうにもプラニッチを中盤に入れるとDFが足りなくなってしまいますから、要するに最初っから色んな意味で詰んでる、という状態。マインツがうまく守ったというのも、もちろんありますけど。
ひとまず現行は、この不揃いな戦力を何とかやり繰りしながら、その場しのぎの采配で耐えてそこそこの位置につけつつ、怪我人が戻り心身共に戦力を整え、ウィンターブレイク明けからの巻き返しを狙うしかないのかなー、といった感じじゃないでしょうか。ま、ファン・ハールを切るなんていう早計な判断さえしなけりゃ、とりあえずはそれで良いんじゃないんですかね(笑)
posted by Alan Hetarade |18:50 |
フースバール・ブンデスリーガ |
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2010年06月21日
こんにちは。ワールドカップの波にイマイチ乗り切れていない Alan Hetarede です(笑) あまり私個人の事情を書いても仕方ないのですが、いちおう現状のご報告と、今後の当ブログの運営、更新形態について、記しておきたいと思います。
■エントリーの減少について
まず今年度に入ってからカレンダーにぽっかり大きな穴が空きまくっている現状ですが、これは完全に私の学業の都合によります。実を言うと昨年ちとやらかしてしまいまして、今年“も”大学2年生をやっているのですが、一念発起しとある資格を取ろうと思い立った結果、授業数が大幅に増え、現在は週6日登校している状態です。
それに加え、サークル活動、アルバイト、また音楽活動といったものをしているため、以前と比べると間違いなくスポーツに割ける時間、余暇というものは少なくなっています。これに関しては自分の時間の使い方が下手くそであることも影響していますが、世の中そうあれもこれもうまくはいかないもので、なかなかブログを更新する時間、以前のようにスポーツを観戦する時間が取れていない、というのが現状です。
とはいえ、スポーツに関係する職に就きたいという希望は変わっておりませんし、スポーツを見ることをやめるつもりも、さらさらありません。バランスを取るのが難しいのですが、今のところは大学の勉強が大事、しっかり単位を取って卒業する事の方が大事・・・・と自分に言い聞かせて、そちらの方を優先させております。
■今後のブログの方針について
そんな生活でも何度か以前のように、ほぼ毎日ブログを更新するようにしよう・・・・と思ってトライしてみたのですが、やはり現実は厳しく、それは難しいと言わざるをえません。
ということで、ここは潔く、諦めようと思います(笑)
その代わりと言っては何ですが、このブログの原点に一度立ち返った更新をしていこう、と思っています。当ブログのタイトル“スコログ”は、「スポーツに関するコラムを書くブログ」ということでスタートし、当初は割とかっちりした形式の記事が多かったように記憶しています。時を経るにつれて記事の傾向は色々と変遷してきたとはおもいますが、ここで再び、当初の目標に戻って、リスタートを切りたいと考えています。
当面はリハビリじみたエントリーが多くなると思いますが、週1~2回ほどの無理のないペースで、色々な事柄について、レビュー、分析、提言等々を行っていきたいと思います。もっとも、そういうことができるほど勉強していない、というのが現状なのですけれど(苦笑)
・・・・ということで、一時期と比べだいぶ訪問者が減ってしまった感のある当ブログですが、それでもありがたいことに足を運んでくださる方々がいるということで、自分もまだまだやめるつもりはありません(笑)
今後ともがんばっていく所存ですので、是非お付き合いいただければと思います。
posted by Alan Hetarade |14:59 |
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2010年06月19日
■加熱する期待と、絶望的なまでの現実
あの奇跡的とも言って良いカメルーン戦での勝利を受け、その余韻が冷めやらない中、日本時間の今夜、日本とオランダのゲームが行われる。
カメルーン戦後の報道の過熱、及び日本国民のワールドカップへの注目度の高まりは、あの02年日韓大会を彷彿とさせるものがある。誰も期待していなかった、予想していなかった大会前の状況からすると、これが同じ国なのか、というほど日本代表への期待、注目は集まっている。テレビは連日代表の動静をつぶさに伝え、各選手をヒーロイックにピックアップし、普段はスポーツについて殆ど言及しないアナウンサーやコメンテーターが、フットボールの魅力を語り、スーパープレイ集に感嘆する。
しかし我々は、現実を受け入れなければならない。日本とオランダの間に、単純な組織力では埋めようのない、絶望的なまでの個々の技術力の差があることは明白であるし、カメルーン戦での勝利は、半ば以上カメルーンが自滅してのものである。あの本田のゴールシーンも、クロスを上げた松井に対するアスー・エコトのお粗末な対応、そして両CBの完全なポジショニングのミスから、棚ぼた的に本田がゴールを挙げたにすぎない。
そして何よりカメルーンは、アレックス・ソングを欠いていた。もしカメルーンにとってエトーが攻撃の要となる矛であるならば、ソングは守備の要となる盾であり、同時に攻撃の起点でもある。彼を欠いたカメルーンは、飛車角落ちとまではいかないまでも、角落ちくらいの状態であった。ロッベンを欠くオランダ代表ではあるが、彼は代表チームにおいて、カメルーンのソングほどに絶対的な存在ではない。そしてアンカーの潰し屋デ・ヨンクは、問題なく試合に出てくるだろう。状況はカメルーン戦よりも、厳しい。
