新体操研究所

<体操競技特別編>世界体操な6日間

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<体操競技特別編>世界体操な6日間

終わりました! 世界体操。
団体予選だけはパスして(新体操社会人大会のため)、11日から16日の6日間、「女子団体決勝」「男子団体決勝」「女子個人総合」「男子個人総合」「男女種目別決勝」としっかり見させていただきました。

世界選手権に取材で入るのは、2009年の新体操世界選手権以来。
もちろん、体操競技では初めての経験で、かなりドキドキでした。

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新体操の試合会場としてもおなじみの東京体育館ですが、さすが世界大会! かなり気合いの入った「世界選手権仕様」になってました。

↓こんなキャラクターまで登場! 「ジムくん」です。体操のジムくんでしょうが、なんだか普通に外国人の名前みたいです。

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このジムくん、15日にチアがエキシビションに出たときには、なんとこの大きな頭でバック転とかしていましたよ。中にはいったい誰が入っていたんだろう? 最終日の競技開始30分前の外の様子です。 さすがにすごい人出! rg-lovers-275972.jpg


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↓こちらがメインプレスセンター。海外からもたくさんの報道陣が集まってきていました。試合が終わったあとも、みなさん(私もですが)ここで遅くまで原稿書いて送信したり、翌日の紙面の打ち合わせをしたりしていました。
海外の方も多くて、なんだか日本じゃないみたい、な空間でした。

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プレスセンターでは、時々食事も提供されていました。(コーヒーとミネラルウォーターは常時ありました)バイキング形式だったので、みなさん、食事にありつこうと並んでいます。 rg-lovers-275976.jpg


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↑私も少しいただいてみましたが、こうして皿にのせてしまうと、おいしそうに見えなくて残念!

