2008年07月06日
♪ EURO2008決勝図解 (2, 3)
あわやオウン・ゴールかという、スペインが逃した先制チャンス。![]()
これは、人の動きがごちゃごちゃしすぎてますね。 (略号と選手名・背番号の照合はこちらへ。前半メンバー表…) この図のあとは、イニエスタがパスに追いつき、戻り加減に切り返して内側にパス。そのボールが、自分のゴールに向かうメッツェルダーにあたってゴールへ飛び、レーマンは逆をとられながらも、右手をのばしてコーナー・キックにしました。
始まりは、ドイツ陣内に入ったところでのスペイン側フリー・キックでした。そこからスペインは、自陣に戻してのボールまわし。後方の六人で少しつないだ後、ハーフ・ウェイ・ラインやや左寄りに下がったセスク・ファブレガスに渡る。そこから、中央前方のフェルナンド・トーレスへ、斜めに縦パスが出ました。 このパスがカットされて、今度はドイツのポドルスキが中央をドリブル。いったん戻してサイドのラームに展開し、そこから中のヒツルスペルガーにパス、それをスペインが奪い返す。 ドイツにはメッツェルダーとメルテザッカーが残っており、すぐにラームも戻り、逆サイドにはフリードリヒもいました。スペインは四人のカウンターに、あとからシャビが追うかたち。トーレスが右ウィングになってドリブルで持ち込み、図のシーンが始まります。 ● やはりフリンクスとヒツルスペルガー!? ドイツのバック四名に、戻るフリンクスとヒツルスペルガーが、ほぼ追いつきます。しかし、遅れ加減でやって来るシャビのことは、ふたりともまったく気にしていなかった感じです。 ボール・サイドに見える、トーレスのドリブルとダビド・シルバの走り込みに、すっかり目を惹きつけられていたかのよう。トーレスがスピードを落として内に切り込みかけると、フリンクス、ヒツルスペルガーは、それを追い越すかたちで、ペナルティ・エリア近くにまで行きます。 メッツェルダーとメルテザッカーは、ペナルティ・エリアを基準にターンし、シルバをオフサイド・ポジションに残しました。 トーレスが後方のシャビに短くパス。戻りすぎてしまったフリンクスとヒツルスペルガーは、ともにシャビへ寄せようとしました。しかし、シャビの横這いドリブルに、そろって間を空ける、ダブル様子見状態。充分に間合いがとれたシャビは周囲をすべて把握して、相手に近い方の右足アウトでボールを押し出す。イニエスタが到達するスペースへのきれいなパスになりました。 フリンクスもヒツルスペルガーも、戻る際にまるで背後を気にしていなかったとしても、一気にシャビへプレッシャーをかければ、これほど完全なパスは出なかったかもしれないなと感じます。 ヒツルスペルガーがボールを失ったことでなく、その後の対応のミスの結果… 決勝ゴールのシーンについて図示した折り、その続編で彼ら二名に疑問を呈しましたが、この図の場合でもずいぶん影響が大きかったようです。 フリンクスやヒツルスペルガーの、首をあまり振らない様子に対し、たとえばバラックなどは、かなり顔が、ちらちら画面に映ります。おそらく、攻守にわたって周囲をよく見ているから、それで髪の毛ばかりでなく顔がちらつくんだと思います。そのとおりだとすると、やはりバラックはいい選手なんでしょうね。 ● ドイツに見る抜け出し方 ドイツのまずい部分ばかりをとりあげてしまったので、惜しかった組み立て・突破のシーンを描きました。パス交換のところは少しアップにしましたが、もっと大きくした方がよかった…メッツェルダーのなっていない守備は、いいコーチなら、たぶん直せるものと思います。三十歳までには、もう一段飛躍を? 代わりに、メッツェルダーの素敵な攻撃参加をということで。このときはメッツェルダーだけでなく、ポドルスキのからみ方が、単純ながらとてもよかった感じです。二度目のリターン・パスは2タッチでしたが、やはり見事。 ここでメッツェルダーは、スピードと体勢がうまく調節できず、ポドルスキのパスをかかとに当てて、予期せぬ相手への浮き球パスにしてしまいました。結局だめなんですね。 跳ね返りをひろったシルバは、短いドリブルの後、トーレスが中央から流れるスペースにパス。これをメルテザッカーが、ペナルティ・エリア内でスライディングにより防ぎました。なかなかの攻防… ● 復活するのか? かつて、ドリブルと壁パスの王国だった西ドイツは、この種のコンビネーションを中央でも使い、相手ペナルティ・エリア内の密集も、これで崩していきました。統一ドイツは、往時とは水準が違うとはいえ、こうしたコンビネーションが伏流水のように湧きだしかけているのかな? ワールドカップあたりから兆候があった気もしますが、まだまだ少ないようです。 さらに、攻撃に出るものと決まっていた西ドイツのディフェンダーの、無骨なリメイク・劣化版にも見えるメッツェルダー。ごつごつしすぎながらも、なにか妙な親近感を覚えます。縦に通すパスを、姿勢に若干無理のあるインサイドで出してダッシュするところも、なかなか魅せてくれました。往時なら、過半のディフェンダーがアウトで自然なパスをして、そのまま流れるようにリターンを受けに走ったはずですが。 ● 無理、では?
