POOH - San の蹴球見聞録

Ben Woodburnと久保健英に見る、欧州と日本における若手有望選手への評価の相違を検証する。

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先日の9月2日に新たなスター選手が生まれた。9月2日、Cardiff City Stadiumで行われたロシアワールドカップ欧州予選の Wales vs. Austria戦の後半69分に、17歳のBen Woodburnが途中交代でWalesのA代表を果たし、そしてその5分後に、代表デビューゴールとなる、決勝ゴールを決めて、瞬く間にWalesのヒーローにのし上がった。まるで、16歳でプレミアデビューして、そのシーズンのArsenal戦で決勝ゴールを決めた、当時EvertonのWayne Rooneyを彷彿させる活躍だ。しかも、今回のWoodburnのゴールはそれを上回るインパクトのあるゴールだった。A代表デビューを果たした5分後の初ゴールに加え、現在、Walesが置かれているW杯予選での状況を考えると、そのゴールの重要さがわかる。2年前のEUROでベスト4まで勝ち進んで世界を驚かせたWales代表だったが、今回のW杯欧州予選ではここまで不調で、現在グループDの3位。この試合に勝てなければ、予選突破が絶望的になるところだった。しかし、この勝利のおかげで、2位のIrelandとの勝ち点差は2となり、3試合を残して予選突破の可能性がまた出て来た。今回のゴールでWalesは首の皮一枚繋がったのだ。WalesでWoodburnをニューヒーロー扱いするのもよくわかる。これでWalesがW杯欧州予選を突破すれば、彼への注目は更に上がるだろう。17歳にして注目を浴びる若手選手といえば、日本では、久保健英を思い出すが、ここで日本や韓国の若手選手とWoodburnとの評価の相違を考えてみる。

◆Ben Woodburn◆ 生年月日:1999年10月15日(17歳) 出身地:Chester, England 所属チーム:Liverpool

Liverpoolの郊外のChesterで育ったWoodburnは2007年に8歳の時、Liverpoolのユースチームに入団し、順当にユースチーム内で階段を登って、2015年にU-18チームに昇格し、2016-17シーズンには、16歳でU-23チームに昇格し8ゴールを記録し、2016年11月26日に17歳でLiverpoolのトップチームの一員としてプレミアデビューを果たして、その3日後の11月29日のLeague Cup準々決勝のLeeds戦で、プロ初ゴールを決めて、あのMichael Owenの記録を抜いて、「17歳45日」というLiverpoolにおける最年少得点者の記録を更新し、国内のマスコミを騒がせた。そして国代表としては、イングランド生まれでありながら、祖父がウエールズ出身ということで、ウエールズ代表を選び、U-17代表ではキャプテンに就任し、17歳の時、U-19代表では2ゴールを記録。そして2017年9月2日にA代表デビューを果たし、その5分後に代表初ゴールを決めた。注目するべき点は、彼がFWというポジションということもあって、どの段階でもゴールという結果を残して、周りからの期待を十分に答えて来た事だ。プロ初ゴールは、Liverpoolの最年少得点者の記録を塗り替えるゴールとなり、国代表初ゴールは、国代表デビューして5分後のゴールというどちらも記憶に残るインパクトのあるゴールだった。決して周りが過度な期待をかけて、期待倒れになっていない。今後どんな記憶に残るゴールを決めて、成長していくか、大変楽しみな選手である。

◆久保健英◆ 生年月日 2001年6月4日(16歳) 出身地 神奈川県川崎市麻生区 所属チーム:FC東京

地元川崎市麻生区の少年サッカークラブでサッカーを始め、2010年、小3の時に川崎フロンターレの下部組織に入団。2011年8月、FCバルセロナの下部組織カンテラ入団テストに合格し、10-11歳で構成されるアレビンCに入団した。 2012‐13年は30試合に出場し、74ゴールを挙げリーグ戦得点王になる。 2013‐14年は地中海カップU-12トーナメントで大会得点王とMVPになった。 2014-15年はインファンティルA(13-14歳で構成)に所属。 ここまでは順調だった久保だったが、FCバルセロナの18歳未満の外国人選手獲得・登録違反により久保は公式戦出場停止処分を受けて試合に出れなくなり、処分の解除の見込みがなかったためにバルセロナを退団し、2015年3月に久保は日本に帰国して、FC東京の下部組織に入団した。 2016年、中学3年ながらFC東京U-18に飛び級で昇格。日本クラブユースサッカー選手権では得点王(5得点)に輝いた。2016年9月には、FC東京のトップチームに2種登録される。同年11月5日に行われたJ3リーグAC長野パルセイロ戦にFC東京U-23の一員として後半開始から出場し、Jリーグ史上最年少記録を塗り替えた。 2017年4月15日、FC東京U-23の一員としてJ3第5節のセレッソ大阪U-23戦で、15歳10カ月11日でJリーグ最年少得点を決めた。5月3日、ルヴァンカップ第4節の北海道コンサドーレ札幌戦で途中出場し、トップチームデビューを果たした。 日本代表としては各年代の代表を歴任している。2016年、U-16日本代表としてAFC U-16選手権に参加。FIFA U-17ワールドカップの出場権の獲得に貢献する。 同年11月、アルゼンチン遠征を行うU-19日本代表に15歳5カ月20日で史上最年少で選出された。2017年、ドイツ遠征を行うU-20日本代表メンバーに選出され、U-20ドイツ代表との親善試合を含む4試合に出場し、2得点を挙げた。そして2017年5月2日、FIFA U-20ワールドカップ韓国に挑むU-20日本代表に選出されて、同大会に3試合に出場し、1アシストを記録した。 今や日本では、若手有望株といえば久保だが、確かに才能溢れる早熟な選手である事は確かだが、正直クラブのトップチームでの得点はまだだし、日本のA代表デビューもまだである。これだけ日本のマスコミがこぞって久保を取り上げるのは、ひとえにバルサの下部組織に所属していたということだけ。でも正直バルサの下部組織出身は世界には星の数ほどいて、横浜マリノス所属のバブンスキーでさえ、バルセロナB出身である。Woodburnと比べても、久保の実績はまだ足下にも及ばないし、日本のマスコミはもう少しそっとしておいてあげてほしいものだ。久保の成功への一番の早道は、今年10月に行われるFIFA U-17ワールドカップインドで日本代表として目覚ましい活躍をして(例えば、優勝、得点王、MVPの三冠くらいの活躍)、欧州のクラブに目に留まって移籍することだろう。

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Ben Woodburnと久保健英に見る、欧州と日本における若手有望選手への評価の相違を検証する。

日本・韓国と欧州じゃ今まで出てきた選手の実績が違うんだから仕方ない。というか妥当。
特別な問題じゃない。

育成でドラフトにかかったって歴史的快挙な高校もあれば、毎年ドラフト候補が出てくるような高校もある。日本は前者ですよ。それなのにたかが育成が出たくらいでちやほやすんなと地元で抗議するようなもんですよ。

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