2007年12月15日
テーマトーク
「過去罰するより未来へ」 アメリカ・大リーグに所属する選手の過去の薬物使用を調査した、「ミッチェル・リポート」なるものが、公開された。公開された実名リストには、あのロジャー・クレメンスやアンディ・ぺティットなど、輝かしい実績を残した名選手や現役選手の名がずらりと並んでいる。驚くことに、その中には、日本球界で活躍する、元西武・カブレラや阪神ウイリアムスの名もあった。真偽は定かではない。もちろん、これが真実だとすれば、プロとして、アスリートとして薬物使用は、あるまじき行為である。 しかし、今、過去の事実を掘り起こし、球界に傷を付けることよりも、まずはしっかりとした薬物違反の規定を作ることが先決ではないか。メジャーでは禁止薬物使用を定めたのが2002年で、検査開始も2003年と、薬物対策の導入が遅かった。そのため、全てがそうではないと思うが、禁止薬物と分からず、トレーナーなどの助言を受けて、薬物を使用してしまった選手も、少なくないのではないか。まずは、禁止指定薬物の周知をアメリカで徹底する、抜き打ち検査の回数を増やすなど、未来のスポーツ界を守ることが、蔓延するドーピングの歯止めにはならないか。 「夢を語って何が悪い」 多くの人に夢を与える、プロ野球選手が夢を語って何が悪い。 阪神タイガースの藤川球児投手が、来オフにもメジャーに挑戦する意思があることを、契約更改の場で球団に伝えた。藤川は、「気持が抑えきれなくなった。思いを隠して来年、プレーできない」と突然の宣言に至った真意を語った。これには賛否両論あろう。実際にタイガースで頭角を表したのは、ここ3、4年で、ファンや球団にとっても、最低FA取得となる2012年まではタイガースの選手として、プレーしてもらいたいところ。しかし、藤川自身が、メジャーリーグ挑戦を堂々と表明できる程の実力をつけてきたことも確かである。それが彼の「夢」なら、僕は支持したい。アスリートとは、自らの成長と共に日々変化していく向上心がなければ、成熟はしない。国際舞台を経験し、藤川の目指すべきものも、いつしか、海の向こうのマウンドに変わっていたのだ。避けるべきは、より高みを目指す藤川がモチベーションを失うことだ。 しかし、それも来年は心配いらない。「阪神で来年は絶対優勝したい」。藤川の心はすでに来期に向いている。夢への思いも一時凍結を宣言した。プロ野球の頂点に立って初めて夢への挑戦権を得る。そう信じて、藤川は来年も甲子園のマウンドに立つ。 「五味よ、やれんのか?」 夢の大連立で、今年の大晦日のビックイベントを彩る、陣容が固まりつつある。しかし、あの男の名前がまだない。そう、その男の名は五味隆典。PRIDEライト級で圧倒的な強さを誇った、日本軽量級のエース格。かつて五味は、大晦日のリングで、こう高らかに宣言した、「大晦日はKOでなきゃ」。こんな言葉をリングで声高に叫べる日本人がいるだろうか。常にKO、一本を狙うファイトスタイルはファンから絶大な支持を受ける。しかし、現時点で、彼の大晦日参戦を有力視する話は聞こえてこない。本人は、リングに上がりたくて仕方がないはずだ。なのになぜか。一部報道では、来年3月に旗揚げする、新団体のエースとして、参戦する話も浮上している。 それでも、K-1、PRIDEの世紀の合体が実現し、川尻、石田、青木とかつてのライバルが大晦日参戦を果たす中で、リングに彼がいないのは、寂しすぎる。類まれな打撃センスで、強豪外国人を次々にマットに沈めてきたあの強さ。最後まで、信じている。今年の大晦日、もう一度、五味が、リングであの言葉を叫んでくれることを。
posted by reikun |01:55 |
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