うろ覚えながら、ポルトガルとドイツの試合では、こんなシーンがあったと思います。位置関係はだいぶずれているでしょうが、斜めにドリブルしてきたシュバインシュタイガーが、単純ながらも惜しいコンビネーションを演じかけていました。まあ、比較的たやすく防がれたわけですがね。 このときは、ドイツが左翼から攻め込み、ポルトガルに奪われ、それを取り返してロルフェスから右にまわし、シュバインシュタイガーがまた左に戻ってきたという流れ。だったような。 前段のボール奪取に貢献したヒツルスペルガーは、シュバインシュタイガーの攻め込みを、立って見ていたと思います。動きようがなかったのかもしれませんが、とりあえず加わろうとすれば、相手もまた移動するはずで、別の結果を招き寄せられたかもしれません。 個人技はともかく、プレー内容に復古のきざしありとはいっても、所詮はこの程度、三人目の動き頻発の西ドイツには、やはり遥かに隔たった最新ドイツといったところでしょうかね。 字数を費やしてしまったので、スペインについては省略です…
posted by ports |19:04 |
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♪ EURO2008決勝図解 (2, 3)
なるほど。
言われてみればフリンクスとヒッツルスベルガーの戻りが悪いっスね。一目散にPAに向かってる。んー、どういう意識で守ってたんでしょう、この時。
前半のドイツの攻撃はラームが上手く絡んでいて、サイドが自由になってたのが徐々に押さえられていく。このメッツエルダーの攻撃の後のカウンターなんか、よかったですね。トーレスが同サイドに張ることで押さえられてところもあったかもしれません。
posted by ブランク | 2008-07-07 00:09
♪ EURO2008決勝図解 (2, 3)
このときの攻防はおもしろかったですね。
「二名」は、どうも謎です。クラブでは、けっしてこうじゃないんだろうと思いますが。
posted by コリバノフ | 2008-07-07 08:30
ふたり=ひとり
>あわやオウン・ゴールかという、スペインが逃した先制チャンス<
「二名」は 二人分の仕事をしていない。
「二人でエリアにいる」という事に 安心している。
スペインから 見れば
「連携わるいぞ、こいつら二人。」
この場面も ゴールの伏線になっている。
posted by 杉本 | 2008-07-08 21:28
プレスの止まる時
立ち上がり 前線から 厳しく寄せるドイツ。
スペインは 繋げず 仕方なく トーレスへ 放り込む。
「ドイツは ガンガン 来てるけど、続かないだろう。」
いつか プレスが 一休みするはず。」
更には 前からプレス=ラインが 浅い。
トーレスに チャンスあり。
そして 前半33分 ドイツが ホッと ひと息・・・。
posted by 杉本 | 2008-07-08 21:50
返.♪ EURO2008決勝図解 (2, 3)
最初の段階で、スローインからスペインが単にキープして、そこからセスク・ファブレガスがパスをミスするシーン。これは、決勝ゴールのプレーと同じかたちをフェルナンド・トーレスが狙いましたね。距離が遠く、パスが安全第一のものだったので、単なる失敗になってしまいましたが。こうした狙いが生きたと思います。
posted by コリバノフ | 2008-07-08 23:55
素敵な・・・
>メッツェルダーの素敵な攻撃参加<
これは、前半29分。
「素敵なダブルパス」と思いきや・・・
「素敵なヒールキック」で!
