2011年07月25日

海外移籍する若手選手の共通点

長らくご無沙汰しています。昨年のW杯決勝以来だから、1年以上が経過したことになります。

その後の近況を簡単に紹介すると、森山泰行さんを取材した書籍「ストライカー特別講座」(東邦出版)を昨年12月に出しました。

ちょっと遅れて執筆したDVD付きムック「サポーターが選んだ浦和レッズ名勝負ベスト10」(コスミック出版」も、無事12月に発刊できました。

12月からは、携帯サイト「超ワールドサッカー」で有料のメルマガもスタート。このため年末からは「超ワールド」で毎週水曜にメルマガ、金曜にコラムと週2本の原稿を書きつつ、今年1月はアジア杯を取材し、携帯サイトだけでなく新聞(日刊ゲンダイ)、雑誌(週刊朝日)などに寄稿しました。

その後もDVD付きムックを2冊(名古屋と鹿島)出して今日に至っています(鹿島は8月4日発売予定)。

こうして書くと、あまり仕事をしていないことがバレバレですが、毎週メルマガとコラムの原稿を書いていると、なかなかブログのネタがなくて休眠状態になってしまったのが実状です。

そこで、「超ワールド」のコラムについては、2週間後なら転載してもいいとのお許しをいただきました。ちょっと古い話題になってしまいますが、暇つぶしがてら読んでいただければ幸いです。

以下の原稿は、携帯サイト「超ワールドサッカー」に7月8日掲載のコラムです。

 鹿島の伊野波雅彦がクロアチアのハイデュク・スプリトへ、G大阪の宇佐美貴史がバイエルン・ミュンヘンへ、東京Vの高木三兄弟の次男、高木善朗がユトレヒトへの移籍が決まった。といったところで、またまた海外移籍のニュースが飛び込んで来た。柏の大津祐樹がボルシアMGのメディカルチェックを受けにドイツへ渡り、広島の李忠成はヘルタ・ベルリンと交渉中だという。若手日本人選手の海外移籍は、まさに花盛りと言えるだろう。

 ポジションは違うものの、彼らに共通しているのは「スピード」という武器があることだ。香川真司や長友佑都、宮市亮らと同様、速さと個人技により「個」で勝負できる強さがある。そして彼らの海外移籍に、日本のサッカーもようやく欧州に近づいたのかという感慨がある。

 ほんの少し前まで、日本人選手の海外移籍と言えば、中盤の選手、いわゆるゲームメーカーが主流を占めていた。中田英寿を筆頭に名波浩や中村俊輔、小笠原満男らだ。ストライカーも海を渡ったが、城彰二、西澤明訓、柳沢敦らはレギュラーに定着することはできなかった。中田寿や中村は輝いた時期もあったが、Jリーグでプレーしたいた頃とは違う役割を担うことで、チームの一員として機能した。

 日本にいた頃は「ファンタジスタ」としてのプレーが許されたものの、もう欧州ではその存在が必要とはされていなかった。90年代末でR・バッジョのような「ファンタジスタ」は居場所がなくなっていた。攻守にハードワークが要求され、ゲームをコントロールする役割はセカンド・ボランチが担当するようになった。

 ところが日本では、代表を例に取れば06年のドイツW杯でジーコ監督は「黄金の中盤」という幻想を追い求め、10年の南アフリカWでも直前まで岡田監督は「10番」の起用に頭を悩ませていた。結果的に中村俊の負傷が癒えず、「ファンタジスタ」を右サイドで起用することを断念。日本代表は「中盤の将軍」スタイルを捨てたことで、対戦相手のマークを絞らせず、逆に両サイドにドリブルで勝負できるアタッカーを持つことができた。

 7日のコパ・アメリカで、アルゼンチンはコロンビアにまさかの敗退を喫するところだった。コロンビアのモレーノがフリーで放ったシュートがゴール枠を捕らえられなかったのはラッキー以外の何物でもないだろうし、その前のラモスに対するチャージは明らかにPKモノだ。

