2009年11月30日

ピケ! バルサ対レアル 予想よりも白熱

 どちらもかなり守備を意識していたようで、特に前半は、双方ともにシュート・チャンスは少なかったものの、試合はかみ合っていて充実感あり。
(ちょっと得点シーン動画を探しましたが、ピケが奪ったところから始まっているのを見つけられませんでした)

 ・YouTube - Zlatan Ibrahimovic, Barcelona - Real Madrid

 バルセロナは、前線限定的な流動ムード攻撃のシンボルというイメージの、メッシ中央配置フォーメーションでした。これは、中盤真ん中の支配と、ポジションを入れ替えながら狭い幅で崩そうとの狙い、そして、レアル側の密集傾向攻撃を防ぐ目的もあっただろうと想像します。ある程度それは達成できたとは思います。しかし、レアルのディフェンス・ラインを上げやすくすることにも結びつきました。良し悪し、混在ですね。
 アンリを左に、下がるセンターフォワード的なメッシとの2トップ風で、イニエスタは、下の図では何となく右側に置いてしまいましたが、実際のプレーは中央から左に流れる場合が多かったと思います。いろいろと移動していくトップ下のようなプレー。前3人にシャビ、さらにケイタがとび出し機会を探り、後方5人は慎重に居残るパターンでした。ダニエウ・アウベスがオーバーラップをひかえ気味にしていたこととあいまって、バルセロナの攻撃は中と左にずいぶん偏っていた感じです。

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 レアルの方はいつものことで、カカが中から左に移動してのプレーが多く、本来は4-4-2の右外なんだろうとは思いますが、その位置に入るのは守る場合にときおりといった雰囲気でした。
 そして、復帰したばかりのクリスチアーノ・ロナウドが、やはり左と中でカカにからむシーンが多く、この試合は互いに攻撃が左側に傾きます。もしかするとレアルの右サイド、ディアラとセルヒオ・ラモスは、当初から守り重視といわれていたのかも。

 双方が脇を締め、中盤で「打ち合い」をするような展開。どちらかといえば、単調な散開パスまわしゲームよりは、今回みたいなスモール・サッカー的ムードでの攻め合いの方がおもしろく感じてしまいます。


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2009年11月29日

長谷部いきいき 代表と同じ役割 4-2-3-1ボルフスブルク

 ブレーメン対ボルフスブルク。出場停止のキャプテン、ジョズエに代わり、中寄りに配された長谷部選手。諸々たいへんそうでしたが、躍動していました。
 下の動画は、長谷部選手が失点を防ぐシーンなども収録され、7分以上ありますが、試合の様子は5分ほどで終わり、映りもあまりよくありません。

 ・Werder Bremen - Wolfsburg - Sapo Vídeos

 ホームのブレーメンは、第一節の惜敗後は無敗で2位、欧州リーグでも3勝1分けと勝ち抜き決定済み。かたや昨季王者のヴォルフスブルクは8位と沈み、苦しくなってきたチャンピオンズ・リーグとあわせてふり返れば、ここ最近2連敗です。

 昨シーズンもヴォルフスブルクの守りは今一つでした。特に前期は失点が多く、半分消化の時点では9位。それが、冬休み後に失点を抑制でき、得点の方はちょっと上乗せすることにも成功し、見事に初優勝を遂げました。
 そのあたり、下記などで皮相に言及したものの、率直にいって、どうして失点率が減少したか、本当のところはよくわかりません。

 ・長谷部 大久保 優勝へ? ヴォルフスブルクの即席狼城

 今季のヴォルフスブルクは、攻めはまずまずながら、守備が昨季以上にゆるい様相を呈しており、ずいぶんと不安定。そしてこのたびのアウェー・ゲームの相手は、前節6ゴールを挙げ、累計でも得点数トップに立つブレーメン。
 ヴォルフスブルクのフェー監督は、いわゆる4-2-3-1を採用しました。ディフェンスてこ入れ策という面が大きいのだろうな、と…