■“1勝2敗で三つ巴”の可能性
ある意味、日本がオランダに負けるのは分かりきったことであり、負けたところで今さら驚くことではない。それよりもグループの大勢を決するであろう大一番は、その次に行われるカメルーンvsデンマークのゲームである。ここでカメルーンがデンマークを下せば、グループEはオランダの突破がほぼ確実となり、その他3チームが三つ巴で2位を争う展開になる。
カメルーン以上に怪我人が多く苦しんでいるのは、デンマークだ。特にオランダ戦でも露呈したとおり、アタッカー陣の状態はまさに惨憺たるもの。働き盛りのベントナーは60分が限界で、エースのラルセン、実績十分のトマソンは出場せず、ベテランのグロンケアと経験のないベックマンでは、殆ど何もできなかった。オルセン監督の疑問の残る采配には批判も高まっていると聞くが、いずれによせ守備が脆いカメルーンを突くことができるかどうかは、甚だ未知数だ。
カメルーンの守備陣がオランダのアタッカーを抑えきれるとも思えないため、おそらく第3節ではオランダがカメルーンに勝利するだろう。そしてカメルーンがデンマークに勝利し、デンマークが日本に勝利した場合、オランダが3勝、日本、カメルーン、デンマークが1勝2敗で並ぶ、という結果になる。これは現実的に大いにあり得る可能性であり、そしてそうなった場合、勝負を決するのは得失点差、という事になってくる。
■韓国の“失敗”から学べ
さて今大会、この「3者が1勝2敗で並ぶ」展開になりつつあるグループがある。アルゼンチン、ナイジェリア、韓国、ギリシャが属するグループBだ。
現在このグループはアルゼンチンが2勝で首位に立ち、韓国、ギリシャが1勝1敗、ナイジェリアが2敗という展開になっている。順当に行けば最終節でアルゼンチンがギリシャに勝利すると考えられるため、ギリシャの突破は非常に厳しいが、もしそのような結果になりナイジェリアが韓国に勝利すれば、アルゼンチンが3勝、韓国、ギリシャ、ナイジェリアが1勝2敗で並ぶ、ということになる。
ここで重要になってくるのが、韓国が先のアルゼンチン戦で4失点を喫してしまい、得失点差“-3”を記録してしまったことだ。韓国は初戦のギリシャ戦で2点を奪い勝利したものの、アルゼンチン戦での大敗が響き、得失点差は現在-1。ギリシャが同じく-1で並んでいるものの、総得点差で韓国は2位となっている。しかしここで着目すべきはギリシャではなく、ナイジェリアの得失点差だ。
ナイジェリアは2敗を喫しているものの、それぞれの試合で1失点ずつしか喫していない。つまり、得失点差は-2。もし韓国vsナイジェリアのゲームでナイジェリアが勝利した場合、たとえ1点差であったとしても、得失点差で韓国を上回ることになる。ギリシャがアルゼンチンに敗れると仮定した場合、ギリシャの得失点差も-2以下になるから、現時点で既に「3チームが1勝2敗で並んだ場合、ナイジェリアがベスト16に進出することは決定している」のである。
この、一見精神的にはナイジェリアに有利とも思われる状況を招いているのが、グループの“強豪国”アルゼンチンとのゲームでの、両者の失点数の差だ。ナイジェリアは敗れこそしたものの、最少失点の1失点でゲームを切り抜けている。一方の韓国は、せっかくギリシャから2点を奪って勝利したものの、アルゼンチン相手に4点も取られてしまったため、その貯金をすべて吐き出してしまった。
■目先の勝負に惑わされるな
つまりこれをグループEに当てはめた場合、強豪国オランダとのゲームでいかに失点を少なく抑えるか、ということがグループのすう勢を決する可能性がある、ということである。現状デンマークはそれを、2点で抑えている。そして日本は、カメルーン相手に最少得点差の1点差で勝利したに過ぎない。もしオランダ戦で大量失点を喫してしまえば、それがグループ突破に際して致命的なポイントとなる恐れがある。
ここまで3者が1勝2敗で並ぶことを想定して話を進めてきたが、デンマークがカメルーンに勝つという可能性も、当然ながら考えられる。その場合、最終節で日本とデンマークが引き分ければ、両者は勝ち点4で並ぶ。ここで勝敗を決するのも、得失点差である。
もちろんオランダ相手に勝ち点を挙げられるに越したことは無いが、現実的には非常に厳しい。であるならば、もはや色気を出さずに、負けることすら織り込み済みのものとして、ひたすら失点数を抑える、という戦いに日本は徹するべきだ。韓国がアルゼンチンに大敗した一因は彼らが相手をリスペクトし過ぎたことにあったが、日本とオランダの力関係は、韓国とアルゼンチン以上に絶望的な差がある。ハッキリ言って、下手に出過ぎても出過ぎることはない。その分、下手であることを自覚した上でのしたたかさを発揮する事の方が、求められているのではないか。
私はこのオランダ戦、1点差の敗戦なら大成功、2点差の敗戦でも及第点、と考えている。とにかく大事なのは、このオランダ戦ではない。その次のデンマーク戦を終え、3試合を終えた時、グループの2位にいることだ。ワールドカップのグループリーグは、90分の試合3つというより、270分の長い長い時間の中でのプランニング、マネジメント能力が勝敗を決する場合がある。いまの日本に求めらているのは、まさしくその、グループリーグを総体としてまとめあげる力である。
posted by Alan Hetarade |07:52 |
2010W杯 |
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