2008年11月25日

モウリーニョ、2Topでアドリアーノ起用 : インテル vs ユーベ

 緊張感の高い、いいゲームだったなという感じでした。

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 インテルでは、干されてるのかとも噂されたアドリアーノが出場。
 一方、ユベントス側のちょっとした驚きは、試合開始後に。早々にチアゴが負傷してしまい、マルキージオにチェンジしました。

 単純な進行は、たとえば nikkansports.com などに出ています。

 http://www.nikkansports.com/soccer/world/score/2008/ita/ita-1315326.html


 ここでは詳細な試合展開に触れませんが、概して、選手の技量で上回ると見えるインテルが、戦術的にも成功して流れを支配し、ユベントスは、それをこらえて反抗するという感じです。予想していた以上にインテルのゲームですが…


● ユベントスの一面

 ユベントスは、攻守にわたって統制のとれたプレーを続けました。
 守りの場面では、4人ずつ、二つのラインを近接気味につくり、一体となって迎え撃つかたち。間隔は、だいたい数mから、せいぜい10何mまでといった感じですね。そして最終ラインを、ハーフウェイに向けて、非常に上げ加減で設定していました。これは、状況に応じて下がっていきますが、オフサイドをかなり活用する方法は、どの位置でも基本的に変えないようです。

 二重のラインに八名を使い、余りは二名。デル・ピエロ、アマウリのふたりは、攻撃駐留要員といったおもむき。相手ディフェンダーがボールをキープする際、チェックに行ったりもしますが、通常はゆるい守備。人数の関係で、そうせざるを得ない面もありますね。


● まずは、インテルのフォーメーションが成功か

 近接二重ラインで、オフサイドをかなり活用するユベントスの守備に、インテルの強力な2トップは、四、五回(?)はオフサイドをとられたかと思います。でも、実際はオンサイド位置から抜けていた場合もあり、ユベントスのライン設定に、うまく対応できていました。
 どちらも動きのあるタイプで、イブラヒモビッチの方はチャンス・メーカーとしても大いに働きます。左右に大きく流れて受けようとするのを基本に、中央でディフェンダーの間を狙ったり、工夫もそれなりです。
 個人の資質もあるし、加えてこの試合向けに、かなりコーチングも受けていただろうとも思えます。そして、ボールに触れれば味方につなげるわけですね。裏のスペースを、横に動きながら狙うプレーは、試合を通じて非常に効果的。

 そしてこの試合では、スタンコビッチが縦の走り込みを頻繁に狙い、ムンタリなども随時機会をうかがう態勢。こういった、モウリーニョ監督の提供する型枠が、ユベントスのやり方に対して有効でした。

● もっとフォーメーションが成功したのか

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 ユベントスは、中盤の四名はともかく、最終ラインはあくまでも一線になるのを原則にしていました。三名だけが一番後ろという状況もありましたが、4人いることの方が多かった。
 対するインテルは、後方が余り気味で組み立てるわけです、たいていは。選手個々の技量のみでもなく、人数でも、組み立て段階でインテルが優勢だったなという印象です。フォーメーション図式そのまま。そのままとは少し誇張ですが、記憶の中のイメージはそんな感じです。

 そんなこともあって、インテルの縦に入れるパスが、比較的通りやすい。そして、スルスルッと縦に抜けるスタンコビッチは、一般的にいわれるようにマークされづらく、ユベントス選手間のスペースで、ボールを受けられるチャンスが多々ありました。実際、とび出していって、効果的なプレーをできていました。
 さらにムンタリや、ときにサネッティ、マイコンも走り込むので、インテルの攻撃としては、ずいぶん変化がありました。


● 強いユベントス

 インテルの攻勢で進みましたが、しかし、ユベントスの対応も的確で、インテルに起点をつくられても封じていきます。二重のラインは初期状態で、そこからどう対応していくかが守備ですね。ユベントスは前後左右にずれながら、インテルの強力2トップを、そこそこコントロールしていました。
 横に流れるインテル2トップに対し、キエッリーニ、レグロッターリエが、状況に応じてマークしたままくっついていく。中央が空くかといえば、そこは別の選手がずれて埋める。

