2008年12月02日
アドリアーノを外したモゥリーニョの4-4-2インテル 対 ナポリ3-5-2
両チームとも、ウィングが広く開いて待ち受ける態勢はとらず。
しかし、中寄りに位置する2トップが外に出たり、また、後方から上がってくる選手がタッチ際を使うかたちで、双方、サイド攻撃を多用します。中央での攻防よりも、外で展開する割合の方が、どちらかといえば多いくらいか。待ちかまえて外を使うのか、空けておいて入り込んでいくのか、ウィングの有無はその程度の違いしかない感じです。 インテルの外側では、マクスウェル、マイコンが、組み立てに参加し、さらに外へ中へ上がっていき、相手ボールになると下がって守る。ナポリの守りは、カンナバロ、アロニカが開くか、中盤の選手が外のディフェンスに入るか、状況によって対応を変えていきます。 相対的にナポリの外の守りが弱くて、インテルの方が強いかといえば、そんな印象もありません。どちらのチームも、それなりに外側を守れている、しかし、ゴールは外から生まれました。 ● 最初のゴール 16分、先制はインテルでした。左サイドでショート・コーナー。受けたムンタリは、ゴール・エリア周辺の密集を避けるように、低いクロスを手前側に入れます。 そのボールを、コルドバが戻りながら左足で軽いボレー。ゴール左に飛んだボールは、ゴールキーパーのセービングから逃げる感じでゴール・イン。 ナポリにとっては悔やまれる失点。対人マークをベースにポジショニングしたナポリは、コルドバとサムエルが重なっている位置に一名しかおらず、アロニカが、もうひとりを呼び寄せようと声をかけていました。 指示されたガルガノは、ニア・サイドでムンタリをケアする意思を表明したようで、慌ててパツィエンツァが駆け寄ります。しかし、サムエルと、さらにカンビアッソが動くのにも惑わされ、コルドバにはまったく詰められませんでした。ぴたりと貼りついていても、防ぎきれなかったかもしれませんが、アロニカとパツィエンツァの、事後に顔を見合わせる様子に、しまったなあという感じを見たように思いました。 ● 24分のゴール マイコンが、ハーフウェイでコルドバからのパスを受け、右タッチ際をドリブルで前進。クルスが走り込むスペースにボールを転がしてダッシュする。ナポリのマンニーニはボールの動きを目で追い、マイコンがリターンを受けようと走り去るのに遅れました。 クルスは、ナポリのふたりに挟み込まれるかたちで、センターフォワードの墓場と称されたこともある、脱出が難しい角度でゴール・ラインに向かったフリー・ランニング。そして、ダイレクトのヒール・キックで、マイコンがダッシュしてくるスペースにパスを残しました。クルスとの大きな壁パスから、マイコンはダイレクトでグラウンダーのシュート。これがコースを外れ、ムンタリが走ってくるスペースへのセンタリングになりました。22日の、対ユベントスでのゴール(モウリーニョ、2Topでアドリアーノ起用 : インテル vs ユーベ)と似た状況。ムンタリは、右のインサイドで立ち足の後ろを通すシュート。 ムンタリが見事でしたが、先を想像して広く動くクルスの先発が、充分に生かされたゴールだったなと感じました。アドリアーノだったら、また別の得点機がつくれていたのでしょうが、この試合ではほかの場面も含めて、クルス起用が成功していたというイメージです。 そして、外にフォローするのではなく、中へ走ったマイコンの判断も、適切で優れたものだと思いますね。結局、シュートは外れてはいましたが。 ● 36分のゴール このゴールのときは、およそ2分近い攻防から、ナポリがゴールを挙げました。 ナポリから見て右、開いたインテルのイブラヒモビッチがセンタリング。そのクリアをイブラヒモビッチがひろい、ペナルティ・エリアにパスを送る。それが、ペナルティ・エリアの前でナポリ・ディフェンダーにあたり、こぼれをガルガノがドリブル。一気にハーフウェイまで持ち出して、右外のラベッシにパス。 インテルのマクスウェルは上がっていたので、サムエルがラベッシに対応。ラベッシは縦にかわしてドリブル。ガルガノを追ってきたサネッティが、ラベッシの前に立ちはだかります。ラベッシは、ガルガノにパスをせずにボールをキープ。この間に、サムエル、マクスウェルも戻って来れました。 5人がオフサイド・ラインを形成し、もう一名マクスウェルがいるインテル守備陣。
ラベッシは中央のサラジェータにパス。サラジェータはゴールに背を向け、トラップを浮かす。そしてヒールでパスを出しました。 オフサイドぎりぎりで走り出たラベッシは、ゴールキーパーの出端を軽く浮かしてゴール。 四名のインテルの壁を、ふたりだけで攻略した感じの得点でした。 ● 結果