確かにメッシは偉大な選手だ。しかしバルセロナでの彼は、「将軍」ではない。シャビ、イニエスタ、ビジャ、ペドロらとのハーモニーからスペクタクルなサッカーでファンを魅了している。メッシの能力を最大限に生かすため、アルゼンチンはメッシの、メッシによる、メッシのためのチームを作ろうとしてマラドーナ元監督は失敗し、今またバチスタ監督は同じ過ちを繰り返そうとしている印象が強い。

話を日本人選手に戻そう。ザッケローニ監督は、遠藤保仁は別格として、3年後のブラジルでのW杯に向けて若返りを図っている。その際の選手選考基準の一つは「スピード」であることに間違いはない。このため、「力は分かっている」として中澤佑二や闘莉王を一度も代表に招集していなが、もともとメンバーに加える予定はないのではないだろうか。中村憲もプレースタイルがクラシカルなため、構想外の選手のような気がする。

今後もスピードのある日本人の若手選手は、海外からオファーを受ける可能性は高いのではないか。U-22世代では名古屋の永井謙佑、柏の酒井宏樹、大宮の東慶悟らが有力候補だろう。ただ、こう何人も若手選手が海外移籍すると、Jリーグの魅力が薄れ、空洞化してしまわないかという懸念も出てくる。海外で経験を積んで成長するのはうれしい限りだが、これは贅沢な悩みなのだろうか。

posted by roku03 |20:02 | Jリーグ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2010年03月21日

マリノスに何かが起こっている

 今シーズンのマリノスは変わった。中村の加入はもちろん大きいが、それ以上に大きいのが意識の変化だ。今季マリノスの試合をまだ見ていない方には、ガンバに近づいたと言えばイメージできるだろうか。とにかくタテへの意識が強い。ミドルサードはもちろん、ディフェンディングサードからでも2トップへのフィードを意識している。ガンバが遠藤を経由しているぶん、今のマリノスの方がタテへの意識はより強いかもしれない。

 その変化はFC東京との開幕戦から見られた。渡邊と長谷川の2トップにタテパスを入れる。しかし、この試合はタテパスを入れるものの、「リターンが早すぎた。早くフィニッシュに行きたかったのだろうが、アイデアがなさすぎた」(木村監督)ため攻撃が単調になり、最後までゴールをこじ開けられなかった。

 そこでタメを作ったのが、第2節から出場した中村だ。この試合のマリノスは、バイタルエリアに侵入した2トップにクサビとなるタテパスを入れながら、リターンをサイドに展開して攻撃の起点を作る。61分の2点目は、この攻撃パターンが見事にはまった。

 右サイドで前線からのリターンパスを受けた中村がタメを作る。中村がスローダウンしている間にボランチの兵藤が攻め上がり、中村のパスを受けてドリブル。これで湘南DF陣は中央に集まり、自陣右サイドにスペースを与えてしまった。兵藤からのパスを受けた左MFの山瀬は、得意のスピードでマーカーを振り切りシュート。そのリバウンドを渡邊が押し込んだ。

 サッカーにムダなパスはないと思う。とはいえ日本のサッカーは、ゴールへ向かえばいいと思う時でもサイドに展開して、遠回りすることが多い気がする。その結果、相手に守備を固める時間を与え、自らゴールを遠いものにしている。それをFWの「決定力不足」だけに責任転嫁していては、問題解決も難しいのではないか。

 その点、湘南戦のマリノスは、サイドでフリーな選手がいてもタテパスを選択していた。そこで、ミドルサードで何本パスをつないでから2トップにタテパスを入れるのか。また、2トップには何本のタテパスが入ったのか。第3節のフロンターレ戦でカウントしてみた。

 立ち上がり5分はお互いに激しくプレッシャーを掛け合ったためパスもつながらなかったが、前半40分間で渡邊は10本、2トップを組んだ山瀬には8本のタテパスが入った。3トップの鄭大世4本、レナチーニョ1本、黒津1本とは対照的だ(レナチーニョは前線にいてもパスが来ないため、自陣まで戻りパスを受けていたが、これはカウント外)。