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記者席最後列(一番上)からの景色です。平均台とつり輪、あん馬はよく見えるのですが、鉄棒は、後に観客席があってちょっと見にくかったです。 しかし、こんな席で毎日観戦できて幸せでした。
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昔から、五輪のテレビ放送を見て、万国旗を見ると泣ける子どもでした。幻想かもしれないけれど、「スポーツが世界を1つにする」という感じがして、こうしてはためく万国旗、大好きなんです。 世界体操では、すごいもん見たな! という気がしました。 ここまで日本人の選手が優位に戦っているスポーツって、珍しいと思うし、内村航平選手に対するまわりのアスリートたちのリスペクトぶりを目の当たりにすると、やはりつい「誇らしく」感じてしまいました。 個人総合で、内村選手が最後に鉄棒の着地を決めたとき、そして、最終日の大トリ演技で、やはり鉄棒の着地をピタッと決めたとき、会場総立ちでしたが、一番最初に立ちあがって拍手をしていたのは、選手席だったように思います(種目別は気をつけて見ていたのですが、たしかにそうでした)。 内村選手は日本の選手ですから、会場を埋めた日本の観客が沸くのは当然ですが、それ以上に、国内外のトップ選手たちが、内村選手の演技を目の前で見て、興奮し、その興奮を抑えきれず、立ちあがっては拍手喝采している。その姿は、感涙ものでした。 こんな風に、世界から認められている日本人、それも22歳の若者がいるんだな、と思うと、やっぱり誇らしく思わずにはいられませんでした。 体操にはあまり興味がない、五輪でくらいしか見ないという方の中には、北京五輪で個人総合銀メダルをとったときの、あの「今ドキの若者」そのものな感じの内村選手の印象しかない方もいると思いますが、この3年という月日、世界チャンピオンとして過ごした月日は、確実に彼を大人にしていました。 インタビューでは、相変わらずひょうひょうした受け答えもしていましたが、決して人を責めたり、言い訳したりしない、とても感じのいい青年でした。「優等生的な発言」をするのは、きっとあまり好きじゃない性格なんでしょうが、それでも、十分に「すごい!」と思わせるものがある選手でした。 とくに、感心したのは、種目別決勝のとき、つり輪や鉄棒などは、周囲のスペシャリスト(その種目に特化している選手)と自分には、差があるということを受け止め、それなりの戦い方を考えることができる冷静さでした。自信のあったゆかでは、金メダルがとれても「内容に満足していない(着地をすべてピタリと止めていない)」と言う貪欲さ、それでいて、Dスコアでは勝ち目のなかった鉄棒でとった銅メダルは、「とれると思っていなかったのでうれしい」と素直に喜ぶ。ただの負けず嫌いではなく、ちゃんと自分の目標や課題を適正に設定できる人なんだな、と感じました。 個人総合の内村選手のあん馬が終わったあたりから、じつは会場の盛り上がりは今いちでした。なんていうのか、内村選手が強すぎて。日本の観客はみんな内村選手の金メダルが見たいには違いないのだけど、必死に応援するには、なにかあまりにも安心して見ていられて。世界選手権の金メダルがかかっているのに、あんなに試合を落ち着いて見ていられるなんて信じられませんでした。 それくらい内村選手の強さは、ずば抜けていた。 それに尽きます。 個人総合は、山室選手が跳馬で2位に順位を上げたあたりから俄然盛り上がってきました。あとすこしでワンツーフィニッシュ! 惜しかったけれど、その盛り上がりを作った山室選手も素晴らしかった。 団体総合のあと、山室選手の談話が一番、敗因を真摯にとらえている印象でした。自分達に足りなかった部分を、よくわかっていると思いました。それだけにやってくれるのでは? と思っていたところ、本当にすばらしい演技を見せてくれました。 山室選手は、とにかく上腕が強くて、つり輪が得意なのですが、前に国内大会で見たときには、「美しさ」という面では今ひとつ、と思っていたのです。ところが、今回の世界体操で見た山室選手の演技は、どれも美しかった! ゆかでの十字倒立なども、形を作るときのスムーズさや、腕のしなり具合、体のラインなどなど、すべてが美しい! さらにつり輪のスペシャリストだけあって、つり輪のときは脚のライン、足先の伸びも、ほかの種目の20%増しくらい美しいのです。あの脚を見ると、つり輪にかける彼のプライドが伝わってきて、感動しました。 個人総合で銅メダルをとって、インタビューでは、「もう一つ上がよかった」と言いながらも、何回もメダルに目をやり、さわり、本当にうれしそうな顔をしていた山室選手は、なんとも愛嬌のあるかわいらしいナイスガイでした。 今大会では、心も体も傷ついているだろう、田中佑典選手は、最終日のインタビューで悲痛な面持ちでした。おそらくかなり泣いたのでしょうか、鼻の頭を赤くしていて、目も潤んでいるように見えました。 団体総合のあとは、思ったよりも明るくて、「大丈夫そう」に見えていたのですが、あのときはまだ種目別が残っていたから、必死に気持ちを持ちこたえようとしていたんだな、と最終日の様子を見てわかりました。 今は、とてもつらいだろうと思います。だけど、その悔しさとしっかり向き合えば、きっと道は開けるに違いありません。彼はインタビューで、「今回は、みんなを失望させたと思う」と言いました。それはちょっと聞き取れないくらいの小さな声でした。自分が周囲を失望させた、と感じることは、どんなにつらいだろうと思います。だけど、彼は、今、「楽しかったからいい」「結果は気にしていない」なんてところに逃げないで、(今回は)不甲斐なかった自分を正面から受け止めていました。 絶対に、明るい明日は来ると思います。 田中佑典は、これからの活躍を、ますます期待したい選手になりました。 うーん、世界体操、書き始めるとキリがないですね。 とりあえずこのくらいにしておきましょう。 明日からは、また新体操で。 なんせ、今週末は全日本ジュニアですからっ!




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椎名桂子 競技経験者でも指導者でもない一介のフリーライターだが、1998年から新体操にはまり、本業もおろそかになるほどのめり込み現在に至る。その執念が実り、2004年からスポーツナビで新体操コラム執筆の機会に恵まれる。「R25」「DDD」「Number」等にも、活動の場を広げている。2010年は、ついに女子新体操のみならず、男子新体操にも本格的にはまり、ますます切実に新体操情報の発信の場を求めている。

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