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2009年11月29日

リベロ、スイーパー、フリーバック 英国、オランダの常識

 日本代表チームでは、かつて井原選手が「リベロ」と称されたりもしてたかなと思いますけど、もっと最近の宮本選手とかは、あまりそのような呼ばれ方をしなかった気もします。今は、スイーパーやリベロといった名称自体が、あまりはやっていない感じです。
 こうした状況がもう少し進展すれば、以下のような認識が理解しやすくなるかもしれないですね。

「In one match, I was asked to act as “Sweeper”. Not knowing what this was, I played my accustomed game – such as it was! No one seemed to notice.」

 誰も「スイーパー」なんて知らないようだ、そんな状況が、わりと普通だったみたいです。イングランドの方の回想らしい。

 これは、1925年のオフサイド規定変更が悪影響をもたらしたことなどを手短に書いてあるwebページの、末尾にあるResponse欄に記されている文です。昨年、ブランクさんにご教示いただいたページで、貴重な1926年のタイムズ記事の引用が載っています。
 そのページについては後であらためて触れますので、次は、これとは逆の例を。

 このようなイングランドとは反対に、スイーパーが不可欠と考えられていた時代、地域もありました。下記の前回記事では、1970年ころの日本がそんな状況となり、それを岡野さんが批判していた記憶などを書きました。

 ・中澤、闘莉王でだめなら?

 そのころのヨーロッパ、まあヨーロッパにブリテン島は入らず、たぶんフランスの大部分も除外した方がよさそうな気もしますが、そのへんを別とすれば、ヨーロッパではスイーパーを配備することが常識的になっていたと思います。
 オランダも、そうらしいですね。リヌス・ミケルス監督は、こう書き残しました。

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「Soccer Coaching: The European Way」 125ページ


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2009年11月28日

中澤、闘莉王でだめなら?

 かつて日本代表チームを指揮したジーコ監督は、ディフェンスの備えについて、相手よりも1名多く残しておくといった意味の発言をしたことがありました。
 ブラジルというと、あまりスイーパーのイメージが湧いてこない国です。どちらかといえば、カバー役は互換的、入れ替わりタイプであることが多そうな気がします。しかしブラジル代表でも、1990年のイタリア・ワールドカップなどには明瞭なスイーパーがいました。このころはアルゼンチン代表も、シモンをスイーパーにしたりしていましたね。

 1986年のアルゼンチンや1990年のブラジルは、マン・ツー・マン的な最終ラインにスイーパー役の選手を加えていた感じです。しかし、さらにさかのぼって1974年西ドイツ・ワールドカップだと、ゾーン的な守備を演じたアルゼンチンにスイーパー的な選手がいました。そのときのアルゼンチンでは、アトレチコのエレディアが前に出て守り、また、攻撃時には最前線までも攻め上がるプレーを見せます。一方で、もう1名のセンターバックだったペルフーモは、攻守両局面で後方に残るかたちになっていました。
 やり方はさまざまあるみたいです。

 今の、岡田監督指揮下の日本代表でも、強力な2トップの国とぶつかる際は、中澤・闘莉王両選手のほか、さらにカバーリング担当を加えるのも一つの手かもしれませんね。サンフレッチェ広島のストヤノフ選手みたいな人がいれば…、適任者の人選などが難しいでしょうか。

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2009年11月27日

バルセロナのピケ、ACミランのバレージ

 前節21日のビルバオとバルセロナの試合を、あらためて下記のダイジェスト動画などで見ました。メッシの惜しいシーンが多いですね。バルセロナの先制ゴールは動画の2分40秒すぎくらいからで、続けて3分20秒すぎあたりが、ビルバオの同点ゴールとなっています。

・YouTube - Athletic Bilbao Vs F.C Barcelona 1-1 All Goals & Full Highlights (21.11.2009)

 バルセロナの先制シーン、守るアモレビエタはスイーパー的に浮き、カバーリングをするつもりでポジショニングをしていたようです。しかし最終ラインを横並びにそろえることにも気をとられているらしく、走り込むバルサの2名に対しては、ちょっとカバーしきれない位置取りに見えますね。
 一方、ビルバオの得点のときは、滞空時間の長い浮き球に対し、ピケが深く下がってスイーパー役を演じています。これは的確なポジションのようだと思いました。よほど先を予見可能な人でない限り、ダニエウ・アウベスの遅れ方や、そちらに見事なボールが流れていくことには、ちょっと確信を持てないでしょう。
 やはり下記で書いたように、不運な面も相当にあった感じです。