 むしろこの日、顕著だったのは、マリノスが前の2試合以上に早いタイミングでタテパスを入れていたこと。前半は2本つないだら2トップへのタテパスが9回、ダイレクトが2回、3回以上つないでからのタテパスは1回しかなかった。

 中村の先制点も、自陣にいた狩野がダイレクトで右のスペースに出して渡邊を走らせ、彼のセンタリングを山瀬がシュート。右ポストのリバウンドはDFがクリアしたが、これを拾った中村が鮮やかなロングシュートで決めたが、その起点は狩野のパスだった。そして2点目も、DF田中のタテパスを受けた渡邊が、さらにタテへ、DF2人の間を通すスルーパス。走りこんだ山瀬はフリーでゴール右スミに流し込む。

 後半もマリノスの攻勢は変わらない。フロンターレは鄭大世が孤軍奮闘して11本のタテパスを受け、3本のシュートを放ったのは、さすが生粋のストライカーといったところか。試合後の会見で木村監督に、タテパスの増えた理由、タテへの意識付けをどのように教えたのか聞いたところ、次のような答えが返って来た。

「それは教えない(と即答して笑いを誘う)。やっぱり、ええ選手がそろっているからよ。ちょっと言えば、分かります。ビデオで観て、フロンターレは中途半端に前に出るところがあり、上げても止まってしまうプレーが何試合かあった。山瀬の2点目がそうだけど、裏を取る動きをすれば、簡単やでと話した。言えば、できる。ええ選手がそろっているから」

 まず選手を褒める。そして、対戦相手を的確に分析しつつ、その内容をあっさりメディアに公開する。近年は戦術的なコメントを「まだリーグ戦があるので差し控えたい」と断る監督も多いのに、木村監督は実にオープンで正直だ。

 第2節で中村の復帰によりスタメンを外れた狩野が、交代出場でゴールを決めると、第3節ではスタメンに戻し、長谷川を外して山瀬を2トップにコンバート。結果を出した選手を正当に評価して起用するあたり、選手操縦術にも長けているようだ。

 昨年末に監督に就任し、マリノスを指導し始めて実質2ヶ月。これだけ短期間でチームはドラスティックに変わった。W杯まで2ヶ月ちょっと。今からでも遅くはないのでは?

posted by roku03 |12:04 | Jリーグ | コメント(1) | トラックバック(0)
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2010年03月13日

反町監督の本音

「顔を洗って、出直して来いということなのでしょうから、顔を洗って出直して来ます。でも、ヒゲは剃りません」と“ソリマ”チ(反町)監督。今日3月13日、Jリーグ第2節で中村の復活した横浜FMに0-3と完敗した湘南の反町監督の試合後の感想だ。

 反町監督、そして横浜FMの木村監督は、試合後のコメントが面白い。その理由は、まず本音を語ること、そしてメディアを通じてファンを楽しませようと、「気の利いた」、あるいは「ウィットに富んだ」コメントを発しようと努力しているからだ。まさにプロの監督ならではのサービス精神だと思う。

 日本代表の岡田監督も、実は記者を笑わせようと、「努力した」コメントを、大会前のメンバー発表の席上で何度も言ってきた。しかし、悲しいかな「ウケない」のだ。大阪出身の岡田監督だが、彼のボケや突っ込みは、往々にして滑っている。このため聞いている方も、ちょっと白けてしまい、違う方向から突っ込みたくなる。それが岡田ジャパンに対するバッシングにつながっている気がする。

 大阪の名門・天王寺高校から一浪して早稲田大学の政経学部に入学。エリートと言っても良いだろう。品行方正で生真面目な人間が、ウケようとボケたところ、かえって周囲を白けさせて墓穴を掘る。そんな見本が岡田監督ではないか。大阪人だからといって、誰もが「お笑い」のセンスがあるとは限らない見本かもしれない。

 さて、反町監督である。0-3の完敗の一因に「セカンドボールを拾えなかった」ことを挙げた。このコメントに対して鋭い質問をしたのが湯浅記者だった。同氏は「同じ人数でプレーしているのに、なぜ湘南はセカンドボールを拾えなかったのか」と疑問を投げかけた。それに対し、反町監督は実に正直に答えていたのには驚かされた。

