坂本 圭 スペイン式サッカーメソッドを体感する!

スぺインサッカーコード:サッカーは試合に出場して学ぶ!

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選手は試合に出場してサッカーを学ぶ

もうに2シーズン前になるが、私はCD POMARというクラブのプレベンハミンA(6歳〜8歳)の第一監督を1シーズンを通して行った。そこで、学んだことは、選手は指導者が教える、トレーニングすることでサッカーを学ぶものではなくて、試合、公式戦に出場してサッカーを学ぶものだということを身を持って体験し実感した。

私のチームに8歳になる大きめで少し太った、初めてサッカーをするウーゴという子供が入ってきた。明るく、勇気があって、人の気持ちがわかる素晴らしい心持ちを持った子供であったが、初めてサッカーをするので、ボールを蹴ることができない、パスできない、空振りしてこける、ドリブル突破されてこける、それでも、めげずに明るく試合に臨む子供であった。最初のうちはあまりにも他の選手とのプレーレベルで差があり、試合出場時間も、みんなより、少なかったし、先発で出場することももほとんどさせていなかった。それでも、彼は明るくて、いつも試合前にはキャプテンに立候補する子供であった。そのシーズンは毎試合キャプテンを変えていた。スペイン人は全員キャプテンをやりたがるので。

そのウーゴがキャプテンに立候補すると他の選手から「お前は先発しないんだからキャプテンにはなれないよ」とか「お前が試合に出ると負けるから出るな」みたいなことも言われていた。それでも、めげずに明るくプレーし、決定的な場面でミスを犯し、失点に絡んでいた(DFだったので)。

トレーニングでも、ボールを蹴ること自体がまだできなかった。それが半年を過ぎた頃から、ボールをまだうまく蹴ることができないのだが、ディフェンスとして、相手の選手にドリブル突破されることが少なくなってきた。というより、他の選手よりも責任感が強いので、むしろ体を張ったディフェンスで良い選手になっていたことに気づいた。その頃から、チームのみんなに認められるようになってきた。

私もウーゴにボールの蹴り方を教えることはあったが、彼は実践を通して、公式戦を通してどのようにしたら、相手を抑えられるのかを学んだと思う。その次の試合で、私はウーゴをキャプテンに指名した。ウーゴはとても喜んでいた。他の選手も喜び、みんなからよかったなと言われていた。知らないういちにチームメイトからも認められていたのだ。

シーズンも残り2ヶ月を切った時に、テクニカルディレクターが私に、「ウーゴのお父さんは、レアルマドリーのカンテラ出身で、Bチームまでいったことのあるプロサッカー選手だったんだぞ、だから、ウーゴもまだ、うまくないけどきっと良い選手になると思うから、面倒見てやってくれ」みたいなことを言われた。ウーゴのお父さんは若く、いつもウーゴの試合をにこやかに、何も言わず、静かに見守る素晴らしいお父さんだなと思っていた。シーズン当初はウーゴが試合で全然ダメなので、ゴール裏で小さな声で指示していたけど。

その時に感じたことは指導者というのは、チームを作ったり、選手を成長させたりすることもできると思うが、その力というか影響力はほんの少しである。選手は試合で学び、成長する。指導者がこの選手はまだ下手だからという理由で試合に出場させないと選手はサッカー学ぶことができない。トレーニングで学ぶことはほんの少しである。指導者ができることもほんの少しである。選手が成長するのは公式戦だ。指導者が選手を育てるというのは思い違いだと感じる。選手は試合で、学び成長し、自然に育成されていくのだと思う。指導者は選手に試合でプレーをする機会を与えることが、特に育成年代では重要だ。指導者の勝手な判断で試合に出場する、しないを決めてはいけないのだろう。その力を指導者は持ち合わせていない。選手は試合、それも公式戦で学び成長する。当たり前であるが、サッカーはプレーをして学び、成長するものだからだ。

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高校保健体育科教諭として、13年間サッカー部の顧問をつとめる。2012年3月末に退職し、その年の4月よりスペインのバルセロナで、サッカー指導者としての勉強を始めた。スペインサッカーコーチングコース・レベル2 取得。 現在、スペインサッカーコーチングコース・レベル3受講中



CF Badalona(2部B)のトップチームにてスカウティングを担当。

著書:「美しいフットボールは生き残る」
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