 ・ビルバオ対バルセロナ メッシ, シャビを引っ込め陥落

 これと同系統のシチュエーションが、最近ふり返ってみたACミランの試合でも見られました。伝説的なゼーマンランディア、ミラクル・フォッジャを迎えた試合です。以下に、そのときのフォーメーション概念や、プレーぶりの一端を絵で例示してあります。

 ・ミラクル・フォッジャ 名演技のフリットにしてやられ

 ・ACミラン vs 西部謙司氏 おそれおおくも陛下から

 ・日本 闘莉王、ACミラン バレージ

 ファン・バステンのハットトリックで、ホームのミランが3-1と勝利。ハットトリックのうち2得点はPKでした。最初のは、上に絵を載せたフリットのシミュレーションによるもの。その後、ミラン、フォッジャ、双方がきれいに1点ずつを奪い合って、最後にまたミランがPKを得ます。そのファウルにいたる場面ですが…

 ミランによる左からのフォッジャ陣侵攻がいったんクリアされ、それをコスタクルタがはね返すところからです。

 ボレーでコスタクルタが前に送る。バレージは深みをつくってカバーリング・ポジションとっています。

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2009年11月26日

プレッシング・リスク 捨てられたリヌス・ミケルスと日本

「〜、敵にフリーの選手がいないようなプレッシング・ポジションをとる。こうすると、敵がどこにパスを出しても、こちらにはインターセプトするチャンスがあるわけで、ボールさえ奪えれば、そのまま攻撃チャンスとなる。ただリベロ5も相手の中盤8のマークに上がっている。いわゆるスイーパー役はだれもいなくなるわけで、これは危険をあえて冒すことになるわけだ」
 サッカーマガジン259号112ページ

 サッカーマガジンに連載されたリヌス・ミケルス監督の論説は、「リヌス・ミケルス論考 プレッシング図解」で模写した図の説明をこのように続け、リスクをカバーするのは選手のインテリジェンス、プレーの切り替えのうまさだといった記述を加えて一段落となります。ボールを保持する選手以外の相手すべてを、ゴールキーパーまでもマークしてしまうとした図は、理解しかねるままですね。
 が、原書ではさらにもう少し、相手全員をマークする「プレッシング」のことに説明が加えられていました。「そのまま攻撃チャンスとなる」の後を承け、スイーパー不在となるリスクに関して触れる前に。

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「Soccer Coaching: The European Way」 124ページ

 これはわかりやすいですね。ゴールキーパーをマークせよといってません。上記で「centre half」としている相手は、英語だからストッパー・センターハーフのこと、つまりセンターバックを指しています。相手には2名センターバックがいて、カバー役の方を「libero or free back」=スイーパーと見て、もう一方を「centre half」と書いているわけです。「centre half」は、昨年「◆ サードバックゲーム」で触れたように、アタッキング・センターハーフが最終ラインに下がったという史的観点を引き継いだ英語ですね。

 原書にはありませんが、あえて、リヌス・ミケルス監督による二番めのプレッシング解説も、最初の「ゴールキーパー・マーク説」と似た図にしてみます。


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2009年11月26日

CSKA対ボルフスブルク 長谷部 走ってお膳立て、しかし

 守りを引き締められないヴォルフスブルクは、モスクワでの決戦に長谷部選手を最初から最後まで使いました。下の動画だと、まず映るのは長谷部選手がジェコと抱き合って喜ぶ様子。そして次は、ロシア代表の新鋭ジャゴエフが、長谷部選手のファウルで倒されるシーンです。
 前半のヴォルフスブルクは、長谷部選手の活躍もあり、チャンピオンズ・リーグ勝ち抜きに王手をかけたような状況に。

・YouTube - ЦСКА - Вольфсбург

 先制ゴールはきっかけがわかりません。長谷部選手が右をドリブルで一気に持ち込んだみたいですが、最後の場面しか流れませんでした。長谷部→マルティンス→ジェコ。ジェコはぎりぎりオンサイド位置に立ち止まり、そして抜け出してうまく決めました。直前のニュルンベルク戦が嘘みたいに思えるシュアーなストライカーぶりです。
 審判がよく見ましたね。あるいは、見えなかったのか。この場面で、すでにボールが蹴られています。

   ports-126518.jpg

 この試合、CSKAは選手交代なし、ヴォルフスブルクは1回きりでした。選手交代を「監督采配」といったりしますが、必ずしもそうではないのでしょう。両チーム、だいたい下記の並び。


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2009年11月25日

バルサがインテル完封 日本代表にも通ずるミケルスの息吹..

