2008年05月08日
● ハーフコート古風派
三人オフサイド規定であっても、単なるオフサイド・トラップの流行だけでゴール数がどっと減るのは、そりゃーないっていう妄想が渦巻いてしまいました、素人の雑念ですが。それにオフサイド・トラップみたいなのは、もとよりルール自体に入っちゃってるのにと思ってしまうわけですよ。 微妙ですけどね。でもオーストリアではもどかしさに耐えかねた選手が、ねずみ男を夢判断できた博士を訪ねたそうです。博士によればエックスに支配されているのだとのこと。さすがの博士も深層心理に潜むエックスを、オフサイド・トラップに到達したがっている夢だとまでは診断できなかったようです(嘘です) さらに、2バックといっても4バック的になっていたはずなのに、サード・バック・ゲームにいたって初めて2から3へ増加するという進化論を守るため、英国では4バックが2バックに退行していったことにしないとなと、なんとなくそう思ったわけですよ。 でも結局は三人オフサイドだから、最終バックス二名はそろったままガクンとは下がれないはず。 そこで、ハーフコート・プレスです。これが2バック的にさせたのだとすると、説明のための説明ができあがります。下図は前回冒頭の絵の逆さまもどきです。
ハーフコート・プレス理念図 (白5、黒8からボール争奪。黒軍、適宜短くずれる)ま、矢印が少なかったりしてますが、多くてもうるさいので。とりあえず意識の中、理念型ではこうだったのかなという程度です。 相手陣内に攻め入れたら、オフサイド・トラップをやりやすいように自陣には二名しか残さない。相手の反転速攻のロング・パスは、オフサイドにするかカットしてしまう。 このハーフコート・プレスでは、通常時はそこそこのプレッシングにとどまるものとします。当時は負傷交替すら認められなかったそうです。リーグ戦では間違いなくそのはず。体力を早いうちに使い切らないようにとの思いは強かったと想像できます。 だから前八人の追い回し依存よりは、どちらかというと後ろ二名の判断重視です。ふたりのうち一方は絶妙のタイミングで上がる。もうひとりは念のためにオフサイド漏れのカバーに走る。 古風なハーフコート・プレスと題したのは、新しいものに対して古い、二十世紀後半に流行ったプレッシング礼賛に対照させてという意味ですが、これはかなり息苦しい捻出、古風の「う」は引っぱっていただくようお願いします。 ● 片側型か? 理念型では相手陣への押し込みですが、技量や状況次第では、そうとばかりもいきません。自陣側へ下がった場所で同種のことをする場合もあるわけですよ。どう表しましょうかね、lim △x→0 とか、よくわかりません。黒は、自分たちが逆に白の状況に近くなるまでハーフコート概念でいこうとし続ける。そういうことにしてしまいます。 それでまさに2バック化。 図での白は4バックどころかごちゃっとしてますが、やりたいことは黒と同じになっている、やはり2バック観念だということにします。思いどおりに展開せず、少々困った状況なだけだ、と。 で、これが流行したとものとみる。守備戦術なのにアグレッシブだと触れ込む頭脳的な広報戦略により、攻撃的だ、いいことだという思想が流行、多数のチームが早々に採用してゴールは減るという物語です。 細かい理論はよろしくお願いしますね。 ● 漏れも ありました、前回分に。 下図を載せた「昔すら並び平ならず、顰む」の末尾に続ける文を消してしまったようです。
未発達な往時、ゾーン型ではあっても対人マーク意識もあるので、相手の方が攻撃にかける人手が多ければ、守備のためにもっとチームメートが戻ってきてたはずですと、そんな意味の文が来るはずでした。この絵のような状況にはさせないように意識していただろう、と。 ゾーン守備を徹底しろ、最終段までブレークせずにきっちりラインを保つのだとかは、進歩した後の世代の理論人の場合だということですね。 ● 致死の死地? 一応ハーフコート・プレスはOKだとしますよ。これをカロージ氏の向う側物語に即した妄想へ持ち込む。仮に1910年あたりでオフサイド地獄が始まり、戦後、第二段階が再開されるとしたら、さて、どっちに当てはめますか。 最初にしておきましょうかね。1910-11シーズンにゴール数が、極端にも感じる落ち込みを見せる。そこへハーフコート・プレスが入る。なんか期せずして百一年グラフがべんりですよ、えっへん。細密画的にはニューカッスルのグラフがいいです。 ちょうどじゅうたんの上一派に世代交代だとかなにやら不都合があり、少し翳りが出ていたころだとしてしまいます。そこにハーフコート・プレスで、見事に2バック化です。かなり強引な空想ですが。 でも巻き返しがあったわけですね。相手陣に押し込むって、押す方がある程度以上にボール保持ができないと案外空論です。結局は双方同程度でがちゃがちゃした試合が多くなって、意に反して失点が上昇したりする。そしてやはり、技巧の水準が相当高い相手だと通用しませんでしたということで、もろもろ消長があったとします。 