2006年08月25日
10年分の思いをこめて第5章 伊志嶺監督と島っ子たち 八重山商工野球部
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離島、石垣島からやってきた八重山商工はこの夏、甲子園に新たな風を送り込んだ。3試合ではあったが、八重商の繰り広げた野球は日本全国の人たちの心を捉えるには十分であった。もう一度見たい。もっと見たい。八重山商工というチームにはそう思わせる魅力がある。その結果、甲子園ベスト8を基準に選考される国体出場校に3回戦敗退ながら選出され、そして今回、甲子園で活躍した選手で構成される日米野球遠征の日本代表に金城長靖が選ばれた。これもベスト8以下のチームでは金城長靖以外では愛媛・今治西の宇高幸司のみしか選ばれていない。
金城長靖は身長は170センチしかない。しかし投手、内野手、外野手をこなすことができ、ピッチングはエース大嶺祐太にひけをとらない140キロ超の速球を持ち、バッティングでは左右両打席でホームランが打てる長打力を持つ。これだけでも十分、稀有で魅力のある選手だが、何より気持ちを前面に出しぶつかっていく伊志嶺のいうところの「魂の入った」野球をする選手で精神的にも非常にタフな選手である。金城長靖のこうした資質は伊志嶺野球を最も体現していて八重山商工の象徴ともいえる選手である。今回の甲子園でもエース大嶺の調子の出ない場面では代わってマウンドにあがり幾多のピンチを防ぎ、打っては試合を決定づける場面でホームランを放つなど八面六臂の大活躍を見せ、八重商躍進の立役者となった。
負けん気が強くぶっきらぼうな面を持つとも言われる金城長靖だがチーム、仲間を思いやる気持ちはひと一倍強い。彼の一面を表わすこんなエピソードが今回の甲子園にある。一回戦、今ひとつ調子の出ないエース大嶺を見て伊志嶺は迷わず大嶺をマウンドから降ろした。金城長靖が代わって投げたが、彼には肩をがっかり落としている大嶺の様子が気になってしょうがなかった。「やっぱりウチのエースは祐太(大嶺)だ。最後はあいつに投げてもらうのがチームにとっても一番。」
そう思った金城長靖は9回、最後の守りにつく前、大嶺に近づいていった。
「祐太、監督にもう一回、投げさせてくださいって言いにいってこい!」そう言って大嶺の背中を強く押した。
「お前、ちゃんと責任とれるんか!とれるんだったら投げてこい。」
伊志嶺は大嶺を叱責したが再び、マウンドに戻ることを許した。大嶺は最後の1イニングを全力でそして気持ちを込めて投げて抑えた。
自分の自我や活躍よりチームのため、仲間のため。これは伊志嶺が10年間、選手に説いてきた教えでもある。冷静にチームを見渡し自分を抑えるが意見を主張しなくてはいけない時はしっかり主張し選手を鼓舞して引っ張っていく。金城長靖とはそういう選手である。
今回、投手で日本代表に選ばれた金城長靖だが、彼はどうやらバッティングのほうが好きなようだ。
「投手は斎藤もいるし田中もいる。すごいピッチャーばかりじゃないですか。
投げる機会がないんじゃないかな。いざ投げるとなったらそりゃ、全力つくすけど(笑)それよりもバッティングでアピールしたいですよ。」
そう言って彫りの深い石垣の島っ子独特の濃い顔を少しくずして照れ笑いを浮かべた。
ピッチャーもやるけど俺の本職じゃあない。大嶺を差し置いて投手で選ばれるなんて参ったなというのが金城長靖の本音といったところだろうか。
自分の自我、活躍よりチームのため、仲間のため。
注目は断然、斎藤佑樹、田中将大にいくだろう。ただもう一人注目してみてはいかがだろう。
褐色の肌に濃い顔をしてふてぶてしく気持ちを前面に出して相手に向かっていく他の選手とひと味違ったきらめきを放ってプレーしている選手がいればそれは間違いなく金城長靖である。そして彼のプレーを見ていれば自分の心が揺り動かされるのを感じ、斎藤佑樹や田中将大とはまた違った魅力に気付くことだろう。
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posted by ブラウンシュガー |22:11 |
野球 |
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今更ながらに高校野球の話を書こうと思います。 ぶっちゃけ、僕は野球ってほとんど興味ありません。 高校野球なんて今年は凄いと特集されて 結果をほんのちょこっと知ってただけです。 映画『タッチ
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Re:10年分の思いをこめて第5章 伊志嶺監督と島っ子たち 八重山商工野球部
コメント投稿者ID :
僕も今大会で金城が好きになりました。八重山商工のまさに柱、中心となっての活躍に関心してしまいました。
今後の彼の活躍も期待しています!!
posted by hayato | 2006-08-26 08:24
Re:10年分の思いをこめて第5章 伊志嶺監督と島っ子たち 八重山商工野球部
コメント投稿者ID :
hayatoさんコメントありがとうございます。今夏の甲子園で八重商の柱はまぎれもなく金城長靖でしたね。大嶺とは違ってプロ志望ではないようですがまた違った形あるいは舞台で彼の活躍が見れることを私も願っています。
posted by ブラウンシュガー | 2006-08-26 09:12
Re:10年分の思いをこめて第5章 伊志嶺監督と島っ子たち 八重山商工野球部
コメント投稿者ID :
今更のコメントで申し訳ないのですが・・
今年の甲子園、私の目は金城長靖選手に釘付けでした。
確かにTVなどで注目を集める選手ではなかったかもしれませんが、
野球をする為の本能がもしあるならば、その本能がつまったような選手に見えました。
今回こちらで、仲間想いの気骨のある選手だという事を知り、ますます好きになりました。
プロ志望ではないとの事ですが、
私は金城選手が野手としてプロでプレーする姿を是非見たいと、そう強く思いました。
posted by てつた | 2006-08-31 09:37
Re:10年分の思いをこめて第5章 伊志嶺監督と島っ子たち 八重山商工野球部
コメント投稿者ID :
てつたさんコメントありがとうございました。
こうしてコメントをいただくと金城長靖選手が多くの人たちの心を掴んだのだなというのを感じました。彼の本能でプレーするひたむきさが魅了したのではと思います。今後も活躍を見たい選手ですよね。
posted by ブラウンシュガー | 2006-08-31 12:42
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