2010年01月17日
イチロー4割の可能性③
さて今回からいよいよ本塁打以外の安打の本数に直接触れていく内容となります。 イチローの安打傾向で特徴的なのは内野安打。 たびたびその価値について論争の元になりますけど、当然ですがそれにはここでは触れません。 その代わり以前それについて書いたものがありますんで、興味のあるかたはどうぞ。。。 http://www.plus-blog.sportsnavi.com/rahmian/article/1086
その内野安打ですが、イチローの内野安打と打率の関係について下のグラフをご覧ください。![]()
IFH%とは内野安打数をゴロの総数で割ったもの。 上をご覧の通りIFH%とAVGが高いシーズンがイチローの場合シンクロしています。 実はこれはどの打者もそうだというわけではありません。 実際にIFH%と打率の相関は殆どなく、係数は0.2を切ってしまう程度。 しかし打者を個別に探っていくと、イチローのように打率と変化がシンクロする打者は何人か見つかります。 イチローの首位打者のライバルであるマウアーや、プーホルズなんかもそんなタイプの打者。 またマニーやゲレーロ、500打数を越えて一瞬4割打者となったヘルトンなんかも同様です。 しかし彼らと同じように安定して高い打率をマークしてきた打者、例えばオルドネス、ヘンリー・ラミレス、ジーターやカノーは全く逆の傾向を示しています。 或いはマイケル・ヤングは正にも負にも全く影響が感じられませんでした。 どんなタイプの打者がIFH%と高い相関のある打率を残すのか、いろんなシミュレーションをしてみましたけど、今のところはっきりした傾向を発見できていません。 なのでここまで書いた例もただの偶然なのかもしれません。 傾向が発見できない理由(傾向がないということも考えられますが)の一つとしては、内野安打自体がレアケースであるというのもあるでしょう。 ヒット全体の中で内野安打の占める割合は8%を切る程度で、ホームランの場合の12%弱よりも少ない頻度で発生しています。 ただ、イチローに関して言えば、内野安打の頻度が高く、安打数に占める割合は19%弱とかなり大きめ。 打率、或いは安打数という観点から見ますと、それらに対し大きく影響することは間違いないですし、少なくとも4割達成には必要不可欠なものでしょう。 そのことは下のランキングを見てもわかると思います。 1 2004 Ichiro Suzuki 57 2 2009 Ichiro Suzuki 50 3 2007 Ichiro Suzuki 44 4 2006 Ichiro Suzuki 41 5 2002 Ichiro Suzuki 41 6 2008 Ichiro Suzuki 40 7 2008 Hunter Pence 40 8 2006 Luis Castillo 40 9 2004 Juan Pierre 38 10 2004 Luis Castillo 38 残念ながら内野安打に関しては02年からのみの集計となってしまいますが、その間においては1位から6位までがイチロー。 03年と05年はベスト10から外れてますが、それでも16位と22位です。 その03年と05年は、イチローのこの期間内での打率ワースト3の内の2年。 内野安打数ベスト3の04、09、07年は、打率でもやはり自身のベスト3でした。 ひとつ興味深かったのは、内野安打数が少なかった2年は、一方でイチロー自身の仮ホームラン率が高かった2シーズンでした。 これをもって、ホームラン率が高いとIFH%と打率が低くなると考えるのは早計ではあるのですが、シーズン毎に打撃へのアプローチが違っているのかなぁと考えさせられます。 毎度のことですが、余談ばかりでえらくスペースを使ってしまいましたんで、数字の整理といきましょう。 今日は内野安打がどの程度期待できるかを求めますが、まずはゴロの総数を想定・・・01年のGB%のデータがない為、02年からのデータを元に計算します。 GB%(打数勘定に入るゴロの総数÷BIP、※BIP=打数-本塁打-三振)はやはり揺らぎ指数0.556と比較的安定した結果を残す数字。 ※FB%(飛球率)は0.579、LD%(ライナー率)は0.931。 一方でIFH%は指数が1を越えてしまい非常に揺らぎが大きな数字です。0.771で比較的ゆらぎが大きい数字。 この揺らぎが良いほうへ大きく触れることが4割達成の為に重要なキーになるということは、言うまでもありません。 イチローのGB%は大体52.6~57%の間、IFH%は10.8~14.4%の間と考えられ、前エントリーでの残り打数に則ってゴロ数を想定しますと・・・ ・残り599打数の場合の内野安打数:34~49本。 ・残り611打数の場合の内野安打数:35~50本。 となります。 ただ先ほども書いたとおりIFH%は揺らぎの大きな数字。 イチローの場合、内野安打の本数が多い分、その揺らぎは比較的安定している可能性もありますが、打撃に対するアプローチをさほど大きく変えなくても、規格外の数字が出る可能性も同時にあります。 そのことを注釈しておいて、とりあえず今日のレポートは終了とします。
posted by rahmian |10:26 |
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