しかし戦後になると、アグレッシブとかは旗印、もっと柔軟にオフサイド・トラップを駆使するようになり、2バック的思想を基盤にしたままで自在に退いたり上がったりする洗練が見られた? そのとき、さらなる技巧の低下と高速化の二点セット、マイスルが記す「やめちまえ、そんなこと!」が進行していたため、工夫に富んだ攻撃をできないチームがほとんどで、ゴール数上昇へ反転させ難かったとしてみます。ルール解釈の変遷も踏まえてくださいね。 ● 二つで伝ふ まあこの程度のオフサイド・ペストなら、別に致死の伝染病でもありませんね。もう少々年月を重ねれば、当然に技巧派の選手が再生産されて、ハーフコート・プレスくらいどうにでも料理できたんでしょうけどね。「やめちまえ、そんなこと!」で書いた、たぶんあっただろうこれ以前の変質による、一時的な窮地だった感じがします。 なんとなくマイスルの告発がそのまま史実にも思えるし、ウレフォードブラウンとラウスによる報告書も妥当な気がします。 そこのところは判断の問題だし素材不足でやや不明です。しかしハーフコート・プレスの方には答えと思しきものがありました。だらだらと長くなったので、また切っちゃいますよ。次でその解答を。
posted by ports |16:24 |
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この記事に対するコメント一覧
● ハーフコート古風派
フロイトですか?エックスってなんだろう?エスですか?
プレスというよりもポジショニングが前がかりだったとか。
極端な隊形をとっていたチームはありそうな気がします。
ただ、それが流行していたのかというとちょっと難しいんじゃないッスかね。
2-3-5と言ってもかなりバラエティに富んでいたんと思うんですが、マネしたのはトラップだけのような気がします。
マイスル、「戦争」の記述がありましたね。
んー・・・、そっちにコメントします。
posted by ブランク | 2008-05-08 20:54
返.● ハーフコート古風派
ブランク さんへ
> エスですか?
フロイトっていえばそれくらいしか連想できませんでした・・
> ただ、それが流行していたのかというとちょっと
マックラケンがhalfway lineで
ありがとうございました。
posted by コリバノフ | 2008-05-08 21:39

ま、矢印が少なかったりしてますが、多くてもうるさいので。とりあえず意識の中、理念型ではこうだったのかなという程度です。
相手陣内に攻め入れたら、オフサイド・トラップをやりやすいように自陣には二名しか残さない。相手の反転速攻のロング・パスは、オフサイドにするかカットしてしまう。
このハーフコート・プレスでは、通常時はそこそこのプレッシングにとどまるものとします。当時は負傷交替すら認められなかったそうです。リーグ戦では間違いなくそのはず。体力を早いうちに使い切らないようにとの思いは強かったと想像できます。
だから前八人の追い回し依存よりは、どちらかというと後ろ二名の判断重視です。ふたりのうち一方は絶妙のタイミングで上がる。もうひとりは念のためにオフサイド漏れのカバーに走る。
古風なハーフコート・プレスと題したのは、新しいものに対して古い、二十世紀後半に流行ったプレッシング礼賛に対照させてという意味ですが、これはかなり息苦しい捻出、古風の「う」は引っぱっていただくようお願いします。
● 片側型か?
理念型では相手陣への押し込みですが、技量や状況次第では、そうとばかりもいきません。自陣側へ下がった場所で同種のことをする場合もあるわけですよ。どう表しましょうかね、lim △x→0 とか、よくわかりません。黒は、自分たちが逆に白の状況に近くなるまでハーフコート概念でいこうとし続ける。そういうことにしてしまいます。
それでまさに2バック化。
図での白は4バックどころかごちゃっとしてますが、やりたいことは黒と同じになっている、やはり2バック観念だということにします。思いどおりに展開せず、少々困った状況なだけだ、と。
で、これが流行したとものとみる。守備戦術なのにアグレッシブだと触れ込む頭脳的な広報戦略により、攻撃的だ、いいことだという思想が流行、多数のチームが早々に採用してゴールは減るという物語です。
細かい理論はよろしくお願いしますね。
● 漏れも
ありました、前回分に。
下図を載せた「昔すら並び平ならず、顰む」の末尾に続ける文を消してしまったようです。
未発達な往時、ゾーン型ではあっても対人マーク意識もあるので、相手の方が攻撃にかける人手が多ければ、守備のためにもっとチームメートが戻ってきてたはずですと、そんな意味の文が来るはずでした。この絵のような状況にはさせないように意識していただろう、と。
ゾーン守備を徹底しろ、最終段までブレークせずにきっちりラインを保つのだとかは、進歩した後の世代の理論人の場合だということですね。
● 致死の死地?
一応ハーフコート・プレスはOKだとしますよ。これを
