2010年01月19日

イチロー4割の可能性⑤最終回

ここまで書いた正直な個人的な感覚を書きますと、イチローの打率の上限は3割7分ちょっとくらいかなぁと思っています。
その理由は、打率の元になった全ての要素で同時に幸運を掴むことは、単純にその確率が低いと言うだけでなく、理屈の上でもあり得ないことだからです。
つまり、”あちら立てれば、こちらが立たず”の関係にある要素があるということです。

イチローの場合、内野安打比率の高い打者なので、ゴロの多さがヒット量産に繋がります。
しかしゴロが多くなるということは、相対的にフライボールが少なくなるわけで、これはホームランの減少に確実に繋がり、また2塁打へも多少の影響が出てくることも考えられます。
実際に彼が尤もヒットを量産した04年は、2塁打及び本塁打において、彼の平均的なレートを下回っています。

	平均	2004
2B%	4.20%	3.79%
HR%	1.50%	1.25%

尤も、イチローのホームラン数は元々多いわけではなく、打率に対して与える影響は少ないですが、数字以外の今回検証できなかった要素、例えばメカニックなどにおいても反目しあうものがあるのではと考えます。
またイチローのヒット量産の最も大きな要素であるシングルヒット(内野安打を含む)は、今回検証した中では揺らぎが一番大きな部分でもあります。

K%	0.452
KHR%	0.597 
1B-IF%	0.877 
2B%	0.836 
3B%	0.836 
GB%	0.556 
IFH%	0.771 

各レートの計算法。

K%	K/AB
KHR%	HR/(AB-K)
1B-IF%	(1B-IFH)/(AB-K)
2B%	2B/(AB-K)
3B%	3B/(AB-K)
GB%	GB/(AB-K)
IFH%	IFH/GB

前回も書きましたがIFH(内野安打)についてはGB(ゴロ)の揺らぎも加わりますので上の0.771よりも大きく振れてしまう数字であることは間違いありません。
その揺らぎが大きい分、イチローに4割のチャンスがあるとも言えるのですが、負の方向へ振れてしまうリスクも大きいと言えます。
この部分は技術どうのこうのというより、運の領域で、イチロー自身のコントロールが及ばない部分。
6ヶ月間かなりのラッキーを続けるというのは、かなり無理があるでしょう。

ただ可能性を探るのがこのレポートの趣旨。
ということで次のように数字をいじってみました。

	平均	4割
AB	683	683
K%	9.90%	8.62%
KHR%	1.50%	0.76%
1B-IF%	23.70%	27.72%
2B%	4.20%	5.30%
3B%	1.20%	1.62%
GB%	54.80%	59.16%
IFH%	12.60%	14.64%
K	68 	59 
HR	9 	5 
BIP	606 	619 
1B-IFH	144 	172 
2B	25 	33 
3B	7 	10 
GB	332 	366 
IFH	42 	54 
H	227 	273 
AVG	0.333 	0.400 
BABIP	0.375 	0.441 

キャリア最高だった04年をもっとデフォルメしたイメージで、K%,1B-IF%,3B%,GB%,IFH%をマックスまで引き上げ(標準偏差の2倍をプラス(三振だけマイナス))。
ホームランは逆にミニマムまで下げました。
同時に2塁打も平均レベルかそれより下げなければならないところなんですが・・・それでは4割に届かず、まさに数字合わせなんですが打率が4割になるところまで引き上げ。
4割ともなると、どれか一つの要素がキーということはあり得ないんだなぁということを実感した次第です。

そんな中で無理やりキーをあげるとすると、K%かなぁとも思います。
元々K%は少ないうえ、揺らぎも少ない数字なんで、ここをこれ以上下げるというのは簡単なことではないですが(と言いますか上の数字に合わせるのはどれでも難しいですが)、ここを下げることができれば長打で無理している分がほんのちょっと楽になるのではと思います。

とりあえず今回のイチローシリーズはこれにて終了と致します。
行き当たりばったりで書いてきましたんで、なんだかまとまりがないものになってしまったと感じていますが、自分でも再確認したところがいくつかありましたんで、その意味では有意義でした。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、今回の検証は主にファングラフのデータを活用しました。
その中で今更・・・という勘違いに気づきましたので、その恥を晒すようですがご紹介しておきます。

実はまだファングラフに問い合わせの最中なんですけど、ファングラフのSTATSの中にHR/FBというものがあります。
これはフライボールの中にどれだけのホームランがあったかを%で示しているものなんですが、全てのホームランがそれに含まれていると考えていました。
しかし計算して見るとどうしても数が合いません。

分母に当たるフライボールの数はサイトには表示されておらず、BIP×FB%で計算するしかありません。
そこからホームラン数を導く為には、それにHR/FBを掛け算すれば求められるはずですが、その答と実際のホームラン数が合いません。
これまでは小数点以下の誤差分だろうと、調べもせずに思い込んでいましたが、実際はHR/FBに含まれていないホームランがあるようです。

恐らくライナーで飛び込んだホームランなのかなぁと想像してますが、これについてはファングラフからの解答を待ちたいところです。
わかりましたらまたここで紹介しますね。

posted by rahmian |14:42 | STATS | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL: (表示は許可制となっています)
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/rahmian/tb_ping/1101