2009年10月12日

福岡大学-個性の交錯、連鎖(前)-

 8月の全日本インカレのサブ会場で、ひと際声を張り上げる人物がいた。福岡大学の江口和文監督。監督と言うにはまだ若い彼は、そのはずで、今年の春に大学院を卒業したばかりだ。練習でも選手と見紛う程の動きを見せるし、選手以上に声を出し、練習を盛り上げる。それに呼応するように声を上げ、気を引き締めるのは、団体のうち5人が1年生というチーム。
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 一時期活動を休止していた福岡大学は2007年から団体を組み始めた。とは言っても、人数は団体が組めるぎりぎりの人数の4人であったから、6人での団体が組めるのは、再開後初のことだった。メンバー構成は1年が5人に3年が1人の、ぴったり6人。経歴、や出身、志望動機も異なる、実に多様な選手で構成されている。その、様々な選手で成り立つチームは、これまで見たどのチームとも違う雰囲気をもっていた。
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 志望動機は、驚くほどバラバラである。1年の栄永成晃は、熊本県は水俣高校の出身。水俣といえば、男子新体操では歴史のある高校のひとつだ。しかし九州は小林工業、神崎清明、鹿児島実業ら強豪校の集う激戦区。九州大会ですでに全国レベルの争いとなるこの地域で、栄永は全国優勝の経験がなかった。栄永の場合はその悔しさが、福岡大へ進む原動力となった。
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 兵庫県は西宮今津高校出身の丸山力は、高校で新体操を始めた。もとより、大学では新体操を続けるつもりはなかった。中学時代から目指していた教員になるために、福岡大に進学を決めたという。
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 個人選手として高校時代に全日本選手権の出場経験もある廣庭捷平には、他大学から特待の話もきていた。特待制度をおくような大学であれば、全国から集まる選手たちと切磋琢磨することが出来ただろう。それでも廣庭が福岡大を選んだのは、「人間的成長」に魅力を感じたからだ。
 多くの選手と刺激しあう練習にも惹かれたが、一人で練習を組み立て、常に自分と向き合わなければならないストイックな環境に身を置くことの方が、得るものが大きいと感じた。

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 中村優太の「ちゃんとした環境でやりたかった」という入部理由は、実に重みがあった。幼稚園の頃に体操に憧れて、小学校時代は家で一人、座布団をしいてバック転を練習。独学で宙返りまでできるようになった。中学校では新体操部に入部するも、環境に恵まれなかった。フロアはなく、マット運動用のそれしかない。仕方なく、自分で板とスポンジを買って簡易フロアを作って練習に励んだ。


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 望むものも、目指すものも違う。ただ大学入学後、彼らがの考えで概ね一致していたのは、福岡大の広い体育館、高い天井、常設されている練習フロアを「整った環境」だと考えている点だ。


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 一方で、神埼清明高校出身の木原正憲にとって、その印象は全く異なっていた。

 全国優勝の常連校である神崎清明には、県立ながら専用の体育館がある。フロアは1面と半分程もしける広さ。「日本一のチームを支えたい」とマネージャーも入ってくるほどだし、トレーナーが怪我を診てくれることもあった。自分で飲み物を作ったり、タンブリング板の上でしかタンブリング練習ができない今の環境からすると、自分が恵まれた環境にいたことを改めて実感した。

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 しかし、恵まれた環境から一線を画した彼こそ、チームに誰よりも強い思いを抱いていた。木原も廣庭と同様に、他大学からの誘いを断って福岡大への入学を決めていた。そこにもまた、彼なりの理由がある。


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posted by reportage |21:54 | 福岡大学 | コメント(1) | トラックバック(0)
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江口和文がんば★

posted by 名無し | 2009-12-19 17:56

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