 グァルディオラ監督が想定していたかもしれないインテルの動的な攻め方は、昨夜の試合からは見出しづらかったと思います。バルサがよかったものの、前回の記事で触れたように、インテル側の策も自滅につながった感じです。
 早めにリードを広げたこともあって楽にバルセロナがゲームを展開し、インテル向けに微調整したような部分など全然わかりませんでした。相手に対するマークを再確認していたのではないかという兆しは感じられましたが、明らかな変化はなかったような。もしかするとグァルディオラ監督にしても、内心では相当に拍子抜けだったかも。

 バルセロナの守備は、さしてインテルが攻勢をかけられなかったので、なんら不安なく安泰でした。その、別に変哲もないディフェンスぶりの一例から。

 インテル・ボールの、逆サイドでのフリーキックから、サムエルとキブがパス交換。

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 アンリは軽くカンビアッソを追う素振りをし、サムエルがドリブルしてくる前方にシャビが詰めました。イニエスタはキブをマークしつつシャビのカバー。

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 サムエルは、ハーフウェイから走り出した画面外のエトーにパスを送ります。


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2009年11月25日

モゥリーニョ 奇策を? 楽勝! バルセロナ対インテル

 このバルセロナ対インテルに先立ち、ルビンとディナモが引き分けました。バルセロナには追い風。インテルだって、ここで負けた場合でも、ミラノでルビンにゴールを奪われなければ勝ち抜け可能となったわけです。思い切ったプレーが見られるかなと淡い期待も抱きましたが…

 出場を危ぶまれたメッシやイブラヒモビッチは、スタメンではなかったもののベンチに用意されていました。これは、ほかの控え選手から考えると、ブラフめいた登録なのかもしれませんが、バルサにも好材料がそろった感じです。
 インテルは予想どおりのメンバー、しかし!

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 あれこれ見定めるより早く、10分、三つめのコーナーでバルサが先制。前に来ていたピケが蹴り込んだゴール。その後のバルサはボールまわしで時間を使い、26分には完全に崩して2点め。早計かもしれませんが、勝負は決まったなと思ってしまいました。
 ついでに、どうやらインテル側に好プレーを望むのは、ちょっと
無理そうだな、とも。


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2009年11月24日

グァルディオラ 対策は 「蹴って走って」のインテル

 けが・病気などで主力が欠ける可能性のあるバルセロナに対し、インテルの主だった離脱者はスナイデルだけかも。一方、やや上向きのインテルは、11月の国内のゲームで、スナイデル抜きに攻撃コンビネーションを構築しかけてきたようです。
 とはいえ、さほど手の込んだことはしない印象でした。エトーとミリートが互いを意識しつつ、動いてボールを受けようとし、そしてスタンコビッチが、攻守両面に関与しつつ前への抜け出しを狙う。スタンコビッチが鍵みたいです。そこに、さらにカンビアッソらが加わったり。
 カンビアッソの大きな移動を交えた得点は、下記で見ました。

 ・バルセロナ対インテル 第一戦とは違うチーム同士なの

 今度は、スタンコビッチほか、複数の動きをからめた、インテルが志向しているらしい事例を、同じ試合から。まだエトーが登場してない前半、バロテッリがフォワードに入っていた時間帯です。

 相手ボールを奪い、キブが、隣りのチアゴ・モッタに短くパス。

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 マイコンが前進を始め、サネッティは残ります。スタンコビッチとバロテッリは、もう少し前方です。

 円内、チアゴ・モッタが、画面外から下がってくるバロテッリに縦パス。

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