2007年01月01日

青森山田高校 雑記1

私が取材に訪れた初日の夜、青森県内は雪に見舞われた。


関東から来たわたしにとっての初雪となったそれは、車の視界をさえぎるほどに激しいものだった。



そんな中、部活を終えた選手達は、寮まで自転車で帰っていく。

雪が深くなれば徒歩で通い、積もれば部活前に雪かきをしなければならない。


長くこの地に住まう人でさえ、毎日の雪かきは疎ましく思うと言う。




直美さんに何気なく、「みんな練習に来るの、嫌になったりしないんですかね?」と訊くと、「練習しかやることないからねぇ」と笑って答えた。





確かに高校や寮の近くには、学生達が遊ぶような場所はほとんど見当たらなかった。



あったとしても学校帰りに寄れるほど近くはないし、そもそも盆と正月くらいしか休みのない選手にとってはほぼ無縁の場所と言ってもいい。










「練習しかやることがない」


その練習に臨むにしても、ピーク時には車がすっぽり埋まってしまうほどの大雪が降るこの地域。通うことだけでも一苦労、雪をほとんど知らない選手にとっては尚のことである。さらに練習の前には、体育館前の雪かきが待っている。

関東や西のそれよりはるかに長い、こちらの冬。これが毎日続くのだ。


ここで新体操をするというのは、そういうこと。









そうした環境であることを知りながら、それでも青森山田に入りたくて、青森山田の新体操がしたくて、彼らはこの生活を選んだ。


最初は「大した覚悟だ」と、その気持ちに圧倒された思いだったが、いまにして思えば、それは違っていたのかもしれない。








練習中に度々こぼれる選手たちの笑顔。地味ながら、決して重くならないフロアの空気。


いま思えば、そこにあったのは覚悟なんてものじゃなく、ただ一途に、新体操が好きな気持ちだったのだと思う。

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posted by reportage |21:36 | コメント(0) | トラックバック(0)
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