新体操研究所

2015コントロールシリーズ第1戦~シニア~

このエントリーをはてなブックマークに追加

世界選手権日本代表候補の5人のうち、古井里奈(名古屋女子大学高校)と桑村美里(町田RG)が故障による棄権となったため、3名だけのエントリーとややさびしいコントロールシリーズ第1戦となった。

また、昨年11月の全日本選手権以来、久しぶりの試合でもあり、種目によってはミスが出てしまった選手もいた。 しかし、たとえミスは出ても、かくじつに良い方向に進化しつつあることは感じられる演技は見られ、まさに伸びざかりの選手たちだと証明してくれたように思う。

とくに、最終種目となったリボンは、素晴らしい演技の応酬となった。

今回、落下のあったボールこそ13点台にとどまったが、ボール以外の3種目で15点台をマークし、著しい進境を見せた立澤孝菜(イオン)のリボンは、昨シーズンと同じ作品だったと思うが、これは本当に彼女の個性によく合っている。今回のコントロールでの、立澤選手は、難度、手具操作ともに安定感が増しており、演技に余裕が生まれていた。そのため、表現もよりよく伝わってくるものがあり、とくにこのリボンでは、ボーカル曲を使用して、会場の空気を変えてみせた。明らかに観客が惹きこまれていた、圧倒的な美しさと世界観のある演技だった。 途中で、後方転回しながらの後手でスティックをキャッチするところで惜しい落下があったと思うが、それでも15点台にのせてきたところに、この選手の「伸び」が感じられた。 リボンもすばらしかったが、クラブでも今までにない「強さ」を見せた作品で、気力充実! のノーミス演技。 自信がついたのか、野心が芽生えたのか? この選手の内に秘めた芯の強さが表面に現れた演技だった。

少数精鋭による戦いとなった今年の世界選手権代表争いの台風の目になるかもしれない。 今回の立澤選手の演技は、そう予感させるものだった。

今回のコントロールでは、4種目とも、同じクラブの後輩にあたる立澤選手が素晴らしい演技を見せた直後が、現全日本チャンピオン・河崎羽珠愛(イオン)の演技だった。

1種目目のフープは、昨シーズンから引き続きのラフマニノフの「鐘」で、貫録すら感じさせるノーミス演技。全日本で優勝したときは、まだ「本当に私でいいの?」というような初々しさのあった河崎選手だが、すでにチャンピオンとしての自覚がしっかり芽生えているのだな、と感じられる演技だった。

しかし、続くボールとクラブでは演技序盤でイージーミスとも言える落下があり、やや得点が伸び悩む。それでも、ミス以外の部分では、昨年以上に大きさのある迫力ある演技を見せた。

そして、最終種目のリボンは、昨シーズンの「道」からがらりと雰囲気を変えた新作。作品が完成したのは12月とのことだが、大きなミスもなくまとめ、今までにはない「羽珠愛ワールド」を描いてみせた。独特な曲、振りだが、河崎選手の野性味がよく生かされた作品で、この選手の魅力を引き出していた。 表現力にはあまり自信がないと言っていた河崎選手だが、昨シーズンにそこがぐっと伸びたと感じたが、今年はさらに磨きがかかってきた。 もちろん、まだまだ改善の余地はあるに違いないが、それは「のびしろ」ということもできる。現時点ですでに、「よくここまできたな」と思える選手に彼女はなった。そして、まだ天井は見えない。

2ページ中1ページ目を表示中

記事カテゴリ:
新体操(女子)
タグ:

【お知らせ】
Yahoo! JAPAN IDで記事にコメントできるようになりました

このブログの最近の記事記事一覧

この記事へのコメントコメント一覧

この記事にはまだコメントがありません

こんな記事も読みたい

【遠征レポート】青森大学男子新体操部~ロシア~2015年2月【男子新体操情報ブログ】

『新体操男子規則 2015年版』販売申込み受付【日本体操協会公式ブログ】

【関係者】「第69回全日本体操競技選手権(個人総合)」出場有資格者の出場意思確認書のお願い【日本体操協会公式ブログ】

ブロガープロフィール

profile-iconrg-lovers

椎名桂子 競技経験者でも指導者でもない一介のフリーライターだが、1998年から新体操にはまり、本業もおろそかになるほどのめり込み現在に至る。その執念が実り、2004年からスポーツナビで新体操コラム執筆の機会に恵まれる。「R25」「DDD」「Number」等にも、活動の場を広げている。2010年は、ついに女子新体操のみならず、男子新体操にも本格的にはまり、ますます切実に新体操情報の発信の場を求めている。

※このブログへのご意見・ご感想またはお仕事の依頼(!)、ご相談などございましたら、rgkeikos@yahoo.co.jpまでお願いします。
  • 昨日のページビュー:0
  • 累計のページビュー:7820362

(07月26日現在)

ブログトップへ

このブログの記事ランキング

  1. 2013・女子チャイルド競技新時代到来!
  2. 祝! フジテレビ27時間テレビ 男子新体操SMAP(井原高校OB)100点満点獲得!
  3. 2012ユースチャンピオンシップレポート⑥ 女子上位選手たち
  4. ハッピーカップ入賞者
  5. 2015コントロールシリーズ第1戦~ジュニア~
  6. 「テレビ信州杯長野カップ」の私的レポート①
  7. 2012ユースチャンピオンシップレポート⑦ 女子上位選手たち
  8. 2012ユースチャンピオンシップレポート⑤ 女子上位選手たち
  9. 2012全日本ジュニア2日目レポート
  10. 2012インターハイレポート① 団体/個人優勝

月別アーカイブ

2017
07
2016
08
02
01
2015
02
01
2014
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
2013
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
2012
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
2011
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
2010
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
2009
09
2007
03
2006
10
09
08
カテゴリー

このブログを検索

スポーツナビ+

アクセスランキング2017年07月26日更新

アクセスランキング一覧を見る

お知らせ

rss