 インテルは、これまでながめた中では最高かと思えるプレーぶりでしたが、ユベントスの守備組織はうまく対応。ゴールキーパーも、危険なボールを、キャッチはできないにせよ、ちゃんと弾いていました。
 浮き球にも低いボールにも、オフサイド・トラップで牽制をかけ、背後にボールを送られた場合でも、少々なら、抜けた相手に追いつきます。また、縦に抜けてしまいそうなボールを、すばやく動いてカットします。単に速いだけでもなく、やはり、予測がよいためにスタートが早いという感じ。そして、よく怒鳴り合っていました。
 いくつかのミスを別にすれば、これ以上に抑え込むのは、どのチームであっても難しいと思います。

 攻撃では物足りない印象ですが、それでも、前半のなかばには、インテルをゴール前に釘づけにして攻めるシーンも見られました。ユベントスにPKかと、そんなプレーもありました。ユベントスがシュート・チャンスをつくれないものの、けっして一方的ではないイメージ。


● 結果は

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 ボール支配率は、少しインテル側優位かと思ってました。印象なんて、いい加減なものですね。そして、謎めいた仮称「攻撃脅威率」。いい加減になんとなく、まさにこの程度のイメージだなと思います。
 後半に、イブラヒモビッチのシュート・ミスが短いセンタリングになり、走り込んだムンタリが決めて、インテルが1−0で勝ちます。

● 得点欠乏気味のユベントス

 ユベントスでは、マルキオンニが、走る割には効果が薄い印象。ネドベドも活躍できませんでした。が、印象だけですが、ネドベドは前後左右、外でも中へも、非常によく動き直しをしていて、しかし、ボールが届けられなかったように感じます。
 つまり、デル・ピエロとアマウリが、決定的な走り込みなどができないときでも、型通りに上がってくるグリゲラ、モリナーロを交え、もっと逆をつけそうな雰囲気もある。でも、そのようにはならず。

 期待のマルキージオは、よくボールに触れてはいたものの、決定的なプレーをできませんでした。前線の動きが今一つなのと、インテル側の位置取りのおかげか。それでも、リバウンドのボールから巧妙なパスを送ったのと、少し内側にずれてしまった柔らかいシュートが、やはり危険なイメージを漂わせました。
 しかし、機会をつかめなかったか、あるいは戦術か、前にとび出していく積極的な動きは、多くは見せずに終わりました。これからか…

 シソコは、守りの面で大いに貢献しましたが、ボール奪取後は中継地点に徹しすぎている感じで、積極的な動きや、逆を見るといった資質に欠ける印象。
 このあたりは、この前、ユベントス通の方からコメントをいただいたように、そういう役割の人としてシソコが求められてるわけでしょう。元来は、もう一名も、その方面の選手を据えるそうですし。こうであれば、やはりゴール数は少なめでシーズンを終えそうですね。

● が、もっとユベントスはできるのでは?

 たとえば、後半早々、マルキージオと、デル・ピエロ等の好判断がありましたよ。
 全員が中央にしぼっている状態で、マルキージオが後方からヘディングのボールを受ける。自陣、センタ—・サークルから10mくらい後方です。
 胸でワン・トラップする一連の動作でターンし、ハーフウェイに退いてくるデル・ピエロに縦パス。デル・ピエロはダイレクトでボールの方向を横に変え、右からセンター・サークルにまで入り込んでいたマルキオンニが受けて、ドリブルで前進。
 インテル側は六名。前線にはアマウリがいて、ネドベドがすばやく中央、左寄りを駈けだしています。

 このときは、ポストになったデル・ピエロを、遅れてくっついていったマテラッツィが汚いファウルで倒したので、結局は、うまく速攻をしかけられなかったとは思えます。それはそうですが、シソコは、すばやい上がりをする意識がありませんでした。

 まず、マルキージオが後ろ向きにトラップしようとする時点で、シソコ、ネドベドは、マルキージオと正三角形をつくるような位置にいます。そこから、ネドベドの方は、マルキオンニのドリブルを、左で離れながら追い越したのに、シソコは、あくまでもフォローだという、中程度の上がり。自陣には、最終ライン四名と、マルキージオが残っているんですがね。
 仮にシソコが、右のスペースにダッシュするなりしていれば、デル・ピエロが転がされた状況でも、シュートまで持ち込めたかもしれません。結局は、シソコも中央を上がって来たわけですしね。この後は、左タッチ側にボールがまわりスローダウン、スローインになって途切れます。

