2009年04月04日

ドイツ! ブンデスリーガ変遷と今夜の決戦

 都市国家ともいわれるイタリアが、統一イタリア王国の成立を宣言したのが1861年。日本の明治維新に先立つこと7年程度でした。それまではいろいろに分立し、他国の領地になっている地域もあったようです。ヴィスコンティ家のミラノがハプスブルク帝国の支配下にあったりもして。
 やはりアルプスに近い方のイタリアは、ハプスブルク文化圏に馴染んでいたのではないかと思えます。
 英国に学びつつサッカーが広まっていくとき、イタリアはミトローパ諸国を仲間としていたようですが、それも自然なことかもしれませんね。

 さて、中欧にありながらミトローパ・カップに参加していないドイツ。ドイツがプロイセン主導の統一帝国となるのは、イタリアからさらに遅れること十年、1871年のこととされています。日本の明治政府よりちょっと後の成立なんですね。
 この過程で、似通った文化ともいえるオーストリアを統一ドイツから締め出していますので、オーストリア中心のミトローパ的な交流からは一線を画していたのかもしれません。サッカー関係者同士は交歓していたようですけどね。

 ドイツにサッカーが普及したのは早く、最初はラグビーとともに広がっていったといわれます。十九世紀にイングランドが英国協会以外との代表戦、初めての海外国際試合をした相手も、実際はドイツだといいます。それに関しては、「● 総統のオリンピック」コメント欄の下の方で引用しました。しかし今では、正式には1908年のオーストリア対イングランドが、海外初代表戦とされています。

 そんな古いサッカー史を持つドイツですが、全国リーグが成立したのは1960年代になってからでした。それまでは各地域のリーグを勝ち抜いてから全国選手権に挑むという形式が続いています。
 これは戦後の分裂ドイツのうち、西ドイツのことであって、たぶん東ドイツではもっと早くに全国リーグができあがっていたのだろうと思います。東西ドイツが厳然と区分されていたころは、ブンデスリーガを分裂リーグと聞き間違える人もいました。

 西ドイツは、ブンデスリーガ以前のアマチュア的な時代に、すでにワールドカップで優勝していますが、地域リーグの集計などはめんどうなのでやってませんでした。戦前からのグラフをつくってみたスペイン、イタリアと同列には較べられませんが、ブンデスリーガ後の西ドイツ、ドイツも、優勝チームと得失点推移で見渡してみましょう。


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ports-45757.jpg  資金の関係からなのか、バイエルン化が進んだように見えますね。 ● 今夜、横一線での対決  さて、今宵はブンデスリーガで2位と3位の直接決戦があります。長谷部・大久保の日本代表2選手が所属するヴォルフスブルク対バイエルン。長谷部選手はすっかりスタメン落ちしてしまった印象がありますが、大久保選手ともども出場機会はあるのでしょうか。膝のけがが公表されてもおり、出て来なさそうな気はしますが…  この両チーム、勝ち点48に得点53の失点31で、まったく差がありません。とうとうホッフェンハイムを抜いて得点数1位になったチーム同士の対戦です。  ヴォルフスブルクは冬休み後に新年の試合が再開されてから、UEFAカップでPSGに連敗したほかは無敗。最初のケルン戦で引き分けただけの7連勝を記録しています。バイエルンは、年明け後は負け・勝ち・負け・負けと沈みそうでしたが、昨秋同様にチャンピオンズ・リーグを生かしたようです。スポルティングから二試合で12点を奪い、プレー内容がすっきりしない感じを残しながらも上向き加減か。  結果が一致してしまった両者ですが、試合内容はかなり異なる印象がありますね。バイエルンはボール・キープからオープン攻撃を目指していて、かなりポゼッション志向に見えます。秋に立ち読みしたものには、バイエルンを堅守速攻のチームとしている雑誌もありましたが、守りはやや弱いし、カウンター特化のスタイルという印象も持てません。  一方、ヴォルフスブルクは相手によって様々に臨戦姿勢を変更します。いわゆる「前からプレス」を長時間励行する試合もありましたし、下がっておいて逆襲狙いを演じたときもありました。だいたい共通している点は、安全なボール支配を狙っていないことでしょう。  引き分けと、その後の7連勝を、ボール支配率でながめてみると。  ports-80290.jpg  ほとんどボール支配率は相手に譲っていますね。結果として上回ることはあっても、ポゼッションでゲームを落ち着かせようとはしないヴォルフスブルク。10月にアウェーでバイエルンと対戦したときは33.2%しかキープできていませんでした。その、かんたんなメモが下記です。  バイエルンはラーム欠場、長谷部はリベリと対面、アシスト!  http://www.plus-blog.sportsnavi.com/ports/article/272  ボール支配率ほどに一方的内容ではなく、後半になってようやくバイエルンの攻めに実質がともなっていったような試合。シュート数がさほど違いませんし、終盤になってもヴォルフスブルクの得点が期待できる様相でした。  今回の対戦も、ブンデスリーガはデータ速報を表示してくれるでしょう。それだけを見ても、ちょっとは試合内容を想像できるかもしれません。URLは、たぶん以下。  http://ticker.bundesliga.de/ticker/dfl_fb_mbl/html_php/ticker_de_269498.html  5分きざみのボール支配率比較や、センタリング数比較などが数分遅れで表示され、各選手のパス配分とかも図示されます。この Live-Ticker だけをながめてみますか…


