2009年03月13日
ブラジル型ユナイテッド vs 4-3-3インテル
昨シーズン、優勝したユナイテッドのフォーメーションを1970年のブラジルになぞらえました。 http://www.plus-blog.sportsnavi.com/ports/article/84 このたびの試合のメンバーは昨季決勝と大きく変化しておらず、やはりユナイテッドの動きには似たものがあったように思います。
昨季チャンピオンズ・リーグ決勝のユナイテッド
1970年ワールドカップ優勝のブラジル
今回はエブラよりもオシェイが前がかりだったイメージでしたね。そうだとすると、上図のブラジルの左右分担ともいっそう似通っているようでもあります。どうでしょうか? インテルの方は、アドリアーノとムンタリが控え。このスタメンなら、バロテッリをイブラヒモビッチと組ませる2トップかなと勘違いしましたが、スタンコビッチは右の模様。 Telegraphではインテルを4—1—2—2ー1と報じており、なるほどなとも思いますが、どうもこれは4—3—3の残像のようですね。外に出るのは、マンシーニとクァレスマではなくなってしまいましたけど。 下記にかんたんな経過があります。 http://www.nikkansports.com/soccer/world/score/2009/chmp/chmp-1296491.html ● 結果はともかく… ユナイテッドが早くも4分に先制したこともあり、インテルの攻撃姿勢はいっそう明確に。リードしたユナイテッドは少々ボールまわしが様子見加減になるシーンも見えましたが、やはり攻める志向は強く、試合もおもしろくなりました。 敗れたインテルの抗戦ぶりは、前半から上出来だった気がします。モゥリーニョ監督のフォーメーションが成功? インテルが悪くないので主張しづらいところですが、でも、スタンコビッチの位置取りには若干疑問な感じも。 右に開いたスタンコビッチは守備時に大きく下がり、そのため奪い返したのちのインテル前線に、人不足の状況もあったと思います。 前半のカンビアッソは自重気味、サネッティも、同様にバランス重視のポジショニング。ビエラは広く動いていたものの、前に飛び出す動きには欠けるというか鈍いというのか。 結局ハーフタイムでビエラは退きます。代わりとして、前への動きに長所のあるムンタリが左に入り、左にいたサネッティは右へ移動。バロテッリとイブラヒモビッチの2トップ、そしてスタンコビッチは中央に移りました。
インテルが前半からまずまずだったのは、先制したユナイテッドが若干落ち着き加減のプレーをしたせいもあるし、後がない選手たちがいっそう積極的になったことにもよります。当初の布陣が成功だったともいえないなという感じ。 反対に、スタンコビッチへ運動量を背負わせすぎになって、マイナス面もあったかもしれません。 前半、スタンコビッチにはエブラの抑え役も割り振られていたでしょう。その上で前線に幾度も加わっていきます。それで疲れがたまったか、後半途中で退きました。58分にスタンコビッチが交代した際、テレビに表示された走行量は 7.63km。しかしこれは少しさかのぼった時点での数値だったようです。UEFAのWebページを見てみたら、スタンコビッチは 8,108m でした。 主だった選手10名だけ、出場時間の分当たり走行量を単純算出してみると。 スタンコビッチ(I) 139.79m ムンタリ(I) 124.02m サネッティ(I) 120.80m キャリック(U) 120.47m カンビアッソ(I) 118.69m ビエラ(I) 118.67m スコールズ(U) 117.46m ベルバトフ(U) 115.79m オシェイ(U) 114.82m ルーニー(U) 112.07m 上位はインテル勢で、中でもスタンコビッチだけが突出。 ● インテルばかりが走っている? 第一戦について、チーム全体の走行量がほとんど同じだと書きました。 インテル vs ユナイテッド ハードワーク対決は http://www.plus-blog.sportsnavi.com/ports/article/372 今回もフィールド・プレーヤーの記録数値を足してみると、ユナイテッドは99,354m、インテルは99,647m。やはり同じように、交代選手同士を合計して一名ずつのグラフにするとどうなったか。
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総量は近似していました。ユナイテッドの方が均質なのも前回と似ていますね。問題は動きの量ではなく質、か。 難癖をつけてしまいましたが、あまり布陣がどうこうという試合ではなく、前回以上に素の力の激突でした。
posted by ports |07:00 |
コメント(4) |
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ブラジル型ユナイテッド vs 4-3-3インテル
コメント投稿者ID :
スタンコビッチが変な所にいるな、という印象は、私も持ちました。しかし、あれが4-3-3もどきだったとは。後半、メンバーをいじった後は、いつもの4-3-1-2に戻っていたと思います。モゥリーニョは後半開始早々のマンUの勢い、マンUの追加点を用心したのでしょうか。スコアが後半に2点差になれば、その時点でジ・エンドだったと思います。マンUはマンUで、サンシーロの時の方が、選手達の動きがスムーズだったかな、と。珍しく展開がノロイな、と思えた部分も幾つかありましたが、後半はゲームをうまくコントロールされてしまいました。
ファンとしての目は、どうしても「結果」を重視する傾向には勝てないので、表現が難しくなりますが、あの試合の、特に先取点を取られてからのインテルは、過去数試合の中では最高の出来だったと思います。相手に主導権を渡さずに、自分達で何とかしよう、という気持ちは、思っていた以上のものが出せていたと思います。でも、「素」の範囲内±ゼロの枠から出られないからこそ、ここでインテルは敗れるのでしょうね。180分を通して、スタミナでは負確かに、データが物語っているように、インテルは走り負けていなかった、という印象ですが。このチームは、さらに上を狙いたいのであれば、そろそろ変わらなければならないと思います。
posted by sinfonia | 2009-03-13 15:44
返.ブラジル型ユナイテッド vs 4-3-3インテル
コメント投稿者ID :
sinfonia さんへ
ありがとうございます。少し変でしたね。外に置かれたスタンコビッチは、左のバロテッリほどポジション固定でもありませんでしたが、とりあえずは4—3—3もどきと見立ててみました。
ユナイテッドは、かなりゲーム運び重視の部分もありましたよね。それでもずいぶんと攻め合いにはなっていましたから、別に文句もありませんけど。
インテルには攻撃面のコンビネーション・パターンが不足しているように思います。しかしそれは最近の傾向でもあるようで、ほかのチームにせよ多かれ少なかれ同じ、わりと普通だといえそうです。指導して短期間に実演させるのは難しいし、効果的に指導できるコーチも少ないと思われます。
となると、やはり買い物で変えようとするでしょうか?
