2008年09月20日

ローマの不出来具合

セリエA開幕。ローマはナポリと引き分け、パレルモに惨敗。CLグループ・ステージ初戦、格下のクルージュにも敗北と、結果だけで見るならば、1引き分け、2敗とまったくもっていいところがないローマ。

後々、個人的に指摘するこの不出来具合の理由とこの状況打開の道筋を描いていきます。


◇ゲームの内容

この3戦の中での特徴として、先制はしている、ということ。要は1点取ってからの後の出来が悪すぎる。

点を取るまでの出来は、適度の緊張感と、コミュニケーション不足を露呈しないようなゲーム運び。

攻撃面での功労者をあげる。

➢デ・ロッシ- クリエイティブなゲームメイク。きちんと周りを見ているし、繰り出されるパスの正確さはどの試合でも際立っていた。それ以上の説明は不要だと思うので省く。(手抜き?w)

➢アクイラーニ- 今季こそけがを少なくして、主役となれるのか。その素質は十分にある。ペッロッタ不在のトップ下努め、前にも指摘したように慣れてきたのか、機能し始めてきている。ナポリ戦でのパフォーマンスは素晴らしいもので、勝っていたのなら彼がMOMで決まりだったはず...パレルモ戦でも先制点となるチャンスをオカカと共につくり、バティスタの初ゴールをプレゼント。

➢ヴチニッチ- 攻撃陣の中(2列目以上)で唯一違いを作り出すことができている選手。クルージュ戦での彼のパフォーマンスは素晴らしいものだったが、やはり1人だけではなにも出来ない。彼自身、サイドからのドリブルを得意としていて、軽く2・3人抜けるだけの力を持っている。昨季最終節のカターニア戦でのゴールは見事なものだった... 連携がイマイチすぎる現在の攻撃陣で一人でチャンスメイクをし続けている。彼の努力を実に結ぶためにはやく攻撃陣には奮起してもらわなければ...


先制するまでのゲーム運びは高いレベルにあるんですね。中盤を経由して、前線にボールを供給。適度の緊張が連係ミスをすくなくし、チャンスをつくる。ただ、やはり決定力に欠けるところは非常に残念だ...ナポリ戦でのメネスのミスは確かに多少の難易度はあったとはいえ、致命的なものと言わざるを得ないし、パレルモ戦でのバティスタのFK→ゴールがら空きにアクイラーニがシュート→アメリアに近すぎた威力の弱いシュートは防がれた時など、本当にきめておくべき場面だった。

ただ、流れを見るならば、先制までのゲーム運びは高いレベルにある。そのあとのゲーム展開があまりにもひどい。相手は反撃のために10分ほど一時的に試合のテンポを早めるが、ローマはそれについていけていない。それで相手にペースを握られ、10分やり過ごせば落ち着く試合が、試合終了まで相手に支配されるという状況になっていた。

それもあるのだが、他にもこの不振の理由はあるだろう。個人的に思うことをあげてみる。


◇怪我人の多さ

多すぎる。層が薄い所で怪我人が続出している。

GK:ドーニは鎮痛剤を売っているため、出場できている、というような記事をいくつか読んだ。パレルモ戦では出場が危ぶまれるほどだったし、アルトゥールを先発させるのは危険すぎる。ポジショニングと集中力のなさは致命的に思える。ドーニも減っていたはずのミスが多くなっている。バックパスを手でキャッチしたという疑いもかかったし、ボールの処理を誤ったことも数回あった。

DF:かなり危ない状況なのは知ってのとおり。メクセス、フアンを代表合宿中のけがで同時期に離脱。彼らの後ろに控えていて、計算できるCBはパヌッチのみ。パレルモ戦では、ロリアのデビューになったが、出来は悪かった。パヌッチとの連携がイマイチなのは仕方がないが、1対1の状況で抜かれすぎだ。高さもそれなりにあるはずだが、基礎理負ける場面も多かった。今のところ、彼の評価は最低だ。
 クルージュで起用されたのが、パヌッチとカッセッティ。カッセッティのCB起用は、昨季コッパ・イタリアで見たことがあったが、本当に最悪の場合のみ、というのが望みだった。ただ、それでもパヌッチとのコンビは連携という面ではなかなかのものがあったといえる。失点につながってしまったヘディングでボールを遠くまで飛ばす技術が低い所が危惧されるところだが、ロリアよりはましだ。クルージュ戦ではパヌッチがちょっとした負傷で交代し、ロリアとのコンビになったが、このコンビの出来は結果にも表れているだろう。失点のすべての責任が彼らにあるわけではないが、ロリア、カッセッティを先発させる機会が来てしまうのならば好ましくない。