日本時間22時01分時点の事前公表メンバー図、追加しておきます。

ports-80372.jpg


 う〜ん、この試合に注目していてよかったですねぇ。
 ボール支配率が33:67、しかし得点は5-1だっ! おっと、34.6:65.4。

 ヘルタが負け、ホッフェンハイムも敗れてしまい、これでヴォルフスブルクがHSVと勝ち点で並び、得失点差で大きくリードして首位。
 どんな試合だったんでしょ? (4月5日0時27分追記)


posted by ports |11:45 | コメント(6) | トラックバック(1)
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西暦1861年 - イタリア王国の成立 【ぱふぅ家のホームページ】

イタリアを統一しようとする動きリソルジメントはなかなか実らなかったが、1861年、サルデーニャ王国がイタリア統一戦争に勝利し、ついにイタリア王国を樹立する。

2009-12-04 16:26 | 続きを読む
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ドイツ! ブンデスリーガ変遷と今夜の決戦

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長谷部は手術したので1ヶ月は出てこないでしょうね。
ジェコとグラフィテのコンビは今やブンデス最強2トップでしょうね。
得点ランク上位に2人ともいるわけですから。
バイエルンの2トップにもこの2人なら負けていないと思います。
ヘルタのボロニンも素晴らしいですよね。

posted by 謝裟 | 2009-04-04 16:06

返.ドイツ! ブンデスリーガ変遷と今夜の決戦

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謝裟 さんへ
 
どうもありがとうございます。その2トップが、事前発表のメンバーだと登場するようですね。
試合は見ないでおこうと思います。中身をあとで想像してみようかと。ご解説をお願いしたく存じます。
とりあえず事前メンバー表だけ追加しておきますので。

posted by コリバノフ | 2009-04-04 22:24

ドイツ! ブンデスリーガ変遷と今夜の決戦

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ルキノ・ヴィスコンティは、ミラノ公国家の末裔だったけかな? 違ったかな?

posted by 地獄に落ちた勇者ども | 2009-04-05 05:21

ドイツ! ブンデスリーガ変遷と今夜の決戦

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作風から、そうあって欲しいと思われるのかも。でも、本家直系ではなくても、ほんとに縁戚らしいですけどね。あのくらいになると、ちゃんと今も系図に登録されてたりするんでしょうか?

