2007年08月31日

Hasta siempre, Puerta.~プエルタよ、永遠に。~

前半4分、エルゲラのゴールが決まると、祝福に集まった選手たちが空に手をかざす。
スウェーデンの雨空の下からの祈りは、遠いところへ旅立った彼の元へ届いただろうか。

サンチャゴ・ベルナベウ杯を中止したレアル・マドリーに対し、
バルセロナはイベントを中止した上でガンペール杯を開催。
スタメン選手は、「16 PUERTA」のユニフォームを着てカンプノウの芝に飛び出した。

彼が―アントニオ・プエルタがこの世を去って2日が経つ。
大きな喪失感はセビージャからスペイン全土へと広がり、
今もなお、全世界に広まり続けている。
まだ知名度が低い選手ながら、
1人のアスリートの死がここまで世界を悲しませている。
サッカーとは、そこまで人々に愛されているスポーツなのだろう。

サンチェス・ピスファンにプエルタの棺が到着したのは、29日午前0時過ぎ。
5000人のファンが集まり、口々に彼の名を叫ぶ。

"Puerta, amigo, Sevilla esta contigo"
(プエルタ、わが友よ、セビージャはキミ一緒だ)

ライバル・ベティスのユニフォームを着た若者の姿も見える。
背中に、急ごしらえの背番号「16」がちらほらと見えてくる。
そこに日頃からいがみ合う熱い息吹は感じられなかった。
共に、セビージャのイムノを歌っているではないか。
セビージャのデル・ニド会長と、ベティス筆頭株主のロペーラ氏が
口を真一文字に結んだまま抱擁を交わす。今にも零れ落ちそうな涙を堪えながら。

ギリシャから戻ってきたセビージャ選手一行が到着。
チェバントンが泣いている。パブロ・アルファロも、ヘスス・ナバスも。
バスの中では涙を流していたファンデ・ラモスは、
外に出てからは、悲しみに暮れる選手の肩を抱き、抱擁を繰り返していた。

その後、セビージャに縁のある選手たちが続々と駆けつけた。
セルヒオ・ラモス、バチスタ、レジェス、サビオラ…。
バルセロナからはジョアン・ラポルタと選手を代表してプジョルが来訪。
そして、ライバル・ベティスの選手たちも
ウエルバでのアウェイゲームを終えたその足で駆けつけた。
行政からもプエルタに最後の別れを告げにやってきている。

深い土の中に帰るため、セビージャの選手・関係者たちが棺を抱える。
ここまで来ると、もう誰も涙を堪えきれない。
涙はもう出尽くしたのか、完全に打ちひしがれた表情を浮かべる者も…。

全てが終わった後、デル・ニド会長はこんな言葉を残している。

「ダイヤモンドの左足がこの世を去ってしまった。」

彼の言葉が、全てを物語っているだろう。

05-06シーズンのUEFA杯ファイナルでのゴールは「プエルタッソ」と呼ばれ、
「セビジスタの人生を変えたゴール」と呼ばれている。
「まぐれ」とも言われたファイナル進出からまだ2年。
それでもセビージャは着実に強豪、ビッグチームへの階段を昇り続けている。

そして、彼はさらにこうも語った。

「彼はもう旅立ってしまった。そして、今もこうやって我々の人生は続いている。セビージャは無敵のチームになった。明日、我々は12人でピッチに立つ。プエルタの魂は永遠に我々と共にあるのだから。全力でミランに勝ちに行こう」

CL予備選は9月3日に、リーガ第2節は後日開催。
明日、モナコで行われるUEFAスーパーカップで、
勝利を遠い空の向こうまで届けられるだろうか。

  • 共通ジャンル:

posted by pishaaaa14_07-08 |00:53 | リーガ・エスパニョーラ | コメント(0) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/pishaaaa14_07-08/tb_ping/2
コメントする

「他サービスID/メールアドレス」で投稿する場合は、そのID/メールアドレスは表示されず、当サービス専用の固定のコメント投稿者ID「英数+連番」に変換され表示します。

※コメント投稿手順
(1)上記リストから希望のIDを選択する。
  例: Yahoo! JAPAN IDでコメント投稿
(2)Yahoo! JAPAN上の本人確認画面でIDとパスワードを入力する。
(3)スポーツナビ+blog側のコメント入力画面が表示される。
(4)コメント本文を記入し、投稿ボタンをクリックする。
(5)コメント投稿者IDとコメントが表示される。

詳しくは以下2ページをご覧下さい
【仕様変更】PCからのコメント投稿について
ブログ利用マニュアル「コメント投稿方法」

※コメント投稿手順
(1)上記リストからログイン/メールアドレスのどちらかを選択する。
  例: ログインしてコメント投稿
(2)plus-blogのアカウントとパスワード/メールアドレスを入力する。
(3)コメント入力画面が表示される。
(4)コメント本文を記入し、投稿ボタンをクリックする。
(5)コメント投稿者IDとコメントが表示される。

詳しくは以下2ページをご覧下さい
【仕様変更】PCからのコメント投稿について
ブログ利用マニュアル「コメント投稿方法」