SB: SBについては右は心配いらないと思う。チチーニョは守備にも積極的になったし、時折ミスるがオーバーラップのタイミングも絶妙。クロスの精度はローマの中でも突出している。カッセッティは堅実だし、問題はない。問題は左だろう。なぜリーセを先発起用し続けているのだろうか。彼がオーバーラップした時に確実に穴があく左サイドを相手に叩かれまくっているというのに...  それに彼にはスピードがない。それゆえに、彼が守備に戻るまでにかかる時間などを考えても、サイドに求められるスピードを持ち合わせておらず、ロングボールに対応できていないところを見ても、彼の得意のクロス、シュートはなかなか見られない。勝利が求められている今だからこそ、彼の先発をやめて、トネットを先発にしたほうがいいのではないか。クルージュ戦では攻撃の人員がいなかったせいか、LWG的なポジションにいたが、最終的には、彼がLBを務め、ヴチと左サイドからの攻撃を担った。ヴちを左サイドで生かすためには、リーセよりもトネットのほうが現時点では無難だし、機能する。

CH:デ・ロッシとコンビを組んだのはピサーロ、アクイラーニ。まったくもって問題はない。ピサーロはナポリ戦で最後までだめだめだったが...

AMF:ペッロッタがいない今、このポジションを務めたのはアクイラーニとバティスタ。アクイラーニについては、ようやく慣れてきたみたいで、十分に機能している。問題はバティスタのトップ下。シャドーストライカー的な意味合いを強くしたいのかもしれないが、これはまったくもって機能しなかった。バティスタのトップ下起用は封印すべき。

➢バティスタをトップ下で起用した場合、ディフェンスが崩壊する。トップ下の後ろにいたのは、デ・ロッシとアクイラーニだったわけで、彼ら自体には問題はない。問題はサイドである。リーセ、チチーニョのオーバーラップで空くスペースをつかれたクルージュ戦だが、中央の2人のうち一人がそのスペースを埋めていれば、おそらくは安定した守備になっていただろう。だが、1人がサイドをカバーしに行くということは、1人が中央からいなくなり、新たなスペースが生まれる。そのスペースをカバーするのがローマのトップ下の仕事の一つであるが、バティスタはそれをまだ理解していないのか、ポジションを高めに取ったままで、中央をデ・ロッシ、またはアクイラーニの一人に任せようとしている。これだとサイドに救援に行けず、結果的にサイドから崩された。バティスタが守備のコンセプトを理解すればいいのだが、現時点ではまず無理だろう。現時点ではバティスタのトップ下起用は封印すべきだ。クルージュ戦での敗北の理由の一つとして、このことがあるのではないか、とみている。

WG: 補強したメネスを先発させるのは危険。コンビネーション不足がうかがえる。それにけが人が続出し、勝利が求められる今、彼に機会を与えるのは難しいし、彼自身にとっても非常に酷だ。タッデイが復帰したことがなによりうれしい。ヴチニッチはやはりサイド起用でもよいだろう。サイドからのチャンスメイクはマンシーニがいなくても同程度は確保できるのではないか。サイドの先発は、ヴチニッチ、タッデイで決まりだ。メネスにはまず環境に慣れてもらわなければならない。それからあとが彼の本当の正念場で、それまで彼に期待しすぎるのは良くない。その期間の間にチームが勝利を重ねていければ、彼にチャンスを与えることも可能になってくるから、チーム全体の目標としては勝利が求められる。

CF: トッティがレッジーナ戦で先発することはないのではないか。やはり先発はバティスタか。バティスタのCF起用は博打といっていたが、案外それほどでもなさそうだ。球離れが悪いところが気になるが、彼はローマの攻撃陣にフィットするだろう。トッティ復帰後の起用が気になるところだが、現時点で彼にトップ下を任せたくはない。ヴチニッチのCF起用は少なくなりそうだが、状況に応じてバティスタとポジションをチェンジするだろう。

