2007年05月14日

氷上のチェス ~メンタリティ重視なチームスポーツ~

 それは真のチームスポーツである。


 スポーツというのは何なのでしょうか?野球・サッカー・陸上・水泳、その他挙げるときりがないです。己の限界まで鍛え上げる。素晴らしい記録を出すために日々精進する。とかくトップクラスのアスリートになるための必須条件としてまずフィジカルありきになります。超一流になればなるほどメンタルも重要視されますが、それでもフィジカルがあるに越したことはありませんフィジカルに恵まれず上まで登りつめる人は少数であり、その時点で賞賛できることだと思います。

 ボーリング・ビリヤード・ダーツ...これらは「遊び」として我々の生活に根付いています(少なくとも名前すら知らないとおっしゃられる方はごくごく一部でしょう)。ゲートボール、あと北海道で大変盛んなパークゴルフのように老人にでも手軽に楽しめるスポーツもあります。この段落で挙げたスポーツの共通点はメンタルありきのフィジカル、それも、パワーのポテンシャルよりコーディネーション(coordination)、即ち身体を自在に動かす能力、バランス方面が重要かと思います。考えて、思い通りに身体を操るのが前提にあり、パワーがあることは二の次です。いくらボーリングの球を速く投げれてもコントロールがなければ無意味ですよね。

 さて、上に上げた「メンタリティ」重視のスポーツはほとんどが単独でプレーするスポーツです。ものによっては交互にプレーすることも可能ですが、あくまでもひとつの動作における一連のアクションは単独になります。

 そこでメンタリティ重視なチームスポーツ「カーリング」の特殊性と今後の可能性が溢れてくると思います。
 まずは、次の文をどうぞ。


(以下、World Curling Federation「Official Hand Book」より、和訳)

THE SPIRIT OF CURLING

カーリングは技量と伝統のスポーツです。的確に達成されショットは、見た目にも楽しいものですが、それだけにとどまらず、ゲームの真髄に活かされている由緒ある伝統を観ることは、素晴らしいことです。カーラーは勝つためにプレーしますが、決して相手をいやしめるようなことはしません。真のカーラーは、フェアーでない勝ちよりも、むしろ負けることを選びます。
 良いカーラーは、相手の気を散らしたり、相手のベストを尽くしたプレーを妨げるようなことは決してしません。
 カーラーは、意図的に競技の規則や慣習を破ることは決してしません。しかし、不注意にも破ってしまい、それに気づいた場合は、まっさきに違反を申し出ます。
 カーリングゲームの主な目的は、競技者の相対的な技量を決定することですが、一方、ゲームの精神は、立派なスポーツマンシップ、親切な思いやり、高潔な態度を強く求めています。
 この精神は、競技規則の解釈や適用に活かされるべきであると同時に、アイス上、アイス外を問わず、すべての参加関係者の行為に活かされるべきです。


 この文にすべてが凝縮されています。それだけ、「まずは相手ありき」であり、対戦するチームのプレイヤーたち(プレイできるのは1チーム4人)の誰か1人が1回だけでもアンフェアな行為を(意図的に)してしまうとそのゲームは色あせてしまう、少なくとも自分はそう思います。

 自分自身は北海道に来て、網走方面に旅行した際に偶然見た大会、そして別の機会でみたシニアの大会に大変衝撃を受けましたから。チームのゲームメイカー(スキップ)が1投1投明確な意志を発し、残りの3人がそれを汲み取り、カーリングストーンを置いていく・・・。一度リンクに立ったプレイヤーは老いも若きも関係なく現時点の最大限の技量を披露するその姿に、「生涯スポーツ」としての可能性をおおいに感じさせられました。

 次回のこのテーマでは、オリンピックに日本が出場するあたりの時代からわかる範囲で書いていきます。

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posted by rebellion |20:05 | マイナースポーツ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2007年05月13日

大きすぎた器 ~Leeds United~

「YOUNG LEEDS」BEST 11 in 2000-2001 season. (My select)

GK Paul Robinson

DF Gary Kelly(RB), Jonathan Woodgate(CB), Rio Ferdinand(CB,cap), Ian Harte(LB)

MF Olivier Dacourt(CH,anchorman), Lee Bowyer(CH,playmaker), Alan Smith(RMF), Harry Kewell(LMF),

FW Mark Viduka(FT), Robbie Keane(ST)

reserve: Danny Mills (DF), Lucas Radebe (DF),Alan Maybury(DF), Ririk BAKKE (MF), Jason Wilcox (MF)

 
 
 かつてヤング・リーズと呼ばれた若武者たちがENGLANDのみならずヨーロッパにおいても猛威を振るっていた。当時の会長は「攻め」の姿勢で補強を重ねた。もとから光っていた宝石たちは当時の監督David O'Learyによってさらに昇華され、クラブというひとつのモデルにサッカーファンは烈しく蠱惑された。それは今から10年近く前からのお話。

 巷でよくいわれるいわば当たり前のこと、それは「攻め」にはリスクがあるということ。紙一重での勇敢さと無謀さ。リーズの場合の代償、それは急激に膨張したが故のあまりにもチームキャパシティに不釣合いなローンだった。華やかな宝石をたくさん身に着けるが為に未来にそれを託した、いや、まかせてしまった。今日は大丈夫、でも明日は?

 クラブとしての体力以上にのしかかったローン。奈落に落ちる過程で飾っていた宝石たちは一部を除いてほとんどが安く買い叩かれて去っていった。残された選手たちにも満足に契約通りにサラリーを払う余裕は望むべくもなく、ついにはENG最高の舞台から退場を余儀なくされる。

 戦力がもとからなく最大目標が残留であるエレベータークラブならともかく、高いハードルを課すクラブは概して出費もかさむ。The Football League Championship (ENG2部)が主戦場のクラブはトップリーグと比べて収入が段違いに落ちる。収入が減りなおかつローンが膨れたチームはその後、一度はプレーオフでトップリーグにあがるチャンスを得たものの、わずかに及ばず、その翌シーズンの2007/4/28に残り1試合で降格圏内から3ポイント差、得失点差9をつけられるという絶望的状況におかれる。そして1週間後、クラブ首脳陣は約84億の負債により破産を申請。最下位にて降格が決まった(勝ち点10ポイント剥奪)。

 新たな体制を迎えることでクラブの歴史は続く。翌シーズンではなく、今シーズン降格がほぼ避けられなくなった時に敢えて10ポイントのペナルティーを受け入れた Leeds United。しかし一時の栄光の為に費やしたものは計り知れなかった。かつての若武者たちがピッチに別れを告げていく将来、再び新たな光は現れるのだろうか・・・。

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posted by rebellion |22:00 | 欧州サッカー | コメント(7) | トラックバック(1)
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