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後半、ゴールはありませんでした。2−1で終了。ナポリの積極性が増していき、中からも人数をかけて攻め込もうとする態度。ハムシクが今一つといった印象でしたが、最後はデニスも投入して、サラジェータをやや下げた3トップ仕様のプレーも見せました。デニスが生きなかったイメージではありましたけど。 インテルでは、イブラヒモビッチとスタンコビッチが、若干精彩を欠いていたように思います。それでも、最後まで追加点を狙う意気込みは失わず、スタンコビッチを引っ込めて、ブルディッソで守備固めに入った終盤にも、サネッティがパス・カットからドリブルで決定的なシュートまで持ち込むなど、ユベントス戦ほどの出来ではないものの、それなりの試合を演じていました。 72分にはアドリアーノも登場しましたが、イブラヒモビッチとの交代ではなく、上出来だった印象のクルスをベンチに下げたところに、いろいろ考えているものだなという感想が湧き… ほぼ拮抗した数字が出ている中で、うさん臭く、謎めく値、自軍ゴール保護率と相手ゴール脅迫率のペアがナポリ有利で、攻撃脅威率ではインテルが大きく上回っている様子は、わりと全体的な印象に近いような気がします。単純な進行は、たとえば nikkansports.com などに出ています。 http://www.nikkansports.com/soccer/world/score/2008/ita/ita-1315394.html ナポリにも、今後に期待が持てますね。
posted by ports |08:00 |
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アドリアーノを外したモゥリーニョの4-4-2インテル 対 ナポリ3-5-2
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ダイジェストでしか観られなかったこともあり、
ご解説いただきありがたい限りです。
24分、36分とも意外性のあるヒールパスがゴールにつながりましたね。
36分のサラジェタのは、リスク高いけどトライしたら通った!みたいな感覚を覚えましたが、
24分のクルスの分は、スペースへの動き、周囲との連動含めばっちりと決まった感じがしました。
データからは均衡した試合だった、という感を受けました。
「謎めく値」、コメンテーター数人分の感覚を数字にして平均化した、とかだったりしたら、ずっこけ感があって面白い気がしています。
posted by タカ | 2008-12-03 08:25
返.アドリアーノを外したモゥリーニョの4-4-2インテル 対 ナポリ3-5-2
コメント投稿者ID :
タカ さんへ
どうもありがとうございます。
> トライしたら通った!みたいな感覚
本人も、きっとそうだったんだろうなと思います。その、一か八か的パスが、いい感じの強さで出せているのがいいですね。
クルスのからんだ、あのゴールは、非常にきれいでした。動きで崩した得点。
数字から、なんとなく試合の様子が想像できそうでもありますね。試合を型枠の言葉で説明するよりも、ずっと真実に近い場合もあります。謎の数値は、なかなか工夫されているようで素敵ですよ。わけがわかりませんが…
> % pericolosità
indice composito (in scala da 0 a 100) che misura la produzione offensiva di una squadra.
Tra le variabili considerate:
- capacità di mantenere il possesso palla
- capacità di verticalizzare
- capacità di giungere al tiro
- capacità di creare occasioni da rete.
Il peso associato a ciascuna variabile è assegnato in maniera oggettiva, in funzione del contributo marginale
che ciascuna variabile apporta alla probabilità di vittoria di una squadra.