現在の怪我人の状態をまとめると...
GK: ドーニ(微妙だが出場は可能)
DF: メクセス、フアン
SB: なし
CH: ピサーロ
AMF: なし
WG: なし
CF: トッティ(ひざに違和感あり)

ようやく、メンバーがそろってきた。今までの不振の原因で最も痛いのが、ペッロッタの不在と攻撃陣の連携不足だろう。アクイラーニはトップ下でペッロッタの役割を担えているし、明らかな成長だ。それについてきていないのが、攻撃陣の連携不足。タッデイが病み上がりなのも影響して、機能していない。落ち着いてボールを回せればよいのだが...


◇これからの改善点

➢CBの層を厚くすべき。ロリアの補強はスマートなものとはいえないし、彼自身が奮起する必要もある。なにより、ロリア自身の守備力の低さはフェラーリの後釜としては物足りない。彼は成長できるような年齢でもないことを考えると、冬の移籍市場でCB補強に踏み切ってもおかしくはない。 →新たなCBの補強/ロリアの奮起/レギュラー陣の怪我をなくす

➢リーセの先発。 →リーセではなく、トネットを先発させる。リーセの先発に固執せずに、実績があるヴチとトネットに左サイドを託す。目先の勝利を手にするために、まずは現実的な戦略をたてる。リーセのスピードのなさをカバーするためには、中央の二人のうちの1人がカバーできる状況を作る。もちろん、彼の先発もよいのだが、トネットのほうがローマのスタイルを知っており、リーセは彼から学ぶものがいくつかあるはず。

➢バティスタのトップ下起用はとりあえずはやめるべき。→ペッロッタの復帰で確実に改善されるはずだが、レッジーナ戦は病み上がり故、どこまでできるか...

➢チーム全体としての成熟 →ロリアには改善が必要。リーセはオーバーラップのタイミングをプレミア以上に見極めてもらう必要がある。バティスタにはチームの戦略を熟知してもらう。メネスには過度な期待をせず、チームになじんでもらい、チーム全体が結果を出してから先発させ、彼への信頼を与え、彼にはその信頼に応えてもらいたい。現時点で彼にモナコで披露していたパフォーマンスを期待するのは間違い。チーム全体としての成熟度を高めてもらう。

➢トッティの復帰 →トッティあってのローマであるのは変わりない。彼が違いを見いだせる選手であるのは明らかだし、パーソナリティも技術の面でも素晴らしい。早く、フィジカル・コンディションを取り戻してもらいたい。

➢スパレッティ監督の地位の固定 →序盤は苦しむことはわかっていたはずだし、チームの戦略を新加入の選手にわからせるためには時間がかかる。監督への信頼は揺るがない方がよい。彼が起用する選手のチョイスが少なかったことも重要な事実だ。

まぁ、個人的におもったローマのスタートで見えてきた課題点でしょうか。なにか重要なことを忘れてる気がするので、ご指摘いただければ幸いです。(ど忘れw

ところで...
レッジーナ戦、予想スタメン
4-2-3-1
GK: Doni
DF: Cicinho Loria Panucci Riise
MF: De Rossi Aquilani
AMF: Perrotta
WG: Taddei   Vucinic
CF: Baptista

ロリアかカッセッティかは微妙ですね。トネットの先発を望んでいますが、彼は練習中にけがをしたみたいです。残念。
ペッロッタを先発で起用してくると思います。スパさんは彼の復帰を明言しましたし、アクイラーニを起用して、ブリーギをボランチで起用するのも、ピサーロが抜けた今は、ブリーギをサブとしてベンチに置いておきたいはずですし。

交代予想
Vucinic/Baptista⇔Totti  トッティはハーフタイムくらいから起用されるのかもしれません

Perrotta⇔Brighi   ペッロッタをフル出場させるかどうかはわかりませんねぇ... ただ、トッティとペッロッタのコンビはみたいです。

レッジーナ戦は勝たなければ...

posted by roma10 |06:06 | ASRoma | コメント(1) | トラックバック(0)
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ローマの不出来具合

コメント投稿者ID :

ローマ立て直して欲しいですねー
メネズをトネットの位置で使って欲しかった>クルージュ戦

posted by Ajax | 2008-09-20 08:53

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