2007年07月03日
【スペシャル取材】高知中央高校・大八木淳史GMが行く!/中編
(写真)練習に使っている市営グラウンドに立つ大八木淳史GM 昨日に引き続き、高知中央高校ラグビー部の大八木淳史GMに直撃! 問題を抱えた生徒たちと向き合う日々は、想像以上に大変なようで…。 ──具体的には、どんな生徒たちがラグビー部に集まっているのでしょうか。 「今(6月29日現在)の部員数は21人で、ラグビー経験者は2人。 例えば他の運動部でドロップアウトしてしまった子とか、 ケンカしたり万引きしたり…そういう悪さをして退学寸前まで行った子とか。 つまり、ラグビー部がそういう子たちの受け皿になっているわけやね。 『ラグビー部に入ればやり直せる』、そういう環境を作っている真っ最中や」 ──チーム作りと同時に、人間作りにも取り組んでいる、と。 「そうなんやけど…根本的な問題として、日本語が通じへんねん(笑)。 3月から練習を開始したんやけど、最初は『こっちが右手、こっちが左手やで』 というレベル。言葉の理解力の低さには、ちょっとビックリした。それでも、 子供たちと円陣を組んで『お前ら、オレについてこい! オレに任せろ!』と 涙ながらに熱い話をしたことがって、みんなもボロッボロに泣いてくれて、 『こいつらも熱いハートを持ってんねんなあ』と内心喜んでいたんやけど、 次の日の練習、誰も来えへん(笑)。『あの涙は一体なんやったんや!』って、 子供たちとどう接したら分からなくなって、悩んだ時期もあったね。正直」 ──最近の練習には、みんなちゃんと集まっているんですか? 「ちょっと前までは少ないと4、5人とか…。しょうもないやろ。 最初は『練習に来たら褒めてやらんとな』というレベルやった。 でも、最近は何とか15人前後は揃うようになってきたかな。 短期間でパスとかスクラムを教えて、何とか試合ができるところまで来て、 6月の四国総体にも運よく出ることができた。結局負けてしまったけど、 今は木村(英之監督)の指導の下、一から基本を積み重ねているところやね」 ──人数的に、試合できるギリギリの人数では? 「そうなんや。四国総体の前にも一人、大阪の四条畷の実家に帰ってもうた 子がいてな、オレと木村(監督)と南(ラグビー部GM付渉外)の3人で 車で迎えに行ったんや。大阪まで。せっかくええ感じになってきた子やったし、 何としても連れ戻そうということでな。で、実家着いたらご両親がビックリして、 『大八木さんがわざわざ来てくれはったんやから、もう帰ってくるな!』って その子を送り出してくれたんや。そしたら高知に向かう途中で、そいつが 「やっぱ実家に帰ります! 歩いて」って言い出しよって…。青春ドラマみたいに うまくはいかへんもんやね。そいつも今はまじめに練習してるけどな」 ──普通はなかなかないエピソードですね…。 「少年鑑別所に行くか、ラグビー部に行くかの二択を迫られて、 最終的にラグビー部を選んでくれた子もおんで」 ──すごい二択ですね…。 「でも、そうやって世間から溺れている子がいても、 助けない人が多い世の中やん。(高知)中央高校ラグビー部に来た子たちは、 全員救う。全員直したる。ラグビーで全ての子供たちを救ったる! そういう意気込みで取り組んでいるところやね」 チームマネジメントを任される立場でも、人手がない時には 自らキックティーも運ぶし、水汲みもするし、弁当も片付ける。 生徒たちと泥まみれになって、真剣に向かい合いながら、人として正していく。 GMの挑戦は、まだ始まったばかりだ。(つづく)
posted by rugby-damashii |21:51 |
大八木淳史GMが行く! |
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