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高校選抜大会直前企画⑤ 埼玉栄高校(埼玉県)

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高校選抜大会直前企画⑤ 埼玉栄高校(埼玉県)

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 埼玉栄高校で、まず驚かされるのは、その設備のすばらしさだ。男子新体操専用の体育館があり、マットは敷きっぱなしになっている。天井も十分な高さがあり、マットの周りには、なんとトランポリンや分厚いマットなども置かれている。この日も、高校から新体操を始めたという部員がトランポリンを使ってタンブリングの感覚をつかむ練習をしていた。また、様々な筋トレを行えるマシン類もマット脇のスペースを利用して設置されている。おかげで、部員達はいつでも補強運動をすることができる。「体作り」には最高の環境、がここにはある。

 そして、埼玉栄高校が恵まれているのは、設備だけではない。部員数も多すぎず少なすぎず、活気があるし、さらに、指導陣の充実ぶりがはんぱないのだ。

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 埼玉栄高校のOBであり、国士舘大学で選手として活躍していた石田渓が、2年前から埼玉栄高校でコーチを務めている。まだ、若く海外でも修行してきたという石田コーチは、とにかく動ける。「もっとこうだよ」と生徒たちに見せる見本がじつにかっこいいのだ。これを毎日目の当たりに見ていれば、動きが変わってこないわけはない。
 部員たちの石田コーチに対する信頼は絶大なものがある。「石田先生に来てもらってから、うちの演技は変わったと思うし、よくなってると思います。」とある部員は言った。「ほかのチームとはちょっとやってることが違うよね? やっていてそれはどう思う?」と私が突っ込んでみたところ、「よそがやってないことをやっているというのは、どうだ、見ろっ!  って気持ちになれるし、自信になります。」と、彼はひるまず答えた。
 そうなのだ。石田コーチの存在が、彼らに自信を与えているのだ。そして、その自信は決して根拠のないものではない。

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 さらに。埼玉栄には、石田コーチ以外にも多くの目がある。まずは顧問の阿部監督。埼玉栄高校の器械体操部から、男子新体操部が発祥したときからずっと部を見つめ続けてきた、阿部監督のおとこ気あふれる指導が、現在の埼玉栄の「ザ・体育会」という印象のキリリとした雰囲気を育ててきたのだろう。その阿部監督が、石田がいるときは石田に指導を任せつつ、きっちり隅々に目を行き届かせている。石田が団体を見ているときは、団体メンバーではない部員達に、また個人の指導が始まれば、団体の部分練習をする団体メンバー達に、声をかけ、ときには自ら動いて補助もする。阿部監督の視野はおそろしく広い。そしてフットワークも軽い。
 器械体操経験者だというトレーナーにも定期的に来てもらっているそうで、この日も部員達は補強運動のアドバイスを受けていた。また、卒業生でインカレにも出場している征矢(東洋大学)もこの日は、自分の練習に来ていて、後輩たちにも盛んにアドバイスをしていた。そして、昨年のインターハイチャンピオン・斎藤良輔もいた。青森大学に進学の決まっている斎藤は自分の練習をしながらも、後輩たちの練習に熱く檄をとばしていた。

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 体育館の壁には、「One for all  All for one」とあった。まさにそうなのだ。現役部員も卒業生も、指導陣も「みんな」が、この部のことを愛しているのだな、と感じた。みんなが、「埼玉栄高校新体操部」のために、そこにいるのだなと。設備のすばらしさもさることながら、石田コーチをはじめとした多くのOBに恵まれていること、支援者に恵まれていることも、埼玉栄高校の強みと言えるだろう。
 この日、来ていた卒業してもうじき2年になるというOBは、後輩たちと一緒に筋トレに励んだり、斎藤と腕相撲をしたりしていたが、最後には阿部監督のもとにきて、マッサージを施していた。スポーツトレーナー養成の専門学校に通っているという彼にとって、それは実習の一環かもしれないが、「先生にはお世話になったので」という言葉とおり、せめてもの感謝の気持ちの現れに違いない。茶髪にピアスの今ドキのおにいちゃんな外見の彼も、阿部監督に対しては笑ってしまうほどのちゃんとした敬語を使い、心をこめてマッサージをしていた。
 そういう絆を、阿部監督はこの男子新体操部で築いてきたのだろう。そして、今、石田コーチもそれを受け継いでいこうとしている。設備と人と、その両方に恵まれた埼玉栄高校は、この先、きっと侮れない存在になってくる。そんな予感がした。

●埼玉栄高校団体チーム
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 ここ数年、斬新な構成で注目を集める埼玉栄の団体は、今年も見どころが多い。とくに演技冒頭は、「埼玉栄テイスト」が炸裂しているのでお見逃しなく! 

●斉藤 嵩(高2)
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 まじめな性格なのだろう。先輩達のアドバイスを聞く姿勢がとても真摯でよいのだが、アドバイスで頭がいっぱいになってしまい、動きがぎこちなくなってしまっていたようにも見えた。それでも、練習のおわりにはその日注意された部分をしっかり自分のものにしていた吸収力がすばらしい。

●石川航大(高1)
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 笑顔が人なつこく、明るく、よくしゃべる印象だが、練習に対しては極めてまじめでストイックだ。一人で黙々とポーズの確認をし、技を何回も繰り返し練習する。斉藤良輔の熱い指導にも食らいついていくガッツもある。愛知県の武豊中学出身で寮生活をしているという。新体操に懸ける熱い思いを選抜の舞台で見せてほしい。


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                  ※埼玉栄高校新体操部(含むOB)




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2011高校選抜直前企画
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高校選抜大会直前企画⑤ 埼玉栄高校(埼玉県)

 素晴らしいレポートありがとうございます。
「埼玉栄」の名前は知っていましたが、校風とか演技を支える
方々の人柄は、全く何も知りませんでした。

 1つ1つのレポートが親近感を呼び、
来る選抜が益々楽しみになってきます。

 埼玉栄の皆さん、そして斉藤さん、石川さん
良い演技の披露期待してます。頑張ってくださいね。


 そして、シーナさん。選抜に向けて、
更に一層の取材・レポート、頑張ってくださいね。
こちらもとっても楽しみにしています。ありがとうございます。

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椎名桂子 競技経験者でも指導者でもない一介のフリーライターだが、1998年から新体操にはまり、本業もおろそかになるほどのめり込み現在に至る。その執念が実り、2004年からスポーツナビで新体操コラム執筆の機会に恵まれる。「R25」「DDD」「Number」等にも、活動の場を広げている。2010年は、ついに女子新体操のみならず、男子新体操にも本格的にはまり、ますます切実に新体操情報の発信の場を求めている。

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