2008年06月01日

● グラフにフラグ【ひと目でわかる図解=プレスサッカーでルール改悪】

 
 ports-100548.jpg

 当初想像したハーフコート決戦のシーズンは、少し早すぎたようです。上は訂正版で、下が発表時のもの。(2009年7月16日追記)



 これは旧版です。

  20080601-03.jpg

 字が小さいのは仕様です、とは冗談です。縮まってしまい申しわけない。それにこれでは、ひと目でとはいきませんが…



 - イングランドの一部リーグ平均ゴール数グラフ
 〔リーグ発足から第二次世界大戦まで〕
 - 二十世紀初頭のオフサイド問題主要事項
 〔ジュリアン・カロージ氏による〕
 - 特筆事項と画期的チームの隆盛時期
 〔W. マイスルとI. シャープによる〕
(ハーフコート・プレス戦術同士の試合と一般的オフサイド戦術の試合があった年代は推測)

 現行二十一世紀オフサイド規定と1900年との違いは…

A.ふたりではなく三人オフサイド
B.相手陣だけでなく自陣も含めた全面が対象
C.基準守備者と「並んでいる場合」はオフサイド
D.スローインからでもオフサイド
E.プレーへの関与基準が揺れている
(前方に送られたボールに反応したのかというだけでなく、「相手守備者の動きを妨げたり、視野を妨害すること」なども含めるようになった模様)

 さて、次の図に行く前に少し整理してみます。以前乱雑に書いたものと大差ありません。

【1.プロ・リーグ設立後、守備戦術が圧倒的に進歩】
 二シーズン目の平均ゴール数4.63(史上唯一、4.5超)
 しかし十年ほどで2.75まで抑え込む
 三人オフサイドとはいえ2.75は二十一世紀と大差なし2.順位=試合結果が重要視されると守備的傾向が強まる】
 1の原因
 選手の技術低下や攻撃戦術の稚拙化はないはず
 守備が低水準だったために発展の余地が大
 いつのときでも負けないためには守備から

【3.守備戦術の基調はゾーン守備、オフサイド・エリアの活用が発展、すでに十九世紀末には、意図して相手をオフサイドにかけるようになった】
 1の中身の一部
 おそらく硬直したライン守備ではなく対人マーク含み
 プロのリーグ発足後に現行の三名審判制を導入…
 =オフサイド判定の重要度が増大も理由の一つ?
 ごく自然に相手をオフサイドにかけるようになっていたはず

【4.相手に押し込まれたときは当然のように四人最終ラインとなるチームが多かった】
 基本は2バック≒4バックになりかけている
 遅い攻め、多人数攻撃に対しては特にそう
 理念は今とさほど違わない2+2=4?

【5.技術が高まり攻撃志向も上昇したため、黄金時代への滑走が始まる】
 守備重視の流れへの反動もあり
 敗北忌避主義が弱め
 それを背景に、なによりも全体的に三つのBが向上
 じゅうたんの上でボールを転がす理念普及
 しかしじゅうたんチームは少なめか?
 技術向上の鍵は理想的コーチング・メソッドでもない?
 比較的スピードを重視しないことが技術発展に寄与

【6.トップ・クラスの技術水準はきわめて高かった】
 5と重複する伝説
 ジミー・ホーガンは1950年代の老年期でも模範テクニシャン

【7.上記の流れに反するチームも多々あった】
 守備強化の十年に攻撃を重視していたチームあり?
 黄金時代にネガティブで守備的なサッカーあり?
 単に簡略な歴史記述からは漏れがちなだけ
 実情はバラエティ豊か

【8.技術に欠ける面をスピードと守備戦術で補おうとするチームもあった】
 人材難チームでもプロだから負けられないと念じる
 =安全第一に近づく方向性
 攻撃面では技術をスピードで補おうとする
 =プレ・モダン・タイムズ、効率第一主義、安全第一と通底

【9.さらなる守備強化も、オフサイド戦術をともなって進行した】
 19世紀末、意図してオフサイドにかけるプレー頻出?
 人材難チームが守備面でオフサイド活用を主導?

【10.守備戦術発達のおかげで、それを上回る攻撃型チームが出現し、黄金時代へ!】
 攻守どちらも相関関係
 黄金時代到来には守備の進歩も大きな要因
 勝利至上主義は弱い
 守備の堅い相手にさらに守備で勝ろうとはせず
 ゴールを挙げる工夫が進む

 ★長くなったので次に続けます。その前にひとつ…

● スレプトコフは、やはり早、ハーフコート・プレス?

 これまで無視してきた点について。

 - 1907年:IB、オフサイドの対象範囲を相互の相手陣に限定

 自陣ではオフサイドをとられないように変更した含意は…。自陣でオフサイドになってしまうことがあったのかもしれません。
 それを拡大解釈すれば、上記9と関連して、プレ・ハーフコート・プレスともいうべきプレーがあったともできそうです。

 さまざまに試合の進め方を考究するうちに、後の「安全第一」とは別種の安全第一、相手陣に相手を押し込めておけば安全だという守備戦略が出現したのか。さらに、相手ゴール近くで相手にボールを持たせておけば、うまく奪えたときに自分たちが目指すゴールが近いという理屈もあったでしょう。
 しかしそれではつまらないと感じたから、イリーガル・ディフェンスだとした、ルールを変えてしまったということか。二十一世紀のプレッシング論者にとっては残念でなりません…

 しかし半面オフサイドにしたために、逆のこともまた現れたと思えます。相手陣ではオフサイドにできなくなったが、それはもとより危険度が高かった、そこへ自軍エンドのみとされたので、かえって注目する一派もいたり?
 白線が目印となり、それを基準にオフサイド作戦を!

 ニューカッスル・ユナイテッド対ノッツ・カウンティの試合に象徴されたやり方は、ハーフコート的な志向にもとづくもの。
 ルールで半面に限定されても、それならハーフウェイ・ラインで急ストップさせてやる、そんな戦術へと変化して、1907年に撲滅したつもりの押し込み戦術が残った、というよりは進歩する?


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