2008年07月17日

日本選手 vs 欧州最先端 動きの量なら!

 まず、2008年欧州選手権、フィールド・プレーヤー運動量です。

  20080716-15.jpg


(11月20日追記)申しわけない、上記の90分内の方で、9, 10位は間違いでした。スイス対ポルトガルでのベーラミが、12,001mで9位に割り込むものとご覧ください。失礼しました。



 このくらいなら、日本選手が圧倒的に凌ぐまでにはいかなくとも、上回ることは充分にできそうです。

 ついでに、EUROのゴールキーパー部門順位表は、こちらです。

 http://www.plus-blog.sportsnavi.com/ports/article/168

 まあ、やはりゴールキーパーは別枠でしょうね。走行距離が短ければ優秀というのでもないようだし、長いほど優れているわけでもなさそうです。ともかく、ゴールキーパーは棚上げにします。

● 日本代表チームやJリーグのデータを入手できず、代わりに…

 順天堂大学のサッカー選手を対象に、体力測定を実施した結果をもとにした研究が、Web上で公開されていました。計測手法なども明記されています。
 この中では、試合中の選手の移動を0.5秒刻みで計っていて、その合計として、走行距離=総移動距離を計測。総量のみならず、変化する速度も算出できているんですね。ほかに、選手の血中乳酸濃度などもチェックし、サッカーの運動特性を推定しています。

 http://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/23/2/189/_pdf/-char/ja/

 上記で、関東大学リーグ戦の試合中における総移動距離=走行距離は、次のようになっています。

 - FW		11,539.7m
 - OMF		13,391.7m
 - DMF		13,440.1m
 - SB		11,883.2m
 - CB		   9,742.9m

 平均値ではなく、実在の選手の数値で、このうち、センターバックを除く四人が全日本大学学生選抜という、きわだったプレーヤーたちです。
 中盤選手同士、冒頭の一覧と比較すると、順天堂大学のプレーヤーが優っていますね。ほかのポジションはというと、欧州選手権としては少し低い数値ですが、下記の冒頭に載せた、決勝の選手ごと走行距離図と見較べてください。

 http://www.plus-blog.sportsnavi.com/ports/article/167

 この図の運動量を気持ち割り増して、それでも、順天堂大学のみなさんは、かなりいい線ですね。これなら、日本のプロ選手ともなれば圧倒できるのかも?

● 衝撃のデータ?

 さて、欧州選手権に戻って、しかし、最新の2008年大会ではなく、2005年大会の走行距離へ。

 Full Back		12,636
 Centre Back	11,099
 Midfield		12,971
 Forward		11,804
 平均値		11,979

 ゴールキーパーが除かれていますが、かえって扱いやすそうですね。冒頭の、2008年のベスト10に混ぜれば、中盤とサイドのディフェンダーは、トップと3位に鎮座できます。
 微妙な差は考慮する意味がないでしょうが、単純にながめると、2005年欧州選手権の方が、体力的に優っていたかな、ともいえてしまいますね。
 しかし、ミッドフィールダーは、順天堂大学の選手の勝ちです。

 が、ドイツが四連覇を達成した、この2005年の欧州選手権は、女性選手の欧州選手権でした。走行距離総量は、男性選手と違わない、あるいは、若干多めに見えますね。
 数値は、下記に公開されていました。

 http://www.jssm.org/suppls/10/Suppl.10.p106-110.pdf

 この中には、クルストルップ氏による、デンマークの女子一部リーグの調査結果概要もあります。デンマークの平均的な走行距離は、9,700〜11,300mだったと。この平均に、ゴールキーパーが含まれているかどうかは問題になりますが、主旨からすると、入ってないものと受けとりたいところです。

 もう少し水準が落ちるのかなという、オーストラリアの女性代表選手たちの平均値は、9,140m だそうです。ゴールキーパー抜きだとすれば、これは少々低めで、なんというか、安心感も抱けますかね。

 このオーストラリアの女性国際選手については、いっそう詳しい分析データがありました。

 時速		分類名					走行距離
 0-5		Slow walking			2,400
 5-8		Walking					2,100
 8-12		Low speed running		2,330
 12-16	Moderate speed running	1,410
 16-20	High speed running		    620
 20+		Sprinting				    280
 Total								9,140

 9,140m よりも、その内訳が重要なのかもしれませんね。


● やはり中身がないと。総量だけは…

 順天堂大学の研究結果に戻ります。前掲の文書には、別の研究、宮城氏らによるJリーグの研究が引用されていました。それによれば、「Jリーグ選手の試合中における動きとして1試合における移動距離の平均が10.3~12.5 km」だとなっています。
 おそらく、日本代表選手の水準でも、一試合の走行距離は、順天堂大学の選手たちを、大きく上回りはしないだろうと考えられます。
 そして、2005年の女性の欧州選手権と大差はなく、2008年の男性の欧州選手権とも、違いはあまりない、あるいは優り加減。このあたりの比較は、気候や相手、そのほかもろもろを考慮しないと、勘違いの仮説にたどりついてしまいそうです。

 そして、引用文では、Jリーグ選手たちに関し、「パフォーマンスレベルの高い選手ほど,試合中の総移動距離に対する高強度運動での移動の占める割合が多い」としています。
 やはり中身を見ないとだめですね。しかし、オーストラリアの女性選手から集めた、速度ごとに分類されているデータでも、実際のプレーとあわせて考えないと、いろいろ間違えそうです。

 まあ、そうした研究は、すでにたくさんの先生方が発表しているのだろうと思います。素人レベルでは、計り知れないことが多いでしょうね。
 とりあえず、わかる範囲で、もう少し運動量の総量を見てみようと考えます。

 続きはこちら…

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posted by ports |08:10 | コメント(4) | トラックバック(0)
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日本選手 vs 欧州最先端 動きの量なら!

コメント投稿者ID :

 膨大の情報量とそれをまとめた努力に脱帽します・・・・・・・・が、環境を考慮に入れないデータは比較対象にならないと思います。極端な比較になりますが、23度で快晴・無風の状況と35度で湿度85%以上の雷雨の状況で同じ土俵だと考えること自体おかしいのです。(そんなものを比較するとは思えませんが・・)
 文中で環境の違いを考慮する必要性を問題になさっているので、今後の判断がとても楽しみではありますが、元サッカー選手の解説者(中西・武田など)のほとんどはこの環境を無視して発言している場合が多いのです。今週のNumberでの中西哲也さんはその典型ですが・・・・。
 独りよがりにならないデータ分析を楽しみにしています。
がんばってください。

posted by 情報 | 2008-07-17 11:47

返.日本選手 vs 欧州最先端 動きの量なら!

コメント投稿者ID :

情報 さんへ

ありがとうございます、すぐに下記を公開します。
が、かんたんには影響を斟酌できませんでした。

http://www.plus-blog.sportsnavi.com/ports/article/173

posted by コリバノフ | 2008-07-17 21:23

日本選手 vs 欧州最先端 動きの量なら!

コメント投稿者ID :

難しくてよくわかりませんでしたが・・・
ケド、言ってる事ゎ間違ってないと思います

posted by f | 2008-07-20 13:57

返.日本選手 vs 欧州最先端 動きの量なら!

コメント投稿者ID :

f さんへ

状況次第で、動く総量は男女で同等になるようですから、やはり、数字を見るのにも、難しいところがありますね。ありがとうございました。

posted by コリバノフ | 2008-07-20 22:48

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