posted by コリバノフ | 2009-03-14 08:23
ブラジル型ユナイテッド vs 4-3-3インテル
コメント投稿者ID :
お返事を有難うございました。
>ほかのチームにせよ多かれ少なかれ同じ、わりと普通だといえそうです。
これは、強く同感です/考えさせられます。また昔話になってしまいますが、昔の方が「これは新鮮!」と思わせてくれるような攻撃→得点の形があったような。個人による攻撃とコンビネーションによる攻撃のバランスが試合の中でとても良く、その結果として、攻撃のバリエーションがたくさんある=面白い、何が次に出てくるか判らない、という印象やワクワク感を持てていたような。ゲームの中で、個人技がクローズアップされる時と、コンビネーションやチームの連動した動きがクローズアップされる時のメリハリが効いていたような。ゲームの懐が広かったような。攻撃の「引き出し」、バリエーションが多彩だったような。自分の中で良いゴールを選ぶ時も、物凄いシュートの弾道やドリブル突破で決まったシュート以外に、3~4人が絡んだ美しいコンビネーションによってシュートポジションに味方を送り込んだ結果のゴール、というのが、昔の方が、もっとあったような気がします。確かに、得点者のフィニッシュの部分だけではなかったです、ゴールの風景というか、残像に残っていたものは。
ここで言う「昔」というのは、私の場合ですと、せいぜい、70年代半ば~80年代前半になります。サッカーがぎりぎりで、まだアナログだった頃、です・笑。
長文、失礼いたしました。
posted by sinfonia | 2009-03-14 11:45
返.ブラジル型ユナイテッド vs 4-3-3インテル
コメント投稿者ID :
sinfonia さんへ
ありがとうございます。この、以前よりもコンビネーション不足だというイメージはどうして生ずるのか、包括的な印象だから明瞭にこれだといい難いのがもどかしいですね。
サッカーは基本的に同じながらも、様々な要素が変化し、進歩といえる点もありますが、コンビネーション・プレーやポジショニングの面で、ある種の退行が起こったと思えます。それをうまく表現するにはどうするか…。試合になにを見るか、どこを重視するかなどで受けとり方が違いますから、なにか具体的なプレーを例示しないと表現できないかなと考えます。でも、それもかなり難しい。
ちょっと難しいですね。
posted by コリバノフ | 2009-03-14 19:20
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1970年ワールドカップ優勝のブラジル
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Telegraphではインテルを4—1—2—2ー1と報じており、なるほどなとも思いますが、どうもこれは4—3—3の残像のようですね。外に出るのは、マンシーニとクァレスマではなくなってしまいましたけど。
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インテルが前半からまずまずだったのは、先制したユナイテッドが若干落ち着き加減のプレーをしたせいもあるし、後がない選手たちがいっそう積極的になったことにもよります。当初の布陣が成功だったともいえないなという感じ。
反対に、スタンコビッチへ運動量を背負わせすぎになって、マイナス面もあったかもしれません。
前半、スタンコビッチにはエブラの抑え役も割り振られていたでしょう。その上で前線に幾度も加わっていきます。それで疲れがたまったか、後半途中で退きました。58分にスタンコビッチが交代した際、テレビに表示された走行量は 7.63km。しかしこれは少しさかのぼった時点での数値だったようです。UEFAのWebページを見てみたら、スタンコビッチは 8,108m でした。
主だった選手10名だけ、出場時間の分当たり走行量を単純算出してみると。
スタンコビッチ(I) 139.79m
ムンタリ(I) 124.02m
サネッティ(I) 120.80m
キャリック(U) 120.47m
カンビアッソ(I) 118.69m
ビエラ(I) 118.67m
スコールズ(U) 117.46m
ベルバトフ(U) 115.79m
オシェイ(U) 114.82m
ルーニー(U) 112.07m
上位はインテル勢で、中でもスタンコビッチだけが突出。
● インテルばかりが走っている?
第一戦について、チーム全体の走行量がほとんど同じだと書きました。
インテル vs ユナイテッド ハードワーク対決は
総量は近似していました。ユナイテッドの方が均質なのも前回と似ていますね。問題は動きの量ではなく質、か。
難癖をつけてしまいましたが、あまり布陣がどうこうという試合ではなく、前回以上に素の力の激突でした。


