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大学ラグビー選手権3回戦 流通経済vs慶應義塾 改めてノーサイドを思う

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第53回全国大学ラグビーフットボール選手権大会 3回戦  流通経済大学 31対31 慶應義塾大学 14時00分KO   秩父宮ラグビー場 晴れ 芝やや良

快晴。 昨日のトップリーグの北風から一転、落ち着いた冬の日曜日。 大学選手権も、いよいよ3回戦。 流通経済大学と慶應義塾大学。

慶應義塾について話すとしたら、まず最初に浮かぶ言葉は伝統校。 日本ラグビー発祥という伝統がある。 これは誰にも変えられない。

対する流通経済を話すとしたら、リーグ戦最終戦で東海を破り、今まさに勢い付いているというところか。 今年こそはと、心中期するものがあるだろう。 そういうチームは、ピリピリした雰囲気になりやすいが、こと流通経済においては当てはまらないかもしれない。 試合前の練習でも、メンバーには笑顔があり、スタンドで応援する部員にも過度な緊張感も見当たらなかった。 リラックスしているというより自然体で試合に望むと見て取れた。

両校共に、スクラムに強味がある。 慶應義塾は、対抗戦で、あの帝京を押して苦しめた。 流通経済も、リーグ戦では押すチームという印象を深めた。 今日の対戦で組まれたスクラムは、全18回。 慶應義塾ボール8回。 流通経済ボール10回。 そのうち、明らかに押し勝ったスクラムは1回。 前半27分、慶應義塾ボールのスクラムを、流通経済が押して、慶應義塾のコラプシング。 これ以外にも、少し押したと言えるスクラムはあったが、完全な勝敗が付いたのは、この1回と言っていいだろう。 試合前、両校のメンバー表を見つつ、これまでの試合を振り返り、スクラムにこだわると思っていた。 特に流通経済は、そうするだろうと思った。 しかし、後半の流通経済は、むしろ、スクラムにこだわっていないようにすら見えた。 8、9で早くバックスに展開する回数が、後半、明らかに増えた。 ということは、流通経済としては、バックス勝負に強味を感じていたということだろうか。 意外だった。 前半のスクラムでは、慶應義塾の低い姿勢のスクラムに、流通経済がやりにくそうに見えた。 しかし、前半途中から、そのスクラムにも慣れ、流通経済がスクラムを有利に組めるようになっていたからだ。 どうして、スクラムに徹底的にこだわらなかったのだろうか。  ※観戦側と選手関係者側では、見解が異なることは多々あるが、このスクラム判断もそうなのかもしれない

慶應義塾の戦い方は、流通経済を事前に、綿密に、スカウティングしてきたように思う。 そして、その分析と対策は、一貫性を持っていた。 流通経済のDFラインは高い、というスカウティングを慶應義塾は強く意識したアタックを繰り返した。 慶應義塾ボールのラック時、流通経済は高いDFラインでプレッシャーを仕掛けてくる。 当然、その裏にスペースが生じる。 そこを慶應義塾は狙っていた。 流通経済のDFラインがタックルを仕掛けてくる前に、裏のスペースへキック。 慶應義塾のバックスが、流通経済のDFラインを追い越し、キックをキャッチし、チャンスをクリエイト。 このシンプルな攻撃が、実に有効だった。 この裏キック&アタックの回数は、手元で数えたところ、前半4回、後半3回。 そのすべてが有効であり、慶應義塾のファーストトライと、後半2本目のトライは、これが見事に、はまった結果生まれた。 スカウティングの重要性を、改めて思い知らせる内容となった。

後半最後、慶應義塾の5mラインアウトからモールでトライ。 コンバージョンも成功し、31-31。 ノーサイド。 トライ数、ゴール数、すべて同じ。 大会規定により抽選となった。 選手がバックスタンドに挨拶する間、両校キャプテンが抽選会場へ向かう。 慶應義塾・小原キャプテン、流通経済・東郷キャプテン。 大会関係者だったかレフェリーだったか、両キャプテンを促し、歩きながらジャンケン。 きっと、どちらが先にくじを引くかというジャンケンだろう。 慶應義塾・小原がパー、流通経済・東郷がグー。 ジャンケンは慶應義塾の勝ち。

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