スペインにチャンスをプレゼント。
1つ目 メッツェからポドル 楔
2つ目 ポドル 走りこむメッツェへ ポンと落とす
3つ目 メッツェ 走りながら ポドルへ返す
4つ目 ポドル メッツェの走るスペースへ パス
3つ目の返しを 「浮かせて」いる
4つ目 その浮いたボールを 「あわてて」
パスしている。だから 精度が 落ちてゆく。
技術のレベルも 低い。
53ハンガリーのこの場面と 比べよう。
前半10分頃(映像開始から12分)
イングランドのGK→中盤の奪い合い
→イングランド攻め込む。
→内へ絞った左SBがクリアー。
MFのプスカスが拾う。
下がったCFヒデクチへ預けて
プスカスは 前方へフリーラン。
→ヒデクチから 上がったプスカスへ 縦パス。
→ヒデクチは 中央を フリーラン 上がる。
→プスカスから ヒデクチへ 横パス。ゴール。
しかし オフサイドの判定となる場面。
posted by 杉本 | 2008-07-12 23:53
♪ EURO2008決勝図解 (2, 3)
> 技術のレベルも 低い
メッツェルダーの「コンパクトな」インサイド・キックは素晴らしいかもしれません。「インサイドでどれだけのボールを蹴れるかって、そういう技術の高さを」うんぬんという風潮の、成功例ということでしょうか。
posted by コリバノフ | 2008-07-15 06:10

メッツェルダーのなっていない守備は、いいコーチなら、たぶん直せるものと思います。三十歳までには、もう一段飛躍を?
代わりに、メッツェルダーの素敵な攻撃参加をということで。このときはメッツェルダーだけでなく、ポドルスキのからみ方が、単純ながらとてもよかった感じです。二度目のリターン・パスは2タッチでしたが、やはり見事。
ここでメッツェルダーは、スピードと体勢がうまく調節できず、ポドルスキのパスをかかとに当てて、予期せぬ相手への浮き球パスにしてしまいました。結局だめなんですね。
跳ね返りをひろったシルバは、短いドリブルの後、トーレスが中央から流れるスペースにパス。これをメルテザッカーが、ペナルティ・エリア内でスライディングにより防ぎました。なかなかの攻防…
● 復活するのか?
かつて、ドリブルと壁パスの王国だった西ドイツは、この種のコンビネーションを中央でも使い、相手ペナルティ・エリア内の密集も、これで崩していきました。統一ドイツは、往時とは水準が違うとはいえ、こうしたコンビネーションが伏流水のように湧きだしかけているのかな?
ワールドカップあたりから兆候があった気もしますが、まだまだ少ないようです。
さらに、攻撃に出るものと決まっていた西ドイツのディフェンダーの、無骨なリメイク・劣化版にも見えるメッツェルダー。ごつごつしすぎながらも、なにか妙な親近感を覚えます。縦に通すパスを、姿勢に若干無理のあるインサイドで出してダッシュするところも、なかなか魅せてくれました。往時なら、過半のディフェンダーがアウトで自然なパスをして、そのまま流れるようにリターンを受けに走ったはずですが。
● 無理、では?
うろ覚えながら、ポルトガルとドイツの試合では、こんなシーンがあったと思います。位置関係はだいぶずれているでしょうが、斜めにドリブルしてきたシュバインシュタイガーが、単純ながらも惜しいコンビネーションを演じかけていました。まあ、比較的たやすく防がれたわけですがね。
このときは、ドイツが左翼から攻め込み、ポルトガルに奪われ、それを取り返してロルフェスから右にまわし、シュバインシュタイガーがまた左に戻ってきたという流れ。だったような。
前段のボール奪取に貢献したヒツルスペルガーは、シュバインシュタイガーの攻め込みを、立って見ていたと思います。動きようがなかったのかもしれませんが、とりあえず加わろうとすれば、相手もまた移動するはずで、別の結果を招き寄せられたかもしれません。
個人技はともかく、プレー内容に復古のきざしありとはいっても、所詮はこの程度、三人目の動き頻発の西ドイツには、やはり遥かに隔たった最新ドイツといったところでしょうかね。
字数を費やしてしまったので、スペインについては省略です…