 こういう問いかけに対し、答えをはぐらかす監督も多い。ほとんどの場合、こういう答えが返ってくる。いわく、「まだ試合直後なので詳細は分かりません。これからビデオを見て分析します」。むしろ昨季まで川崎を率いていた関塚監督は正直な方で、「シーズン中のため対戦相手もいることなので、戦術的な質問にはお答えできません」と答え、記者の反発を招くことを恐れなかった。

 その点、反町監督はあっさりと解答を口にした。「長いボールが入った時に、中澤や栗原はヘディングの技術が高い。我々は来たボールを跳ね返すのが精一杯。つまりセカンドボールを拾えないというよりも、向こうはうまくつないだという言い方が適しているかもしれない。どっちつかずのボールをギリギリのところで味方につなぐ技術があった。(相手の)長いボールも自分たちのものにする意識。気持ちや余裕、視野の広さ、そういうものが見え隠れした」と、湘南と横浜FMの違いを指摘した。

 そしてこれは、中澤や栗原らCBだけに当てはまることではないだろう。フィールドプレーヤー全員に共通している両チームの差だからこそ、0-3の大差につながったと思う。可能な限りパスをつなぐ。しかしながら危険と判断したらセイフティなプレーを選択する。こうした判断の差が、現在の湘南と横浜FMの差であり、それを突き詰めると頂点には鹿島がいるのかもしれない。

「ボールを止める、蹴るといった技術に大差はないよ。でも、判断力にちょっとした差がある。この、ちょっとした差が10人になると、ものすごく大きな差になる。それがプロとアマの差かもしれない」

 80年代初頭に西ドイツのブレーメンの一員として来日した奥寺氏に、芝の東京プリンスホテルでインタビューした際に聞いた言葉だ。ちょっとした差が、10人、あるいはサブも含めた戦力として比較するとチーム力に大きな格差が生じてしまう。そのことを再確認させてくれた横浜FM対湘南戦であり、反町監督の記者会見だった。

 

posted by roku03 |21:51 | Jリーグ | コメント(1) | トラックバック(0)
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2009年09月26日

カボレ離脱で城福監督は

 9月26日はJ1リーグ第27節、FC東京対磐田戦を取材した。FC東京が石川のゴールで先制した試合は、直後のCKから磐田が前田のシュートで同点に追いつくと、さらに左CKをイグノがヘッドで決めて逆転する。しかし、終盤に猛攻を見せたFC東京は、長友と赤嶺のゴールで再逆転して会心の勝利を収めた。

 試合後の記者会見に現れた城福監督は、笑みをこらえながら試合を振り返ったような印象を受けた。それも当然だろう。1-2とリードを許した2分後、まず羽生に代えて赤嶺を起用し前線の枚数を増やす。さらにその3分後、石川に代え中村を、鈴木に代え椋原を投入する。システムこそ4-4-2と試合開始時と変わらないが、椋原を右DFに入れ、徳永を左DFに回す。そして左DFの長友はMFへとシフトした。そして右MFの中村はレシーバ&パサーとして、石川とは異質な攻撃と起点となった。

 このシステム変更は7分後に同点ゴールに結びつく。中村が、低く早いクロスをニアに送ると、平山が飛び込んだため、GKは身体でブロックするのが精いっぱい。このこぼれ球をゴール前で長友が拾い、まず1点を返す。平山にはついつい高いクロスを送りたくなるが、高校時代からコンビを組んでいる中村ならではの好判断だろう。さらにロスタイム、ゴールキックのボールを平山が競り勝つと、赤嶺が拾い長友、梶山、長友とつないでセンタリング。これを赤嶺がヘッドで決めて逆転に成功した。

 決勝点を決めた赤嶺、同点弾をアシストした中村、椋原投入で左MFにシフトした長友ら、選手交代がことごとく結果を出したのだから、城福監督の笑いが止まらないのも当然だろう。国見、鹿児島実、東福岡と九州出身の攻撃陣が大活躍したFC東京でもあった。