posted by コリバノフ | 2009-04-05 09:20

ドイツ! ブンデスリーガ変遷と今夜の決戦

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昔、ナポリに行った時に、ナポリ在住の知人が数人でコテコテのナポリ弁で話していたので、会話に入れず、何を話しているのかと突っ込んでみたところ「そうか、ミラノから来た貴方には、オーストリア弁に訳す必要があったな」と笑われました。ミラノとハプスブルグの関係は、歴史的にはつい最近まで続いていたんですよね。

それにしても・・・・またしても、大作ですね。「自分の時代」というのが、とても良く解ります。私の場合は、ドイツ(西ドイツ)と言えば、刷り込み度が最も高いのがボルッシア・メンヘングラドバッハです。私がインテルに出会った頃の西ドイツ最強チームは、この年表が示すように、バイエルン・ミュンヘンではありませんでした。

1971年10月20日。欧州チャンピオンズカップ戦で、インテルはメンヘングラドバッハで1-7という驚異的なスコアでボルッシアにこてんぱにやられましたが、この試合は「コカコーラの缶の試合」としても有名です。試合中にスタンドからコカコーラの缶がピッチに投げ込まれ、インテルの選手(ボニンセーニャ)がそれに当たって?倒れ、担架で運ばれて退場に。実際は、そんな事実は無かった、と、時効を迎えた今ではインテルのOB達も照れ笑いをしながら「疑惑」を認めていますが。主犯はサンドロ・マッツォーラです。ボニンセーニャが倒れた時、「お前、そのまま倒れていろ!」とイタリア語で言い放ちながら、スタンドでコーラを飲んでいたファンからコーラの缶を横取りして、あたかもボニンセーニャがその缶の直撃を受けて倒れたように、その缶をゲーム・オフィシャルに「証拠品」として渡したそうです。このエピソードをうまく利用して、試合後にインテル側はUEFAに抗議して、この試合の結果は無効となり、ベルリンでの再試合が決定、そのおかげでインテルが何とか勝ちあがってベスト8に駒を進めました。あれからですかね、西ドイツ人にイタリアのサッカーが生理的に拒絶されはじめたのは・笑(今ではそんな事はありませんが)。70年のW杯メキシコ大会の準決勝では、歴史に残る名勝負を演じた両国なのですが、ね・笑。

posted by sinfonia | 2009-04-08 01:54

返.ドイツ! ブンデスリーガ変遷と今夜の決戦

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コカ・コーラ事件、そんな関係者証言があるんですか! ありがとうございます。
試合はニュース映像みたいなのをながめただけですが、実際に見た人はすばらしいといいますね。結局、当時から伝説的だったようです。インテルの代わりに決勝まで行けばアヤックスとの対戦になったわけで… 
でもやはりボルシアMGの最強時代はネッツァーがいなくなってからでしょうね。好選手とチーム・ワークで最強クラブ化、しかし今思えばさほどのスター集団でもなく、あのころは相対的にコーチングの比重が大きい時期だったのかという気もします。昨今も監督が重要だといわれたりしますが、選手交代などの「采配」関係を重んじるムードが強まったみたいな。
当時、今ほどには選手の買い替えを盛大に行わなかったと思いますが、それは、個々のパーソナリティを生かすチームづくりの、一つの鍵だったかもしれませんね。
 
ナポリの人が北をオーストリア弁と揶揄するのは象徴的でおもしろい。北部の気取りはオーストリア風だと、南ではそんな見方もあったわけですね。今も残っているでしょうか。
イタリアがオーストリアに影響された時期がある一方、少しさかのぼれば、ハプスブルク家はイタリア文化やフランス文化を盛大に取り込んでますね。ときにより分野により、輸出入の方向が変わるようにも見えます。商品以外はあまり輸出しないイメージの日本と、地続きで複雑な中欧では、成り立ちが基本的に違うなと感じてしまいます。
 
そうですね、バイエルン常勝のイメージは後になってだと思います。ボルシアMGの次はシャルケかという時期もありました。その後、バイエルンひとり勝ち的になってくると、自分の時代といった感じからは離れます。思い出しやすい時代というのはあるものですね。
どうもありがとうございました。

posted by コリバノフ | 2009-04-08 12:10

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