新体操研究所

2014全日本インカレレポート②「勇元望愛(武庫川女子大学)」

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女子は15位までが全日本選手権に進出できる全日本インカレで、西日本インカレチャンピオンの勇元望愛は、16位だった。

男子でも女子でも、いつどんな試合でも、この順位がいちばんきつい。

「あと1つだったのに」

そんな思いが残るに違いない。その差が僅かなほど、悔しさは何倍にもなる。 彼女もきっとそんな思いをしたのではないかと思う。

今大会、勇元は、とても好調だった。 試技順が、ボールでは1番とやや早すぎた感はあるが、まだ会場の雰囲気も硬い中でも、きびきびとした動きとやわらかい動きの共存するしまりのある演技を見せた。わずかにパンシェターンでぐらついたようにも見えたが、そこもぐっと踏ん張る調整力もすばらしかった。ボールは12.000で13位。

フープでは、ますます動きにキレが増し、すばらしいかかとの高さで重力を感じさせない爽快な演技だった。 ミスらしいミスもない、気持ちのいい演技で、全日本選手権への出場を手繰り寄せたように思えた。 しかし、フープの得点は11.400で17位。

「全日本出場は明日の2種目次第」そんな位置で1日目を終えた。

2日目の1種目目、エキゾチックな曲にのせて妖艶に舞ったリボンは表情豊かで、実施の精度も高かったように見えた。小柄な選手だが、リボンのかきも強く、曲調に合わせたリボンの動きも巧みで、会心の演技だったのではないかと思う。11.900で13位。

「全日本に!」という強い思い。 西日本チャンピオンとしてのプライド。

そんなものも感じさせる演技だった。

最終種目のクラブは、斉藤剛大がロープで使っているあのちょっととぼけた楽しい曲だ。 西日本インカレで見たとき、くるくると小気味よく動く勇元選手によく似合っているな、と感じた曲と構成で、この日も、彼女の魅力が存分に引き出された演技だった。が、ポロリと惜しい落下が1か所だけあった。 今大会を通じて、彼女が犯した唯一の落下だった。クラブは、11.600で14位。

しかし、それが最後の最後で出てしまったところが、本当に惜しかったし、本人もどんなにか悔しかっただろうと思う。 終わってみれば、総合得点0.900点差での16位。 まさに、「あと一歩」全日本に届かなかった。

昨年の西日本インカレあたりから、この選手の演技の巧緻性を、とても気持ちよく感じていた。 今大会の出来も決して悪くなかった。 それだけに今年の全日本選手権で彼女のイキのいい演技が見られないのはさびしい、と感じてしまう。 救いがあるとすれば、彼女がまだ大学3年生だということだ。 大学生活のラストイヤー、今回の悔しさを糧にして、ぜひブレイクしてほしいと思う。

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2014全日本インカレ
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椎名桂子 競技経験者でも指導者でもない一介のフリーライターだが、1998年から新体操にはまり、本業もおろそかになるほどのめり込み現在に至る。その執念が実り、2004年からスポーツナビで新体操コラム執筆の機会に恵まれる。「R25」「DDD」「Number」等にも、活動の場を広げている。2010年は、ついに女子新体操のみならず、男子新体操にも本格的にはまり、ますます切実に新体操情報の発信の場を求めている。

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