 そして興味深かったのは、試合後の城福監督のコメントだ。「元々、今季の我々はバックアップメンバーのレギュラー突き上げ、底上げは大事なテーマだった。機能しなくて苦しい時期もあった」と素直に語った。そこで思い出したのが、8月1日の川崎戦だった。

 カボレもいたベストメンバーでの川崎戦は、好調だった石川のゴールで先制したが、ジュニーニョのヘッドで同点に追いつかれると、ロスタイムに今野が自陣ペナルティーエリアの浮き球をクリアせずにヘッドでつなごうとしたところ、ジュニーニョにカットされ谷口に決勝点を許してしまった。試合後の城福監督は、決定的なチャンスに決め切れなかったことを悔やみつつ、主審のジャッジにも不満を漏らし、試合後の会見でも記者からの質問を受け付けたくないかのような憤怒を漂わせていた。

 そして当時は、「バックアップの選手には、先発以上のスイッチが入るようにしているところだが、まだまだ。バックアップの底上げがこのチームには必要で、我々の持てる技術でフィニッシュまでしっかり持っていきたい。そのためにもバックアップの選手を育てていきたい」と語っていた。ちなみに、この試合は同点となってから米本に代え田邊、カボレに代え鈴木、石川に代え赤嶺を投入したが、勝ち越すことなくロスタイムに失点した。

 で、再び磐田戦である。城福監督は、先のコメントに続いて次のように言葉を発した。「(交代は)FWからFWではなく、FWを投入しなくてもいい。攻撃的な選手ではなくてもいいと頭を切り替えた。後ろの選手が前に押し出されることで、(チームの)最大公約数を出せる。苦しんでいた時にヒントになった。今日はうまくいった」と。

 カボレを引き抜かれ、移籍金こそプールしているが、新戦力の補強はない。城福監督は、現状の戦力で戦うしかない。そこで監督としてどうするか。バックアッパーの育成はどのチームも永遠のテーマだろう。しかし、選手育成ほど難しいことはない。そこで、現有戦力をどうやりくりするかが問題になる。城福監督は、2試合前の京都戦で試合途中に長友を左MFに起用したが1-2で敗れた。攻め合いとなった前節のG大阪戦では、左DFに長友、そして左MFに徳永を起用したもののドローに終わった。磐田戦は3度目の正直と言っていいだろう。

 同じことは川崎にも当てはまるだろう。9月23日のACL名古屋戦。これまで4-2-3-1でトップ下に中村憲を置くスタイルから、寺田の負傷で最近は中村憲をボランチに置くことが多かった。しかし、名古屋戦では4-4-2にして、中村憲を左MFに固定し、90分間ポジションを動かさなかった。キーとなったのはDF森だった。スタメンでは左DFで、CBは伊藤と菊地、右DFが井川というスタートだ。中村憲、森とも名古屋の右サイド攻撃、小川をケアしての関塚監督采配と想像した。

 そして60分前後、CB伊藤を左DFに、右DFの井川をCBにスライドさせ森を右DFに回し攻勢に出る。このシステムチェンジが奏功し、森のアシストから川崎が決勝点を奪った。当然ながら、試合後は関塚監督に対して中村憲の左アウトサイドでの起用法とDF陣のポジションチェンジについて質問が出た。しかし関塚監督は「まだシーズン中なので戦術に関する質問にはお答えできません」と言う。これも今季のお馴染みのシーンだが、城福監督同様、関塚監督も現有戦力をキープしながら、ポジションチェンジで結果を出した試合だった。

 思うに、今季のJリーグは外国人選手に関し、ブラジルか韓国発→Jリーグ経由→中東リーグという図式が成立しつつあるのではないか。そこで引き抜かれたからといって資金力に限界があるJクラブにとって、新戦力の補強は難しい。だからこそ監督の手腕が結果を左右する。このことに気付けるかどうか。現有戦力をいかに生かしてチームを強化できるかどうかが、今後のJリーグのトレンドのような気がしてならない。もちろん城福監督や関塚監督はその流れをしっかり把握していると思うのだが……。

posted by roku03 |21:38 | Jリーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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