posted by コリバノフ | 2008-12-03 08:51
アドリアーノを外したモゥリーニョの4-4-2インテル 対 ナポリ3-5-2
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変数化された4つの要因、ボールポゼッション能力、縦への展開能力、シュート到達能力、得点機会創造能力。「能力」の数値化は、評価者の主観や固有の基準がかなり入ってそうですね。こうした変数化された要因に、勝利への貢献度の観点からウェイト付けがなされて?、最終的に % pericolositàのデータが出るようですが、評価している人の熱意と真剣さは、その客観的論理性を超えて、何か伝わって来るものがありますね。
posted by sinfonia | 2008-12-03 22:22
返.アドリアーノを外したモゥリーニョの4-4-2インテル 対 ナポリ3-5-2
コメント投稿者ID :
sinfonia さんへ
これはおもしろいですね。守備を基盤としながらも、攻撃的な姿勢が強まってきたイタリアのクラブの流行が、文化になりつつあるのかもしれません。型枠ポゼッションではない、躍動する試合が増えたと感じるからこそ、こんな、攻撃力評価を創出してみたのだとも受けとれます。
国際試合や、他国の試合などにも適用して、尺度の論理を検証して欲しい気もしますね。いい加減さの中に、つまらぬ形容ではない、重要ななにかがありそうです。
どうもありがとうございました。
そういえば、ケーキをさらっと味見させていただきましたが、もう、なくなってしまいましたか。うろ覚えながら、禁区に進入していたようにも思えず…
posted by コリバノフ | 2008-12-04 06:39
アドリアーノを外したモゥリーニョの4-4-2インテル 対 ナポリ3-5-2
コメント投稿者ID :
ご返信ありがとうございました。
ご提示いただいた定義を見せていただく中で、選手の動きをシミュレーションするコンピュータが頭に浮かんできました。
特定パターンを4つ作ってシミュレーションにしたがって処理し、変数化しているのかな、などと想像しました。
sinfoniaさんがご翻訳された、ウェイト付けに主観の要素が入ってきそうな気がしています。
このデータの意義につき、管理人さんのご意見に同意します。主観的要素は強いのかも知れないですが、攻撃力を簡単な数値で衆知することには、チームが守備的か攻撃的かという話ができるだけでなく、攻撃的なサッカーを目指す、% pericolositàを上げようとする方向性につながっていくかもしれません。
posted by タカ | 2008-12-05 07:00
返.アドリアーノを外したモゥリーニョの4-4-2インテル 対 ナポリ3-5-2
コメント投稿者ID :
タカ さんへ
どうもありがとうございます。
頭に浮かんだコンピュータを、部分的に文字や図で擬似的に処理してみたモデルを拝見したいですね。期待します。
% pericolositàは、非常な欠点というのか、個人的に、どうにかならないかなと感ずる点もあります。
勝利への貢献度を加味するということで、実際にゴールになると、値が大きくなるようです。それで悪いことはありませんが、まず第一に、ゴール数という指標が、別途厳然とあるわけで、内容を表すという意味だと、そこの部分が重複強調されすぎる気がしています。まあ、よく調べてないので、単なる現状の感想ですけど。
とはいえ、けっこう意義深くもあるかなと感じますね。たとえば、人事考課を極力公正にとか、採点競技スポーツの点づけを厳密になどと考えると、これと似た形式になっているはずですね。おもしろいですよ。
posted by コリバノフ | 2008-12-05 07:17
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両チームとも、ウィングが広く開いて待ち受ける態勢はとらず。
クルスとの大きな壁パスから、マイコンはダイレクトでグラウンダーのシュート。これがコースを外れ、ムンタリが走ってくるスペースへのセンタリングになりました。22日の、対ユベントスでのゴール
ラベッシは中央のサラジェータにパス。サラジェータはゴールに背を向け、トラップを浮かす。そしてヒールでパスを出しました。
オフサイドぎりぎりで走り出たラベッシは、ゴールキーパーの出端を軽く浮かしてゴール。
四名のインテルの壁を、ふたりだけで攻略した感じの得点でした。
● 結果
後半、ゴールはありませんでした。2−1で終了。ナポリの積極性が増していき、中からも人数をかけて攻め込もうとする態度。ハムシクが今一つといった印象でしたが、最後はデニスも投入して、サラジェータをやや下げた3トップ仕様のプレーも見せました。デニスが生きなかったイメージではありましたけど。
インテルでは、イブラヒモビッチとスタンコビッチが、若干精彩を欠いていたように思います。それでも、最後まで追加点を狙う意気込みは失わず、スタンコビッチを引っ込めて、ブルディッソで守備固めに入った終盤にも、サネッティがパス・カットからドリブルで決定的なシュートまで持ち込むなど、ユベントス戦ほどの出来ではないものの、それなりの試合を演じていました。
72分にはアドリアーノも登場しましたが、イブラヒモビッチとの交代ではなく、上出来だった印象のクルスをベンチに下げたところに、いろいろ考えているものだなという感想が湧き…
ほぼ拮抗した数字が出ている中で、うさん臭く、謎めく値、自軍ゴール保護率と相手ゴール脅迫率のペアがナポリ有利で、攻撃脅威率ではインテルが大きく上回っている様子は、わりと全体的な印象に近いような気がします。単純な進行は、たとえば nikkansports.com などに出ています。


