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歴史の残る決勝 フェデラーvsナダル

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間違いなく歴史に残るだろうウィンブルドンの決勝。
あまりにも激しく、長く、厳しい戦い。
これをたった一人で戦い抜いたフェデラーとナダルには心からの称賛を贈ろう。

プロである以上、勝たなければ意味がないのは当然。
負ければ何の意味もないと、考えるのだが今回はまったく別。

試合を見終わった後の感想は、すごいの一言。
技術的なレベルの高さは言うまでもないが、二人の精神的な強さには、ただただ脱帽するしかない。
普通、テニスではプロレベルでも数センチ単位でボールをコントロールすることは不可能。
だがこの二人を見ているとそれが可能なのではないかと思わされるほど、素晴らしいボールコントロール。
すごいテクニック、すごい精神力。



ナダルは優勝こそできなかったが、その攻撃的なテニスは見るモノを魅了した。
フェデラーを何度も絶望の淵に立たせた。
第四セットでは、ナダルがチャレンジして覆った判定に、フェデラーが珍しく声を荒げて抗議。
フェデラーは次のボールをネットにかけてゲームを失う。
精神的に追い詰められるフェデラー。
ナダルは第5セット途中まで、完全に押していた。

第四セット終了時までに、フェデラーが取ったサービスブレークは第1セットの一度だけ。
それでも、二度のタイブレークを二度とも取って、ファイナルセットまで持ち込むのがフェデラーのすごさだが、要するにフェデラーは決め手欠いていた。
芝で決め手を欠くフェデラー?
あり得ない状況が目の前で繰り広げられている。
信じられない試合。

とにかく、フェデラーが繰り出すスーパーショットをナダルは追いついて返す。
第1セットでフェデラーのサービスをブレークしたゲームでは、前に詰めるフェデラーを三回パスした。
フェデラーが一つのゲームで三回、ボレーを決められないのを見た記憶がない。
持ち前のフットワークを活かして、フェデラーのボールを拾いまくるのだが、この返しのボールがコースが良いし、ボールが深い。

途中で、膝を痛めて心配されたがナダルだが、第四セットを取ってセットカウント2-2。
フェデラーにとってはウィンブルドンで最終セットまでいくのは未曾有の出来事。
しかも、第四セットでは2回もブレークされた。
フェデラーがウィンブルドンで、1セットに2回もブレークされるのも記憶にない。

試合の最大の山場は、第五セットに訪れた。
フェデラーのサービスゲームである第三ゲーム。
ナダルは15-40のダブルのブレークチャンスを得る。
一本取れば流れは大きくナダルに傾く。
しかし、フェデラーも負けじと応戦して、かろうじてキープして流れはフェデラーかと思われた。
ところが、次のフェデラーのサービスゲームでも同じく15-40のダブルのブレークチャンス。
フェデラー絶体絶命のピンチ!
だが、ここでもピンチをフェデラーは凌いだ。

そして、4回のピンチを逃れたフェデラーに直後の第六ゲーム大きなチャンスがくる。
ナダルのサービスをフェデラーがブレークして五連覇へ大きな前身。

次のフェデラーのサービスゲームがまたすごかった。
それまで、精神的に追い詰められていて不調だったフェデラーのサービスが爆発。
ノータッチエースを連発して、ラブゲームキープ。

フェデラーもやはり、人の子。
精神的に追い詰められていたときには、決められなかったサービスが一つのブレークでがらっと変わった。

ナダルは追い込まれた。
そして、ナダルにその流れを押し返す力は残ってなかった。
次のナダルのサービスもブレークしたフェデラーが、ボルグ以来のウィンブルドン5連覇を成し遂げた。

フェデラーは泣いていた。
これほどまでに、追い詰められたウィンブルドンでの試合は、初めてだった。
それをモノにしての優勝は、過去四回とは異なる、価値ある優勝だ。

惜しくも負けたナダルだが、悔しいのは第五セットの四回のブレークチャンスを逃したこと。
しかも、フェデラーはサービスの調子が落ちていて、ナダルには取れる可能性があった。
だがナダルは4回あったチャンスのうち、2回をリターンエラーで失った。
これが痛かった。
もちろんのナダルはブレークしようと、今まで通り攻撃的にいったのだが、それまで素晴らしいリターンを見せていただけに、あまりにも大きなリターンミス二つだった。

たった一つのミスで流れが、大きく変わるテニスの恐ろしさを感じさせてくれる試合だった。

あまりにもすごいゲームで、観戦中何回「すごい」だの「うおっ」だの驚嘆の声を上げたかわからない。
恐らく50回近くにもなろうかと思う。
それほどまでにスーパーショットの応酬だった。

最後は芝で、ナダルには負けられないという意地がフェデラーを勝たせたのではないだろうか。
クレイでは負けても、芝では絶対に負けないというフェデラーの精神力が勝負の分け目だったような気がします。

大会前、フェデラーが絶対に優勝すると思われていた。
これほど、本命が必ず優勝すると思われるスポーツのビッグイベントはないだろうと思っていた。
だが、決勝を見終わってフェデラーは勝ったが、スポーツの世界に絶対はないことを、思い知らされた。

この試合はテニスイベントだけでなく、世界のスポーツの歴史にも刻まれる名勝負でした。
F1のセナ対プロスト、スペインW杯のイタリア対ブラジル、メキシコW杯のフランス対ブラジルに匹敵する名勝負でした。

ナダルはこの1年で大きく進化した。
クレイスペシャリストがここまで、芝に対応できると言うのも驚きだ。
だが、サービスとネットプレーでは、まだまだフェデラーに分があるのも事実。
ナダルは来年のウィンブルドンまでに、どこまで進化するのでしょうか。

ナダルの打倒フェデラーの長い旅が始まります。

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