 攻守一体といっても、守っているときと攻めるシーンに区別はありますよ。前半で、インテル優勢は明らかだったし、こういう場面を逃していては、シュートまではなかなか進めなかろうという気がします。
 シソコには、感覚的に同系統という印象の判断が、パスにも散見されますね。守備面では大切な重鎮ですが、少ないチャンスの芽が出かけているときも重々しい錨のままでは、ユベントスの得点も、そうは増えないだろうなと考えちゃいますよ。それを否定する判断と動きを見せて欲しいもの。
 ボールなしの動きは、資質による部分もかなりあるでしょうが、コーチングと奨励で、かなり変わってくるのではないかという気がします。

● ユベントスの守備にほころび

 決勝ゴール、ユベントスの最後尾4人には、気の毒な面もある感じ。キエッリーニがイブラヒモビッチとの空中戦で転がされてしまいました。さらに、シソコが見ているだけで、最後方まで下がって来なかったので、インテルの数的優位です。
 それでも、以前、下記で暗示したように、グリゲラの首は回らないなというイメージは残りますね。この試合でも、たとえば、アドリアーノとイブラヒモビッチの壁パスに対する場面などでも、似た感じを受けました。

 4-2-3-1 対 ユベントス
 http://www.plus-blog.sportsnavi.com/ports/article/220


posted by ports |07:30 | コメント(2) | トラックバック(0)
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モウリーニョ、2Topでアドリアーノ起用 : インテル vs ユーベ

コメント投稿者ID :

私はまだゲームを見ていません・・・(笑)。

このパニーニの試合数字は、見始めるとクセになりますね。ホームのインテルが数字的にはやや優勢、でも、さすがはユヴェントス、サンシーロでも勝ちに行ったんだな、という内容が定量化されているような。内容的には引き分けでもおかしくなかった試合だったかな、と。

インテルはパレルモ戦に続いて2トップ+1トップ下という布陣で来ました。トップ下のスタンコビッチがうまく機能したようですね。でも、このゲームの最高殊勲選手は、戻ってきた「壁」、インテルのCB、サムエルだったのではないか、と。デルピエロもアマウリも、この「壁」の前ではまともに仕事が出来なかったようですね。サムエルの復活は、頼もしい限りです。

「私のサッカーは4-3-3でも4-3-1-2でも4-4-2でもない。勝つ為ならインテルの選手達にあらゆる陣形を求めるし、それに応えられる能力が、このチームの選手達にはある」と、モゥリーニョがマスコミを前に唇を尖らせながら応えている姿を、つい、想像してしまいます。彼は、最近流行の陣形をベースとした戦術論を鼻で笑ってスルーしているようなところがありますね。そういうところは、私は大好きですね。

ラニエリのユヴェントスの守備は、最終ラインの位置が高いのが特徴で、インテル戦でも、その特徴が出ていたようですね。これには、賛否両論あるようですが。ラインコントロールがうまく機能している時は良いのでしょうが、ラインズマンの誤審も含むラインコントロール・ミスの可能性は、自陣のゴール前では大きな穴となります。 チアゴの負傷退場もあり、ユヴェントスの中盤が試合を通して本来の出来ではなかった(!)、それが、インテルにとっては吉と出たか(?)。この辺りも注意して、試合を見てみたいです。

>選手個々の技量のみでもなく、人数でも、組み立て段階でインテルが優勢だったなという印象

ユヴェントスを相手にこれが出来るとは・・・嬉しいですね。一応、成長してるんだな、と、素朴に思ってしまいます。普段は、試合前からユヴェントスにどことなく気おくれしているインテルなのですが・笑。

良かったです。

posted by sinfonia | 2008-11-25 10:07

返.モウリーニョ、2Topでアドリアーノ起用 : インテル vs ユーベ

コメント投稿者ID :

sinfonia さんへ

うさん臭い数値ですけどね、脅威率などは。でも、テレビでながめて、いくつも見較べていくと、なんとなく納得できそうな感覚も湧いてきます。恐るべし、パニーニ・ディジタル。

録画をご覧になったら、これと正反対な感じの試合評とかを、詳しく書いていただけるとうれしいですね。よろしくお願いします。
ありがとうございました。

posted by コリバノフ | 2008-11-26 07:39

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